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麒麟がくる 第33回「比叡山に棲む魔物」のネタバレとあらすじと感想

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2020年大河ドラマ「麒麟がくる」は、NHK総合にて日曜夜8時、BSプレミアムにて午後6時、BS4Kにて朝9時に放送中です。

目次

前回のあらすじ

元亀元年(1570年)4月、金ケ崎からの脱出後、明智十兵衛光秀(長谷川博己さん)は、将軍・足利義昭(滝藤賢一さん)に召し出されていました。

織田信長(染谷将太さん)が、将軍に戦の報告に来る前に詳細を知りたいと言うのです。

撤退戦について、義昭や政所頭の摂津晴門(片岡鶴太郎さん)は、信長の負けと言うのですが、光秀は朝倉を深追いするよりは兵を引いた方が良いとの判断であり、引き分けだったと主張します。

更に信長の敗戦を言い募る摂津の失言から、幕府内に裏切り者がいると光秀は指摘します。

光秀の言及を避けるように摂津は退室し、残った義昭に、将軍が参陣すれば数万の力を得たも同じ、と言い次の戦では参陣して欲しいと光秀は懇願したのでした。

後日、戦で失った鉄砲を補充するために、木下藤吉郎(佐々木蔵之介さん)は光秀を伴って堺にやってきていました。

取引相手である今井宗久(陣内孝則さん)と光秀に面識があったため、信長に命じられてのことです。

宗久に鉄砲調達を求めたものの、ちょうど取引が終えたばかりですぐに用意することはできないとの返事をもらい、光秀たちは困惑します。

藤吉郎は取引相手が誰か、と宗久を脅すのですが、商売人である宗久は答えません。

光秀が取りなすと、宗久は2人を茶会に招待すると言いました。

商売人である宗久には取引相手を教えられませんが、茶会の参加者を教えることで、取引相手が誰なのか光秀にヒントを与えたのです。

そして2人が茶会に行ってみると、宗久は茶会が始まるまでに親交を深めて欲しいと大和の豪族・筒井順慶(駿河太郎さん)を紹介したのです。

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筒井順慶は、大和で松永久秀と激しい戦いを行っている人物です。

茶会参加者の中で、鉄砲を求めるとしたら筒井順慶しかいないと光秀は推測していました。

光秀は早速順慶に鉄砲を譲って欲しいと懇願します。

茶会には駒(門脇麦さん)も参加者として名を連ねていました。

順慶と光秀の話し合いに同席した駒は、光秀の懇願に口添えをします。

すると順慶は鉄砲を譲る代わりに将軍に会わせて欲しい、信長に会わせて欲しい、と条件を出しました。

順慶は、松永久秀と同様に信長に仕えたいと思っていたのです。

鉄砲を200挺譲ってくれるならばと光秀はその条件を受け入れたのです。

2か月後、信長は三河の徳川家康(風間俊介さん)と共に近江に出陣しました。

この姉川の戦いで大勝利を収めた信長は、家康の活躍と鉄砲を調達した光秀を労います。

家康は、この戦いで朝倉の強さを見限り、信長が後に戦うであろう武田信玄を倒すために三河へと戻って行きました。

その後、信長は三好の残党と一向宗徒との戦いに苦戦します。

義昭も参陣して激を飛ばすのですが、正面と背後から挟まれた信長は標的を朝倉義景(ユースケ・サンタマリアさん)に定め、一向宗徒との和議を決めました。

その執り成しを義昭に求めたのです。

義昭は信長の脆さに憤り鬱憤を摂津にぶつけます。

摂津は信長を見限り、武田や上杉を頼みにすればいいのではと義昭に勧めるのでした。

朝倉を追い詰めた信長ですが、比叡山が朝倉を匿い手出しできません。

比叡山から僧兵がやってきて叡山に踏み込んだら5万の僧兵が立ち向かうと宣言してきました。

どうして叡山は朝倉を匿うのかと疑問をぶつける信長に、光秀は朝倉は叡山に金品を与えているからではないかと話します。

光秀の言う通り、叡山では僧正に対し義景がお金を積んで助力を頼んでいたのでした。

前回第32回「反撃の二百挺」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

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それでは第33回「比叡山に棲む魔物」のあらすじと感想です。

叡山に潜入

元亀元年(1570年)11月、朝倉・浅井軍は織田信長を倒すため、比叡山延暦寺の助けを得て延暦寺に陣を布きました。

さらに、西に三好と大坂本願寺、南には六角、一向宗徒に囲まれ、信長軍は孤立していました。

近江・宇佐山城に入った信長は2か月も膠着状態の状況に苛立ち焦りをにじませていました。

このままでは背後から攻められる、と感じた信長はその前に一気に叡山に攻め込もうと部下に激を飛ばすのですが、部下は押し黙ったまま何も答えることはできません。

その時、光秀にもとに使者がやってきました。

軍議を抜けると光秀の命を受け、密かに朝倉軍の山崎吉家(榎木孝明さん)のもとに行っていた明智左馬助(間宮祥太朗さん)が戻ってきていました。

左馬助は山崎が光秀との面談を承諾したと報告し、光秀は叡山に向かう旨を信長に報告しました。

二条城では、なかなか終わらない戦に義昭が苛立ち、摂津に怒りをぶつけていました。

摂津は、双方に和睦を勧めるための使者を出しているというのですが、未だに戦は終わりません。

なぜ戦が終わらないのかと摂津を怒鳴りつけても、摂津は「わかりません」としか言いません。

怒りながら駒のもとに向かった義昭。

駒は、戦の行方を案じていました。

義昭は駒にも苛立ちを滲ませながら、どちらが勝っても死なせたくない者がいる、明智十兵衛もその一人だ、と言います。

義昭は、駒が美濃にいた頃、2人が親しかった事を知っており駒が光秀に好意を寄せていたと知っても、正直な駒の言いようを好ましいと、自分も光秀を気に入っているといいます。

光秀も言いにくいことも正直に話す様が好ましいと言います。

そして、そんな光秀を死なすのは惜しい、とこぼすのです。

天台座主・覚恕とは

比叡山に到着した光秀は、山崎の案内で朝倉義景と面会しました。

その様子を物陰から徳川家康の忍びである菊丸(岡村隆史さん)が伺っていました。

義景は、かつて自分の領内に現れた風変わりな若侍の話を始めました。

美濃を追い出され越前に住み着き、いつの間にか公方に気に入られどこぞの田舎大名を巻き込み上洛の供を果たし、今では幕府で出世したという光秀を皮肉ります。

そして、出世した者が昔恩を受けた相手に恩返しをするというが、仁義も礼も廃れた今では恩を返すものなどいないと嫌味を言うのです。

光秀は平伏しながら、昔受けた恩を返しに来たと答えました。

光秀は、長く辛く続く戦を終わらせ、双方が無事に領地に帰れるように心血を注ぎたいと話します。

義景は、辛いのは八方塞がりの織田だろうと言うのですが、越前はそろそろ雪が降り始め、山を越え越前に戻るのは今を逃せば大変ではないかというのです。

帰れなくなった場合、2万あまりの兵を養う事は大変なことです。

ここが潮時ではないかと光秀は提案します。

義景は光秀の提案に何も言いませんでした。

その時、叡山の天台座主・覚恕(春風亭小朝さん)が戻ってきました。

義景は光秀に覚恕に会ったことはあるかと聞きます。

覚恕の行列を見ながら義景は、都には叡山が何百年も掛けて得た領地や寺社が山のようにあり、あまたの商いも視野してきたと語ります。

しかし成り上がり者の信長が上洛してきて以来、領地も金も次々と奪い取られていると怒りを爆発させているというのです。

ここは叡山、叡山に陣を敷いた以上覚恕を蔑ろにすることはできない、と言い捨てます。

義景ともあろうものが、と光秀が反論すると、

「お教を唱える者との戦に勝ち目はないということじゃ、踏み潰してもそこらからいくらでも湧いてくる虫のようなものだからな。この叡山も同じじゃ。手強いぞ。信長に伝えろ、戦を止めたければ、覚恕様にひざまずけと」と言うと踵を返そうとしました。

光秀はそれを引き止め、義景に覚恕に直接目通りをしたいと言い始めたのです。

覚恕との面会を許された光秀は、覚恕に織田の懐刀、キレ者、と山崎が評していると言います。

光秀と面会した覚恕は、周りに美女を侍らせ香木を楽しんでいました。

覚恕は自分の容姿に酷い劣等感を持っているようで、生まれた時から3本の歯が生えており醜いと蔑まれたことを根に持ち、美しい兄に対し嫉妬心を燃やしていました。

醜いゆえに父から家を出され叡山に入ったと思っています。

美しさでは敵わないため、金銭を集めることにした覚恕。

美しき者に生涯頭を垂れて生きるのは止めようと心に決めた覚恕は、金を持とう、そうすれば皆が頭を垂れる、と笑います。

兄である帝は、先帝の法要の費用が工面できず、覚恕に頼んだというのです。

自分は美しきものに勝ったと思った、と覚恕は嬉しげに語ります。

しかし、成り上がり者の織田信長が次々と掠め取っていく、領地も金も。

「あの都は儂の都じゃ、返せ、返せ、儂に返せ!」と覚恕は叫んだのでした。

和議の行方

駒のもとに芳仁丸を売って欲しいと子供がやってきました。

その子供はかつてタダでもらった芳仁丸を転売し暮らしの足しにしていた子供でした。

少年は、自分たちを食べさせるために母が妹を売ったので、お金を稼いで妹を比叡山から連れ帰る、と言うのです。

駒は少年の話に聞き入りました。

近江での戦が膠着状態で信長が動けないと見ると、一向宗徒が尾張の小木江城に攻め込みました。

この襲撃で信長の弟・織田信興が討たれました。

摂津晴門は叡山の覚恕と面会していました。

覚恕は、将軍・義昭から何度も和睦の手紙を受け取っており、朝倉も和睦に乗り気であったのですが、覚恕はそれを一蹴したといいます。

尾張を攻められ退路を絶たれた織田はもはや終わり。

都から信長を追い出せば以前のように幕府も叡山も再び栄えると2人は笑い合っていました。

「成り上がりものに夢は見させぬ」と。

摂津と覚恕が裏で繋がり信長を袋小路に、なかなか和睦が進まないのでした。

その2人の密談を床下で菊丸が聞いていました。

光秀のもとに菊丸からの情報がもたらされ信長に伝わりました。

信長は、義昭は摂津のことに気づいているのかと光秀に問います。

知っていたら摂津に和睦に関わることをさせないだろうと光秀は答えます。

義昭からの和睦の申し入れが無理ならばどうすればいいのかと信長は思案します。

八方塞がりのこの状況を考えた時、信長が守りに行かなければならないのは美濃・尾張です。

信長は京を捨てて美濃に戻ろうと考えました。

しかし、それでは今までの苦労が無駄になってしまうと光秀は諌めます。

美濃に戻ったところで、帰蝶にどう説明するのだと、帰蝶は逃げ戻ってきた信長を笑うだろうと信長を責め立てます。

信長は、尾張のうつけが3年も京を抑えたのだから美濃も尾張の民も皆自分を褒めてくれるはず、と言うのですが、帰蝶は笑うか…、と言葉に力がでません。

しかし、このやりとりを参考に、信長は帝に和睦を頼むことを思いつきます。

御所では、帝が信長の申し出を受けた方がいいか考えていました。

信長は、帝への書状で、これまで叡山から奪ってきた領地は返し、商いも全て認めるので和睦したいと。

帝は弟の覚恕のことをよく理解していました。

覚恕は己の力を誇示し兄である自分に頭を下げさせることが目的なのだと見抜いていたのです。

叡山で有り余るほどの富を持っていながら、御所の敗れた屋根板1枚も直してはくれません。

山では酒を飲み女色に溺れ、双六、闘鶏にうつつを抜かしているといいます。

しかし、信長はその屋根を直してくれました。

帝は信長を助けてやろう、と信長の願いを受け入れました。

長年覚恕が見て見ぬふりをした屋根を直してくれた信長。

さらに、覚恕は貧しい公家に金子を貸してその引換に領地を奪い取ってきました。

公家たちの苦しみはいかばかりか、「これは朕と弟の戦いやも知れぬ」と帝は呟きました。

12月、帝は二条晴良に織田・朝倉・浅井・延暦寺に対し和睦を促す勅命を伝えました。

それは信長が延暦寺と朝倉の要求を飲むという条件でした。

これにより全軍が兵を引きました。

覚恕と摂津は再び密会し、今後は信長ではなく武田信玄を頼ろうということで意見が一致したのでした。

幕府離れ

京につかの間の平穏が訪れました。

二条城にて行われた宴に出席していた松永久秀は怒り狂っていました。

この宴には筒井順慶が招かれていたからです。

順慶が義昭の養女を娶ることになった前祝いの席だったのです。

筒井順慶は松永久秀が決死で戦っていた相手です。

信長と相談し打ち倒すことを決めた相手でした。

久秀はこれは罠だ、と光秀に怒りをぶつけます。

この席に順慶が来ることを知っていたのかと詰め寄られた光秀は驚き、久秀を宥めようとするのですが久秀は収まりません。

「公方様はわしを笑いものにするために筒井順慶を招いたのか!これが公方様じゃ!これが幕府じゃ!」

久秀は幕府を離れると言い、大和に戻って順慶と戦うと言うと、それを信長に伝えるよう叫び足音も荒く立ち去ってしまいました。

そこに摂津が現れました。

義昭が首を長くして待っていると宴席へと光秀を誘います。

しかし光秀は摂津を振り返り、久秀と順慶を会わせるように謀ったと責め立てたのです。

摂津は、義昭が皆が仲良くなるように親心として招いた、ととぼけます。

光秀は叡山で摂津が覚恕と密会をしていたことを指摘します。

摂津は戦が終わった、と口にしましたが、その言葉を聞き咎めた光秀は、信長の戦はまだ終わっていない、と摂津に詰め寄ります。

古く悪しきものを残したままでは新しき都は作れない、よって戦は続けなければならない、お分かりか?と摂津に詰め寄ったのでした。

比叡山焼き討ち

元亀2年秋。

信長は再び叡山の麓に兵を集結させました。

信長の意気込みを凄まじく、叡山の全てのものを討ち果たせと命じます。

延暦寺では、織田の強襲を受け、全山が修羅場となりました。

女も子供の全て切り捨てられていくのです。

光秀隊も叡山に向かいます。

光秀は僧兵ではないものたちはどうするのかと尋ねるのですが、これまで信長の幾度にも渡る警告を無視して山に残り続けた者たちなど切り捨てろと命を下したのです。

家臣が光秀に信長の指示通りでいいかと問いかけると、光秀は女子供は逃がすようにと命じたのでした。

次回、第34回「焼き討ちの代償」

叡山に住む女子供に至るまで容赦なく討ち果たした信長の残虐極まりない焼き討ちを見た摂津晴門は、将軍・足利義昭に信長と手を切るようにと進言します。

そして、大和にて行われている筒井順慶と松永久秀の戦いに介入し、筒井側に加わることで信長と対立するという立場を表明するべきだと義昭を唆します。

光秀は駒から義昭の意向を聞かされ、恐ろしい代理戦争を回避すべく動き始めるのです。

最後に

今回も見所がたくさんありましたね。

春風亭小朝さん演じる覚恕の怪演に驚きました。

容姿へのコンプレックスと父に見限られた悲しみ、美しい兄への嫉妬、諸々の負の感情を金と権力を駆使して打ち払って兄を見下すことを生きがいにしている人物。

それが信長によって奪われた時の怒りは凄まじいものがありましたね。

「返せ!返せ!」と叫ぶさまはまさに狂気。素晴らしい迫力の怪演で目を奪われました。

信長の狂気にも惹かれるものがありました。

尾張のうつけと呼ばれていた者が、将軍を擁して上洛し京を守り、将軍の代わりに帝を守り、当第一の武者だと褒め言葉を貰う。

美濃の民も尾張の民も皆褒めてくれるに決まっている、という信長の承認欲求の強さに驚き惹かれました。

しかし、帰蝶は笑うか…、とふと冷静に戻った信長の様子から、信長にとっての帰蝶がどれほど大切なのか、というのがわかりました。

貧しい人びとのために苦悩していたはずの義昭の変化も見所でした。

前回、駒へのお土産として持ってきたトンボが虫かごの中で死んでいました。

それを無造作に庭に落とす義昭の姿に違和感を覚えました。

蛍を愛でトンボを慈しんでいたはずなのに、無慈悲に無造作に打ち捨てる義昭。

義昭の何かが変化していますよね。

ユースケ・サンタマリアさん演じる朝倉義景と主人公・明智光秀の面会の様子も面白かったです。

将軍上洛について面目を潰された義景の怒りは信長に向かいました。

越前にてのんびり暮らしていたいと言っていた義景だったのに、今は策略を巡らせ金品をバラまき信長潰しに全力になっています。

激しく怒るシーンもありますが、何とも言えない掴みどころのない感じの義景がとても気になります。

全てを見透かしているかのような不気味な感じ。

金ピカの派手な衣装で本当に戦をする気があるのかと疑う感じなど、ユースケ・サンタマリアさんの雰囲気と相まってとても不気味で不穏で目が離せません。

次回、第34回「焼き討ちの代償」では今回凄まじく怒り狂っていた松永久秀と涼しい顔で能を見ていた筒井順慶がぶつかります。

とうとう信長と義昭が決裂してしまいます。

果たして光秀の和平工作は成功するのかどうか、光秀はどう動くのかどうか、次回も見逃せませんね。

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