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光る君へ 第23回「雪の舞うころ」のあらすじと感想

光る君へ 第23回「雪の舞うころ」
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吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。

「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。

光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。

千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の、秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。

こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第23回「雪の舞うころ」では、通事殺害事件の真相が明らかになります。

同時に、朱が越前に来た本当の狙いも明らかになるのです。

朱の本当の狙いとは一体。

そして、宣孝が越前にまひろを訪ねてやってきます。

まひろと宣孝の関係にも進展があるのでしょうか。

目次

前回のあらすじ

都から越前にやって来た為時(岸谷五朗さん)とまひろ(吉高由里子さん)は、国府に行く前に、宋人が逗留している松原客観を訪れました。

そこで、宋の商人のトップ、朱(浩歌さん)と通事の三国(安井順平さん)に好意的に迎えられ、為時たちは大いにもてなされたのです。

初めての料理、初めての音楽に戸惑いながら喜ぶ2人。

為時は、朱から前の国守に船の修理を依頼しているがまだできていないと聞き、国府に到着次第すぐに調べると約束したのでした。

まひろには新しい出会いもありました。

越前の浜辺で、宋の周明(松下洸平さん)と出会い、再会を約束したのでした。

翌日、越前国府に入った2人ですが、越前介・源光雅(玉置孝匡さん)と大掾・大野国勝(徳井優さん)からは、越前のことは越前の者に任せて欲しいと言われてしまいます。

自分たちのやることを認めるだけで、国司の懐は潤うと金銭を渡された為時は、自分を愚弄するのかと激高し、拒絶しました。

すると翌日から嫌がらせのように為時の所に陳情者が押し寄せてきたのです。

余りの激務に体を壊してしまった為時。

それを知った朱は、腕利きの医師・周明を紹介しました。

針治療により回復した為時に、朱は都へ貢物をしたいと訴えたのでした。

そして事件が起こりました。

朱の通事・三国が殺害され、朱が犯人として捕まりました。

為時は自分が取り調べをすると主張しますが、越前の役人たちに阻まれてしまいます。

このままでは国際問題になると、都に知らせますが、都の道長たちもすぐには判断できません。

都でも、大宰府に流罪となった伊周が都に戻ってくるという問題が発生していました。

母の病気を知り、大宰府に行かず戻った伊周。

しかし伊周の想いは届かず、貴子は伊周に会うことなく亡くなりました。

弔問に出かけた道長(柄本佑さん)に、定子(高畑充希さん)は帝の子を身籠っていると告白、道長の庇護を願います

報告を受けた一条天皇(塩野瑛久さん)は公私の狭間で苦しみます。

そして越前には、事件は越前で何とかするようにとの書状が届いたのです。

途方に暮れる2人の前に、周明が朱は犯人ではないと日本語で叫びながら現れたのです。

前回、第22回「越前の出会い」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは、第23回「雪の舞うころ」のあらすじと感想です。

真相

周明が連れて来た証人は、周明に促され話し始めました。

国府の偉い人に、朱が通事を殺したと言えと脅かされて嘘の証言を強いられたと言うのです。

言わねば仕事を取り上げられるとも。

国府の偉い人とは、との問いかけをしている最中、源光雅と大野国勝が現れ、証人は光雅を指さし、この人でございます、と言ったのです。

人殺しを見たので訴え出たら、このお方が米をくれて、通事を殺したのは宋人の長だと言えと、脅したと訴えます。

光雅は、偽りを申すな、と騒ぎ立てますが、それを為時が一喝、証人の言葉を促しました。

殺害した人物を見たのか、という問いかけには、武生の商人・早成であると告白しました。

長徳2(996)年、呼び出された早成は、私は宋と商いがしたかっただけで、殺すつもりはなかった、と訴えます。

通事に砂金を渡して、朱に取り次いで欲しいと言ったら、砂金なら5袋必要と突っ放され、もみ合いになったというのです。

そこで通事は転んで頭を打ち、死んでしまったというのです。

為時は、光雅にも宋人と商いをして懐を肥やそうとしていたのか、と問い質します。

しかし光雅はそういうつもりではない、と言い募りました。

越前に来たばかりの為時にはわからないのだと主張し、自分たちはこの1年ずっと宋人たちを見てきた、宋人たちは膨大な財を越前に持ち込み、それを出し渋ることで、物欲のある公卿や朝廷を煽り、国同士の商いの道を開かせようと企んでいると考えている、と主張します。

そもそも宋人は日本を格下に見ており、自分たちのことを取るに足らない国の田舎役人と侮って松原客観でやりたい放題だった、と訴えます。

国司は都から来た役人だから、コロッと態度を変えたのだと言います。

自分が偽りの証言を頼んだのは、この機会に朱の力を奪わねば、強かな宋に越前はおろか朝廷も振り回され害を被ると思ったからだと主張したのです。

周明はそれを冷ややかに眺め、そんな話はいい、と言い放ちます。

朱は無実、早く解き放ちを、と急かす周明。

為時は、光雅の言うことは理解したが、この一件において朱に罪はない、と断じました。

朱を解き放つよう命じ、光雅たちの話は後でじっくりと聞くと約束したのです。

そして、朱は解き放たれました。

朱は、為時に礼を言うと、為時を信じて真実を話す、と言い出したのです。

自分たちは越前を足掛かりにして、宋と日本の国通しの商いを図るように命じられている、果たさねば国には戻れない、前の国司は話すら聞いてくれなかったが、為時は話を聞いてくれる、どうか、力を貸して欲しい、為時が頼り、というと、深々と頭を下げたのです。

為時はその話を光雅に打ち明けました。

やはりそうであったか、と頷く光雅。

朱は宋の朝廷の命を受けたものだろう、納得します。

為時は、光雅の越前を思う心情を理解しましたが、それでも罪は罪、年内は国府に上がらず謹慎せよと命じたのでした。

周明の過去

まひろは、周明に日本人なのか、宋人なのかと聞きました。

周明は宋人だと頑なに主張します。

生まれは津島だけれど、父に口減らしのため海に捨てられたと言います。

宋の船に拾われたけれど、そこで牛馬のように働かされ、このままでは死んでしまうと逃げ出し、転がり込んだ先が薬師の師の家だったと言います。

そこで出会った朱も、とてもいい人だったというのです。

まひろは宋に興味を持ち、周明にいろいろと尋ねます。

もっと宋のことを教えて欲しいと訴え、松原客観にある宋の珍しい書物もあるのかと尋ねたのです。

たくさんのことを教えてもらったまひろは宋への憧れを話します。

宋の言葉を覚えたいかと言われたまひろは頷き、周明から宋の言葉を教えてもらうことになりました。

そうしてまひろと周明は交流を深めていきました。

雪の舞うころ

そうしている間に、雪が降る季節となりました。

まひろは越前で感じたことをそのまま歌に詠みます。

その頃、都でもまひろと同じように道長が舞う雪を眺めていました。

帝は、かつて行成が献上した書を持ち出し、昔話を始めました。

中宮が行成の字を気に入り、行成が書き写した歌集を何度も見ていたと言います。

もう大分古くなってしまった、あの頃はこんなことになるとは思っていなかったと嘆く帝。

帝は行成に、中宮はどうしているだろうか、そろそろ子も産まれるだろう、内密で高階に行くことはできないかと相談したのです。

帝に同情した行成はどうにかならないかと道長に相談します。

道長は、頭を冷やせ、と行成を諭しました。

聡明な帝は行成の優しさを見抜き、同情を買い、利用しようとしているのだ、というのです。

帝の側近くに仕える蔵人頭としてしっかりして欲しいと諭したのでした。

管弦の宴

新しく入内した女御と帝を結び付ける催しが必要ではないかと倫子(黒木華さん)は言います。

中宮を忘れられない帝の気持ちはわかるけれど、入内した女御が哀れだと倫子は言うのです。

そして、ここには女院もいるし、帝もお出ましになり易いのではないかと左大臣邸で催しを開催することにしたのです。

入内したばかりの元子の父・藤原顕光は非常に喜び、道長に何度も礼を言います。

しかし管弦の宴の最中、帝は中宮を思い出し、演奏を中止してしまいます。

詮子は、帝の中宮への深い思いを知り、自分には理解できない、と首を傾げました。

道長にわかる?と問いかけた詮子。

道長は、自分には妻が2人いるけれど、心は違う女を求めている、と告白します。

自分にはどうにもできない思いがあると訴えたのです。

しかしそれは終わった話、という道長。

捨てたの?捨てられたの?と興味津々に尋ねる詮子に、道長は「捨てられました」と言います。

良い女だった、と邂逅する道長に詮子は、どういう風に良いの?と追及します。

道長はそれには答えず、では、とごまかして立ち去ってしまいました。

定子とききょう

定子はききょうの書いた書を楽し気に読んでいました。

姿が見えるようだと、ききょうを褒め称えます。

御簾の下からききょうが差し入れてくれる日々のこの楽しみがなければ、自分はこの子と共に死んでいただろう、と振り返ったのです。

居住まいを正した定子は、ありがとうと、ききょうに感謝を伝えました。

この子がここまで育ったのはききょうのおかげだ、といいます。

初めて貴子に呼ばれて行った時、あまりの眩さに目が眩むようだったとききょうは笑います。

懐かしい、あの頃がききょうの心の中で生き生きと残っているならば、私も嬉しい、と定子は言います。

確りと残っている、とききょうは頷き、と2人はしみじみと語り合うのでした。

翌日、定子は姫を産みました。

帝は定子に会って労いたい、と訴えますが行成は頷きません。

諦めたように目を伏せた帝は絹をたくさん贈ってやれ、今年は寒いようだ、と言うのでした。

東宮・居貞親王(木村達成さん)は、道長のもう1人の姉の息子です。

一条天皇より4歳年上の東宮でした。

そこに、道長が訪ねてきました。

東宮は自身の3歳になる息子をあやしながら、定子の産んだ姫皇子の話題を口にしました。

出家した尼が子を産むなど由々しきことだが、産養いにも困っているだろうから何か送ってやってくれ、と道長に命じるのです。

その後、居貞親王は安倍晴明(ユースケ・サンタマリアさん)を呼び出し、でかしたぞ、と褒めたのです。

このまま男児が生まれなければ、自分の息子が東宮になる、そう思っていいな、と晴明に確認するのです。

しかし晴明は、帝に御子は生まれる、しかも中宮・定子の子であると予言しました。

東宮は、なんと、と嘆くのでした。

宣孝の噂

長徳3年、宣孝は年が明けたら宋人を見に越前に行く、という文を送ってきていましたが、年内にはやってきませんでした。

いい加減な宣孝らしい、と為時とまひろは笑い合うのです。

周明から習っている宋語はどうかと為時は言います。

まひろは昔から覚えが良いからすぐに覚えるだろうと為時は言います。

そして、自分が長く任官できなかったせいで、まひろに良い婿を選んでやることもできず、悪かったと謝るのです。

そして、周明はなかなか骨がある男であると言い出したのです。

自分と周明はそんな間からではない、とまひろは否定します。

それならそれでいい、好きにせよ、と言われたまひろは、そんなことはあり得ない、と俯くのでした。

為時は翌日から越前内を巡察に向かいます。

まひろは自分も一緒に行くというのですが、為時からここに残れと言われ、越前に残ることになりました。

浜辺を歩きながら、まひろは周明に妻や身寄りはいないのか、宋に帰りたいと思わないのか、と問いかけます。

帰りたい人は帰ればいい、待っている人もいるだろうし、というまひろ。

周明は、自分に帰って欲しいのか、国司の手伝いか、とまひろに言います。

そうではなく、宋人がどうしたいかが大事だと思ったとまひろ。

父の力になりたいけれど、それが全てではない、とまひろは言います。

朱が帰ると言わない限り、自分たちは帰ることはない、なぜ朝廷は宋との直々の商いを嫌がるのだろう、と周明は言います。

まひろは、分からない、なぜあの人は頑ななのだろうと言います。

あの人とは誰か、と言われたまひろは、それは左大臣だと答えたのです。

まひろの口ぶりからまひろと左大臣の間に何かあると感じた周明。

そこに宣孝がやってきました。

宋人を見にやって来たぞ、と2人の前に現れました。

まひろは周明を父の病もあっという間に直してしまった名医だと紹介しました。

すると宣孝は、世話になったの、と快活に礼を言ったのです。

周明はまひろに松原客観に戻ると告げ、立ち去りました。

やって来た宣孝

国府にて宣孝を持て成すまひろ。

国守は楽な仕事と言われていたが、とんでもない間違いだった、自分も必死に為時の手伝いをしている、とまひろは宣孝に訴えます。

宣孝は来ないだろうと父と話していたのに、というまひろに宣孝は、内裏で越前のことが噂になっていたので為時が心配になって物詣と偽ってやって来たのだと打ち明けました。

それがばれては宣孝も為時もお咎めをうける、と心配するまひろ。

そんなまひろに宣孝は軽く、2日後には帰るというのでした。

宣孝はまひろにたくさんお土産を持ってきました。

肌油なども持ってきましたが、まひろが一番喜んだのは、宣孝が持ってきた書でした。

まひろは、今朝取ればばかりという雲丹を振舞い、2人は楽しいひと時を過ごします。

宣孝は、会うたびにお前は儂を驚かせる、といいます。

自分には3人の妻がおり、子も成人している、官位もほどほどに上がり、どうやら人生が落ち着いたと思っていた、しかしまひろに会うと違う世界が垣間見える、新たな望みが見える、未来が見える、というのです。

まひろはもっともっと長生きして自分を笑わせて欲しいと言います。

父は国司を力の限り務めている、宣孝の人生が先に落ち着くことなどありえない、というのでした。

琵琶を弾き宣孝を持て成すまひろの姿を宣孝は愛し気に見つめていました。

その頃、周明は朱にまひろは左大臣と繋がりがある女だと報告していました。

上手く取り込んで左大臣に文を書かせる、自分たちの役に立たせる、と主張したのです。

事が成就したら、自分を宰相の侍医に推挙して欲しいと訴えます。

朱は、周明の働きで宋と日本の商いの道が開ければ望みは叶えようと約束したのでした。

宣孝が帰る日がやってきました。

宣孝はあっという間の2日間であった、と笑い、まひろからお土産を渡され、楽しそうにしていました。

徐に、あの宋人が好きなのかと言い始めた宣孝に驚くまひろ。

宣孝は、あの男と宋になど行くなよ、と言い募ります。

戸惑うまひろに、都に戻ってこい、そして自分の妻になれ、と告げたのでした。

次回、第24回「忘れえぬ人」

宣孝(佐々木蔵之介)から求婚され、さらには、周明(松下洸平)からも一緒に宋へ行こうと誘われるまひろ(吉高由里子)。しかし、心の内には道長(柄本佑)が…。一方内裏では、一条天皇(塩野瑛久)が定子(高畑充希)と生まれた姫皇子に会いたいと気持ちを募らせていた。詮子(吉田羊)は一条の願いをどうにかかなえてあげてほしいと道長(柄本佑)に懇願する。行成(渡辺大知)の案で、内裏の外で会えることとなったのだが…

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト

2人の男性から求婚されたまひろですが、心の中はやはり道長への想いが燻っています。

内裏では、出家した定子と娘への想いにかられた帝の為、内裏の外で会わせることになりました。

まひろはどちらの男性を選ぶのか、そして、禁を犯してまで会わせた帝と定子の結末はどうなってしまうのでしょうか。

最後に

殺人事件の真相が明らかになりました。

やはり朱は犯人ではなく、冤罪でしたね。

源光雅ら越前の役人が私腹を肥やそうとしているのかと思ったら、越前のことを思い宋を受け入れがたく思っている役人たちでした。

越前を足掛かりに朝廷に近づこうとしている朱たちと越前の役人、どちらの想いもわかるがゆえに為時は苦しい立場になっていきますね。

結局、宋との商いはどうなっていくのでしょうね。

今回は、まひろと周明の交流が丁寧に描かれ、2人の心が近づいていくのがよくわかりましたね。

このまま周明と思いを通わせるのかと思っていたら、いいタイミングで宣孝がやってきました。

都にいた時からまひろを眺める優しい眼差しに気づいていましたが、年も離れているし、婿探しを手伝うようなこともしていたしで、まひろにとっては対象外の人物かと思っていました。

もちろん史実では宣孝が夫になるとはわかっていたのですがね。

佐々木蔵之介さんの丁寧な演技で、ただの小娘と思っていた親戚の子供から大人の女性へと意識し始めた宣孝の心情の変化が凄く理解できました。

無邪気なまひろを見つめる宣孝の眼差しは素敵でしたね。

でも、思いもよらないところからの求婚に、まひろはひどく驚いていました。

それはそうですよね。

ただの親戚のおじさんと思っていた人に求婚されたんですから。

でも、まひろにとって宣孝は道長以外に気楽に話せる唯一の男性なのですから、すぐに意識も変わるのでしょうね。

そういう道長も、終わったこと、と言いながらまひろを思い出し、詮子に打ち明けていまたね。

お互い、別れたくて別れたわけではないですし、いつまでも燻るのもわかります。

忘れがたい人は誰にもいるものですものね。

一条天皇にとって定子がそうでしょうし、道長とまひろにとってはお互いがそうなのでしょう。

切ないですね。

次回、第24回「忘れえぬ人」では、とうとう一条天皇の想いが報われます。

しかしそれは前代未聞のあってはならないこと。

結局、定子の苦しい立場はあまり変わらないのですが、2人は絶対に会えない立場から、外聞は悪いけれど会える関係に変わっていくのです。

まひろの決断も気になるところ。

一体どのような展開になるのでしょうか、楽しみですね。

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