直虎(柴咲コウさん)は、幼い虎松(寺田心くん)が成人するまで、おんな城主として井伊谷を切り盛りします。
戦国の世で、大国に囲まれたこの国を、どうやって導いていくのでしょうか?
2017年5月21日放送、第20回のサブタイトルは「第三の女」。元ネタは「第三の男」という、第二次世界大戦後のウィーンが舞台のミステリー映画でしょうね。
前回19回の最後に直親の娘と名乗る女性があらわれたので、その女性の母親が第三の女ってことなのでしょうが、どのように物語が進むのでしょうか?
前回の第19回「罪と罰」を見逃した方は、是非、こちらをご覧下さい。
直親に娘が?
今川家と武田家の同盟が破棄され、どう動くか悩む直虎に、驚きの知らせが。なんと直親(三浦春馬さん)の娘(髙橋ひかるさん)が井伊の屋敷を訪ねてきたというのです。直虎は、許嫁だった直親の隠し子発覚にうろたえます。井伊の家中が大騒ぎです。
娘の名前は高瀬、母の名前はゆきで、母が亡くなり父を頼って井伊谷に来たとのこと。
娘がいるという話は誰も聞いていないと知り、引き下がる高瀬ですが、直虎は身寄りがないことを案じて「しばし井伊の屋敷におってはどうじゃ」と勧めました。
隠し子のことは、直親の正室だった、しの殿(貫地谷しほりさん)にも知られてしまいます。
しの殿は、「おいたわしや、直虎様」と同情の眼差しです。直虎が出家までして、結婚せずに過ごしていたのに、直親は信濃でよその女と子まで作ったと。しかし、直虎は「我はそのようなこと微塵も気にしておらぬ」と気丈に振る舞いますが、その心中は穏やかではないでしょう…。
松平と今川
松平家は、今川領の西に勢力を構える大名です。
当主は松平元康(阿部サダオさん)、後の徳川家康。
その居城である岡崎城に、今川から「手を組みたい」という裏を込めた書状が、届きます。しかし松平家の家臣は「殿が人質に取られておったのをお忘れか」と大反対。
元康は謎の山伏・松下常慶(和田正人さん)に千曲に行くよう命じます。
直親と3人の女
高瀬が生まれた信濃から連絡が来ましたが、直親の娘だという確たる証拠はないという結果でした。
南渓和尚(小林薫さん)は、「どこまで事情を確かめたところで、真に娘かどうかなど、誰にも分からんのではないかの」と言います。また小野政次(高橋一生さん)は、「間者の疑いがあると言えば、追い出したとて格好がつくと言うておるのだ」と直虎に言います。2人とも、直虎の気持ちを思って言っているのだと感じました。
そんな時、高瀬が拭き掃除をしながら鼻歌を口ずさみます。
その歌は子どもの頃、直親が笛で吹いていた懐かしい曲そのものでした。直親と幼馴染だった直虎と政次は、彼女が直親の娘だと確信します。
井戸端でしゃがみ込む直虎に話しかける、しの。2人は、直親のことを思い出します。
直虎は、信濃から戻ってきたときの熱い言葉や、歯の浮くような愛の言葉。しかし、その一方で隠し子がいたと知り「のうなったのは、我の美しい思い出じゃ!」と叫びます。しのも「わしは、しのに井伊を捧げる」などの優しい言葉を思い出します。
直親は、どちらにも良い顔をしていたようです。
そして第三の女、ゆきにも優しい言葉をかけていたのかもしれません。
2人は直親への怒りが止まらず、井戸に向かって「スケコマシが~!」と叫びます。この第三の女「ゆき」の登場で、2人に妙な結束が生まれます。
その後宴会が開かれ、高瀬は井伊家の一員として正式にお披露目されました。
商人の町・気賀
直虎と南渓和尚が待っていた山伏・常慶が、井伊谷に訪れます。松平からの命も受けているとは、知らないようです。
常慶は、武田の動きを裏で手を引くのは、織田だと伝えました。
井伊は、織田という新たな大国の策略の中、どうやって生き残っていくのでしょうか?
政次と方久は、駿府で今川氏真(尾上松也さん)と対面し、新年の挨拶をします。氏真は、「武田を決して海には出さない」と決意を口にします。
しかし、方久の駿府での種子島作りが、氏真によって中断されます。今後は、駿府の商人に任せるというのです。
方久は怒り、「駿府など、くそ食らえにございます」と言い放ち、これからは駿府ではなく、気賀の時代だと宣言します。
気賀とは浜中湖の北に位置し、ドラマでは「今川より特別に許された商人の町」となっています。
直虎は方久とともに、この気賀を訪れます。この町は、第19話の泥棒騒ぎの盗賊の頭(柳楽優弥さん)が本拠地にしているのでした。
いよいよ次回では
さて次回は、第21話「そちの名は」。
直虎は、盗賊の頭とまた鉢合わせするようです。「そちの名は」ということは、いよいよ盗賊の頭の名前が出てくるのでしょうか?
楽しみですね。