井伊家に残された姫と、分家の幼い男児。
おとわ姫は出家し尼となっていましたが、男児が成長するまでの後見人として「井伊直虎」を名乗ります。
主家である今川家にも後見人の座を認めてもらい、いよいよ「おんな城主」として民を導いていくこととなります。
そんなこんなで、2017年4月23日放送の「おんな城主 直虎」の第16回「綿毛の案」のネタバレとあらすじと感想です。
サブタイトルが実は・・・
2017年4月23日放送、第16回のサブタイトルは「綿毛の案」です。
「おんな城主 直虎」のサブタイトルですが、どうやら毎回、映画のタイトル等をもじってつけられているそうです。今回は「赤毛のアン」→「綿毛の案」!
「おんな城主 直虎」には原作がなく、脚本が書き下ろされているので、そういった脚本家の森下佳子さんの遊び心が盛り込まれているようです。そう思ってサブタイトルを振り返ると、なるほど、と思います。
領内を、民を潤すために
「綿毛の案」ということで、予告を見た時はなるほど「綿花を栽培して、収穫、銭が入ってばんざーい!」というお話だと思ったら、そう単純な展開ではありませんでした。
綿の栽培は戦国時代の三河から始まり、江戸時代に全国的に盛んに。麻より柔らかい木綿が庶民にも普及していきます。直虎に関する史実資料は乏しく、今回のストーリーには創作も入っているようですが、たしかに遠州木綿という伝統生地があり、井伊谷でも綿花の栽培をしていたのかもしれませんね。
直虎は豪商である瀬戸方久(ムロツヨシさん)から綿花の種を受け取り、領内の村々で育てようと試みます。
綿花を育てよう!、人が足りない?では他家に人を借りに行こう!、誰も貸してくれない!?では人を買ってしまおう!と猪突猛進。柴咲コウさん演じる直虎は、そんな天真爛漫で真っ直ぐで、領民から慕われつつも、家臣を困らせる領主です。
盗賊との出会い
直虎は村々への移動の山中、水場で盗賊(柳楽優弥さん)に出会います。そして人を借りられないなら、買えばいいと助言をもらいます。盗賊は半裸で水浴びをしながら陽気に歌う、破天荒なイメージのキャラでした。
このとき直虎は水筒を盗賊に渡したまま忘れてしまいます。花柄の和紙で飾られた女性らしい竹の水筒。この盗賊と再開する伏線でしょうね。
政次の知恵を借りる
直虎は、今川家と通じている家老小野政次(高橋一生さん)には、綿花について知らせていません。
綿花を育てるために走り回る直虎。留守がちの直虎を不審に思った政次は、家臣の奥山六左衛門(田中美央さん)に「殿が左様に物見遊山がお好きじゃったとは存じ上げなかった」と皮肉を言います。冷や汗の六左衛門。政次は雑巾で六左衛門の額の汗をぽんぽんと拭き取りながら、物見遊山が多すぎると内通を疑われるので、報告する必要がある、とじわじわと直虎の居所を問い詰めます。
個人的にこのシーンがツボでした。汗を優しく拭いて最後に頭にぽんっと頭に雑巾を載せるコミカルな動作と、冷静な口調と表情がミスマッチで面白くて。高橋一生さん、素敵です。(ファンなので。)
瀬戸方久のお茶屋で人買いの情報を仕入れようとする直虎と家臣中野直之(矢本悠馬さん)。そこにすっと政次が現れ「耕しさえすれば土地持ちの百姓となれ、しかも実りがでて3年は年貢も無し。かように良い話はそうそう無い。この話が百姓の耳に直に届けば入れば、井伊に逃げてくるものもあるのではないかと、私なら思うが」と噂を流すよう助言し、去っていきます。
直虎はその助言を聞き入れたくないようで当初反発します。が、方久と直之、直虎も加わって、この話を懸命に広げます。
ムロツヨシさんの方久は目立ちますね。今回豪商という役ですが、やはり何をしてもキャラが濃いです。
当主直虎と家老政次
噂が広まったようで、他の村から逃げてきた百姓が集まります。政次の作戦が成功しました。
猪突猛進な直虎と比べ、冷静沈着な政次。直虎は「とても敵いません。井伊にとっては政次が領主をやるほうが、実は幸せなのではないかと・・・」と南渓和尚(小林薫さん)に弱音を吐きます。和尚は「足りぬ知恵なら借りてくればいい、政次を使えばいい」と慰めます。
直虎はかつての幼馴染の正次に、複雑な思いを抱いている様子。史実では政次は井伊を乗っ取ろうとし、最後には直虎を裏切りますが、このドラマでは、ただの裏切り者だけではない描かれ方をするのではないでしょうか?
最後に
今回は、分家の幼い男児こと虎松(寺田心さん)も、ちらっと出ていました。やっぱり可愛らしい!
虎松は、後の井伊直政。成長した直政役は、今大人気の菅田将暉さんです。期待が膨らみます!
さて、次回予告は、「消された種子島」。
戦国時代では、この後から重要な兵器となってくる、火縄銃が登場します。
この小国・井伊谷でどのような扱いをされるのでしょうか?楽しみです。