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大河ドラマアンコール 風林火山「第17回 姫の涙」のネタバレとあらすじと感想。

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「風林火山」は、2007年1月7日から12月16日まで放送された大河ドラマです。

2017年、4月からNHK BSプレミアム日曜昼12時から、大河ドラマアンコール枠で再放送されています。

2017年7月23日に放送されたのは、第17回「姫の涙」です。

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前回の諏訪攻めで、諏訪頼重(小日向文世さん)を、自害に追い込んだ武田晴信(市川猿之助さん)は、諏訪攻めの総仕上げとして板垣信方(千葉真一さん)と山本勘助(内野聖陽さん)に、諏訪の残党が立て籠もる、桑原城を攻めるよう命じます。

そこで、由布姫(柴本幸さん)と、運命の出会いをした勘助は、生きたいと願う由布姫を、桑原城から連れ出し、命を救ったのでした。姫はどうなるのでしょうか?

前回の第16回「運命の出会い」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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第17回、「姫の涙」、あらすじと感想です。

目次

由布姫、勘助を信じて峠越え

勘助は、由布姫に、諏訪との姫は死んでもらわないといけないが、一人の女人としてなら生きられると言い、和田峠から佐久に逃げ延びる方法を教え、解放します。

葛笠太吉(有馬自由さん)にも口止めをして、他の足軽にバレないように手配しての解放です。

由布姫は、「勘助を信用していいのか?」と、侍女の志摩(大森暁美さん)に聞かれます。「まことの心を見せてくれた。」と、由布姫は勘助を信用出来ると言います。志摩も由布姫の神通力を信じると言って、暗い峠道をもう一人の侍女、マキ(おおたにまいこさん)と3人で歩いて越えることにしました。

余談ですが、私事を書きます。この和田峠に私は、由布姫と同じように夜に、昨年車で通りがかりました。昨年の大河ドラマ「真田丸」の舞台、上田城へ向かう為でした。下の方に有料のトンネルがあったのですが、通行料をケチり、峠越えをすることにしたのです。暗いのは覚悟していました。

しかし、予想外のことが起こりました。その日は、雨が降ったり止んだりで霧が出ていたのです。深く、しかも長い距離に渡って立ち込めていたのです。

車のライトが当たるわずか先しか見通せず、ハイライトも意味がありません。山なのでカーブばかりで怖いなんてもんじゃありませんでした。1台だけトラックとすれ違い、通れるんだと進んだのが間違いでした。

そのまま進むと、山の上の方に1台しか通れないトンネルがあり、そこには信号機が付けられていました。私達がトンネルに着いた時は赤で、通れません。誰もいない、何も見えないトンネルの前で、信号の赤い光の下で数分間待ちました。とても長く感じました。怖すぎて、後ろを見られなかったです。

やっと青になってトンネルを通過し、低い位置に出ると、霧が晴れて見通しが良くなりました。道の駅っぽいのが途中にあったのですが、夜だったので開いていません。上田市に近いところに、やっとセブンイレブンが見えた時は、本当にほっとしました。そこでホットコーヒーを飲んで気持ちを落ち着かせたものです。

昔は、外灯もなかったでしょうし、夜に峠越えなんて!今、車でも怖いのに由布姫はもっと怖かっただろうなと思います。

話は戻ります。由布姫が逃げ出した頃、甲斐では、飯富虎昌(金田明夫さん)に晴信が、長男の太郎(加藤清史郎さん)の傅役を申し付けました。「長年の労が報われた思いです。」と飯富は喜びます。

飯富は、弟の源四郎(前川泰之さん)と廊下で出くわして話をします。この弟は後の山県昌景です。

飯富虎昌は「おんな城主 直虎」で描かれている武田義信の謀反事件で死にますが、弟の山県昌景は第29回「女たちの挽歌」で、武田の使者として今川に来ていましたね。

という事は、弟は生き残ったという事です。二つの大河ドラマが繋がりました!

由布姫を晴信の側室に

晴信は、由布姫を側室すれば生き延びられると考え、板垣に伝えていました。甘利虎泰(竜雷太さん)は、板垣にその話を聞いて、「晴信が寝首をかかれるのでは?」と不安に思います。それは板垣も他の家臣も、晴信に諌めていました。甘利は、「由布姫を亡き者にする他あるまい。」と板垣に話すのでした。

河原村伝兵衛(有薗芳記さん)は、「お屋形様が由布姫を側室にと望んでいるので、甲斐に連れてくるように。」と、勘助に伝えに来ます。勘助は驚きつつも姫が生きられると喜びます。そして逃げている由布姫を、馬で追いかけます。

由布姫は、山道で数人の浪人に襲われかけます。侍女の二人が、短刀を振るい浪人に対抗しますが、敵いません。そこへ馬で駆けてきた勘助が助けます。そして、「甲斐にお連れします。」と由布姫に話します。

逃げるよう言っていた、勘助の言葉を信じていた由布姫は「今更何を言っている?見逃してくれ。」と土下座をして頼み込みます。

しかし勘助は、「ご見当違いをされています。この浪人達は、それがしが雇った者です。」と嘘を話し始めます。

晴信に断りもなく、自分の一存で、由布姫を始末しようとしたことが晴信に知られ、お叱りを受けた。由布姫の行く末を憂いた晴信は、丁重に甲斐へ連れてくるようにと下知を下した。と勘助は、由布姫が向けてくれていた、自分への信頼を晴信へ向けるよう、嘘の説明をします。

そして「お屋形様のお心に触れますれば、姫様にもお分かり頂けます。」と勘助は締めくくります。

浪人達との切り合いで、眼帯を切られていた勘助は、左目が見える状態になっていました。由布姫に見えないよう顔を隠していました。由布姫は、「そなた、何故その顔を隠す?それを見て、私がそなたを嫌うと申すか?見苦しいのは、そなたの顔ではない!心じゃ!

そのそなたを私は信じた。そなたの言葉に偽りはないと信じた。信じて生きようとした。

そなたの心内を初めて見たような気がした。あれも偽りか?偽りなら大したものよ。」と涙を流しながら話します。勘助は思わず目を伏せます。

「負けじゃ。私の負けじゃ。」そう言うと由布姫は、声を上げて泣くのでした。

高遠が反旗を翻す

武田との和睦の条件に、不服を唱えた高遠頼継(上杉祥三さん)が、武田に反旗を翻しました。高遠軍は安国寺に本陣を構え、諏訪全域の支配を目指したのです。

諏訪一族の諏訪能登守、諏訪社の禰宜、西方衆その他、高遠へ寝返る者が後を絶たないと、甲斐に知らせが来ます。

小山田信有(田辺誠一さん)が、「上原城への出陣に諏訪惣領家の遺児、寅王丸様をお連れするのが、良策かと存じます。」と晴信に進言します。「寅王丸はまだ乳飲み子だ。」と信繁(嘉島典俊さん)は反対します。

しかし、小山田は「ならばこそ、諏訪衆が奮い立つでしょう。この度の戦は、寅王丸様が逆臣を討つためのもの。お屋形様は、その後見に過ぎないという事を、諏訪衆に見せつけてやるのです。諏訪方は、我らに負けたばかり。その無念を晴らさせるには、その嫡男を立てる他はございません。」と理由を述べます。

頼重の死後、食事もまともに取らず、妊娠中の三条夫人(池脇千鶴さん)にも「晴信に人間を思われてない、ただ子を産む腹と思われているんじゃないか。」などと暴言を吐いている、禰々(桜井幸子さん)の気持ちを思えば…と諸角虎定(加藤武さん)も躊躇しています。

しかし、甘利は「それでは、何の為に諏訪殿に腹を切らせたのか分からなくなり申す。」と諸角を説得します。晴信は、寅王丸を諏訪へ連れていくことにするのでした。

寅王丸を利用する武田

禰々は、寅王丸を連れて行こうとする晴信に、「あれほど憎んでおられた父上と同じだ。いずれ寅王丸が兄上を追放するかもしれませんよ。その前にいっそ寅王丸をお討ちになってはいかがですか?今の兄上は可哀想。けれど今はみじんも同情する気持ちになれませぬ。」と穏やかな口調ながら、鋭く父似の晴信の醜さを突きます。

しかし晴信は、「父は自身の醜さを自分に見たから、忌み嫌った。裏を返せば憎む事で父は、嫡男として自分を認めていたのだ。」と負けじと言います。

話を聞いて驚く大井夫人(風吹ジュンさん)に、「国主として決断を迫られる時、血を見る時に戦への恐れから、自分を憎んだ、父の心中がようやく分かったのです。

寅王丸もいずれそうなろう。戦で負けた父か、勝った伯父か、いずれを認めて生きるべきか見極める時が来るだろう。それが、寅王丸の定めなのじゃ。」と晴信は言います。

その言葉を聞いて、禰々は涙を流しながら「負けたのは私の主。その戦で私の命も奪うといい!さあ、奪え!」と叫びます。寅王丸は驚いて泣き出します。

晴信は寅王丸を抱き上げ禰々のもとを去っていきました。

晴信は寅王丸を伴い、諏訪へ出陣しました。寅王丸の存在は、諏訪一党の忠誠心を煽り、その一族と家臣が続々と晴信のもとへ結集しました。そして高遠の本陣の安国寺へ迫ったのです。

平蔵とヒサが再会

矢崎十吾郎(岡森諦さん)と平蔵(佐藤隆太さん)も、諏訪へ向かっていました。しかしその道中、武田の調略を知らせようと来ていた、ヒサ(水川あさみさん)が木の後ろへ隠れて彼らを見ています。ヒサは、父を探しに行った実家で、潜んでいた高遠に捕まり辱めを受けた為、二人の前に出られなくなっていました。

平蔵は、いち早くヒサの存在に気づきます。矢崎は、「忘れて有賀に戻れ。」と言いますが、ヒサは、「戻らない。生き恥をさらしたくない。脇差しをお与え下さい。」と自ら命を絶とうと、土下座します。そして、諏訪攻めは武田の調略だと知らせます。礼を言った矢崎は、脇差しを差し出します。

そんなヒサを、平蔵は、自分が守るから、ヒサ様を託して下さい!と矢崎に土下座をします。

矢崎は「武田を討つため、諏訪を落ちる。付いて来い。」と言います。そして、脇差しを平蔵に「ヒサを守るのじゃ。」と言って渡します。3人は一緒に歩き出すのでした。

この合戦で高遠軍は800人の戦死者を出しました。高遠は、弟の連峰軒(木津誠之さん)が討ち死にしたところで、退陣を指示します。

しかし晴信は追撃を続け、伊那衆を制圧。諏訪の西方衆も降伏させました。ここで晴信は、諏訪全域を治めるに至りました。

由布姫が甲斐へ

勘助は由布姫の幽閉先を訪れ、甲斐へお連れすると告げに来ますが、「顔を見たくない。」と由布姫は勘助を、見ようともしません。そして、摩利支天のお守りを投げつけ、「そなたの信じる神など、私には無用じゃ。」と捨てるように指示します。

前回、桑原城で二人が出会った時、由布姫が摩利支天のお守りを持っていたから、ミツ(貫地谷しほりさん)と重なり、命を救った勘助でした。

救った時の気持ちも、由布姫に生きるよう言った言葉も全て、本当の気持ちだったのに、勘助は抑えます。

由布姫も、勘助に助けてもらった時、いつもの強さはなくなり、勘助に語り掛ける声も優しいものに変わっていました。

しかし裏切られ、甲斐へ連れて行かれることになり、また心を閉ざしてしまいました。そしてまた「生き地獄じゃ。人の世は生き地獄じゃ。」と言い始めました。

次回は、いよいよ由布姫が甲斐に連れて行かれ、三条夫人や家臣達と対面します。

由布姫が甲斐で引き起こす出来事とは?

次回、第18回「生か死か」、まだ由布姫の戦いは続きます。

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