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光る君へ 第37回「波紋」のあらすじと感想

光る君へ 第37回「波紋」
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吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。

「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。

光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。

千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の、秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。

こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第37回「波紋」では、道長とまひろが親密と言う噂が出回ります。

出産後、内裏に戻る彰子は、まひろの物語を豪華に製本して帝に贈ろうと考え、土御門殿では製本作業に大わらわ。

彰子に子が生まれたことで、皇位継承問題にも不穏な気配が漂い始めます。

目次

前回のあらすじ

寛弘5(1008)年、一条天皇(塩野瑛久さん)の中宮・彰子(見上愛さん)が懐妊しました。

道長(柄本佑さん)も倫子(黒木華さん)もこの知らせに歓喜します。

彰子は、帝を驚かせたいと漢籍を学ぼうと考え、まひろに師事を頼みます。

まひろは彰子の希望に合わせ、こっそりと漢籍を教え始めました。

出産の日が近づき、彰子は里に下がることになりました。

藤壺で暮らす敦康親王に、自分が居なくてもしっかり勉学に励んでほしいと訴えます。

親王は、彰子に実子が生まれたら実子の方が可愛くなって自分とは遊ばなくなるのだろうと寂しげに話します。

彰子は、まだ帝のお渡りがなく寂しい時も親王だけが自分の側にいてくれた、子が産まれても親王の心を裏切ることはないと力強く宣言したのでした。

土御門殿には、まひろたち藤壺の女房たちも付き添います。

まひろは道長と倫子の計らいで特別な局を貰いました。

倫子は、彰子が変わったのはまひろのおかげと深く感謝を伝えました。

彰子はますますまひろを重用し、女房たちから嫉妬されてしまいます。

道長とまひろが怪しいと赤染衛門(凰稀かなめさん)にも報告が入ります。

衛門は女房を軽く躱しながら、表情を硬くしていました。

定子の産んだ内親王が亡くなり、ききょう(ファーストサマーウイカさん)が伊周(三浦翔平さん)を訪ねました。

定子一筋だった帝が心を変えたのは、まひろの書いた物語だと知ったききょうは、その物語を読みたいと熱望します。

彰子の出産予定日が近づき、道長は漢文による公式記録の他に、まひろにも出産時の記録を付けて欲しいと頼みます。

まひろは戸惑いながらそれを引き受けました。

自分たち一家の没落は道長のせいと恨みに思った伊周は、出産間近の彰子を呪詛していました。

怨霊は彰子に憑りつき、僧上、僧都はそれをよりましにうつそうと呪詛払いは激しくなります。

皆の声が枯れ果てても中々祓えない悪霊。

しかしついに悪霊は去り、彰子は無事に皇子を出産しました。

皇子出産の50日後、五十日の儀が執り行われました。

盛大に催された宴。

招かれた人々は無礼講で楽しんでいます。

その中で道長はまひろを呼び、歌を詠ませました。

そしてすぐに返歌を返し、息の合ったところを見せたのです。

笑顔を見せていた倫子ですが、2人の様子を見て席を立ちました。

その後、まひろは衛門に呼び止められ、道長との関係を問われるのでした。

前回、第36回「待ち望まれた日」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは、第37回「波紋」のあらすじと感想です。

帝へのお土産

彰子の産んだ皇子を倫子は幸せそうに抱っこしていました。

その母に、内裏に戻る前に帝にお土産を用意したいと思うと話します。

素晴らしいと賛成した倫子ですが、まひろの物語を美しく製本したいと言うと、表情が固まりました。

それでも笑顔で、帝もお喜びでしょう、と賛同したのです。

控えていた赤染衛門は、何気なく装う倫子を痛まし気に見守っていました。

五十日儀の後、まひろに道長との仲を問い質した衛門。

まひろは戸惑ったように何も答えず、そういうこともわからないではないが、お方様だけは傷つけないで欲しいと訴えていたのです。

彰子は色とりどりの美しい紙を広げながら、どの帖にはどの色の紙がいいか、楽しそうに選んでいました。

製本に励む女房たちに、道長から褒美の品が渡されました。

倫子は皆で分けるように言いました。

褒美を見た彰子は、紙はまひろに、と言います。

まひろは後の女房達を気にしながら、返事をします。

道長は、筆や硯も入用であろう、とまひろに声をかけます。

まひろは、頭を下げながら、有難く頂戴しますというのでした。

倫子は、帝が喜ぶ冊子になるよう皆に頼むと声をかけ、赤染衛門は厳しい表情でまひろを見つめていました。

各巻の清書は、何人かの能書家に依頼されました。

まひろは行成にも製本の依頼を出しました。

戻ってきた物語を、穴を開けて紐で綴じ、女房たちは美しく設え、表紙を付けて製本していきます。

帝に献上する源氏の物語の冊子はこうして完成しました。

里下がり

ある日、まひろは彰子に一度里に下がりたいと願い出ました。

冊子もでき、これから内裏に戻ると言う時になぜ、と彰子は感情を荒げますが、まひろが老いた父と娘の顔が見たい、というと、自分の考えを改めました。

まひろにも娘がいたのだと、思い至り、自分の我儘で傍を離れて欲しくないと思ったが、間違いだった、娘も寂しい思いをしているだろう、絹と米と菓子を持って行け、ただ、内裏に行くまでには戻ってまいれと命じました。

たくさんのお土産を持ってまひろは家に戻りました。

白米を見て、家人たちは喜びます。

為時(岸谷五朗さん)は、まひろの働きのおかげで皆が食べていける、とまひろに感謝を伝えます。

そこに、賢子が帰ってきました。

にこやかに水仙を持って帰ってきましたが、まひろの顔を見た瞬間、顔が強張りました。

笑顔を崩していないものの、その口から出る言葉はどこかよそよそしく他人行儀。

まひろは賢子の固い表情にショックを受けました。

為時は、賢子は照れているのだ、と言いますが、気難しいところが自分に似ている、とまひろは自嘲したのです。

そして、賢子の従者となっていた乙丸(矢部太郎さん)に感謝を伝えました。

久しぶりに家を見て回ったまひろは、家の中がずいぶんと貧しくみすぼらしく感じてしまいました。

その晩は、まひろの持ってきた食材で豪華な食事となりました。

皆豪華な食事に笑顔になりますが、賢子だけは固い表情を崩しません。

夜遅くまでまひろは楽し気に藤壺での話を披露しますが、家人たちは白けた様子でまひろを見ていました。

賢子はつまらなそうに、まひろの話を聞いていました。

土御門殿での煌びやかで贅沢な話は、我々には縁のない話、と為時は言います。

まひろは、お菓子は持ってきたから皆も食べたでしょう?賢子も食べた?とまひろは楽しそうに話しかけます。

しかし、賢子の表情は暗く険しく、返事もありません。

惟規が飲み過ぎとまひろを止めるのですが、まひろは止まらず、ずっと話しながら酒を飲み続けます。

為時が止めるまで、まひろの話は止まりませんでした。

その晩、まひろが自分の部屋で書き物をしている姿を、賢子は陰から悲し気に見つめていました。

土御門殿の彰子は、まひろが居ないと心細い、戻ってくるよう文を書いて欲しいと宮の宣旨に訴えました。

その手紙を受け取ったまひろは戸惑い、為時に相談しました。

ため息をついた為時は、帰って来たばかりだというのにもうお召しか、余程気に入られているのだな、左大臣様にも良くしてもらっているのだろう、お前が幸せなら答えずともよい、と言います。

まひろが硬い表情で、父上、賢子のことでございますが、と言い始めますが、為時は、あの子もそのうちお前の立場はわかろう、と諭したのです。

帰ってきた賢子に、まひろが内裏に戻ることを伝えると、賢子は表情を険しくして、何しに帰って来たのだ、内裏や土御門殿でのことを自慢しに来たのか、母はここよりあちらにいる方が楽しいのだろうと言い募ります。

まひろが、賢子の顔が見たくて帰ってきた、と言っても表情は険しいまま。

まひろを責め立てる賢子に為時は、母は働いてこの家を支えているのだぞ、と諭しますが、賢子の怒りは納まりません。

ではなぜ昨日のような、お菓子をたらふく食べたなどと言う話をするのか、とまひろを責め立てるのです。

何も言えず俯くまひろに、母上が嫡妻ではなかったからこんな貧しい家で暮らさなければならなかった、と叫ぶのです。

まひろは、自分は宮仕えをしながら高貴な方々と繋がりを持って、賢子の役に立てたいと思っている、と訴えます。

しかし賢子は「嘘つき、母上なんか大っ嫌い」と叫んで出て行ってしまいました。

すっかり嫌われてしまった、と落ち込むまひろに、為時は、まひろが居ない間、賢子の友は書物だった、まひろによく似ている、とまひろを慰めました。

賢子は乙丸が見守る中、悲し気に泣き咽んでいました。

内裏に戻った彰子

彰子は敦成親王を連れて、内裏の藤壺に戻りました。

そこに、敦康親王がやってきました。

弟は、というと敦成親王の顔を見て、笑いました。

彰子が可愛がってください、というと、中宮様が自分を可愛がれば自分も弟を可愛がる、と言ったのです。

彰子は笑いながら、もちろん、敦康様は大事な敦康様です、と言ったのです。

そこに帝がやってきました。

朕も敦康も寂しかった、と言う帝。

彰子は製本した源氏の物語を帝に献上しました。

一冊手に取った本の美しい設えに、帝の表情がほころびました。

頁を捲りながら、帝はまひろにこれは其方の思い付きか、と尋ねます。

まひろは首を振りながら、滅相もない、帝のためにこのような設えにしたいと言ったのは中宮様、表紙も料紙も彰子が選んで自ら綴じた物、と報告したのです。

帝は彰子に感謝を伝えました。

そして、藤壺でこれを読み上げる会を開いたらどうかと提案したのです。

一条天皇が一目置いたことで、まひろの物語は評判を呼び、彰子の藤壺を華やかなものにしていきました。

伊周の動き

一方、清少納言は定子の娘、脩子内親王に仕えていました。

その傍らでまひろの物語を読んでいます。

伊周の所には、叔母・光子が押しかけ、このままでは敦康親王は左大臣に追いやられてしまう、どうするのかと怒りを顕にします。

敦康親王は、帝の第一の皇子、なにより、皇后・定子が残したただ1人の皇子、帝の気持ちが揺らぐことはない、と諭します。

しかし妻・幾子の兄も、最近では帝は左大臣に逆らえないと聞いている、と言い募ります。

幾子は、兄を諭し今はお静まりください、と訴えます。

尚も言い募ろうとする親戚たちを伊周は、ため息をつきながら、分かったから、もう黙れ、と追い返しました。

その晩から伊周はまた道長を呪詛し始めました。

盗賊

その夜、女房達が寝静まっても、まひろは物語の続きを書き進めていました。

そこに、女房の悲鳴が聞こえました。

不審に思ったまひろが局を出て様子を見てみると、さらに声が聞こえます。

彰子を心配したまひろは、内裏の中を走り回ります。

駆けつけてみると、女房2人が衣をはぎ取られ震えていました。

女房達は、男たちが急に現れ、刀で脅された、と言うのです。

騒ぎを聞きつけた彰子も出てきましたが、まひろは出てきてはいけない、と彰子を制します。

彰子はしばし待て、というと藤壺に戻っていきました。

寝ていた道長は、百舌彦から報告を受け、飛び起きました。

翌朝、藤壺を訪ねた道長。

無事でよかった、と安心する道長に、彰子はまひろが駆けつけてくれたのだ、と嬉しそうに話したのです。

まひろに確認した道長は、他の女房達は何をしていたのか、とまひろだけが駆けつけたことに怒りを顕にします。

まひろは、立派なのは彰子だった、衣をはぎ取られた女房達のために自ら袿を持ってきてくれた、と彰子の振る舞いに感心しました。

道長はこれからも中宮と親王を頼むと言い、敦成親王は次の東宮になるお方だから、と言いました。

次の…?と戸惑うまひろ。

道長は、警備の増強を図ろうとぶつぶつと考え始めます。

そして、ご苦労であった、と労うと立ち去りました。

まひろの胸には疑念が渦巻いていました。

後見

寛弘6(1009)年、年が明けると、一条天皇は伊周に正二位の位を与えました。

伊周は道長と同じ位になったのです。

伊周は、自分は第一の皇子である敦康親王の後見、左大臣は第二の皇子である敦成親王の後見、どうかよしなに、と拝礼したのでした。

参議の間では、伊周がこれほど盛り返すとは思わなかった、と言います。

隆家(竜星涼さん)は、自分はもう兄を見限った、道長を煽るようなことばかり言う兄はもはやまともな心は持っていません、と主張します。

公任はため息をつきながら、自分と斉信、行成は道長を支える、隆家にもその意志はあるかと尋ねました。

隆家はもちろんと答えます。

公任は、伊周に何か動きがあれば知らせよ、と命じたのでした。

その後、為時が従五位の下に任じられました。

惟規はそれをまひろに知らせ、父もまたどこかに官職を頂けるということだろうか、と言います。

まひろはどうなのかしらね、と言いながら惟規を見送ったのでした。

まひろが局で道長から貰った扇を広げていると、ききょうが訪ねてきました。

ききょうは挨拶すると、まひろ様の物語、読みましたわよ、と言ったのでした。

次回、第38回「まぶしき闇」

まひろ(吉高由里子)の元にききょう(ファーストサマーウイカ)が訪ねてきて、亡き后・定子への思い出を綴った「枕草子」から一条天皇(塩野瑛久)の関心を奪ったまひろの物語への思いを打ち明ける。その後、まひろは物語の次の構想を練り始めるが、道長(柄本佑)から新たな提案を受け…一方、中宮・彰子(見上愛)と親王に対する呪詛の形跡が見つかり、伊周(三浦翔平)の関与が明らかに。天皇は道長に相談して処分を検討するが…

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト

まひろの物語を読んだとききょうがやってきましたが、一体どんな感想を言うのでしょうか。

皇位継承を巡って、道長ははっきりと敦成親王が次の東宮になると口にしていましたが、こちらも気になりますね。

性懲りもなく伊周は呪詛に励んでいましたが、それもとうとう発覚してしまいます。

伊周の進退はどうなってしまうのでしょうか。

最後に

まひろと賢子の関係の難しさに、見ていて苦しくなりました。

難しいですね、娘が小さいにも関わらず、住み込みで働かなければならない母。

お休みの時には戻るとか言いながら、ほとんど戻ってきた描写はありませんでしたよね。

宮仕えを頑張れば頑張るほど、まひろは彰子の信頼が厚くなっていきましたが、その分、彰子の側にいる時間が長くなりました。

おかげで、せっかくの里下がりもゆっくりできず、何しに来たんだと賢子に怒られてしまいます。

そりゃそうですよね。

元々貧しかったまひろの実家ですから、まひろが働いても為時に官職がなければやはり貧しさは変わりません。

にもかかわらず、母は内裏や土御門殿で贅沢に暮らし、それを自慢する。

賢子にとっては聞きたくないことだったでしょうね。

賢子が怒るのも無理はありません。

でも、大嫌いと言いながら、賢子はいつもまひろを見つめていました。

歩み寄れる余地は残っていると思いますが、どうなのでしょうね。

難しいです。

彰子が作った冊子はとても美しい設えになっていましたね。

それぞれのイメージカラーを作り、表紙を付け、製本。

綺麗だったのでしょうね。

原本がどんなものだったのか、見てみたいですね。

伊周の動きが気になりますよね。

というか、もはや伊周は表情が怖いです。

目が開きっぱなしで、目力が非常に強い。

親戚筋を威嚇するところはとても恐ろしかったです。

その後、またもや呪詛を始める伊周。

いい加減止めればいいのに、と思ってしまいました。

そして、藤壺に盗賊騒ぎが起こりました。

盗られたのは衣だけなのでしょうかね。

道に捨てていた、置いていた?ようですが、何がしたかったのでしょうか。

鬼のような面を被り踊る人もいました。

伊藤健太郎さん演じる双寿丸が最後に衣を見て不思議そうにしていましたね。

オリジナルキャラクターのようですが、双寿丸は一体どうやってまひろたちと関わるようになっていくのでしょうか。

声を上げながら都大路を踊る2人は 、何をしていたのでしょう。

なんかの儀式でしょうか。

鬼祓い?

興味深いですね。

さて、第38回「まぶしき闇」では、伊周の呪詛がとうとう発覚。

伊周が処分されることになります。

それはつまり敦康親王の運命も左右されてしまうということ、ですよね。

皇位継承問題に決着は付くのか、次回第38回「まぶしき闇」、楽しみですね。

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