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麒麟がくる 第15回「道三、わが父に非(あら)ず」のネタバレとあらすじと感想

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2020年大河ドラマ「麒麟がくる」は、NHK総合にて日曜夜8時、BSプレミアムにて午後6時、BS4Kにて朝9時に放送中です。

目次

前回のあらすじ

前回、第14回「聖徳寺の会見」は、美濃の守護代・斎藤利政(後の道三)(本木雅弘さん)と尾張の織田信長(染谷将太さん)が初顔合わせをした回でした。

信長がやってくる道の途中で信長の様子を覗いていた利政は、信長が率いてきた300丁の鉄砲隊に度肝を抜かれ、また、信長の奇妙な装束を見て、うつけなのかなんなのか、正体が掴めずにいました。

しかし、その後の会見で信長の器量の大きさ、先を見通す力、底知れぬ野心を感じ取った利政は、信長をすっかり気に入るのでした。

心配していた会見が無事に終わったことに、主人公・明智十兵衛光秀(長谷川博己さん)もほっと胸をなでおろしました。

その頃、尾張の織田信秀を看取り伊呂波太夫から受けた依頼を果たすために、京の医師・望月東庵(堺正章さん)と助手の駒(門脇麦さん)は駿河にいました。

診察するはずだった子供は完治していたため、予定していた報酬は貰えませんでしたが、駿河にて少しずつ稼いで予定の金額になったら京に帰るつもりです。

駒はその地で、薬屋に勤める菊丸(岡村隆史さん)や関所で出会った藤吉郎(佐々木蔵之介さん)と再会しています。

東庵は、今川の軍師・太原雪斎(伊吹吾郎さん)の診察をして、東庵の評判をよく知る太原雪斎から自分を2年間生かして欲しいと依頼を受けました。

1554年、今川は織田への攻撃を開始しました。

信長は、今川から攻撃を受けている緒川城を助けるため、兵を出そうとするのですが、内紛のため安易に出兵できずにいました。

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そこで、美濃の利政に援軍を依頼し、那古野城の留守を任せることにしたのです。

美濃では、利政がすぐに援軍派遣を決めるのですが、嫡男・高政(伊藤英明さん)や国衆の猛反発を受けてしまいます。

光秀も利政に反対するのですが、利政は信長支援を強行します。

それに反発した高政らは利政を討つ決意を固めるのでした。

結局、信長は鉄砲隊を導入し村木砦の戦いに勝利、光秀は利政の命によりその戦いぶりを間近に見ていました。

ある日、いつものように酒を楽しんでいた利政の側室・深芳野(南果歩さん)は、フラフラと外に出て行き、そのまま帰らぬ人となってしまいました。

利政はもはや目覚めぬ深芳野の亡骸に縋り付き嘆き悲しみ、その息子・高政は母を失った悲しみを利政にぶつけたのです。

父は母を飼い殺しにした、母の望みを叶えろ、と言い募り、利政から「家督を譲る」という言葉を引き出したのでした。

前回第14回「聖徳寺の会見」を見逃した方は、ぜひこちらをどうぞ。

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それでは、第15回「道三、わが父に非(あら)ず」のあらすじと感想です。

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家督継承

1554年、亡き母・深芳野に御霊に誓え、家督を自分に譲れ、と父・利政に言い募り、利政から家督を譲る、という言葉を引き出した高政。

利政はその言葉通り、頭を丸めて出家し、道三と名乗ると家督を高政に譲りました。

国衆を集め、これからは高政の声を我が声として聞くようにと宣言し、国の政務から退きました。

その2か月後の夜更け、光秀は光安から館に来るようにと呼び出しを受けました。

こんな夜更けに、と思いながら行ってみると、そこには道三の正室の子・孫四郎(長谷川純さん)が取り巻きを連れてやってきていたのです。

光安は驚いている光秀に事の経緯を説明します。

曰く、

「孫四郎は高政が家督を継いだことに不満を持っている

高政は信長との同盟に否定的で、このままでは任せておけない

帰蝶も同じ意見である」

と言うのです。

光安が道三の意向を問うと、道三は孫四郎たちの言葉を聞いても全く動かず、譲ってみて初めて見えてくるものがあるから、それを見届けることが肝要と言っていたというのです。

孫四郎の意向としては、これ以上美濃を高政に任せることはできない、と言い募り、ついては、明智の一党には高政降ろしの先頭に立ってもらいたい、と要求してきたのです。

その言葉を聞いた光安は言葉に詰まります。

それを見ていた光秀は、光安に代わり「その儀、お断りいたします」と孫四郎の申し出を拒否しました。

わずか2か月しか経っていないのに、高政の政を危ぶむのはおかしなことであるといい、高政の家督相続を覆すことはできない、と答えました。

孫四郎は、光秀の言葉に激高し、同門だから高政贔屓なのだろうと光秀に反発しますが、光秀は冷静に、そう思うならば、ここに来るべきではなかった、と孫四郎を諭します。

孫四郎は反論もできず、明智の一党はもっと大きな目で美濃の行く末を案じる方々だと思った、と捨て台詞を残し、取り巻きを率いて帰って行きました。

翌日、高政は光秀を稲葉山城に呼び出しました。

政務の手を休めて光秀を部屋に呼ぶと、光秀はにこやかに執務室に入ってきました。

なったばかりの守護代の仕事を労う光秀。

高政は、国衆同士の諍いに頭を悩ませており、しばらくは戦などしている場合ではない、自分は父のような戦はしない、と語ります。

光秀も、平穏がいい、と高政に賛同しました。

高政は、明智の荘に孫四郎が訪れたことを知っており、高政をよく思っていないこと、高政を退かせようとしていること、それを裏で操っているのが帰蝶であることなどを知っていました。

さらに、孫四郎が夜半明智城に押しかけ、光秀に軽くあしらわれて帰ったことも調べられていました。

高政は、父の間違いは孫四郎を甘やかして育てたこと、そして尾張のうつけと呼ばれる信長を過大評価していること、と断定します。

光秀は、信長との同盟をどうする気なのだと高政に問い正します。

もともと同盟に反対だった高政は、見直す必要があるというのですが、それよりも前に織田彦五郎(梅垣義明さん)や今川が信長を潰すだろうと予測していました。

光秀は、高政が清須の織田彦五郎と繋がりを持っていることに不安を覚えましたが、高政は彦五郎は礼を尽くしている、と高く評価しています。

帰蝶や信長は、高政が家督を継いだというのになんの挨拶もないが、彦五郎は違う、と言うのです。

高政は光秀に、お前は俺の味方だ、と言い、尾張に行って帰蝶に釘を刺して来いと命じるのでした。

その後、稲葉山城の廊下で織田彦五郎とすれ違った光秀は、先行きに不安を感じるのです。

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道三の思い

光秀は道三の館に行き、鉄砲を撃っている道三に会うことができました。

光秀は、道三の上達した腕前に驚きます。

道三は、「わしの鉄砲の腕前を見に来たわけではあるまい、言いたいことがあるならさっさと申せ」と光秀を促しました。

光秀は、高政から尾張に行けと言われたことを明かしました。

帰蝶に会ったとしても丸く収めることはできない、と光秀は道三に訴えます。

この混乱は後の道筋をつけずに高政に家督を譲ったことが原因であると道三に懇願し、今後、信長との同盟をどうするのか、高政の考えを全て容認するのか、それとも、しばらく様子を見た後にまた自分が政務を司る気なのかと道三を問い詰めます。

道三は、自分がもう一度政務をする気はないとはっきりと光秀に告げます。

自分は正しい道ばかりを歩いてきたわけではない、無我夢中でこの道を進んできた、と語ります。

だから、高政もそうするしかない、弱ければ道は閉ざされる、と達観しています。

そうして、尾張行きを渋る光秀に、帰蝶には伝えてある、と告げたのです。

信長が武運拙く彦五郎に敗れてしまったのなら、そのときは身一つで帰ってくるようにと。

そうすれば、高政も帰蝶を飢えさせはしないだろうと言いました。

そう言っておきながら、道三は、信長がそう簡単に敗れるような男ではない、と言うと、高政と上手くやれ、孫四郎はきつく叱っておく、と告げて立ち去ろうとしました。

光秀は、立ち去ろうとする道三に、なぜ今家督を譲ろうと思ったのかと疑問を問いかけてみましたが、道三は「そのような大事な話はタダでは教えられない」とにやりと笑い立ち去りました。

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尾張の異変

その頃、尾張で異変が起こりました。

尾張の守護・斯波義統(有馬自由さん)が襲撃を受けたのです。

襲撃したのは、尾張の織田彦五郎の家老・坂井大膳。

義統の嫡男・義銀(松田周さん)は城を脱出し、那古野城の織田信長を頼りました。

父を弑逆された義銀は怒り狂い、すぐにでも清須へ行き敵を取りたいと息巻きます。

信長は義銀の意を汲むと、自分が必ず義銀の代わりに彦五郎や坂井大膳を討つと約束しました。

数日後、織田信秀の弟に当たる織田信光(木下ほうかさん)が那古野城にやってきました。

留守であった信長の代わりに対面する帰蝶。

信光は、信長の味方であるのですが、彦五郎から碁を打ちに来ないかと誘われていると帰蝶に告げるのです。

その話を聞いた帰蝶は、信光に碁をうちに行けばいい、と促しました。

それをしてしまったら、信長は信光のことを疑うのではないか、と信光は心配するのですが、帰蝶はそれを否定します。

帰蝶は、彦五郎は斯波の嫡男・義銀が信長のもとに来てしまったから焦り、碁の仲間、味方が欲しいのではないかと推察しました。

信長の叔父である信光が信長を裏切るはずがない、と言い切り、なかなか打つ手がないままだったが、信光が碁に誘われたのならば、碁を打ちに行けばいい、と囁きます。

碁が終わったと知らせが来れば、信長は清須に駆けつける、と帰蝶は笑います。

信光は少し考え、出された茶菓子を頬張りながら「美味じゃ」と笑ったのでした。

そして、碁を打ちに行き、味方であるかのように見せかけた織田信光は対局中に刀を抜き、織田彦五郎信友を殺害しました。

主を失った清須の崩壊は早く、信長は斯波義銀を擁してすぐさま清須城に入城しました。

周辺の城はこの知らせに衝撃が走り、次々と信長の傘下に入ったため、尾張はほぼ信長の手中に収まったのです。

道三はこの知らせに喜び、自分の見立ては正しかったと喜んだといいます。

稲葉(村田雄浩さん)はこのことを高政に知らせつつ、孫四郎が気の利かぬ兄に代わり、と手紙を添えて信長に祝いを贈ったと告げました。

そして、孫四郎が高政の座を狙っているから気をつけろ、と警告したのです。

自分は高政の味方であるが、他の国衆は高政を側室の子と侮り、孫四郎こそが正室の息子であると言い始めたというのです。

家督など、道三の思惑次第でどうとでもなるのだから、孫四郎から目を離すな、と稲葉は忠告したのでした。

高政が、父・道三と共に楽しそうにしている孫四郎を館の上層から見下ろしていると、視線に気付いた孫四郎が高政を見上げ、不敵に笑みを浮かべると父の後を追っていったのです。

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駿府にて

その頃、駿府では太原雪斎のもとに尾張の織田彦五郎が討たれたとの知らせが入ってきました。

雪斎の治療に来ていた望月東庵と助手の駒は、雪斎の大声でそのことを知りました。

雪斎は、勢いに乗った信長が三河に攻め込んでくることを危ぶみます。

雪斎は東庵に世情の噂ほど当てにならないものはない、と呟きました。

尾張の大うつけと言われていた信長が尾張を手中に収めようとは、由々しきことだ、と驚きを隠せませんでした。

東庵の使いで薬種問屋に行こうとする駒を、藤吉郎は待ち構えており字を習おうと付き纏います。

関所で字を教え、無頼者に殴られた傷を治療してくれた駒に礼がしたい、できることはなんでもやる、という藤吉郎ですが、駒は取り合いません。

薬種問屋にまでついてきた藤吉郎を、そこに勤めている菊丸が追い払おうと声をかけました。

市場で商いでもすればいい、と菊丸が言うと、藤吉郎は商いは辞めて侍になると言い出しました。

今川の下で侍になろうとしていたのですが、今は織田信長のところの方が良いといい、後3、4日で尾張に旅立つ、と言い始めたのです。

駒にも一緒に行こう、と誘うのですが、菊丸の邪魔が入ります。

藤吉郎は真剣な面持ちになると、誘いは戯言だけど出世をするためにはどうしても読み書きが必要だから、後2日の間、読み書きを教えて欲しい、と駒に懇願したのでした。

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弟・殺害

美濃の稲葉山城に孫四郎と喜平次(犬飼直紀さん)が現れました。

高政の具合が悪いので見舞いに来たというのです。

孫四郎が高政の居室に入り、さらに寝所に入ろうとすると、寝所の扉は高政の側近によって固く閉じられ、居室の襖も閉められてしまいました。

閉じ込められた孫四郎と喜平次は高政の側近に刃を向けられ追い詰められ逃げることもできず、落命しました。

亡骸は道三の館に送られました。

道三は2人の亡骸を確かめ縋りつきました。

道三の手には孫四郎の血がベッタリと付着し、その血を見た道三は頭を抱え悲嘆にくれました。

そして、高政への憎悪を募らせたのです。

自分が全てを譲った我が子は全てを突き返してきた、と叫ぶと覚束無い足取りで高政の館まで行き、上層を見上げて「許さんぞ!」と叫んだのでした。

道三は稲葉山城を脱出し、美濃の北にある大桑城に入りました。

高政は国衆を集め、自分は孫四郎と喜平次を殺めたと宣言しました。

しかし、自分が斬ったのは弟ではなく斎藤道三の息子を斬ったと言うのです。

道三はわが父に非ず、わが父は土岐源氏の頭領であり美濃の守護・土岐頼芸。

孫四郎と喜平次は美濃を混乱に落とそうとしていたため、斬ったのだと言い募ります。

そして、これを機に揺るぎない国を作る、と高政は宣言したのでした。

この事態を憂いた光秀は思案に暮れていました。

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次回、第16回「大きな国」

大事な息子を殺された道三は怒り狂い、高政を討つ決意を固めました。

国を二分する戦いに光安はどちらに付けばいいのか悩みます。

光秀は、戦を止めるために尾張の信長と帰蝶のもとに行くのですが、帰蝶の実の弟・孫四郎に手を貸さなかったばかりか、孫四郎を助けられなかった光秀に帰蝶は不信感を抱き、光秀の訴えを聞かず厳しく突き放すのです。

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最後に

本木雅弘さん演じる利政がとうとう出家し、道三になりましたね。

精悍で迫力のある道三にうっとりしました。

また、孫四郎の血がベッタリと付いた手で顔を覆い、血の痕が顔にくっきりと付いたまま高政の所に出向き叫ぶシーンは鬼気迫る演技で震えました。

高政も家督を継ぎ、守護代の大変さ、難しさを知り、道三のこれまでの苦労などを知り、歩み寄れないかと思っていましたが、孫四郎の存在で修復不可能になってしまいましたね。

史実は変わらないとわかっているのですが、親子の歩み寄りがなされなかったことが悔しく感じてしまいます。

尾張がほぼ信長の手中に収まりましたが、裏で帰蝶の囁きがあったということに驚きましたね。

木下ほうかさん演じる信光を上手く手のひらで転がし、信秀や信長を長年苦しめた織田彦五郎信友を暗殺させた手腕にびっくりです。

次回は美濃を二分する戦いの始まりです。

明智の立場、光秀は苦しくなってきましたね。

竹馬の友である高政につくか、叔父が信奉している道三につくのか。

美濃をひとつにしたい、平穏な世にしたい、と思っているだけなのにままならない状況に苦しみます。

さてさて、明智の一党の決断はどうなるのでしょうか。

次回は第16回「大きな国」、手に汗握る展開ですので、各種名場面を見逃さないように目を見開いて鑑賞したいと思います。

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