吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。
「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。
光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。
千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の、秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。
こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。
さて、第22回「越前の出会い」では、まひろに新たな出会いが訪れます。
越前の守に就任した為時ですが、激務により体調を崩してしまいます。
その時に現れた医師と新たな出会いがまひろに影響を及ぼすのです。
一体何が起こるのでしょうか。
前回のあらすじ
兄・伊周(三浦翔平さん)と隆家(竜星涼さん)の起こした事件により、内裏を去った中宮・定子(高畑充希さん)。
定子は兄を捕縛しに来た検非違使の前で髪を下ろしました。
一条天皇(塩野瑛久さん)は、定子の行動に怒り嘆き、苦悩します。
定子が住む二条邸にやって来たききょう(ファーストサマーウイカさん)は、定子に拒まれながらも傍に仕えたいと訴え、侍女に復帰します。
都中を探しても伊周は見つからず、二条邸に隠れているのではと察した道長(柄本佑さん)は実資(秋山竜次さん)に命じ、二条邸をくまなく捜索。
伊周は見つかりました。
それでも駄々をこね、罰を受け入れない伊周を見かねた母の説得で、ともに大宰府に行くことになりました。
しかしそれは帝の逆鱗に触れ、母子は離されることになったのです。
その夜、二条邸から火が出て、定子は死を望みますが、ききょうに説得され救助されました。
一家離散状態になった定子の為、ききょうはまひろ(吉高由里子さん)に促されて書を書き始めました。
初めは読まずに置かれていた書ですが、そのうち定子は目を通すようになり、定子の心は慰められていったのです。
そうして書き始められたのが清少納言の枕草子です。
たった一人の悲しき中宮のために書かれたものでした。
越前に旅立つ前に、道長に呼び出された為時(岸谷五朗さん)。
為時は道長から越前守の大きな使命を任されました。
父と共に越前に行くまひろは、道長に文を書き、2人は久しぶりに廃屋で対面しました。
まひろは、この10年間の想いを道長に告げ、道長もずっと胸に会ったまひろへの想いを口にします。
今度こそ、越前で生まれ変わりたい、と言ったまひろは、道長の頬を引き寄せ、自ら唇を寄せました。
2人の想いが重なったのです。
そしてまひろは越前へと旅立ちました。
前回、第21回「旅立ち」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。
それでは、第22回「越前の出会い」のあらすじと感想です。
宋人との出会い
越前に到着した為時、松原客観に到着するとそこの代表である朱(浩歌さん)と出会います。
通事の三国(安井順平さん)は、商人の長である朱から、皆が大変お世話になっていると礼を言っている、と言われました。
まひろと為時は、初めて会った朱の印象について話し合います。
朱は、乗ってきた船が壊れてしまって動けない、船の修理を前の国司に頼んだけれどまだ修理できていない、と言っているのです。
国府に入ったらすぐに調べさせよう、と為時は言います。
望郷の念に駆られている者も多くいるはず、先ほどの喧嘩もそう言う理由があるようだ、と為時は言います。
まひろは、父が宋の言葉を使う所を初めて見たと言い、改めて父の博識さに驚くのでした。
翌朝、松原客観にて、通事の三国から宋人は得体のしれないところはあるが、悪い者たちではない、宋人は戦を嫌うと聞いて驚きます。
為時は、彼らは誠に商人なのだろうか、問うのですが、船の漕ぎ手以外は商人です、という三国の言葉を信じました。
乙丸(矢部太郎さん)とともに海岸に行ったまひろ。
そこで同じように海をみつめる青年を見つけると、まひろはごきげんよろしゅう、と話しかけ、私の名前はまひろ、と自己紹介をします。
青年は土に自分の名前を書いて、まひろに教えたのです。
まひろは上手く発音できず、宋の言葉は難しい、と言います。
青年は再見と言うと、まひろに背を向けて立ち去りました。
三国から、明日、国府に行く為時のために宴を開きたいと誘われました。
宋の料理、宋の音楽でもてなされます。
羊の肉を目の前に出された2人は目を丸くします。
羊を一頭まるまる潰すのは宋の国で最高のもてなしとされているのです。
始めて食べる料理にまひろは驚きますが、おっかなびっくり口にして、おいしい、と食べたのです。
その場で為時は漢詩を作り、皆から絶賛され、まんざらでもありません。
酔いを醒ますため外に出たまひろ。
そこには周明がいました。
まひろは周明に先ほど自分が言われた「再見」と挨拶をすると、為時を伴って宿泊所に戻りました。
越前国府
翌日、松原客観を出た為時は、越前国府に入りました。
越前介・源光雅(玉置孝匡さん)、大掾・大野国勝(徳井優さん)から挨拶を受けた為時。
早速、船の修理の進捗状況を聞いた為時に、宋人の事はこちらでやっておく、と光雅は言います。
為時は、左大臣から宋人の扱いを頼まれてここに来たのだときっぱり言い、宋人の船の視察に行きたいと言いました。
すると役人は顔を見合わせ、それでは船の件については後程、というのでした。
部屋に1人になったまひろは早速歌を読み始めました。
仕事に勤しむ為時に、光雅から大きな袋を渡されます。
そして、どうか越前のことは越前の者に任せてくれ、国司様はそれを認めてくれるだけでいい、そうすれば懐は温まり、4年後には懐を肥やして都に戻れるだろうというのです。
為時は、自分を愚弄しているのかとそれを突き返したのです。
翌日から、為時の元には民からの陳情が押し寄せました。
朝から晩までかかった陳情。
これは嫌がらせだろうか、というまひろ。
源光雅はやっかいだ、と警戒を強めるのです。
余りに多い陳情に、身体を壊してしまった為時。
朱から都に貢物をしたいと言われ、都の左大臣に文を書くからしばし待て、と答えます。
胃を押さえる為時に、朱は宋の薬師を手配してくれたのです。
そこに現れたのは浜辺で会った周明。
周明は針を出し、針治療を施すのです。
奇声を上げ悶える為時ですが、周明の針治療により、大分ましになりました。
去り際、朱は貢物の件、よろしく頼む、と言うのでした。
事件
そして、都にオウムと羊が献上されました。
ただ、置いて帰るとは不可解だ、公任は言います。
後日、朱が1人で為時のもとにやってきました。
そこに越前の役人が踏み込んで、通事が殺されたと報告したのです。
役人たちは、犯人は朱だと決めつけ、捕らえます。
為時が自分で取り調べをすると言うのですが、咎人に国司が近づいてはいけない、と為時を遠ざけるのです。
宋人の犯罪について、扱いに困る為時。
国際問題に発展する可能性があります。
左大臣に知らせを出そう、とまひろに言われます。
文が届いた道長は陣の定めにかけます。
国際問題になるかもしれない、という参議の面々。
しかも殺されたのは日本の者。
調べの後、帝に報告し、帝に採決してもらうと、道長は決めました。
その夜、明子(瀧内久美さん)に励まされた道長。
全ての苦しみは私が忘れさせてみせる、と言うと、明子は道長に覆い被さりました。
大宰府に向かっていたはずの伊周が都に戻って来たとの知らせが入りました。
道長は公任に命じ、高階邸に向かわせたのです。
公任は、ふらふらと高階邸を歩く伊周の前に立つと、大宰府に戻れと命じます。
そこに、貴子がたった今亡くなったと知らせが入りました。
伊周は床に臥せる母の姿を見ると、ふらふらと近づき、検非違使に咎められると、悔し気に顔を歪めるのでした。
その夜、道長は高階を訪ね、定子に面会しました。
定子は道長に近くに来てほしいと訴えると、大きくなったお腹を見せるようにして、対面しました。
ここには、帝の御子を身ごもっている、父母も逝き、兄も弟も遠く、高階に力はなく、この子をどう産み育てようかと途方に暮れている、この子を道長の力で守って欲しいと訴えたのです。
それを報告すると、一条天皇は、今から高階の邸に行く、と動き出します。
しかしそれを制した道長。
朝廷の安寧を一番に考えろ、と諭すのですが、我が子を宿している定子に自分は生涯会えないのか、と嘆きます。
道長は、遠くから見守ることしかできないのだと諭したのでした。
そして越前国府に道長からの文が来ました。
そこには越前のことは越前で何とかしろと書かれてあったのです。
まひろはそれをふがいないと嘆きます。
そこに周明が走り込んできました。
周明は流ちょうに日本語を操り、朱は通事を殺していない、と証人を突き出したのです。
次回、第23回「雪の舞うころ」
朱(浩歌)は三国(安井順平)を殺していないと日本語で主張する周明(松下洸平)に驚くまひろ(吉高由里子)と為時(岸谷五朗)。周明が連れて来た下人が、光雅(玉置孝匡)に朱が殺したと言えと脅されていたと証言する。ほどなくして解放された朱は、為時だけに越前に来た本当の狙いを語り出す。一方で周明も、まひろに自分の過去を語り出す。ある日、宣孝(佐々木蔵之介)がまひろと為時に会いに越前にやってきて…
NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト
通事の三国殺しの犯人が分かりそうですね。
越前の役人には何か含みがありそうな、なんか嫌な雰囲気ですね。
役人たちを纏め上げ、為時らしい政ができる日は来るのでしょうか。
いろいろなことがいっぺんに重なった道長も大変そうですね。
朱の真意はどこにあるのか、周明の過去に何があったのか、気になりますね。
最後に
越前編に入りました。
異国風な松原客観の素晴らしさに目を見張りました。
異国の音楽なども楽しかったですね。
聞きなれない音楽にまひろたちは面食らっていました。
食べなれない羊もまひろは頑張っていました。
場の空気を壊さないため、ずいぶん頑張りましたね。
正直あんまりおいしくなかったけど、って日本語理解できてたらどうする気だったのでしょうか。
っていうか、あの人、日本語流ちょうに話していましたね。
何か左大臣にも恨みがありそうな感じでした。
当代の左大臣である道長はどうするのでしょうか。
一方、都の道長にも難題が重なりました。
越前での出来事を為時に丸投げするほどには動揺していたようですね。
髪を下ろした定子の子の扱いについて、一体どうなるのでしょうか。
予告では、道長が詮子にまひろについて話す場面が出てきましたね。
どんなシチュエーションでそんな話の展開になったのでしょう。
倫子に聞かれたらかなりやばいように思うのは自分だけでしょうか。
次回、第23回「雪の舞うころ」、宋人たちの思惑は一体どこにあるのか、また、都の問題はどのように決着がつくのでしょうか、楽しみですね。