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麒麟がくる 第43回「闇に光る樹」のネタバレとあらすじと感想

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2020年大河ドラマ「麒麟がくる」は、NHK総合にて日曜夜8時、BSプレミアムにて午後6時、BS4Kにて朝9時に放送中です。

目次

前回のあらすじ

天正6年、毛利攻めの副将を務めていた荒木村重(松角洋平さん)が織田信長(染谷将太さん)に反旗を翻し有岡城に籠城しました。

毛利攻めの総大将である羽柴秀吉(佐々木蔵之介さん)と、娘・岸を荒木に嫁がせている明智十兵衛光秀(長谷川博己さん)は、信長のもとに戻るように説得するのですが、荒木は首を横に振るばかり。

秀吉が去った後に光秀が説得に当たっても、信長の姿勢に反感を持った荒木は籠城を続けたのです。

荒木の話から、全ての争いは将軍・義昭(滝藤賢一さん)に通じていると感じた光秀は、義昭のいる備後へと向かいました。

追放された先の備後にて、日がな一日釣りをしているという義昭。

義昭と共に釣りをしながら、義昭が頼りにしている毛利には、上洛の意思がなく自身の威光を高めるためだけに義昭の名を利用しているのではと進言します。

しかし、義昭はそれを分かっていながら利用されているというのです。

光秀は、京に戻ってこないかと提案しました。

信長のことは自分が命懸けで説得するからと。

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しかし、信長のいる京には戻らない、と義昭の決意はゆるぎませんでした。

そして、光秀一人の京ならば考えよう、と呟いたのでした。

摂津の陣に戻ると、秀吉からどこへ行っていたのかと詰問を受けた光秀。

備後で鯛を釣ってきたがそれ以外に収穫はない、と光秀は秀吉を躱します。

秀吉は、信長からもう一度荒木を説得するよう命を受けていました。

荒木説得に向かおうとした光秀は、共に行くという秀吉の同行を拒否。

説得に秀吉は邪魔だと言い切りました。

しかし、光秀一人での説得でも荒木の気持ちを変えることはできませんでした。

光秀の館には、荒木から離縁され傷ついた岸が戻ってきていました。

自分の無力さを嘆く岸を光秀は慰めたのでした。

毛利、本願寺、丹波、武田、そして荒木と敵に囲まれている信長。

光秀はこの状況で荒木とことを構えることは得策ではないと訴えます。

すると信長は、本願寺と毛利には朝廷を通じて和議を申し入れてある、秀吉がその手配をしているというのです。

そうして、有岡城攻めは始まりました。

しかし、堅牢な城と勇猛果敢な兵士たちに阻まれ、戦は1年に及ぶ持久戦となっていたのです。

ある日、光秀の邸に菊丸(岡村隆史さん)が忍んで来て、主君・徳川家康(風間俊介さん)にあって欲しいと懇願します。

菊丸に指定された摂津の海に行った光秀は、船上で家康との密会を果たしました。

家康は、信長から武田と通じているとされる嫡男・信康と正室・築山殿を成敗するようにと命を受けていました。

徳川のことを織田に言われることへの不満、そして、味方さえ冷酷に切り捨てる冷徹な信長に対する不安を光秀に訴えました。

あまりに理不尽が続けば、己を貫く、と家康は強い意志を伝えたのでした。

丹波へ出陣予定の光秀が信長に挨拶に行くと、九鬼水軍が毛利水軍を破ったと信長は上機嫌でした。

光秀が家康に対する態度に苦言を呈すると、信長は自分は家康が幼い頃から知っている、自分は家康を試しているのだと反論します。

そのようなあり方では味方が裏切ってしまう、と訴えても、裏切ったのならば成敗すればいい、と信長の意見が変わることはありません。

それどころか、信長は光秀が帝と接近していることを察しており、不快に思ったようでした。

帝と何を話したのか教えろと迫り、光秀が三条西実澄から内裏であった事は他言してはいけないと言われていると言っても、しつこく追求し、それでも拒む光秀を持っていた扇子で殴打し続けたのです。

光秀の態度に業を煮やした信長は、帝に譲位してもらおうと口にします。

そんな信長に光秀は呆然とするしかありませんでした。

邸に戻ると、家には駒(門脇麦さん)が薬湯を作り待っていました。

駒は光秀の負った傷を治療しながら、備後の義昭から手紙が来たと話します。

光秀と鯛を釣った事が嬉しかった、光秀となら麒麟が呼べるのでは、と手紙に書かれていたと語る駒。

その言葉を聞いた光秀は、何かを深く考え込んでしまうのでした。

前回第42回「離れゆく心」を見逃した方は、ぜひこちらをどうぞ。

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それでは、第43回「闇に光る樹」のあらすじと感想です。

丹波平定

天正7年(1579年)夏、光秀は丹波にある黒井城、八上城を次々と落とし、丹波全域の平定に成功しました。

光秀は、潔く城を開け渡した国衆たちを前にして、その潔さを讃え、信長には命を助けてくれるよう進言してあるので、安心して安土へ行くようにと促しました。

そして、細川藤孝(眞島秀和さん)と共に安土へ戻ると、信長から丹波平定の労を労われたのです。

信長は、小姓の蘭丸(板垣瑞生さん)に命じて2人の前に壺を並べました。

丹波の国衆を生きたままよく安土に送ってくれた、と褒めると、我らを裏切った国衆を生きたまま磔にし、光秀たちに見せようと首を塩漬けにしていたというのです。

壺を前に絶句する光秀に構わず、信長は本願寺攻めの総大将である佐久間信盛(金子ノブアキさん)に対し、本願寺攻めはどうなっているのかと叱責します。

同じように、毛利攻めを進める秀吉にも檄を飛ばしたのでした。

信長の誤り

廊下に出ると、光秀は秀吉に呼び止められ、信長が呼んでいると言われます。

光秀が信長の元に向かうと、秀吉は声を潜め、藤孝に昨日の話の続きをしたい、と別室へ促しました。

秀吉は、信長が帝の譲位を進めることに疑問を持っており、藤孝に意見を求めていたのです。

近衛前久(本郷奏多さん)はどう思っているのか、と疑問を投げかけると、藤孝は前久も譲位には反対していると告げます。

秀吉は、近頃、信長が何か焦っているように感じていました。

一方、信長に呼ばれた光秀は、信長が光秀を従五位上に推挙してもらえるよう働きかけると笑顔で語るのです。

誰もが官位を欲しがるから光秀も喜ぶと思ったというのです。

信長は帝から授かった右大臣右大将の官位を朝廷に返上しています。

光秀がそう言うと、信長は決まり悪そうに、帝から頂いた官位だから、とぼぞぼそと呟いたのです。

東宮から頂いた官位なら喜んで貰う、という信長は、譲位を推し進めようとしていました。

そのため、御所を新しく二条に移すといい、東宮を御所から新たに作った二条の住まいへとお渡り頂くようにと、光秀に命じたのです。

そして、光秀と藤孝の2人を、譲位担当にと定めたのでした。

後日、光秀は東宮(加藤清史郎さん)の前に平伏し、二条にお渡り頂くように、と懇願します。

東宮は、「二条に庭で毎日蹴鞠をやるのか」と言うと、「信長は何事も忙しない男よの」と呟いたのでした。

内裏から去ろうとした光秀ですが、やはり信長が帝の譲位に口を出し、ましてや東宮を二条に移すなど、やっぱりおかしい、と言い出します。

信長のやり様は誤っているから、二条へ渡ることはやはり止めなければ、と光秀は東宮のもとへと戻ろうとします。

しかし、同行いていた藤孝に、今は事を荒立てない方がいい、と諭され渋々と引き下がったのです。

光秀は、信長の何かが変わってしまった、と嘆いたのでした。

その年の11月、東宮・誠仁親王は、御所から二条の新しい御所へと移されました。

三条西実澄が亡くなり、実澄の屋敷には伊呂波太夫(尾野真千子さん)や近衛前久、細川藤孝らが集まっていました。

実澄が亡くなった途端の信長の暴挙に、太夫は立腹していました。

前久は、眉を顰めながらも、実澄だって信長を頼りに朝廷を立て直そうとしていたのだから、どうにもならなった、と嘆きます。

藤孝も元幕府の奉公衆として、信長の家臣として、己が力不足であったと嘆きます。

太夫は、信長が頼りにならないのならば、誰を頼りにすればいいのか、と尋ねました。

前久は、それは明智だろうと答えます。

しかし藤孝は、荒木村重の事件の折に、光秀が備後の義昭を訪ねたことで、自分たちが切り捨てた将軍にまだ頼るのかと、秀吉が藤孝に不満を漏らしていると話します。

秀吉は元は農民なので、武家の棟梁たる将軍の大切さがわからないのだと話します。

そして藤孝は、武家の棟梁たる将軍を慕う光秀の気持ちもわかるが、秀吉の気持ちもわかる、というのでした。

悪夢

天正8年4月、本願寺の宗主・顕如(武田幸三さん)は、8年に及ぶ籠城を続けていましたが、とうとう力尽き、大阪の地を信長に明け渡しました。

それに伴い、信長は大坂本願寺攻めの総大将だった佐久間信盛を追放したのです。

光秀は、月にまで届くような大木を切ろうとする夢を毎晩見るようになり、憔悴していました。

望月東庵(堺正章さん)を訪ねた光秀は、東庵から帰蝶(川口春奈さん)が京に来ていると教えられます。

帰蝶は目を患っており、東庵の古い友人である医師の診察を受けているのだといいます。

東庵宅で駒に饗された光秀は、疲れた様子を見せていました。

心配する駒に、光秀は毎晩悪夢にさらされていると話します。

昔話で、月に登った者は二度と帰らないというのですが、そうさせないために自分は木を切っていると言うのです。

月に届くような大木を登っている人は、信長だと光秀は感じていました。

しかし木を切れば信長の命はありません。

自分はそれを分かっている、分かっていながら木を切り続けていると言うのです。

「このまま同じ夢を見続ければ儂は信長様を…」と光秀は夢を恐れていたのでした。

帰蝶との再会

光秀は京に滞在しているという帰蝶に会いに行きました。

帰蝶は、今井宗久(陣内孝則さん)のお茶を楽しんでいました。

光秀は帰蝶の目の様子を案じます。

帰蝶の目は、昼間は良くても夕方になるとぼんやりするのだといいます。

かつて道三があれこれ思い惑い、じたばたしているのを見て、良い歳をして、と思っていたが、自分も歳を取って同じようだ、と笑います。

宗久は、帰蝶の気性が道三によく似ていると聞いたことがあると言いました。

光秀は「それ故、時折、帰蝶様のご意見が聞きたくなるのです」と言いました。

帰蝶は光秀が道三の意見を求めていると悟り、「では父になり代わって答えよう、何が聞きたい?」と答えました。

今や織田家随一の大名となった光秀が、帰蝶に何を聞きたいのか、聞きたくもあり、聞きたくもなし、私はあちらの方で耳を塞いでいましょう、と宗久は言うと、退席しました。

光秀と2人になると、帰蝶は「信長様のことであろう。長年仕えていた佐久間信盛を追放し、帝のご譲位までも」と言います。

道三様ならばどうされるだろう、と尋ねると、帰蝶は、毒を盛る、信長様に、父上なら迷わずそうされるだろう、と答えます。

光秀は、道三に信長と新たな世を作れと言われていました。

信長様あっての私。そのお人に毒を盛るということは、己に毒を盛るのと同じ、と光秀は答えます。

かつて道三は帰蝶に織田家に嫁げと言い、光秀もまた同じように言いました。

今の信長を作ったのは道三であり光秀なのです。

信長が一人歩きをして暴走したのなら、作った者が止めるしかない、これが父上の答えじゃ、

と帰蝶は言いました。

帰蝶の答えを聞いた光秀は、その父上の答えをどう思いますか、と尋ねました。

帰蝶は、そう答える父上は大嫌い、と言い、光秀もまた同意したのでした。

戦勝祝い

天正10年3月、織田・徳川連合軍は、甲斐の武田勢を攻め、武田勝頼を討ち取りました。

信濃・諏訪にて、信長と家康、戦に関わった人々が戦勝祝いをしていました。

久しぶりの再会を喜ぶ家康と光秀。

家康は、以前、摂津の海にて自分が話したことについて、謝罪しました。

光秀も何の力にもなれなかったことを謝罪します。

すると家康は、妻と嫡男が武田と通じていたことが発覚したことを打ち明けます。

信長に言われる前に、自分で成敗すべきだった、自分の失態であったと言いました。

家康は、光秀が近江・丹波を上手く収めていることを聞き及んでおり、その秘訣を光秀に聞きたいというのです。

家康もこれから新たに駿河を任されることになります。

国が纏まらず、戦ばかりの世ではいけない、どうすれば穏やかな世になるのか、ぜひ教えて欲しいと尋ねたのです。

光秀は、戦は他の領地を奪うことから始まる、と言います。

己の国が豊かで人並みに暮らせるのならば、他国に目を向けることはない、と言い、それ故、自分の領地がどれだけの穀物が取れるのか、検地が重要なのだと語ります。

2人は穏やかな世を作るために熱心に話し合っていました。

そんな2人を遠目からじっと見つめる者がいました。

信長の側近、森蘭丸でした。

広間で寛ぐ信長のもとに、蘭丸が戻ってきました。

信長は安土で家康を招いて戦勝祝いをする計画を立てており、蘭丸はそれを家康に伝えに行っていたのです。

家康の家老にそれを伝えた蘭丸は、戦勝祝いの饗応役にはぜひ明智光秀を、と頼まれたのだといいます。

それを聞いた信長は眉をひそめます。

家康と光秀は先程も仲が良さそうにしていたと蘭丸が報告し、他の側近たちも、饗応役の指名に疑問を持ちます。

武田が滅亡し、東海を支配するようになる家康は毒を盛られるのをおそれているのではないかと言い始めました。

信長は、「家康め、信康に腹を斬らせた事をまだ根に持っているのか…」と顔を歪めたのでした。

自分たちのいないところでそんな話をされているとは知らない家康は、光秀に信長に安土に戦勝祝いに招かれているといい、その饗応役に光秀を頼みたいとお願いしたというのです。

ぜひ断らないでもらいたい、という家康に、光秀は自分より饗応役に相応しい人物がいるのでは、と疑問を投げかけるのです。

すると家康は、「自分にはまだまだ信長は恐ろしい方なのです」と言ったのでした。

天正10年5月、安土にて家康を迎える日。

準備万端整えた光秀は、信長に報告していました。

信長も光秀のこれまでの準備を褒めるのですが、饗応役は丹羽長秀と交代し、光秀は毛利攻めをしている秀吉の援軍に向かえと言われてしまいます。

最後まで饗応役を果たしたい光秀は、最後まで務めさせて欲しいと懇願しました。

和やかに宴が始まったかのように見えましたが、膳を見た信長が、自分が指示した物と違う、品数が違う、と光秀を叱責したのです。

それでは作法が違う、と反論した光秀。

家康もこのままでいい、というのですが信長の怒りは収まりません。

慌てた光秀が信長の膳を下げようとするのですが、椀が倒れ信長の衣服が汚れてしまいます。

信長は怒り、扇子で光秀を打ち据え蹴り飛ばします。

上座から転がり落ちた光秀を、森蘭丸が不敬であると拘束しようとします。

それを振り払った光秀は、夢で見た大木を切る自分の姿が頭に浮かび、手刀で信長を切るかのように鬼の形相を浮かべ、信長を睨みつけたのでした。

次回、最終回「本能寺の変」

家康の饗応役として宴を取り仕切っていた光秀は、信長の怒りを買い饗応役を解任されてしまいます。

追い打ちのように光秀と関係深い長曾我部を討つと宣言した信長。

光秀は、信長の行き過ぎた行動を諌めようとするのですが、信長と光秀の溝は深く修復不可能なまでになってしまったのでした。

最後に

染谷将太さん演じる信長の狂気に震えが走りました。

光秀とこれまで作り上げてきた信頼関係全てをぶち壊すかのような行動を笑顔でやってのける事への恐怖。

もう、言葉にできませんね。

塩漬けの首とか、よく生きたまま送ってくれた、とか、光秀の心を折る言葉ばかりを選んで使う信長。

もう、恐ろしいです。

疲れ果てた光秀が頼ったのは、旧主の娘・帰蝶様でした。

父の代わりとして光秀に答える川口春奈さん演じる帰蝶様は美しく凛々しく、かっこよかったです。

それにしても、公家方や家康、帰蝶や義昭からも思いを託された光秀には相当な重圧が掛かっていたんでしょうね。

承認欲求の権化、戦狂になってしまった信長をどうにかしなければならない、とプレッシャーを背負った光秀は悪夢に悩まされ、とうとう決定的な事件が起こってしまいました。

光秀の苦悩が伝わりすぎて、本当に苦しく、信長が恐ろしく、ドキドキしながら画面を見続けてしまいました。

そんな中、秀吉の飄々とした様子の裏で、暗躍する様も恐ろしく、信長に心酔しているかのような蘭丸の若さも気になりました。

光秀と家康の政治談議などはとても微笑ましく見ていられたのですが、緩急が激しすぎて今回は本当に目が離せませんでした。

次回、とうとう最終回。

いろいろなことがあった「麒麟がくる」もとうとう終わりを迎えます。

楽しみにしていた本能寺の変ですが、光秀と信長に感情移入しすぎて2人の決裂が苦しくてたまりません。

長かった、信長と光秀を中心とした物語が終焉を迎えます。

これまで謎が多かったと言われる本能寺の変ですが、今回の物語では納得と感動できるストーリーになっているといいます。

「麒麟がくる」最大のクライマックス、本能寺の変。

これまで誰も見たことがないという本能寺の変を楽しみにしています。

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