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光る君へ 第33回「式部誕生」のあらすじと感想

光る君へ 第33回 式部誕生
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吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。

「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。

光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。

千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の、秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。

こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第33回「式部誕生」では、藤壺に出仕したまひろに苦難が降りかかります。

女房としての仕事に慣れず、思うように執筆できなくなったまひろは、道長の反対を振り切り家に戻ってしまいます。

内裏では、帝の命により伊周の位が戻ります。

道長にとっては苦しいことばかりですね。

一体どうなってしまうのでしょうか。

目次

前回のあらすじ

帝(塩野瑛久さん)に物語を献上したものの、あれきり道長(柄本佑さん)から連絡はありません。

残念だったといと(信川清順さん)は言いますが、まひろ(吉高由里子さん)は、あれがきっかけで書きたいものが湧いてくると意欲を増しています。

道長の家で行われた漢詩の会にて、伊周(三浦翔平さん)は、これまでの居丈高な態度から一変し、殊勝な態度で参加していました。

披露した漢詩も、帝の御代を憂う健気な漢詩。

斉信(金田哲さん)はその態度をみて、伊周を見直しました。

しかし公任(町田啓太さん)も行成(渡辺大知さん)も伊周の態度は演技と見破り、警戒を強めるのです。

道長は帝から伊周の復権を命じられ困惑、更に、献上した物語など忘れていたと言われ、落胆していました。

しかしその結果を聞いてもまひろのやる気は衰えず、どんどんと続きを書き進め、その姿を見て俺の惚れた女はこういう女だったのか、と感心したのでした。

ある日、帝から物語の作者に興味が湧いたと言われた道長。

帝は続きを読んでから作者に会うと言い放ちました。

これを聞いた道長は、倫子(黒木華さん)にも同意を得て、まひろを藤壺に出仕させることを決めました。

賢子を残していくことに迷うまひろですが、家族に背中を押され、賢子を残して出仕することに。

安倍晴明(ユースケ・サンタマリアさん)の様態悪化の知らせを聞いた道長は馬で駆けつけました。

道長は、虫の息の晴明から今後のことを教えられ、長く世話になったと深く感謝を伝えたのでした。

帝から伊周を陣定に召し出す宣旨が下され、その夜、月食が起こりました。

闇を恐れ皆が静まる中、内裏が火事になりました。

敦康親王は逃がしたものの、帝を心配した彰子(見上愛さん)は藤壺に留まり続け、駆けつけた帝に手を取られ、無事避難することができました。

この火事は、帝の宣旨に不満を持つ者が起こした放火と伊周は言い、帝にとって信じられるのは自分だけだと帝に囁くのでした。

内裏の中が不穏な空気に包まれる中、まひろが藤壺に出仕する日がやってきました。

前回、第32回「誰がために書く」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは第33回「式部誕生」のあらすじと感想です。

藤壺での生活

藤壺に出仕したまひろは同僚の宮の宣旨(小林きなこさん)から藤式部と名付けられ、戸惑います。

まひろが藤原で、為時がかつて式部丞蔵人であったことからそう名付けられたのです。

どうか良しなにお導きください、と固く挨拶するまひろを、赤染衛門(凰稀かなめさん)はにこやかに見守り頷きました。

寛弘2(1005)年、まひろは務めの場として1つの局を貰いました。

道長と倫子による特別な計らいでした。

まひろは物語を書くことが務めだから関係のないことだが、そもそも女房の務めとは主人の食事、身の回りの世話、話し相手、内裏の公卿方との取次ぎをすることだと教えられます。

自分もお手伝いをしたいと申し出ると、同僚から「お手伝い…」と白い眼を向けられます。

早速まひろは執筆を開始しますが、女房達の作業の音に気を取られ、中々書き進めることができません。

そこに中納言・公任(町田啓太さん)と中宮大夫・斉信(金田哲さん)がやってきました。

公任は藤壺に上がれてよかった、自分の家の者は、学びの会にまひろが来なくなって寂しがっている、と話しかけます。

斉信は道長にまひろを推挙したのは公任だと教えます。

まひろは公任に感謝し頭を下げました。

斉信は何かあれば、自分を頼るがいい、と言います。

それを聞いたまひろは、何かあるのか、と勘繰ります。

斉信は、ここの女房達は高貴な姫ばかりなのだが、頼りにならない、中宮と同じような育ちの姫ばかりなので、中宮のために働くという気持ちが薄い、中宮に伝えよと言っても伝えないし、やっておけと言ってもやらない、と愚痴を零すのです。

見栄えはしても鈍い、と言う2人にまひろは自分の様に地味でつまらない女は自分の才を頼みとするしかない、左大臣の心に適うよう精一杯励みます、と笑いかけたのでした。

地味でつまらぬ女、というフレーズに聞き覚えがある斉信は、公任がかつて言っていたのではないか、と言います。

かつて2人がまひろを馬鹿にして口にした言葉だと気づいていない2人は首を傾げるのでした。

中宮大夫として、女房達に仕事を命じる斉信。

しかし、女房達は微笑むばかりで返事を返しません。

斉信が返事をせよ、と強い口調で命じると、宮の宣旨はにこやかにございません、と答えるのです。

ため息をつきながら斉信は、年明け早々の中宮大饗、抜かりなきように、と言い立ち去りました。

斉信が去ると、女房達は聞きたいことなどありませんよね、もう毎年同じようにやっているのに、中宮大夫は何事につけて偉そうにしたいだけ、と笑い合うのです。

女房達は、新参で父の位が低いまひろが公任たちと親しいことを訝しみます。

四条宮で歌を教えていたらしい、と噂すると、昔からまひろのことを知っている赤染衛門にまひろのことを尋ねました。

赤染衛門は、土御門殿での学びの会にまひろも通っていたと話したのでした。

夜、ひと段落したまひろが寝ようとしても、隣室の女房達の寝言、寝息、寝返り、衣擦れの音などが耳に付き、なかなか寝付くことができずに夜を過ごしました。

寝坊したまひろは赤染衛門に起こされ、どんな務めであろうと朝はしっかり起きなければならない、と諭されます。

朝礼に遅れたまひろのことを、夜中まで何をしていたのか、誰かのおみ足をもみに行っていたのではないかと、同僚たちはひそひそと笑い合いました。

宮の宣旨は女房達を窘めると、今日の中宮大饗、心して務めよ、と気持ちを引き締めさせたのでした。

中宮大饗の日、公卿らが中宮に拝礼し、宴が催されます。

下賜する禄の用意や宴の準備で女房達は大忙し。

まひろも仕事を手伝います。

その時、まひろは中宮・彰子の姿を垣間見ることができました。

仕事を終えた後、物語を書き進めようとするのですが、眠気が勝りなかなか書き進められません。

翌朝、彰子の身支度の手伝いをしますが、用意された洗顔用の布が浅葱色であったことに女房が難色を示します。

彰子の好きな色は、薄紅色なのに、と言うのです。

それを聞いていた彰子は、複雑な表情を浮かべました。

女房達と敦康親王と遊ぶ彰子。

彰子はお手玉をわざと遠くに投げて女房達の目を逸らすと、その隙に親王に「内緒」とお菓子を与えて、笑い合っていました。

まひろはその様子をじっと眺めていました。

行成から書類を受け取った道長。

親王家別当の行成がこれでいいというならこれでいい、とすぐに許可を出します。

道長は行成に藤壺での中宮と親王の様子を尋ね、仲睦まじいと聞くと安堵しました。

藤壺に伊周が来ることはあるか、と声を潜めると、伊周は目立つ行動は避けているようだと行成は答えます。

伊周の位を元に戻したのは親王の後見を見据えてのことだろう、このまま彰子に子ができなければ伊周の力が大きくなるかもしれない、気が抜けない、と危惧します。

行成は、親王を伊周の手に渡すことは絶対にしない、この身を賭して守る、と宣言したのでした。

まひろの懇願と道長の事情

局があると言っても女房達の作業の音や視線が気になって執筆に集中できないまひろは、道長に里に戻りたいと直談判を行いました。

しかし道長はその願いを却下。

書くことが己の使命であると言っていたではないか、内裏での様々なことを見聞きして物語の糧にするとも言っていた、と糾弾するのです。

眠れないのなら別に寝所を用意する、と道長は譲歩しますが、女房達の気持ちがあるので、それはしないで欲しい、どうか里に…、とまひろは懇願。

しかし道長は「ならん」と一蹴します。

帝は、続きができたらまひろに会いたいと言っている、まひろの才で帝を藤壺に呼び寄せたい、頼む、と道長は言うのです。

まひろは、前に渡した物語の手直ししたものとその続きを道長に差し出しました。

この巻きはこれで終わり、この続きは里に戻って書く、もう頭の中にはできている、と道長に言いますが、道長は「帰ることは許さん」と譲りません。

まひろが最後の一手なのだ、と言う道長にまひろは、物語は書きたいという気持ちの時に書かなければ勢いを失う、と反論。

しかし道長は「藤壺で書け」と声を荒げたのです。

道長の大きな声に驚くまひろに、「書いてくれ、この通りだ」と道長は深く頭を下げました。

まひろは戸惑いながら、自分の書くものに本当にその力があるのだろうか、これが本当に帝を引き寄せられると道長は思っているのか、と問いかけます。

分からないけれど、自分にはこれしかない、賭けだ、と言う道長。

賭けに負けたらどうなるのか、自分はどうなるのか、お役御免、無用の身になるのか、と心配するまひろに、道長はそんなことはない、と断言しました。

どんなに道長が言葉を尽くしても、まひろは里に戻るという意志を曲げず、物語を仕上げ、必ず帰ってくる、と約束します。

そんなまひろに、道長はとうとう負けたのでした。

下がる前、まひろは彰子の元を訪れました。

寒い中、廊下に佇む彰子の身を案じ、炭を盛って来させようとしますが、彰子は冬が好き、空の色も好き、とまひろに打ち明けたのです。

彰子がいつも身に着けている薄紅が好きなのかと思っていたとまひろが告げると、彰子は、自分の好きな色は青、空のような、と答えたのです。

それを聞いたまひろは、目を見張りました。

しかしすぐに女房達が来ると、彰子の意見も聞かず、御簾を下げ、彰子を部屋の中へと誘ったのです。

女房にここで何をしているのかと問われたまひろは、里に下がり役目を果たす、と答えました。

それを聞いた彰子の目がまひろを捉え、悲し気に伏せられました。

里下がり

家戻ったまひろは、邸の賑やかな様子に頬を緩ませました。

出仕してから8日目で戻ってきたまひろに、家人たちは追い出されたのかと心配します。

心配する家人たちの目から隠れるように自室に戻ったまひろ。

息を吐きながら自分の部屋の様子を眺めていました。

すると惟規が部屋に入ってきました。

惟規はいじめられたのかと心配しますが、また出仕するかもしれない、というまひろに困惑します。

それでもいつものように憎まれ口を叩くまひろに安堵して、部屋を出たのでした。

そしてその夜から、まひろはまた書き始めたのでした。

人事

寛弘3(1006)年、人事について、道長と右大臣は対立していました。

伊勢守に平維衡など以ての外だと道長は断じたのです。

維衡は、国の支配をめぐり一族と幾度も合戦をした人物。

武力による力争いを許しては瞬く間に戦乱の世となってしまう、と案じたのです。

しかし右大臣は、帝がそれを望んでいるのだと反論します。

そういう人物を国守とすれば、どの国の国守もやがては武力に物を言わせようとする、右大臣はそれでいいのだろうか、と問い質します。

右大臣は、維衡1人ぐらいでそのような、と笑い飛ばすのですが、道長は声を荒げました。

全ては些細なことから始まるのだ、と諭すのです。

除目の大間書には、伊勢守の欄は空けておくと宣言すると、本日の除目の儀はこれまで、と席を立ってしまいました。

帝は何も言わず立ち上がり、右大臣も不快そうに立ち去ります。

伊周は不敵な笑みを浮かべ、立ち上がります。

他の公卿たちが立ち上がると、道綱(上地雄輔さん)は取り成すように、左大臣の言うことはなるほどと思ったが、と声を上げました。

公任は、道長の剣幕に道長らしくないと首を傾げます。

維衡は右大臣の家人だったから右大臣が推挙したのだろうと行成は話します。

斉信は、そこまで知っていながらなぜ行成は帝の仰せのままにと言ったのだ、と問い質します。

行成は、帝が言うなら仕方がないと思った、と項垂れるのです。

実資(秋山竜次さん)も行成に同意し、しかし、道長は流されなかった、さすがである、自分は今、激しく己を恥じている、と項垂れたのです。

そこに隆家(竜星涼さん)が帝には朝廷も武力を持つという考えはないのだろうかと問いかけたのです。

これから先はそういう道を選ぶことが肝要なのかもしれない、とよくよく考えるべきだと進言しました。

その言葉に公卿たちは言葉を失いました。

大間書の空欄にしていた伊勢守の場所に、いつの間にか何者かの手によって平維衡の名が記されていました。

帝の裁可を得たことになったため、道長はそれ以上、手を出すことができなくなりました。

その頃、まひろは自分の書いた物語を惟規といとに話して聞かせました。

惟規は面白いと言い、いとはそのような下品な殿御の話を帝が喜ぶのかと危惧します。

目を泳がせるまひろに、惟規は「中宮様ってうつけなの?」と言いだしました。

定子は聡明だったけれど彰子はうつけだと皆が言っていると言うのです。

気色ばんだまひろは、うつけではない、奥ゆかしいだけ、と反論しました。

道長は伊勢守が平惟規に決まったことについて、帝に意見しました。

身内にも厳しくしてきた帝の判断、政に傷がつかないうちに取り消さなければならない、と道長は言い募ります。

帝は低い声で、それほどの由々しき判断をしたとも思えない、と反論します。

道長は怯まず、「初めて申し上げます。今は寺や神社すらも武具を蓄え、武力で土地を取り合う世となりつつあるのでございます。加えてこの先、国守となるような者たちが弓矢を専らとするようになればいかが相成りましょうか。やがては朝廷を蔑ろにする者が出て参らぬとも限りません。そうなれば、血で血を洗う世となりましょう。そうならぬように世を導くのが正しき政。お上の恩為、この国の為を思えばこそ、あえて申し上げております」と進言したのです。

帝は疲れたように「わかった、伊勢守を交代させよ」と言い放ちました。

道長は帝の説得に成功したのでした。

再びの出仕

まひろが出来上がった物語を藤壺に持っていくと、女房達は辞めたのではなかったのか、遊びに来ただけなのか、と噂します。

それに取り合わず、まひろは物語が少し進んだので、道長に物語を渡しに来た、と彰子に告げました。

彰子は帝が読む物語を自分も読みたい、とまひろに強請ります。

帝が気に入った物語を自分も知りたいと、意志を示したのです。

まひろはこれは続きだから、とこれまでの所を手短に彰子に話して聞かせました。

彰子はまひろの物語に惹き込まれ、主人公となる御子が一条天皇のようだ、と感想を漏らし、その名は何というのかと興味を持ちます。

まひろは笑顔で、その御子の名は「光る君」だと言うのでした。

その御子はなにをするの?と問いかける彰子に、まひろは「何をさせましょう」と問いかけます。

笑みを浮かべながら、彰子は考え始めるのでした。

道長に物語を献上すると、まひろはこれまでわがままを言ったが、これからは藤壺で彰子のために力を尽くしたい、と願い出ました。

有難いことだが、どうしたのだ、と尋ねる道長。

少しだけ膝を進めたまひろは、内緒話をするように「中宮様のお好きな色は、空の青らしゅうございます。中宮様のお心の中には表に出てこないお言葉がたくさん潜んでおるのやもしれません。中宮様ともっとお話ししたいと存じました」と答えたのです。

その言葉に道長は深く頷いたのでした。

後日、帝が藤壺にやってきました。

帝がまひろに会いに来たと知った女房達は、帝は中宮に興味がないもの、と笑い合います。

まひろと対面した帝は、自分の政について堂々と意見を言う女性は、亡き女院以外初めてだったのでよく覚えている、と言います。

まひろの物語の主人公・光る君とは敦康親王のことかと問う帝。

まひろは内緒だと答えます。

初めは自分のことを難じているのかと思い、腹が立ったが、次第にまひろの物語が染み入った、まひろの物語を皆に読ませたい、と言うのです。

まひろは大きく頷き、彰子にも読んでもらい誉れにしたい、と訴えたのでした。

その後、道長から褒美であると箱を渡されたまひろ。

道長が去った後、その箱を開けると、中から出てきたのは美しい絵が描かれた扇でした。

幼い頃、三郎と名乗っていた道長と初めて会った時の絵が描かれていたのです。

その細やかな絵と道長の思いを受け止めたまひろは、扇を胸に掻き抱きました。

大和から、京の都を揺るがす一団が向かっていました。

興福寺別当・定澄(赤星昇一郎さん)は、道長に対面すると、3千の僧が山に立てこもっていると言うのです。

自分たちの主張を直ちに陣定にかけて頂きたい、その主張が通らなければ、この屋敷を取り囲み、焼き払う、と脅したのです。

道長は動じず、やってみろ、と挑発するのでした。

次回、第34回「目覚め」

興福寺の僧らが都に押し寄せ、朝廷に要求を突きつける非常事態。道長(柄本佑)は事の収拾に奔走する。一方、まひろ(吉高由里子)は物語を書き進め、宮中の話題を集めるが、狙いである一条天皇(塩野瑛久)と中宮・彰子(見上愛)の関係は深まらない。道長が熱望する彰子の懐妊はほど遠く、さらに都で病や火事など、不吉な出来事が続いたため、道長は一世一代のある決断をする。そんな中、天皇がまひろを訪ねてきて…

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト

無事に物語の続きを書き、戻ってきたまひろは、彰子の為、藤壺に残って物語を書くことを決断しました。

興福寺の僧らによる混乱を収めるため、道長は奔走します。

道長が切望する帝と彰子の距離も縮まらず、道長には辛い時期が続きますね。

最後に

まひろが藤壺に入りましたね。

女房達の暮らしがどんなものがよくわからなかったので、今回のお話は非常に興味深く視聴していました。

女房達は几帳に遮られているとはいえ、あんな風に横並びに寝ていたのですね。

それはさぞや煩かったことでしょう。

静かな邸で寝ていたまひろが寝られないのも無理はありませんね。

執筆も、これまで家人たちが気を使って静かにしていてくれたのが、あのように周りで騒がしく作業されていては気が気でないでしょうね。

執筆に集中できなくなったまひろの気持ちもよくわかりました。

しかし、帝と彰子の関係改善を狙う道長としては、まひろに賭けるしかありません。

下がらせたくない道長の必死な様子が可哀そうになってしまいました。

しかしやはりまひろは、自分の意志を曲げませんでした。

家に戻ったまひろは快調に書き進めます。

彰子に仕えてまだ8日ですから、そんなに忠誠心とか育っていないかと思いましたが、彰子が馬鹿にされるとまひろは気色ばみましたね。

まひろが彰子のことを大切に思っていることが良く伝わりました。

定子と清少納言のような関係性が築けると良いのですが。

でも、彰子はまひろに好きな色を打ち明けたり、物語を読みたいと強請ってみたり、心を開いているようですし、絆が深まるのもすぐのような気がしますね。

今回は、彰子の意志が少し見えてとても楽しかったです。

何でも決めつける女房達の目を盗み、敦康親王にお菓子を渡し笑みを浮かべる彰子。

物語を聞かせてもらい、興味を持ち、どうしましょうかと問いかけられると懸命に考える姿。

彰子にも是非物語を読んでもらいたいとまひろが言った時の嬉しそうな表情など、諦め以外の表情を今日はたくさん見られて非常に嬉しかったです。

彰子のそんな姿、表情を見ていれば、帝の心が動く日も近いかもしれませんね。

それにしても、道長からの贈り物は驚きました。

幼い頃の自分とまひろを描いた扇。

道長の思いが溢れていましたね。

幼い頃からまひろを一途に思い続ける道長の切ない気持ちが、存分に描かれていました。

感動です。

さて次回、第34回「目覚め」では、道長にピンチが訪れます。

道長は興福寺との抗争をどのように収拾するのでしょうか。

まひろと彰子の絆も深まりそうで、目が離せませんね。

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