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西郷どん 第18回「流人 菊池源吾」のネタバレとあらすじと感想。

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毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年5月13日、第18回「流人 菊池源吾」が放送されました。

前回、大久保正助(瑛太さん)らの懸命の藩への働きかけも虚しく、西郷吉之助(鈴木亮平さん)と月照(尾上菊之助さん)の日向送りが決まりました。舟で海に出た二人は、しっかりと抱き合い入水自殺を図ったのでした。

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正助に助け出された吉之助は、奇跡的に蘇生しました。一人生き残った吉之助を、薩摩藩は幕府の目から逃れる為「菊池源吾」と名を改めさせて奄美大島へ送りました。生きる気力を失った吉之助の、奄美大島での生活が始まります。

前回の第17回「西郷入水」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

それでは、第18回「流人 菊池源吾」のあらすじと感想です。

目次

最悪の出会い

「もうすぐ海の向こうからお前の夫がやって来る。しかし災いも連れてくる。」

奄美大島のとぅま(二階堂ふみさん)は、ユタ(秋山菜津子さん)にそう告げられていました。この言葉がこれからのとぅまに付きまとう事になります。

大島、今の奄美大島はもともと琉球に属していましたが、徳川家康が幕府を開いたころに薩摩が制圧して以来、薩摩藩の支配下に置かれていました。

シマンチュ、島の人たちは、砂糖を年貢として薩摩藩に納める事が課せられており、厳しい生活を強いられていました。島の人たちは歌を歌い、辛い作業をこなしていました。

吉之助は、龍佐民(柄本明さん)の屋敷近くの離れを与えられていましたが、横になっているか、庭に出て「おいに生きる値打ちなどなか!」と叫び、木を叩いて暴れていました。

島の子どもはその姿をみて、時々島の人たちに悪さするもののけの「ケンムン」という名前で呼んでいました。子供に連れられ吉之助の姿を見たとぅまは、「あれは薩摩から来たケンムンじゃ。」と子どもに教えてやるのでした。

「菊池」の世話を任せられていた龍佐民の家では、「菊池」に差し出す「アンゴ」の事で女性たちが難色を示していました。「アンゴ」とは薩摩の侍が島にいる時だけに差し出される妻の事ですが、食事を差し出しても投げつけられ、何も話さない菊池は、女性たちに嫌われていて、誰も近づこうとはしませんでした。

見かねたとぅまは、「指一本触れさせない」と言って菊池の食事を作りに離れに行きました。

食事を差し出したとぅまの手に刺青があるのをみた吉之助は「刺青の入ったような手で作ったものなどいらない。」と食事を投げつけました。とぅまは怒りを抑えながらその場を去り、海岸に出て「神様、あの男に災いを与えてください!」と叫びました。

吉之助、最悪です。めちゃくちゃ荒れています!しかも食べ物を粗末にするなんて今までの吉之助なら考えられない事です。誰からも好かれる吉之助の姿は全くありません。

刺青も、本州では罪人に入れられていたものがあったらしいですが、奄美大島では「ハジキ」と呼んでいて魔よけの意味があったとのこと。風習の違いも知らないで一方的に拒絶した吉之助の態度は腹が立ちました。

それから、刑罰として島流しという言葉は耳にしてきましたが、島の女性が罪人とされる人に差し出されていたなんて初めて知りました。「遠島」という裏側で、受け入れる側の島の人たちがこんな嫌な思いをしていたとは…!衝撃を受けました。

重い年貢

砂糖船と呼ばれる薩摩からの船がやって来ました。島で造られた砂糖のほとんどを薩摩藩が召し上げていきます。島には貨幣がないので、砂糖で米や日用品と交換していました。

年貢でも砂糖を取られて、薩摩が言う不当な率で砂糖を日用品と交換すると、島の人の手元に残るのはわずかです。

島代官の田中雄之介(近藤芳正さん)は、砂糖が年貢の量に足りないと言い出し、とぅまの兄富堅(高橋努さん)が嵐で砂糖が取れなかったから、と激しく抗議します。

龍佐民が間に入って島の窮状を訴え、田中に「お慈悲を賜りたく。」と言いますが、田中は鼻をかみながら話を聞いて「他の作物を作らず皆サトウキビ畑にしろ。」と窮状を憐れむどころか、さらに無茶を言うのでした。全く島の人の生活を考えていません。

その隙にタケ(山下心煌さん)という少年が浜に落ちていた砂糖を拾って舐めたところを役人に見つかり、捕まります。母のこむるめ(蔵下穂波さん)が割って入り助けを請いますが、役人は聞き入れません。

島の人が砂糖を舐めると罰を与えられるという決まりです。代官の田中が、代官附役の木場伝内(谷田歩さん)の制止を無視し、見せしめにタケと母親に罰を与えると言い、役人が二人に棒を振りかざしたところ、吉之助が「やるならおいをやれ。」と止めに入りました。

役人たちを倒して代官にも手を出そうとした吉之助に龍佐民が、「お代官様に何かあれば島の者全員が罰を受ける事になります。」と止めに入ると吉之助はその場を去っていきました。

タケの母、こむるめ役は「あまちゃん」で喜屋武ちゃん役をされていた蔵下穂波さんです。喜屋武ちゃんを見つけて少し和んだのは私だけでしょうか。

死の淵をさまよう

龍佐民の家には、菊池宛にたくさんの本と米一俵が届けられていました。龍家の人たちはその荷物を見て「何者?」と囁き合います。

とぅまは昼間の出来事を「薩摩同士で殺し合えばよかったんだ。」とヤマトンチュヘの恨みをのぞかせながら言いました。

しかし翌日、とぅまは吉之助に食事を作りに行き、礼を言いました。吉之助は、とぅまからタケが罰を受けた理由が、ただ砂糖を舐めただけだと聞いても、信じようとしません。とぅまは何も知らない吉之助にこの島の事を知って欲しいと訴えます。

「薩摩の役人や殿様が湯水のごとくお金を使うから、この島は砂糖地獄になった。米や野菜を作っていた畑も皆、キビ畑になった。蘭癖の殿様のせいだ。殿さまが死んだ時は皆喜んだが、何も変わらない。シマンチュは薩摩にいつまで苦しめられるんだ!」

黙って聞いていた吉之助でしたが、斉彬の事を言われて「わいに何が分かる?亡き殿は一番に民の事を思って、国の為にどれだけ尽くされた思っちょとっとじゃ!」と逆上します。

とぅまは「私らは民のうちに入ってなかったんだ。」と言い涙を流します。ハッとした表情になる吉之助でしたが、何も言えませんでした。

とぅまは、また海岸に出て「災いを与えてください!」と吉之助の事を神様に頼みに行きました。

その晩は嵐になりました。吉之助に、薩摩の正助からの急ぎの文が届きました。安政の大獄で、橋本左内(風間俊介さん)が斬首されたとの知らせでした。

「左内どんまで…」吉之助は外に出て、激しい雨に打たれ「殺せ~!おいを殺さんか!」と叫ぶのでした。

翌朝とぅまが、道で倒れ体が熱くなっている吉之助を見つけます。急いで家に戻り、佐民と富堅に知らせた後、ユタ神様を連れてきます。

ユタは「島の蚊にやられた。」と吉之助の症状を診て言います。「高い熱を出していても、やがて震えがきて、魂を抜かれてしまうかもしれない。」と言うと、とぅまは繰り返し神様に「災いを与えてください。」と頼んでいた自分のせいだと取り乱します。

ユタの言う通り、震え出した吉之助。「魂が抜けるぞ!」と皆で震える吉之助の体を布団の上から押さえますが、力の強い吉之助にとぅまは弾き飛ばされます。富堅は「帰れ!」と言いましたが、とぅまは吉之助の首にしがみつき「この人の側にいる!」と言って全力で押さえます。そしてユタの指示通り「どうかこの人を助けて下さい!」と呼びかけ、「戻って来い!戻って来い!」と何度も声をかけ続けました。

吉之助は夢の中でとぅまに手を引かれ、道を歩いていました。「生きろ!」という、とぅまの声も聞こえていました。

目が覚めた吉之助は、佐民から、とぅまと富堅兄妹の父が、かつて島の代官の不正を訴えに薩摩に行き、そのまま戻ってこなかった事、以来二人がヤマトンチュを憎んでいる事、弟の子である二人を佐民が育ててきた事を聞きます。

そして、とぅまが吉之助の首にしがみつき、助かるよう祈り続けてくれた事も聞きました。

吉之助は心を入れ替えたかのように、とぅまが作ったおかゆを全部食べました。

教えを請う

吉之助は、嵐のあとの片づけをしていたとぅまに礼を言います。

奄美大島の砂糖のおかげで薩摩は大藩になって、それで得たお金を湯水のごとく使ってきた事を、今まで知らなかった吉之助は、「おいにこん島の事を教えてくいやんせ。」と、とぅまに頭を下げました。

「わかった。ついておいで。」と言い、とぅまは吉之助の手を引き島の道を走っていきました。それは昨夜夢で見た光景と同じものでした…。

今回からオープニングテーマの、里アンナさんが歌うスキャットの部分に歌詞が入って、ガラッと空気が変わりました。里アンナさんは富堅の妻、里千代金役として出演もしています。

里アンナさんは、おじいさんから奄美の島唄を習い、島唄の大会で数々の賞を受賞。2005年、「愛・地球博」で山本寛斎さんのプロデュースのオープニングイベントに参加後、「恋し恋しや」でメジャーデビューされました。ミュージカル「レ・ミゼラブル」に出演の他、海外を含む数々の音楽の舞台、イベント、コンサートに出演されています。

次回、第19回「愛加那」です。

今回、何度も「海の向こうから来る夫」という言葉を思い出していたとぅま。

次回は吉之助がプロポーズするようです。


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