大河ドラマ「おんな城主 直虎」第32回「復活の火」を観ました。
< p>あえてお家取り潰しを受け入れた直虎。政次は今川の命で、井伊家唯一の男子・虎松の首を差し出します。しかし実は疱瘡を患った子供の首を身代わりにしたのでした。
前回の第31回「虎松の首」を見逃した方は、是非、こちらをご覧下さい。
今回のサブタイトル「復活の火」の元ネタは、小松左京の小説「復活の日」が元ネタでしょうか。1964年に出版され、1980年に映画化もされました。世界中が新種のウィルスに侵され、南極の人々以外は絶滅してしまうという、パニックストーリーです。
徳川への書状
直虎(柴咲コウさん)は、徳川家康(阿部サダオさん)への書状を、龍潭寺の僧・傑山(市原隼人さん)に託します。書状には、井伊家の跡継ぎである虎松(寺田心くん)は生きていること、小野と裏で通じていること、お家復興を安堵してもらいたい旨が書かれています。
徳川に武田から、10日後に甲斐から遠州・今川領へ攻めこむという知らせが届きました。徳川もそれに合わせて、遠州へ攻め込む準備をしています。
気賀周辺は今川の勢力が強い為、浜名湖沿い気賀経由ではなく、北の谷間を抜け井伊谷から駿府に攻め込むルートをとることに。そこに徳川家臣の酒井忠次(みのすけさん)が、井伊家は取り潰されたという情報を伝えました。
家康の妻・瀬名(菜々緒さん)は「姉様はなんと運の悪い…」と嘆きます。家康は井伊谷三人衆を諜略し味方につけたので、小野を討ち取って仇をとろうと、瀬名を慰めました。
そこに直虎の書状が届き、すべて偽りであり、小野と裏でつながっていることを知ります。家康は了承し、安堵の書状を返します。瀬名は喜び「日本一の豆だぬき!」と褒めているのかよく分からないヨイショをするのでした。
月明かりの碁盤
傑山は龍潭寺に戻り、直虎に書状を渡します。そこに政次(高橋一生さん)が現れました。尼姿の直虎と、戦装束の政次が碁盤を挟んで座ります。関口が武田と内通していることなど、それぞれの状況を確認しました。
会話に違和感を覚えた直虎。それは政次が殿様のような言葉遣いをしているからでした。
直虎は、政次が領主の方がよいのではと言います。政次は、百姓にも商人にも、さらに盗賊にも求められ、助けられる領主は、日の本に貴方しかいない。降りることは許されないと諭します。直虎は「そうか」と涙ぐみ「もうじき陽の光の元で碁を打てるようになるのう」と、満月を眺めました。
政次となつ
館に戻った政次に、なつ(山口紗弥加さん)が「徳川がくれば私の役目も終わりになります。私もやっと肩の荷が下ります」と語りかけます。
政次はなつに「此度のことが終われば、おれと一緒にならぬか」と、いきなりのプロポーズ。「もちろん形ばかりの夫婦ということだが」と付け足しましたが。
「ことが成れば、次郎様の還俗も叶うことになりますが、よろしいのですか?」と聞きますが、政次は「うまく伝わらぬかも知れぬが…」と胸の内を語ります。
幼き頃より、のびのびと振る舞うおとわ様に憧れていた。殿をしている殿が好きで、それを助けたい。それとは全く違う気持ちで、そなたにそばにいて欲しい、手放したくはないのだ、と…。
なつは承諾し、抱き合い寄り添う2人を月明かりが照らします。
武田と徳川の侵攻
1568年…永禄11年11月8日、武田軍は侵攻を開始しました。駿府では今川の重臣のうち、21名までもが武田に寝返るという事態。今川氏真(尾上松也さん)が、北条の援軍が来るまで籠城しようと考えた賤機山も、武田の手に落ちました。
そして徳川も西から攻め込みます。井伊谷の国境に進軍した家康は、調略した井伊谷三人衆の鈴木重時(菅原大吉さん)、近藤康用(橋本じゅんさん)、菅沼忠久(阪田マサノブさん)に領地安堵の書状を渡します。
ところが三人衆の1人・近藤が、井伊家と小野の関係に異を唱えたのです。
井伊谷の館に徳川軍が近づきます。政次は家臣たちに「これより城を受け渡し、徳川の元で井伊を再興する」と高らかに宣言しました。
井伊と小野は裏で通じていたことを告白すると、小野の家臣たちは「とうに存じておりましたよ、殿」と返しました。政次は「それでこそ小野じゃ」と感極まった表情で家臣たちを見つめます。
近藤康用…井伊谷三人衆
一方、異を唱えた近藤は「小野は実に狡猾な男でございます」と、井伊をも欺いているのだと訴えました。家康はどう判断するのでしょうか。
直虎は井伊の館の門前で、徳川の使者を待ちます。やがて井伊谷三人衆と徳川家臣・酒井忠次が現れます。しかしどこか緊張した雰囲気に、嫌な予感がする直虎。
門を開けましたが、それは罠で開門と同時に矢が放たれたのです。奇しくも、今川館が焼け落ちた12月13日と同じ日でした。
今回の政次のプロポーズですが、正直な所、戦いの前のプロポーズは死亡フラグと相場が決まっています…。私は、ああ政次も最期なのだなと思うと同時に、直虎となつに対してそう思っていたの?と、びっくりしました。
次回、第33話は「嫌われ政次の一生」です。
予告の「おそらくおれはこの為に生まれてきたのだ」という政次のセリフが意味深で、次回が待ち遠しいです。