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大河ドラマアンコール 風林火山「第37回 母の遺言」のネタバレとあらすじと感想。

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「風林火山」は、2007年1月7日から12月16日まで放送された大河ドラマです。

2017年4月からNHK BSプレミアム日曜昼12時から、大河ドラマアンコール枠で再放送されています。

2017年12月10日に放送されたのは、第37回「母の遺言」です。

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前回、小山田信有(田辺誠一さん)の側室、美瑠姫(真木よう子さん)の息子が亡くなりました。前からその息子が美瑠姫の元夫で志賀城主、笠原清繁の子ではないかと疑っていた小山田は、「宿命だ。」と美瑠姫に言ってしまった事で、美瑠姫に寝首を掻かれ、亡くなり、美瑠姫も自害しました。

武田晴信(市川猿之助さん)の側室となった、由布姫(柴本幸さん)、於琴姫(紺野まひるさん)、いずれも実家を滅ぼした仇を愛し、板挟みに苦しむ宿命を背負った女でした。

由布姫は、四郎を武田家の跡取りにする事を決意し、於琴姫は姫を産みます。同じ宿命を背負いながらも違う道をたどる女たち。

医者に、先は長くないだろうと見られている晴信の母、大井夫人(風吹ジュンさん)は、山本勘助(内野聖陽さん)を呼び出し、由布姫と四郎が諏訪から離れないよう、武田家の中で無益な諍いが起こらないように見守って欲しいと頼むのでした。

「晴信は良き父になれぬ。母だから分かる。武田が滅ぶなら、晴信が己の父にした報いでしょう。」大井夫人は予言のように言いました。

前回の第36回「宿命の女」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

それでは、第37回「母の遺言」のあらすじと感想です。

目次

関東管領、越後へ

関東管領、上杉憲政(市川左團次さん)のいる上州は、北条氏康(松井誠さん)から攻められていました。天文21年(1552)1月、氏康の軍はついに上杉憲政を上州、平井城に追い詰めていました。

上杉の重臣、長野業政(小市慢太郎さん)は、負けが見えてきたことから、長尾景虎(GACKTさん)のいる越後へ逃れるよう、憲政へ進言します。義に厚い景虎なら、手厚く迎えてくれるだろう、という事です。

長野自身は上州、箕輪城へ残り、いずれ越後の軍勢を引き連れて、上杉が戻るまで戦うと言い、城を去っていきました。上杉憲政は、四方を敵に囲まれて初めて、真の味方がいかなる者か分かったと言うのでした。

長野の進言通り、越後へ向かう事にしたのですが、家老の妻鹿田新介(田中実さん)が、妻が上杉憲政の嫡男、竜若丸(太賀さん)の乳母という縁から、竜若丸と共に上州に残ると言います。

上杉憲政と嫡男が一緒にいて、万が一二人とも北条に捕らわれると家が潰れてしまう危険があるからです。

憲政はその夜、城から逃げ落ち、間もなく平井城は北条の手に落ちました。

憲政は妻鹿田に竜若丸を託しました。しかし、妻鹿田は昔から仕える譜代の家臣ではありませんでした。この事が悲劇を迎える事になります。

三国の盟約を提案

晴信は、今川家から姫を太郎(木村了さん)に嫁がせることを承諾してきたので、改めて北条に報告にいく必要があると言います。小山田が急死した為、代わりに勘助はその役目を買って出て、小田原の北条氏康へ会いに行きました。

氏康は、小山田から聞いていたので「好きにするがよい。」と突き放すように勘助に言います。しかし勘助は、それでは困ると言い、以前河東の乱で出来た武田と北条の誼をそのまま継続し、なおかつ北条にも今川と誼を結んで欲しいと言います。

それは、台頭してきた越後に対してお互い後顧の憂いを取り除いておくことが肝要なので、相模、甲斐、駿河、の三国の盟約を結ぶことが晴信の望むところだと言うのです。

関東管領を攻めている北条は、援軍に来る越後と敵対していたので、勘助の話に反応を示すのでした。

上杉の嫡子、氏康に討たれる

関東管領上杉は越後へ入りました。長尾景虎は城に直接来てもらうのではなく、府中の館に上杉を招き、関東管領の体面を重んじ、景虎の方からその館へ足を運んだのです。

上杉は早速、上州に残してきた嫡男、竜若丸を助けて、北条氏康を討って欲しいと景虎に言い渡します。

「身に余るお言葉、武門の誉れにございます。この長尾景虎、若輩の身ながら、必ずや敵を成敗し、御無念を晴らして差し上げます。」と景虎は言います。

上州へ残した嫡男を救う為、出陣を急ぐ憲政に景虎は「何故ご嫡子をお残しになりましたか?何故、御自ら留まりご嫡子をお逃しにならなかったか!恐れながらそこだけはご短慮にあらせられましたな。」と強い口調で言います。

そして宇佐美定満(緒形拳さん)は、軒猿という忍びの情報が得てきた情報を、上杉に伝えます。

竜若丸と一緒に上州に残った妻鹿田新介は、氏康のもとに竜若丸を連れて寝返ったと言うのです。しかし氏康は、捕らわれの身となっても戦う姿勢を崩さない竜若丸の縄を解き、太刀を持たせ、自らも太刀を持ち竜若丸の相手をします。

竜若丸は氏康にかわされても、何度も必死に食らいつき、氏康の額に傷を付けた後、氏康に斬られたのです。

氏康は息子の新九郎(早乙女太一さん)に「義を守りての滅亡とは、かのような者を言うのじゃ!」と言って、立派に死んでいった竜若丸の死をたたえます。

そして裏切り者の妻鹿田新介とお付きの者たちを、その場で全員成敗したのでした。

話のあと景虎と家臣たちは「竜若丸様は、まことにおいたわしい事でございました。」と皆で深々と頭を下げました。

悲しみに暮れる憲政に、景虎は「北条氏康は、この景虎がいずれ成敗つかまつる!」と約束するのでした。

上杉憲政の傲慢な態度が私はずっと気になっていましたが、嫡男をこんな形で失ってしまうなんて、気の毒でした。嫡男の竜若丸もまだ少年なのに、訳が分からないうちに敵の前に連れ出されて、氏康に向かっていくのも怖かっただろうなと思います。

大井夫人の言葉

甲斐ではようやく太郎と今川との姫の婚約が成立しました。大井夫人も三条夫人(池脇千鶴さん)から話を聞いて喜んでいて、三条夫人に「いずれ苦労は報われ、心の平安が得られる時が来る。それまでの苦労など修業と思えば良い。どうか心を強く持って、晴信と生きて下され。」という言葉を残していました。

晴信は今川と結ぶ一方で、北条とも結ぼうとしている事を、弱っている大井夫人に伝えないようしていました。せめて最後は穏やかに過ごさせたいと考えです。

しかし、何も知らないはずの大井夫人は、晴信が太郎に「父上!何故今川家と戦をなさいますか?今川家は、我が妻の里方にござりまするぞ!」と詰め寄られている夢を見ます。

夢の中で太郎が晴信に入れ替わり、責められていた晴信が、父信虎(仲代達矢さん)に入れ替わります。

「父上、そこまで某の思いをお分かりいただけませぬか?さような戦をするとあらば、もはや我が父ではござらぬ!」と晴信が信虎に言って責めます。「晴信!この臆病者めが!」と言うと、晴信が振り返り、今度は晴信が太郎に入れ替わります。そして太刀を抜き、信虎と入れ替わった晴信に斬りかかるのでした。

悪夢で目が覚めた大井夫人は神仏の前に座り「私はあらゆる人の争いを見て参りました。

あらゆる人の欲を、憎しみを見て参りました。あらゆる、見たくないものを見て参りました。

故に、もはや人の心を恐れる事はなくなりました…。されど、あなた様の御心だけが見えませぬ。」と言い、手を合わせます。そして倒れ込みました。

天文21年5月7日大井夫人は永眠しました。

「春は花 秋は紅葉の いろいろも 日数つもりて 散らばそのまま」

大井夫人の辞世の句です。

大井夫人はずっと信虎を追放した晴信の罪を気にしていたんでしょう。息子のもとに残り、見守る間もずっと心苦しかったと思います。三条夫人に「私は今、幸せなのです。」と言って笑っていたのが切なかったです。それを聞いて泣いていた三条夫人も美しいなと思いました。

次回、第38回「村上討伐」です。

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