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軍師官兵衛 第31回「天下人への道」のネタバレとあらすじと感想。

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「軍師官兵衛」は、2014年1月5日から12月21日まで放送された大河ドラマです。

2018年4月から、NHK BSプレミアム日曜昼12時からの大河ドラマアンコール枠で再放送しています。

2018年10月28日に放送されたのは、第31回「天下人への道」です。

前回、備中高松城の清水宗治(宇梶剛士さん)が自害する事により、毛利と8か国の本領安堵で和睦した羽柴秀吉(竹中直人さん)。黒田官兵衛(岡田准一さん)をしんがりとして残し、明智光秀(春風亭小朝さん)を討つ為、急ぎ京へと走り出しました。

6月7日。姫路城で合流した羽柴本軍と黒田軍。秀吉はまだ迷っている畿内一円の武将たちに向け書状を繰り返し送り、味方につけるという作戦を実行しました。

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一日で戦の支度を整え、6月9日早朝姫路を出発した羽柴軍。晩に明石。10日には兵庫に入り、高山右近(生田斗真さん)ら摂津衆を味方に引き入れました。そして井上九郎右衛門(高橋一生さん)を光秀のもとに遣わし、「当方、今夜中には兵庫に入ります。数日中に京に上りますゆえ、正々堂々と雌雄を決したい。」と伝えました。

6月13日。山崎において両軍は激突しました。明智光秀は坂本城への敗走中、何者かに命を奪われ亡くなりました。

長浜城へ凱旋した羽柴軍。「天下が見えてきた。」と意気込んだのでした。

前回の第30回「中国大返し」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第31回「天下人への道」のあらすじと感想です。

目次

清須会議

清州城で、織田家の後継者を誰にするか、柴田勝家(近藤芳正さん)、丹羽長秀(勝野洋さん)、池田恒興(大橋吾郎さん)、滝川一益(川野太郎さん)ら織田家の重臣が集まり、会議が開かれました。秀吉も遅れて参上しました。

勝家は三男信孝(中山麻聖さん)を推しました。しかし、直系の孫、信忠の嫡男である三法師を擁立した秀吉がその正当性を訴え、織田家中の権力争いに先んじることになりました。

三法師が家督を継ぐ事に納得していない信孝は、三法師を秀吉に渡さないよう、勝家と一益に吹き込まれていました。

清須会議の結果、秀吉は長浜を勝家に譲り、姫路に移りました。そして勝家は信長の妹、市(内田恭子さん)を結婚し、勝家を信長の義弟となり、対抗してきました。

信長の葬儀

信長の死後、まだ葬儀をしていない事に目をつけた秀吉は、三法師を渡さない三男信孝を差し置いて、秀吉の養子で信長の四男、羽柴秀勝(倉本発さん)を喪主とし、天正10年10月15日。京大徳寺で盛大な信長の葬儀を強行しました。公に秀吉が後継者と知らしめることになりました。

続いて、山崎宝寺城の茶室で秀吉は、丹羽長秀、中川清秀(近江谷太朗さん)、池田恒興を招待し、千宗易(伊武雅刀さん)に茶を点てさせました。

千宗易は、「皆様、羽柴様のお味方をするとお決めになられたようで…。迷いがなくなれば茶もうまくなろうというもの。」と言うと、三人はお互いを探るように見ていました。

秀吉は「宗易殿は茶を点てるのも上手いが、人の心を読むのも上手いのう。」と笑うと皆も笑いました。

茶会が終わった後、茶室に入った官兵衛は秀吉から「丹羽長秀、中川清秀、池田恒興は心配ない。我らの味方じゃ。」と告げられました。

そんな秀吉の動きに黙っているはずもなく勝家は、毛利の吉川元春(吉見一豊さん)、前将軍の足利義昭(吹越満さん)に書状を送るなどして、味方を集めていました。

しかし、官兵衛と蜂須賀小六(ピエール瀧さん)が直接義昭に会って、引き込み、さらにその事を一度は勝家に味方すると返事していた吉川を牽制する為、小早川隆景(鶴見辰吾さん)に報告し、動きを止め、勝家を孤立させました。

村重と再会

以前の茶会の時に官兵衛は、千宗易に、「弟子が官兵衛に会いたいと言っている。」と言われていたこともあり、一人で宗易の庵に行きました。

宗易に促されるまま茶室に入ると、一人の茶人が官兵衛に頭を下げました。

官兵衛はその男の顔をみて驚きます。荒木村重(田中哲司さん)でした。「今は道糞と申します。道に落ちている犬の糞にございます。」と挨拶をしてきました。

官兵衛は一度座り直しました。宗易も茶室に入って来て、「この道糞は私の弟子でございます。」と説明を受けます。茶を点て始める道糞に官兵衛は「何故ここにいる?だし殿は死んだぞ。何故見捨てた?」と言いますが、道糞は茶を点てる手を止めません。

「聞け!村重!」と怒鳴る官兵衛を宗易が「ここは世俗を忘れ、茶を楽しむ場。争う事は主であるこの私が許しませぬ。」と止めました。

一旦は落ち着いた官兵衛でしたが、点てられた茶を飲まず、茶室を出ていきました。後を追う宗易。「あの男の迷いを断って頂けませぬか?」と官兵衛に言います。「宗易殿。私とあの男の間に何があったかご存知か?」と官兵衛が返すと「それ故、あなた様にお頼みしているのでございます。あなた様のお為にもなるかと。」と言う宗易でした。

長政の縁談

天正11年(1583)正月。秀吉は姫路で新年を迎えました。新年の宴には、羽柴の重臣たち、黒田家の皆も出席しました。秀吉は職隆(柴田恭兵さん)に酒を注ぎ、官兵衛のおかげで天下が見えてきたと感謝の言葉を述べました。

職隆は「羽柴様の天下、早う見せて下され。それがしもう若くはありませんので。」とにこやかに返します。「何を申すか!職隆殿はまだまだ若い!」と秀吉も笑いました。

官兵衛のところへ光(中谷美紀さん)がやって来て、蜂須賀小六の娘、糸(高畑充希さん)を紹介しました。糸は官兵衛に酒を注いで「黒田様、明智を倒し、機は熟しております。一日も早く天下を取って頂ねば。頼みますぞ。」と言います。小六が「うちの娘がまた何かやらかしたかのう。」と会話に参加してくると、官兵衛も勇ましい娘御だと褒めました。

「跳ねっ返りで困る。」という小六。「跳ねっ返り!」と光と官兵衛が口を揃えます。「どこかで聞いたことがございますな。」と言う光。官兵衛が初対面の時に、光に言った言葉です。

続いて糸は、長政(松坂桃李さん)に酒を注ぎに行きました。長政は「どこぞでお会いしましたか?」と糸の事を覚えていませんでした。糸は酒をこぼしてしまいます。こぼした酒を拭くのに手が触れる二人。後藤又兵衛(塚本高史さん)が「若。蜂須賀様の…。」と口添えすると、長政は思い出いしました。改めて長政に酒を注ぐ糸です。

その様子を見た秀吉が「長政!よろしくやっとるの?」と茶化して、一同が笑いました。照れる糸と長政。

光は小六に「糸殿に決まった方はおられるのですか?」と聞くと「そんな者はおらぬ。」と小六が答えます。「なるほど、それはよいかもしれぬ。」と今度は官兵衛が言いました。

光は長政を近くに呼び、「出し抜けですが、お前に正直な気持ちを聞いておきたい。糸殿の事をどう思いますか?」と聞きます。小六も「どうなんじゃ?」と聞きます。2人に糸の事を好きか嫌いかと迫られる長政。困っていました。

そこへおね(黒木瞳さん)も入って来て「松寿。よきご縁じゃ。」と後押しします。「長政。糸をもらってくれるな?」と小六が言うと、官兵衛も「願ってもない事。」と賛成しました。

決まりです。

秀吉は「黒田家と蜂須賀家が縁組とはこれ以上、めでたい事はない!」と立ち上がって盛り上げます。おねが「いっその事、糸殿を羽柴家の養女にしてから嫁がせてはいかがですか?さすれば、羽柴、黒田、蜂須賀三家の結びつきが一層固くなります。」と提案します。

「糸!そなたはこれよりわしの娘じゃ。」と秀吉は言って、糸を長政の隣に座らせました。

母里太兵衛(速水もこみちさん)が祝いの舞を踊り、「新しき年の初めにかくしこそ 千歳を重ねて楽しきをつめ…」と皆も一緒に歌いました。

長政と糸の縁談が決まりました!長政はともかく、糸は長政に気がある様子でしたし、よかったです!

村重と話す

官兵衛は、村重のもとを訪れていました。そこには高山右近(生田斗真さん)も手伝いに来ていました。右近はかつて村重を裏切った負い目から、村重の世話をしているとの事でした。村重は、官兵衛の引きずった足を見ました。

そして村重と官兵衛は二人きりになりました。

「3年前、わしは毛利を頼って安芸まで逃れたが、そこでも扱いは冷たかった。味方を捨てて逃げた卑怯な男だからな。居たたまれなくなり、安芸を出て諸国を渡り歩いた。死のうと思ったことも幾度となくあった。だが死ねば、信長に負けた事になる。わしの為にあれだけ大勢のものが死んだ。だからこそ、わしは死んではならぬのだ。そして信長は死んだ。わしは勝った。」道糞が話すのを黙って聞いていた官兵衛でしたが、「勝った」という言葉に反応しました。

道糞は、信長との勝負には勝ったからいつ死んでもいいと言います。「生き恥をさらしてまで生きていたくない。だが死ねんのだ。」と食事をせずにいれば死ぬが、お腹が空けば食べて、のどが渇けば飲んで、寒くなったら衣を着る。と自分のことを晒します。

「殺された者たちを思わぬ日は一日たりとてない。それなのに生きたいという欲が一向に衰えぬ。」と言い、その欲から逃れるために宗易の弟子となったと言います。

「わしはもはや人ではない。化け物かもしれん。」と乱世が続く限り自分のような化け物が増え続けると言います。

「乱世は終わらせる!秀吉様に天下をお取りいただき、この乱世を終わらせる。さすれば、あなたのような化け物は生まれない。」と言う官兵衛に「わしはそうは思わぬ。信長は天下が近づくにつれ変わっていった。天下にはそれほどの魔力をあるのだ。誰もがその魔力に囚われる。秀吉とて逃れられぬ。秀吉は、織田家を乗っ取ろうとしておるというではないか。そのような男の天下とは、げに恐ろしい天下であろうのう。」と道糞は吐き捨てました。

官兵衛が秀吉に心酔しているように、村重も信長に心酔してついていこうとしていました。けれど信長は変わっていきました。だからこそ、同じように秀吉も変わってしまうという予言をしました。

村重という人は頭のいい人ですよね。けれど信長には敵わなかった。

謀反の前に人を集めようとして分かりやすく動いてしまいましたからね。信長を殺すだけの目的を果たすなら、光秀のように誰にも相談せずにやるのが一番、情報が洩れなくてよかったという事になります。

何も言い返せなかった官兵衛。帰って来て光に道糞のことを話しました。

信長が明智に討たれた時、村重は人目もはばからず泣いたといいます。光は、だしや身内の事を思っての事だろうと言っていました。

けれど私は、信長が死んだ事を惜しんだように思えました。どこかでやっぱり村重は信長の事が大好きだったんだと思います。殺したいほど憎かったのに、死んでしまって悲しかった。色んな気持ちが交錯したんじゃないかと思いました。

秀吉が天下と取る為には、また戦が始まります。また、大勢の者が犠牲になるのです。官兵衛に迷いが出てきました。が、光は「お支えします。もうすぐ終わるのですね。」と言って励まし、官兵衛の気持ちを和らげたのでした。

賤ケ岳の戦い

天正11年(1583)2月。秀吉は滝川一益討伐に出陣。ついに決戦の火蓋は切られました。盟友一益を救うため、勝家も兵を挙げました。越前北庄城から出陣した勝家を、近江木之本で本陣を構える秀吉が迎えます。官兵衛も軍師として加わっていました。

羽柴勢と柴田勢は近江で激突しました。

総崩れした柴田勢は、越前北庄城へ逃れました。そして勝家は妻、市と共に自刃して果てました。織田家中の権力争いは終わったのです。

秀吉は「官兵衛、お主の言う通りになった。恐ろしい男よ。官兵衛、お主だけは敵に回したくないものよ。」と官兵衛に言いました。

残された市の姫たち、茶々、初、江は秀吉のもとに連れて行かれました。秀吉は大歓迎しましたが、茶々(二階堂ふみさん)は、「父浅井長政、母市の仇!決して許さぬ。」と刃を向けて来て、押さえられました。

茶々は、秀吉そして官兵衛の運命を大きく変えていく、のちの淀殿です。

今回はここで終わりです。

次回、第32回「さらば、父よ!」です。

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職隆が亡くなるようです。

何やら嫌な空気が流れる予告でした。


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