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軍師官兵衛 第17回「見捨てられた城」のネタバレとあらすじと感想。

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「軍師官兵衛」は、2014年1月5日から12月21日まで放送された大河ドラマです。

2018年4月からNHK BSプレミアムの日曜昼12時の大河ドラマアンコール枠で再放送しています。

2018年7月22日に放送されたのは、第17回「見捨てられた城」です。

前回、羽柴秀吉(竹中直人さん)から尼子勝久(須田邦裕さん)に任された上月城は、毛利の5万の軍勢に取り囲まれ、黒田(小寺)官兵衛(岡田准一さん)も時間を稼いで織田の援軍を待っていました。

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秀吉の再三の要請もむなしく、織田信長(江口洋介さん)が下した決断は上月城を見捨てる事でした。

前回の第16回「上月城の守り」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第17回「見捨てられた城」のあらすじと感想です。

目次

上月城落城

秀吉は、信長の命令により尼子に降伏するよう伝える使者として、亀井新十郎(関貴昭さん)を上月城へ遣わしました。毛利の包囲をかいくぐるように亀井が上月城へ向かう道中、密かに官兵衛もついていき、一緒に上月城に入りました。

「援軍は?」と問う山中鹿介(別所哲也さん)に応えることが出来なかった官兵衛。亀井は、尼子に「降伏せよとの筑前守様の仰せにございます。」と伝えました。

官兵衛は救えなかった事を謝り、尼子と山中に逃げるようすすめましたが、尼子は「もうよい、官兵衛殿。もはやこれまでじゃ。」と言います。「動けぬ兵たちを置いて、わしらだけ逃げるわけには参らぬ。官兵衛殿、ここまでよくやって下さった。」と山中も官兵衛の申し出を断ってきました。

官兵衛は二人に涙を流しながら別れを告げたのでした。

秀吉の撤退は、すぐに毛利軍にも知らされ、小早川隆景(鶴見辰吾さん)は「捨てたのは城だけではなく、信長は播磨での信用も失った。」と毛利勢の有利となることを喜びました。

信長のやり方に荒木村重(田中哲司さん)は「所詮、使い捨てか。」とつぶやき、秀吉と共に撤退していきました。

天正6年7月5日。上月城は開城し、尼子勝久は切腹。山中鹿介以下尼子の家臣たちは許され、毛利の配下につくことになりましたが、それは毛利の罠で、鹿介はすぐに謀殺されました。

上月城落城は姫路にも知らされ、御着の小寺政職(片岡鶴太郎さん)の動きを警戒した職隆(柴田恭兵さん)は、伊吹文四郎(遠藤要さん)に御着の兵糧や武具、人の出入りなど、様子を探るよう指示しました。

職隆の心配通り、小寺に小河良利(磯部勉さん)と江田善兵衛(上杉祥三さん)が「左京進を通じて毛利と誼を通じておいた方がいいのでは?」と進言していました。

小寺も一瞬二人の言う事に迷いを見せましたが、妻のお紺(高岡早紀さん)の存在がそれを食い止めていました。お紺はずっと病に伏しており、小寺と嫡男の斎(相澤侑我さん)が看病をしていたのです。お紺も「きっと治してみせます。」と二人に誓っていました。

官兵衛の調略

上月城を見捨てるという信長の決断に納得していなかった官兵衛は、竹中半兵衛(谷原章介さん)に「仲間を見捨ててまで得る勝利に何の値打ちがあるというのか…。これが織田の新しい世なのでしょうか?」と聞きます。

半兵衛は「お主の目はくらんでおる。お主は鹿介殿を救えなかった事で己を恥じているのであろう。上月における上様のご決断は正しかった。秀吉様とて他に策などない事が分かっておったから、従ったのでござる。」と冷静に今回の戦いを分析します。

「憎まれ嫌われようとも、その時の最良の策を考える。その為に命を落とす事があっても、それが軍師というもの。情に溺れ、泣き言を言っているだけでは鹿介殿も浮かばれない。今大事なのは毛利を食い止める事。織田への裏切りを、これ以上広がらぬようにする為に、今やれる事をする。それが軍師としてのお主の使命でござる。」と官兵衛に軍師としての役割も諭します。

官兵衛は、軍師は非情さが必要だと分かっているが、納得できない様子です。「私なりのやり方でやるべきことはやります。」と半兵衛に言い、去っていきました。

官兵衛は、栗山善助(濱田岳さん)、井上九郎右衛門(高橋一生さん)、母里太兵衛(速水もこみちさん)の三人に密書を渡し、敵地に踏み込んでの調略を頼みました。

「「戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。」でござりまするな。」と太兵衛が孫子の兵法を言うと九郎右衛門と善助が「いつの間に!」と驚き、皆で笑います。

「凡そ兵戦の場は 屍を止むるの地 死を必すれば即ち生き 生を幸いとすれば 即ち死す。」と次は呉子・治兵第三を4人で暗誦し、確かめ合いました。

村重の失態

毛利についた城の一つ、神吉城を攻めていた織田軍に、秀吉と村重が合流。激闘の末、落としました。信忠(中村倫也さん)は重臣たちに「このまま一気に志方も落とし、織田の力を播磨中に見せつけるのだ。」と言います。

万見仙千代(田中幸太朗さん)が、西の丸を落とした村重が、神吉城主神吉頼定の叔父、神吉藤太夫を助けたという情報を聞きつけ追及します。村重は慌てて「降伏を受け入れたまで。」と言いましたが、仙千代は「降伏を一切認めぬというのが上様の命でございます。」とまくし立てます。

村重が「藤太夫を殺していたら、残った兵が死に物狂いになって我が軍にかかってきただろう。無駄に兵を失う事を避けただけじゃ。」と弁解すると「藤太夫の首をはねればよい。」と丹羽長秀(勝野洋さん)がフォローします。

しかし村重は、神吉藤太夫に逃げられて、志方城に逃げ込まれていたので目の前に連れて来る事が出来ませんでした。

「すぐに志方も落とすゆえ心配ご無用じゃ。」秀吉が笑い飛ばします。「筑前殿の言う通り。すぐに志方城を攻めましょう。」明智光秀(春風亭小朝さん)も一緒にフォローしましたが、仙千代は「上様にお知らせしなければなりませぬ。追って御沙汰が出ましょう。」と容赦してくれませんでした。

軍議が終わって光秀は、村重に「心配無用。これまで上げた村重殿の功名を思えば、此度の一件など大したことではない。上様もすぐにお許し下さるであろう。」と優しく話しかけましたが、村重は「上様はそのように甘いお方ではない。尼子とて何らためらう事無く見捨てたのだ。我らのような外様がどれだけ尽くそうと、尼子のように見捨てられるのではないか?」と村重は暗い表情を変えませんでした。

光秀が「働いておれば上様は認めて下さるお方だ。わしも力になる。」とその後も励まし続けましたが、村重は態度を軟化させる事はありませんでした。

仙千代という男、急になんなんでしょうか?怖いです。信長に気に入られたいのでしょうか?

宇喜多の動き

備前、黒澤山の毛利の陣にいた吉川元春(吉見一豊さん)に、小早川隆景が織田の調略が入り、毛利の領地で謀反の兆しがある事を告げます。官兵衛が手を回している調略です。

元春は「今、西で謀反が起こったら我らは挟み撃ちになる。」と困った様子です。しかも宇喜多直家(陣内孝則さん)が相変わらず敵か味方か分からぬ動きを見せており、三木や志方に援軍に行こうにも行けない状態になっていました。

そこへ宇喜多直家本人が「病が癒えた。」と毛利の陣まで挨拶に来ました。

隆景は「宇喜多は本当に毛利と一緒に戦うつもりがおありか?」と直家に率直に尋ねます。

「当り前でござる。そのつもりがあるゆえ、こうして参上つかまつった。」と言う直家。「上月を取り戻したかっただけで、織田と本気で戦うつもりなど、ないのではないか?」と元春は疑います。直家が笑い飛ばすと、今度は隆景が「我らが東に進んだあとで宇喜多は退路を断つつもりだと注進してきた者もおる。」と言います。

不穏な空気が流れ、直家は「それほど信用出来ぬのであれば、今すぐここでそれがしをお斬り下され。」と言うと、元春は刀に手をかけ構えました。それと同時に後ろで控えていた宇喜多の兵も一斉に構えました。

「言うておくが、わしを斬れば宇喜多はこれより毛利の敵となる!わしが戻らぬ時はすぐに毛利との戦支度を始めるよう、家中に言い付けて参った。覚悟はおありか?あるなら今すぐわしを殺すがよい。」と直家は言います。

「あい分かった。直家殿、つい無礼を申した。」と隆景が元春との間の不穏な空気を断ち切るように言い、頭を下げました。

直家は笑いながら「わしはいつまでも毛利の味方である。これからも何なりとお申し付け下され。」とわざとらしく礼をして去っていきました。

直家を見送りながら元春は「これではっきりした。あやつを信用する事など金輪際出来ぬわ。」とつぶやきます。隆景も「いつ裏切ってもおかしくないでしょう。」と言います。

毛利は、宇喜多に裏切られたら播磨攻めどころでなくなると判断。一旦撤退し、不穏な動きを押さえてから改めて進軍する事を選びました。

志方城落城

毛利の撤退で味方に付いていた城は取り残されました。

志方城の櫛橋左京進(金子ノブアキさん)は知らせを聞き、動揺する家臣たちに「織田は上月を見捨て、毛利は我らを見捨てた!乱世の盟約とははかないものよ。だが、我らは播磨武士!意地を貫け!」と檄を飛ばしました。

左京進は「官兵衛、お前の勝ちだ。」と言い、自刃しました。

左京進の子どもたちは官兵衛に引き取られました。子どもたちは仲良く食事を囲み、侍女のお福(阿知波悟美さん)は涙を流します。

光(中谷美紀さん)は、力(酒井若菜さん)の娘たちと合わせて櫛橋の子が増えた事を官兵衛に詫びると、官兵衛は「皆身内じゃ。皆、黒田の子になればよい。」と言い、左京進を救えなかった事を光に詫びました。

光は「兄が自分で選んだ道です。」と言うのでした。

平井山の秀吉の陣で、秀吉は官兵衛に調略が成功した事を褒めました。しかし官兵衛は、毛利の撤退は、宇喜多の動きを警戒しての事だったと言います。

秀吉は、志方城の兄を救えなかった事で、光に申し訳ない気持ちを持っていました。が、「光も覚悟しておりました。」と官兵衛は言います。

上月を見捨てた事を引きずっていた官兵衛に「全ては天下布武の為、乱世を終わらせる為。戦のない太平の世をつくる為。」秀吉自身も自分に言い聞かせながら言います。

「これからもっともっと血が流れるであろう。理不尽な事も起きよう。裏切る者も出てくる。それでもこのわしについて来られるか?」秀吉は官兵衛に覚悟を聞きます。

「新しい世を作る為、どこまでも秀吉様についていきまする。この覚悟にかわりはござりませぬ。」と官兵衛は言います。

「頼むぞ、官兵衛。」秀吉は官兵衛に力強く頼みました。

お紺の死

織田の援軍は播磨から引き揚げ、万見仙千代は神吉城での村重の失態を信長に報告しました。

有岡城に戻った村重は、身ごもっているだし(桐谷美玲さん)の体調を気遣いました。しかし戻ったばかりの村重に待ち受けていたのは、信長の安土への呼び出しでした。

御着城では、お紺が官兵衛夫婦に御着の今後を頼んでいました。改めて松寿丸を人質に出したことを謝るお紺。官兵衛は御着城はお紺でもっている事を言い、励ましました。

しかし後日、お紺は「迷われたら、くれぐれも官兵衛を信じ、お頼りなされ。決してお忘れなきよう。」と小寺に言い残し、亡くなりました。

休夢(隆大介さん)は急ぎ姫路城にいる職隆にお紺の死を知らせ、官兵衛にも早馬を飛ばしました。職隆は今まで以上に御着の動きに警戒する事になりました。

毛利が撤退し、危機は去ったかに見えましたが、播磨を揺るがす最大の危機はこれから訪れるのでした。

今回は緊張の走る終わり方になりました。

これからが官兵衛の苦難の始まりになってきます。

怖いです。

光秀と村重の会話が、これから信長に反旗を翻す二人の、印象的なシーンとなりました。

次回、第18回「裏切る理由」です。

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