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いだてん~東京オリムピック噺~第24回「種まく人」のネタバレとあらすじと感想

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2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は、毎週日曜日20時からNHK総合他にて放送中です。

前回23回「大地」では、四三の教え子、村田富江(黒島結菜さん)が靴下を履かずに陸上競技に出場し、足を晒した姿の写真が巷で売られてしまい、竹早に娘を通わせる父親たちが主人公・金栗四三(中村勘九郎さん)の責任を追及し、四三の依願退職要求を出しました。

走りやすい格好で走って何が悪い、と女生徒たちが反旗を翻し、見事大人たちを打ち負かし、四三の依願退職要求を退けました。

そして9月1日、関東大震災が起こったのです。

女子初の陸上競技大会が行われた日、靴のサイズが合わず、靴下を脱ぎ競技に挑んだ村田富江は、走りやすい姿で走ったためか、日本新記録をたたき出したのですが、女性が足を晒すことははしたなくお転婆とされ、文部省からも通達が出て、女子が素足を晒して走ることを禁止していました。

邪な大人たちが、素足を晒した富江の写真を露天で売りさばいたため、富江の父・大作(板尾創二さん)が学校側に猛抗議。

運動を推奨する四三に対して依願退職要求を出しました。

これを聞いた村田富江や梶原(北香耶さん)らは教室にバリケードを作り、立てこもりました。

なぜ、四三が辞めさせられなければならないのか、不当解雇ではないのか、女子が走りやすい格好で走って何が悪い、女の価値を男が決めるな。

女生徒たちの主張に反論できる先生は誰ひとりいませんでした。

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当事者の四三が、長く立てこもり空腹の女生徒たちを食事に誘い、女生徒たちを教室から出そうと画策するのですが、上手くいきそうになったその時に村田大作が怒鳴りながら高圧的な態度で現れたため、四三の試みは失敗しました。

女が運動などしなくても良い、女がいくら鍛えても男には勝てない、と主張する大作に、それならば娘・富江と勝負したらどうかとシマ(杉咲花さん)が提案すると、富江は自分が勝ったら四三の解雇要求を取り下げて欲しい、と父に要求しました。

男が女に負けるはずはないと、100m勝負をしたのですが、日ごろ鍛えている富江と大作では全く勝負になりません。

結局、大作が求めるまま何度も100m勝負をしましたが、全て富江の勝利。

「富江、お前いつの間に…」と不思議がる大作に、シマは「鍛えてますから」と大作にドヤ顔で答えるのでした。

嘉納治五郎(役所広司さん)が5年の歳月をかけて建設を進めてきた神宮外苑陸上競技場が完成しました。

シマは嘉納の話を聞きながら、自分の子供の世代は神宮競技場で走るのかと呟くと、四三や嘉納はシマだって走れる、と力強くシマを励ましました。

一方、所帯を持った美濃部孝蔵(森山未來さん)でしたが、生活はこれまでと全く変わらず、飲む打つ買う、の日々で稼ぎは全く家に入れず、そのせいで家賃が払えず、新妻おりん(夏帆さん)と夜逃げをする始末。

新居もおりんの父が用意してくれた家と全く甲斐性がありません。

小梅(橋本愛さん)もあまりの酷さに別れろとおりんに助言するのですが、おりんはなかなか踏み切ることができません。

そして9月1日11時58分。関東大震災が起こりました。

完成した神宮競技場を案内してもらっていた四三も大きな揺れを感じました。

生徒たちと浅草オペラに行こうとしていたシマは、浅草十二階と言われる浅草のシンボル凌雲閣にいました。

大きな揺れを感じたシマは、立っていられず柱に掴まり、這うようにして建物から離れようとしていました。

途中、愛娘りくにと買ったおもちゃが手から離れたため慌ててそれを拾おうとした瞬間、シマに悲劇が起こりました。

神宮競技場から播磨屋に戻った四三は、建物は酷く崩壊していたものの、黒坂辛作(三宅弘城さん)家族やシマの娘・りくの無事を確認し、安心しました。

しかし、シマの姿が見えず、四三は浅草までシマを探しに向かいます。

関東大震災の怖さは、揺れの大きさだけではありません。

その後の火事の被害の甚大さが問題だったのです。

ちょうど昼食時に起こった地震のため、あちらこちらから火の手が上がり、瞬く間に東京中に火が回りました。

シマを探しに行く途中、村田大作・富江親子に出会い、医師である大作は、医院は崩壊したものの、持ち出した薬剤や包帯で負傷者の手当をしていました。

浅草十二階でシマと待ち合わせをしていた富江は、シマの安否が分からず不安を感じていました。

浅草に着いた四三は、浅草のシンボルだった浅草十二階と呼ばれる凌雲閣が8階ほどでぽっきりと折れていることに驚き、そこにいたというシマのことを思い愕然としました。

翌日、シマの夫の増野(柄本佑さん)とともに、ちらしや張り紙を作り、シマの行方を探すのですが、一向に見つかりません。

りくを背負った増野は、絶望的な状況にシマを諦めなければならないのかと言い始めるのですが、四三はくじけそうな増野を必死で励まします。

震災の朝、初めてシマに文句を言ったという増野。

これからもずっと一緒にいられると思ったからこそ言った言葉だったのですが、言わなければよかったと増野の心を苛んでいました。

時は変わって、古今亭志ん生(ビートたけしさん)は、関東大震災の噺を終え、自宅に戻りました。

自身も震災にあった身として、震災の話はどうしても力が入ってしまって笑いにできないと語ります。

志ん生の娘・美津子(小泉今日子さん)は、弟子の五りん(神木隆之介さん)に震災での様子を尋ねるのですが、五りんは祖母が震災の被害にあったと話しました。

母の形見だという大切な写真を取り出した五りんはそれを志ん生に見せました。

そこにはシマと増野、そして仲人の四三夫妻が写っていたのです。

五りんは、シマの孫だったのでした。

前回23回「大地」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

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それでは、第24回「種まく人」のあらすじと感想です。

目次

見つからないシマ

1923年9月3日。

美濃部孝蔵は燃え尽きた浅草の街を歩き、話し始めました。

体協は、会長である岸清一(岩松了さん)の事務所に居を移し、新体制で始動したばかりでしたが、建物も全て焼け落ちていました。

しかし、頑丈な金庫は焼け残り、その中からオリンピックの記録、ストックホルムの写真などが出てきて、岸らは喜びました。

辺りをふらつく四三に、岸は写真が残っていた事を告げるのですが、四三の反応は薄いまま。

四三は、どこを探してもシマが見つからないことにショックを受けていたのです。

何もできない自分を責め、落ち込む四三に、岸は「このために自分を責めたらキリがない」と四三を宥めました。

この震災の被害は死者・行方不明者11万人。燃え尽きた家は21万棟に及びました。

家を失った多くの者は、親類縁者を頼り東京を離れ、東京に残った者を救うために各地にバラックと呼ばれる簡易建物が建てられることになりました。

この時の東京市長・永田秀次郎(イッセー尾形さん)はバラック建設の場所に苦慮していましたが、そこに嘉納が現れ神宮外苑競技場内にバラックを作ったらどうかと提案しました。

神宮競技場ならば人々が5千人は収容できる、市長にとっては願ってもないことでした。

そうして出来たバラックには、6千4百人が収容されました。

避難所にシマがいるのではないかと増野や四三もあちこちの避難所を回っていますが、シマは見つかりません。

そんな中、避難所の中で小梅は炊き出しをして被災者を助けながら1杯目は無料、2杯目からはお金を頂く、という商いを行っていました。

増野からシマの写真を見せられた小梅は、もしかしたら里に戻ったのでは、と増野に告げました。

その可能性もあると考えた増野はシマの里に向かうのでした。

小梅は疲れた表情の四三を気遣って、四三も里に戻った方がいいと提案します。

実家の家族も心配していると言われた四三は、小梅の提案通り、4年ぶりに熊本に帰ることにしました。

熊本で目が覚めた四三

熊本に帰ると、スヤが喜び、初めて長女・まさこと対面した四三。

実家の実次(中村獅童さん)や母(宮崎美子さん)らも池部家に駆けつけて無事を喜んでくれ、四三は久しぶりに穏やかな時を過ごしていました。

しかし、義母・池部幾江(大竹しのぶさん)だけは厳しい表情で、何で戻ってきたのだと四三を詰問します。

戻って来いと言った時には戻ってこなかったくせに、東京が大変な時にどうして帰ってきた、東京が焼けたから逃げてきたのかと厳しく問い詰めます。

「こんな時こそ東京に残って踏ん張らなくてどうする!」と幾江は四三を叱り飛ばしました。

スヤは四三を庇い、反論するのですが、幾江の叱責は止まりません。

幾江が「なんか言わんか実次―!」と叫ぶと、実次は直立不動になり、「逆らわずして勝つ!」と大声で怒鳴りました。

四三は、実次の言葉を聞き、大地震に立ち向かうのではなく、その力を逆に利用して最終的に人間が地震に勝てば良い、ということに気づきました。

四三は、自分の無力を悲観して勝手にしょげて落ち込んでいたのですが、自分は、今までどおり馬鹿になって走れば良い、と認識を新たにしたのです。

すると、幾江は「そぎゃんたい」と満足そうなのでした。

これから直ぐに東京に戻ると決めた四三を幾江は呼び止め、大量の救援物資を四三に預けました。

幾江は四三に「主は韋駄天がなんの神さんか知らんとか、人々のために走って食いもんば集めて、運んだ神様たい」と教えました。

1人では多すぎて持ちきれないという四三のためにスヤも東京に同行することになりました。

いだてんとなった四三

抱えきれないほどの物資を幾江からもらって播磨屋に戻った四三。

さらに播磨屋の中には、部屋に入りきらないほどの物資が幾江から届けられていました。

四三は長く伸びた髪を切り、幾江から届けられた物資を背中に担ぎ、東京の街を走り始めました。

「韋駄天は人々のために走って食べ物を集めて運んだ神様たい」という幾江の言葉を反芻しながら四三は物資を担いで走り、避難所の人々に物資を届け始めたのです。

やがて、野口(永山絢斗さん)ら弟子たちも加わるようになりました。

スヤは炊き出し、女学生らも避難所で大活躍していました。

シマを探しに里まで戻っていた増野でしたが、シマを見つけることができず、失意のまま東京に戻ってきていました。

壊れかけた家で寝転んでいた孝蔵は、フラっと家を出ました。

出かけたはいいが、金もなく行くあてもない孝蔵が向かった先は寄席でした。

屋根もなく焼け落ちた寄席でしたが、ガラクタをかき集め、なんとか舞台らしきものを作り、細々と営業していた寄席。

孝蔵も舞台に立ち、人々に噺を聞かせます。

孝蔵の噺に人々は笑い、笑顔を見せるのですが、避難所のバラックは夜になると人々の泣き声が聞こえてくるのです。

その声を聞いた孝蔵や清さんは、昼間は無理して強がって笑っていても夜になるとどうしても沸き上がってくる不安と悲しみに涙が溢れてしまう人々のことを思い、やりきれない気持ちになるのでした。

その夜、四三は避難所の近くを走っているシマの姿を見ました。

慌てて追いかけるのですが、シマは「金栗先生」と呟くように言うとそのまま走っていってしまいました。

幻だったのでしょうか。

翌日も増野は諦めずにシマを探し続けます。

スポーツによる復興

地震が発生してから1か月が立ちました。

嘉納は、体協のメンバーを集め、3つの案を提案します。

1つは、来年パリのオリンピックに選手を派遣すること、

2つは、全国陸上競技大会を開催してそれをオリンピックの予選会とすること。

ここまで話した時、二階堂トクヨから反対意見が出されました。

こんな時に何を言っているのか、貴方は全然変わっていない、と嘉納を批難します。

しかし、同席していた野口は嘉納の意見に賛成だと告げます。

今だからこそ、スポーツによる復興が大切なのだと主張したのです。

岸から3つ目を促されると、勢いよくカーテンを開けながら、

3つめ、復興運動会を開催する、と宣言したのです。

窓の外には、子供たちとともに避難所中を駆け巡る四三の姿がありました。

どんなに大変な時であっても子供は元気に走り回ります。

地震も少し落ち着いた頃、人々はこれからのことを考えると不安に苛まれ暗く落ち込んでいました。

そんな時だからこそ、男女問わず子供から大人まで楽しめる運動会をこの神宮外苑競技場で開催したらどうだろうかと、四三が提案したのでした。

嘉納が外苑バラックの自治会長に話をしに行くと、自治会長となった清さん(峯田和伸さん)は、今はそんなことをしている場合ではない、と嘉納の提案を否定します。

小梅も、バラックで生活していないからそんなことが言えるのだと嘉納を責めますが、増野が、運動会をしていたらシマが気づいて姿を見せるのではないかといい、ぜひ開催して欲しいと言うため、清さんも小梅も渋々開催を承知したのでした。

そして、復興運動会が開催されました。

復興運動会

子供から大人まで楽しめるように、40種もの競技が予定されています。

そこには、私財をなげうって児童福祉施設を開設した大森安仁子夫人も子供たちを連れて参加しに来ていました。

最初の競技は子供たちのかけっこ。

家族対抗、親子競技に球技も行われ、大森兵蔵が伝えたバレーボールは女学生に人気のスポーツになっていました。

復興運動会は、子供からお年寄りまで、みんなが心の底から楽しみ腹の底から大笑いしていました。

そこに、人見絹枝(菅原小春さん)がシマを訪ねてやってきました。

昨年、シマから熱心に陸上に誘われた人見。

シマの熱意に心を動かされ、陸上を始め岡山大会に出場したところ、走り幅跳びで日本新記録を出すことができたと四三に告げました。

それもこれも、シマの熱心な手紙のおかげだとシマに感謝を伝えに来たのですが、そこにシマの姿がなく、シマを探す夫の姿を見て人見は呆然としていました。

四三は増野に人見を紹介し、人見宛にシマが書いた手紙を見せました。

そこには、シマの陸上にかける情熱や、これからの女子スポーツに対する熱い思い、人見絹枝の可能性が切々と書かれていました。

シマの女子スポーツの普及、発展にかける思いを改めて知り、増野は胸が熱くなりました。

四三は、復興運動会に人見を参加させ、人見の走りを見ました。

シマが見出した人見の走りは素晴らしく、誰が見ても憧れる走りでした。

シマの見立ては正しかったのです。

増野はこの運動会をどこかでシマが見ているのではないかと辺りをキョロキョロと見回すのですが、やはりシマの姿を見つけることができませんでした。

復興運動会に怪我や病気で参加できない人々のために、復興寄席も開催され、誰もが楽しめる会となりました。

孝蔵はそこで人々を大いに笑わせ、場を盛り上げます。

運動会の最後は、オリンピック参加選手による徒競走。

そこにはかつてストックホルムで短距離走者として活躍した三島弥彦(生田斗真さん)の姿もありました。

四三と弥彦の初めての真剣勝負です。

ストックホルムから12年。

四三が走るとみんなが笑顔になると嘉納は言います。

まさに韋駄天、と褒め称える嘉納や可児(古舘寛治さん)に、スヤは反論しました。

「そんなすごいもんじゃありません、あー、馬鹿が走っているとみんなが笑っているだけなんです」とスヤは笑顔を見せました。

1位は三島弥彦でしたが、徒競走ゴールの後も走り続ける四三。

その後を人々がついていき、みんなが走り始めました。

こうして復興運動会は幕を閉じました。

この日の夜、外苑バラックからは人々の泣き声は全く聞こえなかったということです。

みんな疲れてぐっすり寝てしまったんですね。

復興運動会、大成功です。

次回25回、「時代は変る」

次回、第二部スタートです。

第二部の主人公はオリンピックの革命児・田畑政治(阿部サダヲさん)。

新聞記者として活躍する傍ら、水泳指導者として水泳の普及発展に尽力します。

鬼才・田畑政治がどのように東京にオリンピックを招致するのか、阿部サダヲさんがどんな田畑政治を演じてくれるのか、期待に胸がワクワクしますね。

次回からの第二部も目が離せません!




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