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西郷どん 第40回「波乱の新政府」のネタバレとあらすじと感想。

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毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年10月28日、第40回「波乱の新政府」が放送されました。

前回、大島にいた西郷隆盛(鈴木亮平さん)と愛加那(二階堂ふみさん)の子、菊次郎(城桧吏さん)は、隆盛の現在の妻、糸(黒木華さん)と熊吉(塚地武雅さん)に迎えに来られ、鹿児島で暮らす事になりました。嫡男ではない菊次郎は、鹿児島で遠慮しながら過ごしていました。

その頃新政府では、大久保利通(瑛太さん)が性急に事を進めようとしていて、木戸孝允(玉山鉄二さん)、江藤新平(迫田孝也さん)、後藤象二郎(瀬川亮さん)など他藩出身の者たちと対立しており、意見がまとまらずにいました。

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その状況を打開する為、利通は、欧州留学から帰国したばかりの隆盛の弟、従道(錦戸亮さん)を鹿児島へ行かせ、隆盛に新政府に戻って来るよう説得を頼みました。

隆盛は、従道が帰って来る前にも、横山安武(笠松将さん)という若者に一緒に東京へ行って、新政府への不満を訴えたいと請われましたが、断っていました。

しかし従道の説得に心が動いた隆盛。菊次郎の後押しもあり、東京へ行く事にしました。

前回の第39回「父、西郷隆盛」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。
https://tg-drama.com/segodon_039/

それでは、第40回「波乱の新政府」のあらすじと感想です。

目次

御親兵とポリス

大久保利通と岩倉具視(笑福亭鶴瓶さん)が、勅書を携え鹿児島にやって来ました。勅書には、久光(青木崇高さん)はすぐに東京へ上り政府に力を貸すようにと書かれてあったのです。

しかし久光は病気を理由にそれを拒否。利通が説得しましたが、動きませんでした。

隆盛は、鹿児島城に来た利通と岩倉に、勅書の意味を尋ねます。岩倉は答えるのをためらいましたが、利通は「日本全国の藩を取り潰そうち考えちょ。今、全国の藩がバラバラに行っている地方の政を、藩を潰して政府が直接行うようにする。」と隆盛に説明しました。

発足したばかりの明治新政府は、深刻な財政難に陥っていました。全国に約300ある藩は、税の徴収権を握っており、政府はそれらを一手に収めようと藩の解体を画策。廃藩置県です。

鉱山開発に鉄道の導入と異国に負けない国を作るには、お金がかかるのです。廃藩を直ちに行い、税を日本中から集めないといけません。

岩倉はすぐには言う事を聞かないだろうと懸念し、久光はその筆頭だと言います。

従道が「薩摩には20万ともいわれる士族がおります。もし不満を持った士族が、国父様を担ぎ出し、反旗を翻したら…。」と言い、大久保も「こいは途中で下りられん。覚悟がいるど。」と隆盛に言いました。

隆盛は「強か軍が要るのう。」と説得の時に従道が言っていた言葉を口にします。

そして「反乱を起こす気も失せる程の強か軍が…。一蔵どん、ひとつ考えがあるんじゃが。天子様の軍を作ったらどげんじゃ?天子様をお守りする名目で各藩から精兵を集める。その威力をもって、天下に睨みを利かせっとじゃ。そいをおいが率いもんそ。」と言いました。

「有力諸藩の勢力を、敵対させることなく、味方に引き入れるちゅうことですな?兄さぁ。」と従道が聞くと「ああ、いわ御親兵じゃ。」と隆盛は答えました。

岩倉も賛成し、利通は「よろしく頼んど。」と言いました。

ここで話された利通と隆盛の話は、前回の話で、説得に来た従道が言っていた事ですね!従道はどっちの考えも分かっていたんですね~。控えめにしていますが、本当は全部分かっているということを言いたいんでしょうか?

隆盛と従道は、中村半次郎(大野拓朗さん)が、別府晋介(篠原悠伸さん)に厳しく剣術の稽古をつけているところへ行き、若者たちを集めて、御親兵とポリスの話をしました。

小兵衛は「そん御親兵になったら、天子様の為に働いて、天子様から食いぶちを頂けるっちゅうこっでごわすか?」と言うと、従道が「食いぶちって…、そげん言い方があるか。」と怒ると、「じゃっどん、そん通りじゃ。新しか世の侍の働く道じゃ。」隆盛が言います。

「天子様をお守りすっとが御親兵。民を守っとがポリスか!」と小兵衛が言うと、川路利良(泉澤祐希さん)をはじめ、皆沸き上がりました。

「兄さぁやおいと東京へ行って、こん国の為に働いて欲しか。」従道は改めて若者たちに募集をかけました。

話を聞いた半次郎は、その日の為にと言って、皆に鍛錬するよう呼びかけるのでした。

御親兵とポリス。軍と警察。現代のかたちが整ってきました。あ、いや、日本に軍はいないですけど…。

その頃、満寿(三村里江さん)、糸(黒木華さん)、琴(桜庭ななみさん)ら女性たちが食事の準備をしていました。満寿は利通に子供と一緒に東京に来るよう言われたが、利通の世話をする人は他にもいると、断ったと言います。おゆう(内田有紀さん)の存在を既に知っているようです。

満寿は、利通が鹿児島に戻らない覚悟を決めているのだと推測していたのでした。

家に戻った隆盛は、菊次郎に「東京へ行きたいか?」と聞くと「よう分かりもはん。」と答える菊次郎。「世の中はこれから大きく変わる。武士も百姓も皆同じ。シマンチュもヤマトンチュもないそんな世の中になる。」と隆盛は教えました。

そしてずっと薩摩にいる事はない、どこでも好きなところに行けるので、今は学び、何をしたいか、時間をかけて考えればいい。と言うのでした。

新政府で浮く隆盛

明治4年2月。熊吉(塚地武雅さん)を連れて東京へ戻った隆盛。道には馬車や人力車が走っていて、すっかり様子が変わっていることに驚きました。

大久保邸での新政府の会合。木戸孝允が伊藤博文に「新しい貨幣の準備は順調か?」聞くと、参議の大隈重信(尾上寛之さん)が「順調、順調。5月には条例が出せる。」と伊藤の代わりに答えます。

制度御用係の後藤象二郎は横須賀で造船設備が見事な出来だと言うと、高知藩大参事の板垣退助(渋川清彦さん)が「それより鉄道工事の進み具合が気になるねや。」と言います。中弁・制度取調専務の江藤新平(迫田孝也さん)はフランス民法の翻訳を読んでいました。

そこへ利通が「主賓が到着した。」と言って、隆盛を連れて部屋に入ってきました。伊藤は「お帰りんさい。西郷さん。」とにこやかに挨拶をします。後藤は喜んでいない様子でした。

そこへ右大臣の三条実美(野村万蔵さん)と岩倉が入ってきました。

皆が集まったところで、利通が築地の料理人に作らせたという洋食を食べることになりました。

ワインにステーキ、パンと他の皆が普通に食べていた中で、「こいはすごか。東京では毎日こげな馳走を食うちょっとでごわすか?」とひとり隆盛は驚きました。

発足から間もない明治新政府は、様々な問題を抱え、しばしば対立が起きていました。その裏には、熾烈な主導権争いが存在していたのです。

早速木戸が「そういや聞いたぞ、西郷君。天子様をお守りする御親兵を編制し、諸藩取り潰しの備えとする考え。ま、取り潰しの時節こそよくよく考えにゃならんと思うが、我らとしては、異存はない。」と隆盛に言ってきました。伊藤も「私はすぐにでも御親兵招集の詔を天子様に賜るべきと。」言います。

しかし大隈が「待ってくんしゃい。その兵たちに銭ば払うとは、おいたち政府じゃなかですか!」と反論すると、次は江藤が「今銭を使うなら、西洋に後れとる司法や産業の方に使った方がよか。」と言います。

「ですから、急ぎ諸藩を廃せば、全国から税を集めることも早く出来る。その実現の為の御親兵は最も金をかけるべき。」と利通がまとめようとすると、板垣が「諸藩の取り潰しを急ぐことは話が違う。」と反論します。

強引に話を進めようとする利通に、今度は木戸も「長州ですら今のままでは反対派を抑えきれん。」と急ぐ事を危惧しました。

隆盛は、新政府内の不穏な空気に戸惑っていました。そして会合が終わった後で、利通と二人きりになると、利通は「笑ってくいやい、これが政府の実情じゃ。」と漏らします。

話し合いの様子から、藩を取り潰すには時間かけ、皆を説得しようという隆盛と、時間をかけられない。薩摩が陣頭に立ち、事を進めるという利通は意見が食い違います。

が、付いてきてくれという利通に隆盛は「分かった。」と答えるのでした。

その後、新政府は鹿児島を筆頭に藩士たちを次々と集め、御親兵を発足。政府は8000人から成る軍隊を抱えることになりました。

断髪をして東京に来た川路たち。贅沢を好まず、町人長屋に住む隆盛と熊吉の生活をみて驚きます。東京の町人たちともすっかり馴染んでいる隆盛でした。

政府内では、いよいよ廃藩置県の議論が熟するはずでしたが、相変わらず急ごうとする利通と岩倉、急ぐと必ず戦になると言う他藩の人たちとの間で対立が深まっていました。

戦になったら金がかかるという大隈と江藤に、隆盛が「簡単じゃ。そいなら今すぐ我らの給金を減らし、質素倹約に努めればよか。」と言うと、皆は揃って黙り込みました。

話し合いを中断し、豪華な昼食を取る皆をよそに、作ってきた弁当を一人ほおばる隆盛。利通と木戸は隆盛の手前恥ずかしいのか、頼んだ天丼を食べられずにいたのでした。

そんな隆盛は、新政府内で煙たがられていきました。利通は岩倉に頼まれ、隆盛の家に一人で入って、皆の気持ちを伝えました。隆盛は皆からそう思われていることを分かっていました。何故足を引っ張ることをするのかと、利通は聞きました。

「おいは、過ぎた銭をもらって過ぎた暮らしをすっ為に、東京に来たわけじゃなか。おはんと政をしに来たとじゃ。一蔵どん、おはんらはないをやっちょっとな?こいでは横山安武の言うとったまんまじゃっど。」と、薩摩から東京の新政府に、幕府が新政府に変わっただけで悪政は変わらないと訴えて、抗議の切腹をした若者の話をしました。

そして利通に「藩を取り潰し、日本の政を一つとする。そうでなければ、世界の列強と対等に渡り合っていく事など出来ん。もっともじゃ。じゃっどん、そん前にやらねばならん事があっとじゃなかか?」と強烈なダメ出しをしました。

しかし利通は「日本の政を背負う者は、か弱き民の手本とならねばならんか…。そげな事ただの綺麗事じゃ。」とばっさり切り捨てます。

さらに利通は「立派な屋敷に住むのも、贅を尽くした飯を食べるのも、異国になめられんようにすっ為じゃ。劣った暮らしをしてる相手と対等に話をする者のなどおらん。こん国をいち早く世界の一等国にするには、一等国である西欧のまねをするしかなか。こいは、100年先の民の暮らしを考えての事じゃ。」と言い切るのでした。

隆盛は利通の話を聞いて、ただ黙り込むしかありませんでした。

これは、どっちも意見も正論だと思います。結果としてここで日本が頑張ったから今があると思うし。隆盛の言う事も分かります。

「頼んだぞ、吉之助さぁ。」と言い残し、利通は去っていきました。

次の日、隆盛が出かける前に、熊吉は弁当を渡しました。その日は大雨でした。

熊吉は「東京では島津雨は降らんとでございもんそ。薩摩では島津雨ちゅうて吉兆じゃっどん、東京の雨は妙に気が滅入りもす。」と言うと、隆盛も同意しました。

熊吉は「もし薩摩にお戻りになるなら、いつでもおっしゃってくいやんせ。こん熊吉も喜んで帰りもす。」と言うのでした。

利通と隆盛の口論を他藩メンバーにみせる

利通は、木戸だけを呼び出して、廃藩置県の実行を助けてくれるよう改めて頼みました。木戸は、しばらく様子をみると言うと、「よいのですか?土佐と肥前がますますつけあがりますぞ。近頃は三条様に近づき、一気に政府内を掌握しようとしています。」と木戸の心理を読んで上手く揺さぶる利通。

木戸が「大丈夫なんやろな、西郷君は?政府への不満があるように見えるが。もしもの時に御親兵が動かんようなことがあれば、我らは破滅じゃ。」と聞くと、「心配ご無用。」と答えるのでした。

廃藩置県の勅書を賜ってから有無を言わさず、従わせるという強硬手段に出た、大久保と木戸。江藤ら他藩が抗議に乗り込んできました。「だまし討ちだ。」と言い合いになります。

途中、木戸と岩倉が、隆盛がこの場に来ていない事に気付き、隆盛は、本当は反対しているのではないか?と騒ぎ始めました。

江藤ら他藩の者も、政府を辞めると言って出て行こうとします。

緊迫した状況のなか、ひょっこりと現れた隆盛。御親兵の調練を見ていて遅れたと言います。木戸はすぐに席に戻りました。「どこへ行かるっとでごわすか?」と後藤らに聞く隆盛。

後藤は「わしら訳あって、袂を分かつことになったがですき。」と隆盛に言うと「あとは薩摩と長州ですきしたらよか。」と江藤も言います。

必死の止める隆盛。「構わん、吉之助さぁ。私はお主が来てくれただけで十分だ。」という利通に「薩摩と長州だけで出来るわけなか。」と言います。「出来る!」と言う利通。

「出来ん!出来るはずはなか!藩の取り潰しはおいたち政府が一枚岩になってこそじゃ。藩がなくなった後も、行く末を任せられると信じてもらわねば、反乱も起きてしまう。」と机をたたいて講義する隆盛。「そうならない為に御親兵がいるんだ。」と言う利通。

隆盛は「御親兵とて同じじゃ。皆おいたちを信じて集まってくれちょっど。あの者たちだけじゃなか。」と言うと江藤たちに近づき「全ての民にこげなつまらん政府ち、思わせたらいかん。おいたちの肩には戊辰で死んでいった8000の魂が乗っちょったっど。もう一度、皆が一つになって、存分に話し合いもんそ。ほいでそん答えを堂々とやったらよか。そいでも出てしまう膿は、反乱でも何でもおいが全て引き受けもんそ。御一同、どうかお頼みいたしもす。」と頭を下げて言いました。

皆、席に戻り話し合いをしたのでした。

いや~、迫力がありましたね。一蔵どんには出来ない事です。これは心から思ってないと出来ない事ですよね。他の人たちも、ほんの数年前の犠牲を、こんなにすぐに忘れられるんでしょうか?不思議に思いました。西郷さんの言う通りですよ!

会合の後、「おいはないか間違っちょったか?」利通は隆盛に聞きます。「おはんはそいでよか。何年後、何十年後にこいでよかったち皆が思える日本にする。そいがおはんがしようちしちょっ政じゃろ?じゃったらおはんは思った通り、存分にやればよか。おはんが抱えきれんもんは、おいが抱えっで。」と言う隆盛。

2人は黙り込みます。

隆盛は熊吉から渡された握り飯の一つを利通に渡します。利通は少し迷った後、受け取り、2人は仲良く食べたのでした。

仲直りです!よかったです。決裂しなくて。

廃藩置県

明治4年(1871)7月14日。諸藩の知藩事、留守居役たちが急遽集められ、藩の解体と、かつての藩主の解任、廃藩置県が断行されました。

こうして日本は、全く新しい形へと生まれ変わったのです。

今回はここで終わりです。

次回、第41回「新しき国へ」です。
https://tg-drama.com/segodon-041/


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