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西郷どん 第20回「正助の黒い石」のネタバレとあらすじと感想。

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毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年5月27日、第20回「正助の黒い石」が放送されました。

前回、奄美大島の娘、とぅま(二階堂ふみさん)と結婚した西郷吉之助(鈴木亮平さん)。結婚した女性は、名前が変わる島の習わしに従い、吉之助はとぅまに「愛加那」と名付け、「菊池源吾」として島で生きていくと決めました。

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今回は、時間をさかのぼって安政6年(1589)、吉之助が奄美大島に送られた直後の薩摩のお話から始まります。

前回の第19回「愛加那」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第20回「正助の黒い石」のあらすじと感想です。

目次

仲間割れ

西郷吉之助が奄美大島に送られた直後の薩摩は、藩主島津茂久(中島来星さん)の祖父、斉興(鹿賀丈史さん)が実権を握っていました。

斉興は、斉彬(渡辺謙さん)が行ってきた方針を転換し、大老井伊直弼(佐野史郎さん)が牛耳る幕府に恭順の意を示しており、斉彬に従ってきた有村俊斎(高橋光臣さん)、有馬新七(増田修一朗さん)ら郷中仲間たちは、中央から取り残されたように感じ、方針転換をした斉興を批判していました。

大久保正助(瑛太さん)がただ一人「吉之助さぁを生かしたのはご隠居様。」と斉興をかばい、鍛錬もせず、「今は動くべき時でない。」と日々碁を打ち、学問に打ち込んでいました。

仲間たちは、斉興の屋敷に正助が出入りしているという情報を手にしており、密偵をしているのでは?と疑っていました。

仲間内で意見が対立するのを、大山格之助(北村有起哉さん)が中立の立場で収めているといった感じでしたが、次第に冷静過ぎる正助と他の仲間たち、という構図に変わっていきそうな、微妙な空気が流れ始めていました。

国父久光

お城では久光(青木崇高さん)が、斉興に「会わせたい者がいる。」と呼び出され、引き合わされた人物が正助だということに驚きます。

正助は、斉興が復権してから郷中仲間たちのことも含めた藩士の不安や苛立ちといった情報を、斉興に報告するという密偵のようなことをしていました。驚く事に正助は、斉興から信頼を得ていたのです。

斉興に、囲碁の強い正助と手あわせをと勧められた久光は、斉興との話のあと、早速碁を打ちます。長時間打った後、正助が勝ちました。

機嫌取りの為、負けてくる家臣の一人だと思っていた久光は「お前ないを考えちょ?お前は兄上の側におった西郷吉之助の友ではなかったのか?」と正助の行動を怪しみ、質問をぶつけてきます。

正助は「畏れながら、遠からず先にしかるべき時がやって参りもす。」と斉興が亡くなるその時こそ、斉興に代わり久光が薩摩の主になり、腐った公儀に再び物申す時であると説きます。

久光は最初、正助の言葉に怒りを露にしましたが、「志ある薩摩の二才たちは皆、そん日を、あなた様の世が来る日を強く待ち望んでおいもす。殿のご遺志を継ぐ事が出来っとはあなた様しかおられもはん。」と正助は説きます。

久光は、政治の矢面に立った事のない自分に家臣が従うはずない、と言います。

が、正助は「殿の御父君、すなわち我ら薩摩の御父君にございます。言うてみれば、国父様と呼ばれるべき御方に、従わぬ家臣がどこにおりもんそ!?」となおも説得します。

ここでようやく「国父」という言葉に引っかかった久光は、急に納得して自信を持ち「気に入った。」と言います。「しかるべき時が来るまで、どげな手を取ればいいか話し合おう。」と言い、正助と二番目の碁の勝負を始めたのでした。

第14回の「慶喜の本気」じゃないですけど、今回は「久光の本気」ってところじゃないですか?国父として、偉大な父、斉興に取って代わる準備を始めましたね。今までの自信のなかった久光が急に変わりました!

別の日、久光の母、由羅(小柳ルミ子さん)が開いた、家臣たちの妻女を呼んでねぎらう会に、正助の妻、満寿(三村里江さん)も呼ばれました。

部屋に閉じこもって、碁ばかり打っている息子、久光を心配する由羅に、満寿は「久光様は囲碁がお強かと聞きもした。何十手も先を読む囲碁は、勝つ為の軍略や、民を治める政にも通じるのでございもんそ。」と言い、由羅を喜ばせます。

由羅に気に入られた満寿は、由羅が飼っている狆が、江戸で産んだ子犬をもらい受け、養育する事になってしまいました。

斉興は重い病にかかり、亡くなりました。正助の言う「しかるべき時」がやって来ました。

藩主の父である事から、家臣たちから久光は、「国父」と呼ばれるようになりました。

孤立する正助

満寿は由羅からもらい受けた子犬を、正助に秘密で持ち帰ってきて、正助に言えず、西郷家に預けていました。

大久保家に長男、彦熊が誕生した頃、斉興が亡くなった事で寂しくなった由羅によって子犬が連れ戻されたのですが、由羅の一行が大久保家に訪ねてきた事で村中が騒ぎとなり、正助が斉興と繋がっていることを大きく宣伝してしまう結果となってしまいました。

正助は満寿のことを叱りましたが、満寿は「夫婦なので分からなくても何でも話して欲しい。何を苦しんじょっとか知りたか。」と言い、正助は黙ってしまうのでした。

仲間のなかだけではなく、夫婦の仲でも孤立を深める正助でした。

精忠組

脱藩して江戸に潜伏していた俊斎の弟、有村次左衛門(山田大生さん)から文が届き、安政の大獄で恨みを募らせ、「井伊直弼(佐野史郎さん)を斬る。」と伝えてきました。

一緒に文を読んでいた有馬が「今こそ我らも脱藩し、共に立つど!」と言うと、「まだじゃ。」と正助は一人だけ言います。有馬と俊斎は同志を募ると言い出ていきました。

俊斎たちに比べるとまだ冷静だった村田新八(堀井新太さん)も「脱藩する。」と言い出し、調整役だった格之助でさえも正助に「おはんの血はどこまで冷えちょっとかのう。」と言い出す始末です。

もう正助一人では、血気逸る仲間たちを止める事は出来なくなっていました。

正助は久光に会いに行き、脱藩を考えている仲間たちの情報を伝えます。

久光は「これから薩摩を一つにまとめようとしている時に、江戸の動きに踊らされるのは危険極まりない。」と嘆きます。

正助は「お殿様から直々に諭し書きを賜れば、思い留まらせる事も出来るかち思いもす。」と意見し、文案まで用意していました。

久光は受け取りました。

別の日、仲間たちの鍛錬の真っ最中に正助は、国父、久光を連れて登場しました。

久光は皆の前で、殿直々の書と言って文を読み上げます。

「志ある者たちへ。いずれ時が来れば、亡き斉彬様の遺志を継ぎ、薩摩は今の乱れた世に必ずその務めを果たす。その事を忘れず、それまでは藩の名を汚さず忠義を尽くして欲しい。」という内容でした。

久光は皆を「精忠組」と呼びかけ、「血気に逸って脱藩するのは殿への不忠と心得よ。心配せずとも時が来れば必ず立つ。」と宣言したのでした。

「精忠組」と名付けられた者たちは雄叫びを上げて喜びましたが、そのなかで口を閉じたまま黙って耐えている者がいました。有馬や俊斎、普段から正助の言葉を聞いていた同じ郷中の仲間たちでした。

正助の思い

久光が帰った後、郷中仲間が正助のもとへ「聞きたいことがある。」と乗り込んできました。

正助は慌てて書いている途中の文を机の下に隠しました。

頭に血が上っている俊斎と有馬を制し、格之助が代表で「あん諭し書き、わいが書いたもんじゃなかか?」と聞きます。

正助は「おいが書いたち言えば、国父様を貶める事にないもす。おいではなかとしか。」と言うと、「そこまで国父様に取り入ったか。」「おいたちの動きを逐一報告しちょったんじゃろが!」「仲間を国父様に売って心が痛まないのか。」と皆口々に責め立てます。

正助は「売ったのではなく、救った。あのまま暴発してたら、間違いなく処分されていた。」と言っても、信じてもらえません。由羅の犬を飼っていたことも信じてもらえない道具になっていました。

俊斎は「そげんしてまで出世したかとか~?」とからかうように言うと正助は「出世したか!出世して、藩の政を握らねば、こん藩は帰られん。こん藩を変えねば、こん日本も変えられん!」と怒鳴るように言い、立ち上がります。

俊斎と有馬が食ってかかろうとするのを格之助が止めている隙に、新八が机の下に隠されていた正助の文を拾い上げて読み、怒鳴っていた俊斎に見せます。

久光への告発文だと思っていた俊斎は絶句します。それは吉之助を呼び戻してくれという嘆願書でした。

正助は、「やっとそん文をお届け出来るところまで来たとじゃ。」と静かに言います。

正助は吉之助を薩摩に戻したい一心で出世し、意見出来る地位まで上り詰めようとしていたのです。

正助の真意を知った格之助は、足を地面に踏みつけて「ないごてそいを早よ言わん!」と怒ります。正助は仲間たちに土下座して「おいはおいのやり方でしか出来ん。」と謝るのでした。

正助の気持ちを理解し、涙を流した仲間たちでしたが、有馬は「おいは好かん。わいのやり方もないもかも。武士には実行あるのみじゃ!」と去っていきました。俊斎も有馬の姿を見て一緒に去っていきました。

仲間たちの決裂は、いつの間にか取り返しのつかないところまで来ていました。

その晩、気遣う満寿に正助は「ないごておいは吉之助さぁのように出来んとか…。吉之助さぁのように皆を束ねる事が出来ん。こげな時に吉之助さぁがおってくれたら…」と初めて思いを吐露します。

「何でも話して欲しい。」と言っていた満寿でしたが、正助の気持ちを聞いて笑います。

吉之助のようになりたいという正助に満寿は、「そんままの旦那さぁがよかです。大久保正助に惚れて私は、妻になったのですから。」と言います。

正助は難しい話でも満寿に話すと約束するのでした。

正助はこの強いお嫁さんに惚れ直した瞬間だったのではないでしょうか?結婚した当初は何も言わなくても分かるお嫁さんって感じで描かれていましたが、さすがに何も話してくれないと分かりたくても分かりませんよね。

満寿さんも超人ではないってことですよ。ただただスゴイなぁと思ってきたのですが、今回で普通の夫婦だと分かり、安心しました。

それから、今回の正助は低音でぼそぼそと一言で皆を押さえ込もうとしていました。吉之助の言い方を真似してたんですね!満寿さんの言う通り、似合っていませんでした。

私も「吉之助さぁのようになりたか。」と聞いて笑ってしまいました。

桜田門外の変

奄美大島では、結婚した女性が、家族に害が及ばぬための魔よけとして左手にハジキ、刺青を彫ります。ユタ(秋山菜津子さん)に彫ってもらった愛加那は巻いていた包帯を外し、吉之助に見せました。

「こげんして見ると美しかもんじゃのう。」と言う吉之助に、愛加那は「そんな刺青の手で作ったごはんなど食べられない。」と言っていたと責めます。

二人で、海岸でそんな話をしている途中に、木場伝内(谷田歩さん)が正助からの文を持って来てくれました。江戸で大老井伊直弼が斬られたという知らせでした。

井伊を斬ったのは水戸藩の浪士と俊斎の弟、有村次左衛門でした。次左衛門は井伊を斬った後、彦根藩に斬られ、薩摩に戻った兄の雄助は切腹。介錯を務めたのは俊斎でした。

怒りが頂点に達した有馬は「脱藩突出じゃ。」と言い、俊斎も乗りました。

正助が止めても聞いてくれませんでした。

文を届けてくれた木場は「菊池殿が薩摩へ帰られる日もそげん遠くなかではごわはんか。」と嬉しそうに言ってくれましたが、複雑そうな表情を浮かべる吉之助でした。

井伊直弼が斬られました。昨年は一年「おんな城主 直虎」で井伊家の生き残りの話を観てきましたから、今回の井伊直弼のやっているのを見ると、こんなことをする為に守ってきたわけじゃないのに、と思っていました。

彦根城に行った事がありますが、木造のいい城で、城下町の街並みもきれいでした。滋賀は長浜もそうですけど、城下町の街並みがいいですよね。道も広かったです。

城のなかは、観光客の人がいっぱいで天守まで上るのに、時間がかかりました。土足厳禁で、はしごみたいな階段がつるつるで滑りやすく、ちょっと怖かったです。

大阪城や長浜城のような中身が現代の城と違って、昔のままの城は、階段は危ないですが、人がいた気配みたいなものが感じられてよかったです。

次回、第21回「別れの唄」です。

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吉之助と愛加那の子が生まれたというのに、二人は別れることになります。


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