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麒麟がくる 第38回「丹波攻略命令」のネタバレとあらすじと感想

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2020年大河ドラマ「麒麟がくる」は、NHK総合にて日曜夜8時、BSプレミアムにて午後6時、BS4Kにて朝9時に放送中です。

目次

前回のあらすじ

元亀4年(1573年)3月、将軍・足利義昭(滝藤賢一さん)は、畿内の大名を集めて織田信長(染谷将太さん)に挙兵しました。

しかし、頼みにしていた武田信玄は上洛途中で何故か突然進軍を停止し、甲斐に戻り、義昭に呼応して挙兵するはずだった朝倉義景(ユースケ・サンタマリアさん)も浅井長政も動かず、義昭は孤立無援になってしまいました。

宇治・槙島城に籠城していたものの木下藤吉郎(佐々木蔵之介さん)に捕縛されてしまいました。

義昭に従っていた三淵藤英(谷原章介さん)も、義昭の敗北を知り織田方に投降しました。

弟の細川藤孝(眞島秀和さん)はいち早く織田方に付き、幕府の情報を信長に流していたのです。

三淵は弟の裏切りに激怒しました。

明智十兵衛光秀(長谷川博己さん)は、そんな三淵に力を貸して欲しいと懇願しました。

三河の菊丸(岡村隆史さん)から武田信玄が上洛の途中病死との知らせを受け取った光秀は、それを信長に報告します。

その時、信長は将軍に変わり改元を帝に奏上し、許されていました。

新しい元号を楽しげに決める信長に違和感を覚える光秀でした。

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天正元年(1573年)8月、朝倉の重臣が寝返ったとの知らせが入りました。

信長はすぐに近江に出陣、奇襲にて山崎吉家(榎木孝明さん)を討ち取り、一条谷に火をかけました。

追い詰められた義景は、家臣の景鏡(手塚とおるさん)に自害を進められるのですが、自分が死んだら朝倉の血が絶える、と拒否します。

それを聞いた景鏡は舌を出して笑い、その時義景は景鏡の裏切りを悟りました。

義景は景鏡の家臣に打ち取られ、朝倉家は滅亡しました。

同じ頃、近江の浅井長政も襲撃を受け居城の小谷城で自害、浅井家も滅びたのでした。

室町幕府が滅亡した今、武家の頂点に立った信長は、自身の評価を目に見える形で欲していました。

そこで目をつけたのは蘭奢待。

天下一の名香と名高い蘭奢待は、大事を成した者しか拝見できないと言われる逸品です。

信長はそれを拝見し、所蔵したいと帝に申し出たのです。

光秀は、まだ信長が頂点に立ったとは考えていませんでした。

将軍を退けこれからどのような世を作るか熟慮すべき時期、謂わば山の中腹、頂きは遠い、と考えていたのです。

蘭奢待を所望した信長に対し、帝も三条西実澄もあまりの尊大さに眉をひそめていましたが、勢いづく信長の意向に反対することはせず、許可を出したのです。

天正2年(1574年)3月28日、蘭奢待の切り取りが行われました。

信長は満足そうに手に入れた2つの欠片を見やり、その1つを帝に差し上げようとしました。

きっと喜んでもらえると。

しかし、それを目の前に差し出された帝は、「朕が喜ぶと思ったのであろうか」と言うと、蘭奢待を欲しがっているという、信長の敵対勢力である毛利に送るように指示を出しました。

両者の関係が悪化するのではと危惧する実澄に対し、帝は「それは預かり知らぬこと」と言い放ったのです。

その頃、光秀の居城・坂本城に突然・三淵藤英が預けられることになりました。

前回、第37回「信長公と蘭奢待」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

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それでは、第38回「丹波攻略命令」のあらすじと感想です。

三淵藤英の最後

蘭奢待を手に入れた信長。

光秀は最近の信長の言動が理解できずにいました。

そんな時に、三淵藤英から「そんな時こそ、主にどう付き従うのか、それが家臣の器」と言われ、それを重く受け止めていました。

坂本城預かりになっていた三淵に対し、信長から切腹の命令が下されました。

一両日中に行うように、とい冷徹な言葉が書かれた文を見た光秀は困惑しました。

三淵は、光秀の娘・たま(芦田愛菜さん)に生花の指導をし、穏やかな時を過ごしていました。

そこに現れた光秀。

信長からの命令を伝えにくそうにしている光秀を見た三淵は全てを察しているようでした。

光秀は、三淵が紀伊・由良にいる義昭と文を交わし、信長を討つ計画を立てていたことを問い詰めます。

その文が信長の手に渡り、計画が知られたために、切腹を命じられたのです。

それほどまでに信長を敵視するのか、と問う光秀に、三淵は穏やかに微笑みながら光秀が信長を選んだように、自分も義昭を選んだだけ、と語るのです。

弟・細川藤孝は幕府を見限り信長につきましたが、自分はその勇気がなかった、と呟きます。

己の身は己で処す、ご案じなさるな、と光秀を見つめる三淵に対し、光秀は三淵を死なせたくないと言い、信長に減刑を直訴すると言うのです。

しかし三淵は、それを止め、自分は生ある限り信長に付くことはない、謂れのない情けをかけて頂くことは武士の恥、と光秀の申し出を断り、負け惜しみかもしれないが、捨てられる花にも一度は咲いてみせたという誇りがあるように見える、気のせいかな、と微笑んだのです。

そして翌日、三淵藤英は幕臣として潔く散ったのでした。

斎藤利三の訪れ

天正2年秋、佐久間信盛・細川藤孝と共に河内に攻め込んだ光秀は、三好の一党を畿内から駆逐する戦いに挑みました。

城は落としたものの城主は討ち漏らしたため、出直しすることに。

一方の信長は長島の一向一揆の壊滅に成功していました。

光秀が戻ると、藤田伝吾(徳重聡さん)から美濃の斎藤利三(須賀貴匡さん)が訪れていると知らされます。

斎藤利三は美濃国衆・稲葉一鉄(村田雄浩さん)に仕えていた者でしたが、稲葉のところから逃げてきたというのです。

利三は、稲葉から自身の馬を所望され金を積まれたがそれを断ったため、草履を顔面に投げつけられたのだと訴えます。

元々稲葉は、本来は土岐頼芸に仕えていましたが、斎藤道三が優勢と見ると道三に付き、息子・高政が優勢と見るとそちら、そしてその息子龍興に付きながら信長優勢を感じ取ると、信長に寝返った人物で、信用に足る人物ではないと言い募ります。

その点光秀は、叡山焼き討ちの折、信長の命を退け女子供を逃がした人物。

信長に意見できる数少ない人物として慕っていたというのです。

光秀のためならばなんでもできる、と言い切った利三の扱いに光秀は困惑していました。

信長の命令

ある日、京の妙覚寺にいる信長に呼ばれた光秀は、異国の宣教師を見かけ驚いていました。

信長の居室に行ってみると、そこにはバテレンからのお土産という珍しい物で溢れていました。

以前光秀と大きな国を作ろうと話したことがありましたが、彼らは布教のために遥か彼方遠方からこの地へやって来たというのです。

信長は興味を掻き立てられたようでした。

その話に比べれば小さな話、と言い光秀のところに逃げ込んできた斎藤利三を稲葉に返せ、と信長は光秀に命じました。

しかし、利三を稲葉に渡せば、利三の命はなくなるでしょう。

光秀は、信長に一人の命を大事にすれば、国衆から敬われ、美濃の結束が深まると主張します。

信長は一人の命よりも多くの国衆をまとめる稲葉を抑えようと考えたのです。

光秀はその考えには同意できない、として反論します。

義昭を追放する時、信長の命を受けた木下藤吉郎は、部下が大勢いる中で義昭を捕らえ、外を裸足で歩かせるという辱めを受けさせました。

武家の棟梁たる将軍にさせていいことではない、と苦言を呈し、また、三淵切腹の命令を紙切れ一枚にて命じたことに対しても苦言を呈しました。

光秀の言葉を煩そうに遮った信長は激高し、「帰れ」と命じます。

すると光秀も勢いよく立ち去ったのです。

信長の側近が光秀を呼び止めようとしても、信長は「止めるな」と声を荒らげました。

しかし、すぐに「呼び戻せ」と命じるともう一度光秀と対面したのです。

光秀にバテレンのお土産という異国の服を下げ渡した信長は、今度は大きな話をしようと、光秀の肩を叩きます。

佐久間と細川と共に河内を攻略したことを褒めた信長。

自身が長島の一向一揆を抑えたことで、残る領地は丹波だけとなりました。

丹波は信長の敵対勢力が大勢いる難しい土地です。

信長は丹波を光秀に任せる、と言いました。

与力として細川藤孝を付けるから丹波を手懐けろ、そなたならできる、何年かかってもいい、丹波を押さえ込め、と光秀を鼓舞し、利三の件は儂から稲葉に話す、と光秀の主張を認めたのです。

坂本に戻った光秀は、早速信長から下げ渡された異国の服を着てみたのですが、たまや岸、左馬助や侍女にまで笑われてしまいます。

そんな中、妻の煕子だけはよく似合うと光秀の出で立ちを賞賛したのでした。

信長と二条晴良の関係

京の若宮御殿に参内していた信長は、東宮・誠仁親王(加藤清史郎さん)に蹴鞠に誘われたり、贈った瓜を褒められたりと東宮からかなり慕われているようでした。

関白・二条晴良(小籔千豊さん)から呼ばれた信長は、帝の意向として近々譲位をし、上皇となって朝廷を安定させたいと相談を受けていました。

帝の御意向ならば早いうちに行った方が良いとは思う、としながらも、譲位をするにあたっては数々の儀式、新しい御所の建設など1万貫という大金が必要となってしまいます。

信長といえど、すぐに用意できる額ではないため、直ぐには難しい、と信長は返します。

同席していた実澄は、信長はまだまだ戦に金が掛かるだろうから、譲位はそんなに急がなくてもいいのでは、と信長の本心を尋ねてきました。

しかし二条は信長ならばそんな金は何とでもできる、と言い募ります。

信長も帝の御意向ならば早急に執り行った方が良い、と口にしたのです。

実澄からの報告を受けていた帝は、二条は焦っているようだと感じていしました。

二条は義昭と繋がりを持ち、優位な立場を保っていましたが、その繋がりはなくなってしまいました。

そのため、譲位を利用して信長を二条に惹きつけたいという目論見があるのではないかと実澄は考えていたのです。

蘭奢待の件以降、信長も二条を頼りにし朝廷のことなどよく相談しているようでした。

帝は、信長が二条に近づきすぎて、室町幕府と同じようになってしまわないかと案じていました。

その時、信長のことを一番よく知る人物、と皆が話していたという光秀と話がしてみたい、と帝は所望したのです。

丹波に向かって

ある日、光秀は伊呂波太夫(尾野真千子さん)の元を訪れ、近衛前久(本郷奏多さん)に会いたいと話しました。

光秀は、前久の親戚が居る丹波・黒井城を拠点として前久が動いていると掴んでいました。

丹波をこの目で見てみたい、と思ったものの丹波は敵ばかりで難しい国です。

光秀が丹波への案内を頼むと、太夫は礼はいらないから前久が京に戻れるように手配して欲しい、と頼み込んだのです。

しばし考えた光秀はそのことは前久に会ってからと言い、丹波の裏道に詳しい案内人として太夫から駒の所にいる人物を推薦されました。

光秀はその人物・菊丸を訪ね、案内を依頼したのでした。

駒(門脇麦さん)と話した光秀は、義昭の様子を知りました。

しかし、義昭が四国の大名の力を借りて信長を倒すと、戦の話ばかりしていた、ということに眉をひそめました。

そこに菊丸がやってきて、駒に菊丸が届ける予定の丹波の寺の名前を尋ね書き留めているのを見ていました。

菊丸の筆跡を見ていた光秀は、武田信玄死亡の報を知らせた紙と筆跡が同じことに気づいたのです。

丹波は信長の敵対勢力の大名が大勢いる土地です。

園部は反対勢力の中心地となっています。

光秀は、役目を終え帰ろうとする菊丸を呼び止め、仲間にするなら誰がいいか、と尋ねます。

丹波の大名について、スラスラと答える菊丸に、光秀は目を細めていました。

菊丸の正体について、光秀が確信を持った瞬間でした。

近衛前久との対面

園部にて前久に会った光秀は、前久にどちらに付くつもりなのかと尋ねます。

京を追われた前久は、本願寺を頼り、信長包囲網にも参加し丹波へ流れてきたのです。

また、信長が二条と手を組んだために、このようなことになってしまったと釈明するのです。

幕府が倒れ二条は落ち目、信長のような武将が嫌いではない前久は、信長側に付くことに躊躇いはありませんでした。

光秀は前久に丹波の国衆・小畠永明に会いたいと言い、丹波の民を救うためにはどうしたらいいのか直接聞きたいと語りました。

前久は、丹波の民は一に戦、二に戦、話は戦に勝ってから、という民族だと話します。

天正3年(1575年)夏、丹波の国衆は信長に従わず、光秀は丹波攻略に着手したのでした。

次回、第39回「本願寺を叩け」

戦に勝利を重ねる信長は、朝廷より武士として最も高い官位を授けられました。

しかし、もはや帝さえも蔑ろにし始めた信長の態度を三条西実澄は危険視していました。

大坂本願寺との戦に疲れ果てていた光秀のもとに現れた信長は、光秀に無茶な要求を繰り返します。

そんな中、高熱で倒れた光秀の看病を必死で行っていた煕子に異変が起こります。

最後に

今回の見所のひとつは、谷原章介さん演じる三淵藤英の誇り高き自害のシーンでしょうか。

前将軍・義輝を守りきることができず、現将軍・義昭に仕え続けた藤英。

義昭のために幼子を手にかけるという悪行も果たしました。

初期の、武将に成りきれない義昭の心優しい発言にも理解を示し、武将らしくあろうと変化を始めた義昭を温かく見守っていました。

弟・藤孝の裏切りに激昂する姿は、これまでずっと穏やかな表情を崩さず冷静でいた藤英の印象を一変させました。

光秀と同じように自分で主君を選んだ上での切腹命令を潔く受け止め、誇り高く散った藤英の最後は大変なインパクトがありました。

これまで穏やかな藤英だっただけに、武士としての意地を貫き通した姿に胸を打たれました。

素晴らしいシーンでした。

そして、信長と光秀の言い争いも見所のひとつだったと思います。

もはや誰も逆らえない権力者となった信長に対し、臆することなく自分の意見をぶつけられる光秀の存在は、信長にとっても大事な存在なのではないでしょうか。

怒って出て行けと命令しても、少し冷静になり呼び戻す時に浮かんでいた信長の口元の微笑み。

2人の絆が深いからこそできる口論なのですね。

信長が頑固な光秀を懐柔しようとしているところが微笑ましく思いました。

さらに、菊丸の正体に少しずつ光秀が近づいていくところも見所でした。

三河の忍である菊丸の筆跡で気づくとは。

でも、ただの百姓が様々な情勢に詳しく、光秀のピンチにいつも駆けつけるって、難しいですよね。

このまま気づかないフリをするんでしょうか、それとも見破ったと明かして家康との繋ぎとして頼りにするのでしょうか。

架空の人物だけに、菊丸のこれからの取り扱いが楽しみですね。

本郷奏多さん演じる近衛前久の久しぶりの登場に喜びを感じました。

若すぎる関白が苦悩する姿、親戚の姉さんのような伊呂波太夫に甘える姿が毎回面白くて楽しみにしていたので、また登場してくれて嬉しいです。

関白としては破天荒な近衛前久のこれからの活躍が楽しみですね。

それから、朝廷と信長の関係に不穏さを感じ、これからの展開が面白くなってきましたね。

帝を何よりも敬っていたはずの信長の増長、好きにさせているようで裏では何を考えているかわからない朝廷。

見所が満載です。

残り僅かとなってきた「麒麟がくる」ですが、次回39回「本願寺を叩け」では光秀の最愛の妻・煕子が大変なことになってしまいます。

妻を失った光秀がどう変わってしまうのか、武士として頂点に上り詰めた信長がどうなっていくのか、そして2人の間がどうなってしまうのか。

本能寺の変に向かって、物語は急ピッチで進んでいきます。

お正月も「麒麟がくる」から目が離せませんね。

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