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西郷どん 第22回「偉大な兄 地ごろな弟」のネタバレとあらすじと感想。

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毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年6月10日、第22回「偉大な兄 地ごろな弟」が放送されました。

前回、大久保一蔵(瑛太さん)の働きかけにより、薩摩藩主、島津茂久(中島来星さん)からの召還命令が西郷吉之助(鈴木亮平さん)に下りました。

妻の愛加那(二階堂ふみさん)と息子の菊次郎と別れ、奄美大島の人たちの唄に見送られ、吉之助は薩摩へ戻っていきました。

その頃の薩摩は、亡き斉彬(渡辺謙さん)の遺志を継いだ、国父久光(青木崇高さん)の京への出兵計画は、全国の討幕派の注目を集めていたのです。

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薩摩に戻った吉之助は、幕府にとっては死んだ人間です。奄美大島に三年いたという事で「大島三右衛門」と表向き名乗る事になりました。

前回の第21回「別れの唄」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第22回「偉大な兄 地ごろな弟」のあらすじと感想です。

目次

久光への対面

吉之助は一蔵に連れられ、久光と対面を果たしました。

「先君斉彬公の御遺志を引き継ぐ。薩摩の国父であるこんわしが、いよいよ薩摩の精兵をもって御公儀に迫る。越前の松平春嶽様を大老に、一橋の徳川慶喜様を公方様の後見にせよとの詔を賜り、腐った政を正し、世を変えるのじゃ。」と久光は高らかに語ります。

久光は、その考えの実現のために、近衛忠煕(国広富之さん)への働きかけを吉之助にさせようと考えていたのです。

話を聞いた吉之助は、3年前幕府に計画を阻まれた記憶から、斉彬存命でこそ実現できる計画であり、久光では無理だと言い切ります。しかし久光は、幕府が計画を阻むことなど出来ないと笑います。

「亡き殿には、幕府の中にも諸侯の中にも同志と呼べる方々が大勢おられもした。畏れながら国父様にはおられもすか?一橋慶喜様、松平春嶽様、こんお二人に会われたこつもなかではございもはんか?江戸だけではございもはん。国父様の出兵に共に立とうちゅう同士の他藩はいかほどございもすか?畏れながら国父様は亡き殿斉彬公と違うて、一度も薩摩をでたこつがございもはん。」と吉之助が言うと、「わしは地ごろち申すか?」と久光は激高します。

地ごろとは田舎者という意味です。

吉之助は3年島にいたことで思考はその時のままで停止していました。大きな力でねじ伏せてくる井伊直弼率いる幕府という記憶のままでした。

一蔵が必死にフォローしたのにも関わらず、吉之助は「世を変えるち思うち申さるっとなら、まずは世を知るこつが肝要じゃち思いもす。」と火に油を注ぐような事を言います。

吉之助の態度は、斉彬を崇拝するあまり完全に久光を侮っていました。しかし今の時点での世の中を知らないのは、吉之助の方だという事が後で分かります。

吉之助と久光の不幸な関係はこの時から始まったのです。

一蔵は久光との謁見が終わった後、「吉之助さぁを呼び戻したのは誰だと思ってる?」と斉彬しか見えていない吉之助を叱りましたが、吉之助はあくまで斉彬が生きていたら言ったであろう事を言ったと言い、聞く耳を持ちませんでした。

討幕への流れ

久光との対面を終えた後、吉祥院で精忠組が集まり、吉之助の帰還を祝う会が開かれました。

村田新八(堀井新太さん)、海江田武次(高橋光臣さん)、大山格之助(北村有起哉さん)は、吉之助と一蔵の空気の悪さに戸惑います。

そこへ有馬新七(増田修一朗さん)が、自身が学問や剣術を教える造士館の者たちを連れて現れ、再会を喜び、空気を変えました。有馬は格之助たちと会うのも久しぶりの様子です。

前回、吉之助の帰還を一蔵が精忠組に知らせるシーンでも有馬がいませんでした。脱藩まではしていなかったようです。

有馬は酒を注ぎ合いながら、吉之助が久光をぶつかった事を早速話題にしてきました。格之助は空気が悪い原因を知り驚きます。

「国父様はご自分の器がみえちょらん。」と吉之助が言うと、海江田も笑います。吉之助は「出兵ごっこ」とまで言って久光を侮ります。

有馬も同じ考えのようで、精忠組の酒席に参加している吉之助を「わいの居場所じゃなか。」と自分たちに合流するよう誘ってきました。

有馬は精忠組には顔を出さず、「他藩の浪士たちと書を交わし討幕の企てを立てていると聞いている。」と一蔵が言います。

吉之助の目の前で喧嘩を始める精忠組と有馬たち。吉之助は大きな声を出して制します。そして全員を座らせ説得を始めました。

精忠組も有馬たちも、異国に負けない日本を強くしたいという気持ちは同じであると言い、「京で騒ぎを起こしたり、出兵をしている時でもなく、策を練る時。」だと言います。

しかし有馬は受け入れず、あくまで討幕をしなければ日本は変えられないとし、その場を去っていきました。吉之助は引き止めましたが、聞き入れてもらえず、格之助も「もうよか。」と諦めている様子でした。郷中仲間は分裂していました。

吉之助が止めたのにも関わらず、藩の出兵は決定していました。

久光は吉之助に、上京の露払いとして下関へ向かい準備するよう命じ、さらに「命に背けば島流しで済むと思うな。」ときつく言い渡したのでした。吉之助は新八と共に下関へ向かうことになりました。

有馬と有馬に従う者たちは、夜、薩摩の武士たちの抜刀を禁ずる戒めを自分たちで解き、脱藩を決意し上京しようと動き出しました。

そこへ一蔵が「他藩の浪士と交わって討幕をしようと動くなら、藩命に背いたとし、重い罰にする。」という藩主の文を持って駆けつけ、「今行くと、本当の敵になってしまう。」と土下座して頼み込んで止めましたが、有馬たちは上京していきました。

一方下関では、久光たちを受け入れる為、豪商の白石正一郎(花王おさむさん)の屋敷に着いた吉之助は、幕府を警戒して白石に「大島」と呼んで欲しいと言うと、白石は「薩摩様と同じ討幕の志を持つ人ばかりなので、ご安心を。」と言います。

そして吉之助の弟の信吾(錦戸亮さん)が、上京の途中で下関に寄って、久光受け入れの支度の為のお金を運ぶ役目だと言って、白石から30両もの大金を受け取ったのだと聞き、驚きます。

信吾のことは新八も有馬の所を出入りしているという事ぐらいしか知りませんでした。

実は信吾は、その大金を使って、京の「繁の家」で、長州の久坂玄瑞(二神光さん)、土佐の吉村虎太郎(兼松若人さん)らと会い、討幕の話をしていました。

信吾は「あの西郷の弟」という肩書で討幕派の人たちに一目置かれていたのです。当の本人は吉之助と事をあまり知らず、人に聞かれても答えられずにいました。そして繁の家の芸妓、ゆう(内田有紀さん)に一目ぼれをしていました。

一方、薩摩の出兵に呼応し、討幕の志士たちが上京していると聞いた吉之助は、白石邸に集まっていた、福岡藩士の平野國臣(おおたけこういちさん)、豊後岡藩士の小河一敏(出口高司さん)に接触して詳細を探っていました。

話によると、長州の久坂玄瑞をはじめとする松下村塾の者たち、土佐の武市半平太の一派も既に上京していて、300人にもなるとのことでした。彼らの狙いは薩摩の兵の到着に合わせて、幕府の役人たちを襲い、討幕の狼煙を上げる事でした。

そのなかに有馬たちも含まれており、上京しているとの事でした。

世は討幕への流れに向かっていました。世の中の動きを知らないのは久光ではなく吉之助の方でした。久光には実際は会ってはいなくても、同志が全国にいたのです。

信吾と再会

有馬たちが上京していると聞いた吉之助は、急ぎ京へ向かう事にしました。新八は「勝手に下関を離れてよかとでごわすか?今度は島流しで済まんど。」と止めましたが、結局吉之助と一緒に京に行くことになりました。

京に着いた吉之助は、鍵屋へ行き、再会した虎(近藤春菜さん)は「死んでしまわはったと聞いていた。」と泣いて喜びます。

鍵屋の主人、直助(西沢仁太さん)によると、有馬は鍵屋には長い間来てないが、薩摩や長州の侍がよく集まるのは繁の家。だという事でした。

虎も、「繁の家で信吾が豪遊している。」との噂があると吉之助に教えてくれました。

吉之助と新八が、急ぎ繁の家へ向かうと、ちょうど信吾が芸妓のゆうを口説いている最中でした。

吉之助は信吾の姿を見るなり「白石殿の金に手を付けたな。大馬鹿者が!」と投げ飛ばします。

「死んだ父上や母上が見たら泣くど!」と叱りつけると、「ずっと家におらんかったくせに、今更兄貴面すっとか?」とゆうの後ろに隠れながら口答えをする信吾です。

信吾は有馬についていって脱藩するとまで言います。信吾はすっかり有馬に陶酔していました。言い争いになる兄弟。新八が間に入って止めましたが信吾はその場から逃げていきました。

信吾が去った部屋でゆうに謝り、お代を払おうとする吉之助。ゆうは吉之助の噂通りの人柄に惹かれ、有馬の居場所を教えてくれました。

命がけの説得

寺田屋で、有馬たちと会えた吉之助。有馬に、「命を預ける。」と言います。「討幕の為に死ねば、事が進む。」と有馬が考えていると見抜いていた吉之助は、命を懸けている相手には、こっちも命を懸けると言います。

吉之助は「腹を割って話し合わんか。」と有馬の前に進み寄ると有馬は承知します。吉之助は下関から京に上って来て、斉彬が存命中の時とすっかり変わっていて、討幕の志を持った者が多くなっていたことに驚いたと正直に打ち明けます。

有馬は「それだけ幕府が弱り、腐れ切っている。」と言います。吉之助は「討幕したのちをはどうする?」と笑顔で相手をほぐしながら聞きます。有馬は倒す事のみ計画していて先の政治の事までは考えていませんでした。

確か斉彬は、討幕までは考えていませんでしたよね。政治の主導権は握ろうとしていましたが。

吉之助は「だいが幕府に取って代わる?どげな仕組みで政を進める?そげんして右往左往しているうち、日本は異国の食い物にされっど!」と力強く言いますが、有馬は「今のままでも食われっど!」と言います。

吉之助は「だからこそみんなで異国に負けない強い国をつくるのが亡き殿の真のご遺志」と説得します。そして「命をおいに命を預けてくいやい。」と言い、刀を差し出し「どげんしてでんやるち言うなら、おいを斬れ。おいの屍を乗り越えて行けばよか。」と言います。

有馬は吉之助の手を両手で押さえ、腕を下ろさせて「分かった。」と言いました。

他の者たちも承知させた吉之助はやっと表情を崩し、有馬と笑い合いました。

信吾も後ろの方に加わっていて、ずっと吉之助の姿を見つめていました。

その晩、吉之助と信吾は同じ部屋で寝る事になりました。吉之助は、再会していきなり投げ飛ばした事と、今まで家を空けていて寂しい思いをさせてきた事を謝り、留守中気張ってくれたことに礼を言います。

しかし信吾は、話でしか聞いていなかった自分の兄吉之助が、尊敬する有馬を命がけで説得する現場に居合わせ、兄の立派な姿を初めて知ったと言います。

吉之助は自分が島に行っている間に「西郷吉之助」の名が一人歩きして、実際の自分より立派になって困っていると本音を漏らします。

仲直りした兄弟は、久しぶりの再会でやっとゆっくり話せたのでした。

吉之助、ピンチ!

その頃、下関に着いた久光が、吉之助が命に背いて勝手に上京した事に憤っていました。

「直ちに西郷をひっ捕らえ、腹を切らせ!」

久光は一蔵に命じたのでした。

有馬を止められたと思ったら、今度は吉之助自身のピンチがやって来ました。

実際、久光に会った時に馬鹿にするような事も言ったし、積み重ねです。

今回の「偉大な兄 地ごろな弟」は、斉彬と久光、吉之助と信吾、のそれぞれの兄弟の格差についての話でした。

吉之助自身も江戸に行った初めの頃は田舎者で、斉彬がいたおかげで鍛えられて世の中を知ったんでしたよね。自分が斉彬の側にいてよく分かっていたからと言って、その弟を捕まえて馬鹿にするのは筋が違うと思います。斉彬が言うんならいいですけど。

3年島にいて浦島太郎状態で、井伊直弼率いる幕府がまだ健在だと思って、色々久光に意見する吉之助は時代遅れ感がありました。

たった3年でガラリと変わってしまうなんて、こわいです。

次回、第23回「寺田屋騒動」です。

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予告では、久光に意見する吉之助。吉之助を斬ろうとする一蔵。血だらけの男たち。

と目まぐるしく場面が切り替わっていました。

悲劇の回となりそうです。


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