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光る君へ 第27回「宿縁の命」のあらすじと感想

光る君へ 第27回 宿縁の命
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吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。

「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。

光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。

千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の、秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。

こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第27回「宿縁の命」では、石山寺でまひろと道長はばったり出会い、思い出話に花を咲かせます。

季節が変わり、道長の娘・彰子が入内、定子が皇子を出産。

一条天皇の気持ちはますます定子へと傾きます。

入内した彰子はどうなってしまうのでしょうか。

目次

前回のあらすじ

安倍晴明(ユースケ・サンタマリアさん)の予言通り、都は天変地異に襲われました。

天文密奏により、天変地異が自分のせいた感じた帝(塩野瑛久さん)は憔悴します。

そして道長(柄本佑さん)は、天変地異の対処に追われることになりました。

いつまでも続く厄災を鎮める方法を晴明に聞いた道長は、愛娘・彰子(見上愛さん)を帝に入内させることを決意。

しかし妻の倫子(黒木華さん)の猛反対を受けてしまいます。

長く続く厄災。

自分が政を疎かにしたせいだと苦悩した帝は譲位を考えますが、道長の意を受けた行成(渡辺大知さん)の言葉により、譲位を思い留まったのです。

長保元年、帝は秘密裏に定子(高畑充希さん)を内裏に呼び、その結果定子は懐妊しました。

晴明から報告を受け愕然とした道長ですが、定子の出産に合わせて彰子を入内させることを決め、反対していた倫子を説得したのでした。

一方、宣孝(佐々木蔵之介さん)との結婚生活において、少しずつ価値観の違いが分かってきて、まひろ(吉高由里子さん)と宣孝は距離を置くようになっていました。

宣孝に若い妾ができたことに嫌味を言ったまひろに、宣孝が道長とのことをあてこすったため、まひろは激怒。

それから2人の間に溝ができたのでした。

憂さを晴らすため、まひろは家人たちと共に石山詣で行くことに。

そしてそこで偶然道長に会ったのです。

前回、第26回「いけにえの姫」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは、第27回「宿縁の命」のあらすじと感想です。

偶然の再会

石山寺で一心に祈りを捧げるまひろの前に現れた道長。

まひろは道長の訪れに驚愕します。

長保元年(999年)、道長は大水と地震とで起こったであろうまひろの家の被害を案じていました。

まひろは家の者は皆無事だったと報告しました。

道長の背を見ながら歩いていたまひろは、瘦せてしまった道長の身を案じました。

道長はやらねばならぬことが多すぎ、手に余ることばかり次々と起こったため、お参りに来たのだというのです。

道長は、そういうことが起こるたび、まひろに試されているのかと思う、と告げます。

するとまひろは気色ばんで、道長を試したことなどない、と告げるのです。

すぐ怒るところは相変わらず、と笑う道長。

2人は昔話に花を咲かせます。

考え込むまひろに、道長は、かつて一度だけまひろに腹を立てたことがあったと言います。

その事を考えていたのだろうとまひろに言うと、偉くなると人の心が読めるようになるのですね、とまひろは驚きました。

しかし道長は、偉くなったからではない、とまひろを見つめるのです。

話を変えるように、道長は越前のことを尋ねました。

まひろは国司でさえ大変だったのに国の頂に立つ道長はどれだけ大変か、よくわかったと告げます。

軽く笑った道長は、海を見たかとまひろに尋ねました。

するとまひろは嬉し気に頷き、宋の言葉を覚えたと告げたのです。

昔から賢かったが、宋の言葉まで覚えたまひろに道長は感心しました。

道長に請われるままにまひろは宋の言葉を披露します。

越前での紙を絶賛し、自分もいつかあのような美しい紙を使って歌や物語を書きたいと思う、と言いました。

感心した道長は、あのまま越前に居たらそのまま宋に行ってしまったかもしれない、と心配しました。

でも、戻ってきました、というまひろに、戻ってきてよかった、と道長はまひろを見つめました。

供の者がいるからもう戻らねば、どいうまひろと挨拶を交わし、道長は立ち上がりました。

しかし、少し離れた後振り返り、離れがたそうにまひろを見詰めます。

一度は背を向け歩き出しましたが、道長は足早に戻ってきて、まひろに駆け寄りました。

それを見たまひろも道長へと駆け寄り、2人は固く抱きしめ合ったのです。

そうして夜を過ごした2人。

道長は、もう一度自分の側で生きることを考えられぬか、と問いかけるのですが、まひろの答えは気持ちは嬉しいが、というものでした。

道長はまた振られたのか、と笑うのでした。

懐妊

職御曹司に帝が駆け込んできて、定子になぜ懐妊したことを言わなかったのかと問い質します。

申し訳ございません、と崩れる定子を支えた帝は、次は必ず皇子が生まれる、自分には見える、それで全てが上手くいく、自分を信じて安心して皇子を産め、と定子を励ましたのです。

一方、道長は晴明の予言は正しかったと戦慄します。

ならば生まれるのは皇子、と考え始めました。

赤染衛門(凰稀かなめさん)に彰子のことを相談した倫子。

衛門は書も和歌も彰子には教えた、もはや彰子には何も教えることはない、と言いますが、勉学ではなく、何か華やかな艶が欲しい、人を惹きつけるような明るさが、と倫子は言うのです。

入内したのに目立たなければ死んだも同然、皆の注目を集める后にならねばならない、と言います。

そして倫子と衛門は彰子への教育を開始したのです。

閨房のことだと勘違いした衛門は彰子にいろいろ教えたと倫子に話すのですが、そういうことではない、まずは笑顔で話すことだ、と倫子は衛門を窘めたのでした。

仲直り

久しぶりに宣孝がやってきて、11月に行われる加茂臨時祭において、神楽の人長を務めることになったと言います。

その後、宇佐八幡宮への奉幣使として豊前へ行くという大事な役目を賜ったと言うのです。

それもこれも左大臣の計らいだ、まひろのおかげで自分も大事にされている、何が幸いするかわからない、と宣孝は笑います。

複雑な心境になったまひろは、宣孝が持ってきた土産に殊勝に感謝を伝えたのです。

憎まれ口を聞かないまひろはなにやら恐ろしい、と言った宣孝は、あまり人並みになるなよ、と言います。

まひろは宣孝と久しぶりに楽しいひと時を過ごしました。

その夜、まひろは宣孝のくせについて書き記しました。

いつも顎を上げて笑う、酒を飲んで寝ると時々息が止まる、など思いついたことをつらつらと書き連ねました。

発覚

その後、まひろは体調を崩しました。

気持ちが悪く、来るものが来ない、病かも、と机に突っ伏すまひろ。

いと(信川清順さん)はそれは病ではない、ご懐妊だと言うのです。

まひろの言うことが正しければ、生まれは師走の頃、懐妊したのは2月。

宣孝の足が遠のいていた頃のことです。

まひろの顔色が変わりました。

いとはこのことは宣孝には黙っていて、黙ったまま行けるところまで行こう、と宣言しました。

2月の子、と言うことは…。

その後、やって来た宣孝にまひろは、子ができたと告げました。

いつ生まれるかと問われ、今年の暮れと答えると、宣孝は喜びました。

その頃自分はここにはいないが、いい子を産め、と楽し気に告げるのでした。

よく気が回る宣孝が気付かないはずがない、気付いていてあえて何も言わない夫に、この子は宣孝の子ではない、と告げるのは無礼すぎる。

しかしこのまま黙っているのもさらに罪深い、とまひろは悩みます。

深夜、枕元に立ち尽くすまひろに気づいた宣孝は、まひろの体調を気遣い自分が背をさすってやる、と優しく接するのです。

堪らなくなったまひろは、宣孝に離縁を申し出ました。

自分ひとりでこの子を育てると宣言したまひろに、まひろの子は誰の子であっても自分の子だ、と宣孝は力強く言うのです。

一緒に育てよう、それでよいではないか、と言う宣孝。

自分のまひろへの想いはそのようなことで揺るぎはしない、何が起きようともまひろを失うよりはいい、その子を愛しんで育てれば、道長はますます自分を大事にしてくれるだろう、

この子は自分に福を呼ぶ子かもしれない、持ちつ持たれつだ、と言うのです。

「一緒になる時、お前は言った、私は不実な女であると。お互い様ゆえそれでよいと儂は答えた、それはこういうことでもあったのだ、別れるなどと二度と申すな」

宣孝の言葉に涙ぐみながらまひろは笑顔を見せたのでした。

屏風歌

彰子の入内に合わせ、入内の道具が次々と揃ってきました。

見事な屏風を前に、道長と倫子は頷き合います。

さらに見事にするために、屏風に公卿たちが詠んだ歌を貼って飾ったらどうかと提案した道長。

倫子もそれに賛同しました。

そうすれば帝も彰子に一目置くだろうと考えたのです。

そうして、公卿たちから次々と歌が献上されてきました。

源俊賢(本田大輔さん)から、実資(秋山竜次さん)にも依頼を試みますが、実資はそれを拒否。

公卿が屏風歌を詠むなどありえない、左大臣は公私を混同している、と批難したのです。

しかし、道長の元には花山院からも歌が送られてきました。

道長へのおもねりだろうと俊賢は言うのですが、思惑はどうあれ、有難く頂く、と道長は恭しく歌を頂いたのでした。

道長の思惑通り、この屏風は公卿の多くが支持していることの証となり、道長の政にも大きな意味を持つことになりました。

完成した屏風を見に来た実資。

道長は実資を呼び寄せ、屏風を披露しました。

道長は実資に歌を断られたことは残念ではあったが、何とか仕上がりました、と花山院の歌も披露しました。

そして、歌を頂戴したリストを見せたのです。

道長はそれを見せながら、実資の歌を書かないという自分の信念を貫く姿勢に感心したと伝え、これからも忌憚なく意見をお願いしたい、と告げたのでした。

入内

11月1日、彰子が入内しました。

彰子の入内から6日後、定子が皇子を産みました。

中宮も皇子も健やかだと報告された帝は安堵の息を漏らしました。

東宮の邸に道長が報告に行くと、東宮はあからさまに皇子か、と落胆しました。

東宮は、道長の娘が入内したが、これでは意味がないだろう、と道長を慰めます。

しかし道長は、意味はある、皇子の誕生でますます中宮に傾く帝の心を留めるには彰子の存在が欠かせないと言い切ったのです。

職御曹司にて、伊周(三浦翔平さん)はこれで左大臣は自分たちを無下にできない、とほくそ笑みます。

定子の産んだ皇子が東宮になれば、再び我らの世になる、と喜んだのです。

定子はそんな伊周に、あまり急がないでと宥めます。

隆家(竜星涼さん)は、皇子が東宮になるということは、帝が退位するということ、そうすれば定子の力も弱まる、焦ると良い芽は出ないと思う、と伊周に言うのです。

そんな2人を定子は諫めるのでした。

詮子が皇子の誕生を祝いに来ました。

詮子は、皇子はいずれ東宮になる身、帝のように優れた男子に育ってもらわねばならない、と言います。

しかし帝は、皇子が自分のようになるのを望まない、自分が優れた帝であるとも思えない、と言うのです。

詮子は、自分が手塩にかけて育てた帝が優れていないわけがない、と言うのですが、帝は中宮1人幸せにできないのだ、と言い募るのです。

詮子がそれはそもそもあちらの家が…、と言いかけると帝は被せるように反論してきました。

自分は今まで詮子の言う通りに生きてきた、そして今、公卿たちに後ろ指をさされる帝になっている、と言うのです。

詮子は帝を庇い、伊周や中宮のせいだと訴えるのですが、帝は首を横に振ります。

今回も、自分は詮子の言う通りに彰子を入内させたけれど、自分が彰子を愛おしむことはない、と断言。

詮子は、いい加減に中宮に気を遣うのを止めろと苦言を呈しますが、帝は言うことを聞きません。

そういう詮子から逃れたくて、定子に救いを求めてのめり込んでいった、全ては詮子のせいだ、と詰ったのです。

自分がどれだけ、辛い思いで生きていたのか、私が…、と自分が父の操り人形で政の道具で、それ故私は…と詮子は言葉をかけるのですが、振り返った帝は、自分も詮子の操り人形だった、父に愛でられなかった母の慰み者だった、と言い放ったのです。

そして、女御の顔を見てくる、母の顔を立てねばならないから、と言って立ち去りました。

詮子はうちひしがれ、涙を流しました。

奇しくもその日、入内から僅かな彰子が女御となり、その披露目が行われたのでした。

帝は、其方のように幼き姫にこのような年寄りで済まぬな、楽しく暮らしてくれれば朕も嬉しい、と話しかけます。

彰子は一言、「はい」と答えたのでした。

披露目の日に皇子が生まれると思わなかった、自分の運も傾き始めている、と項垂れる道長に晴明は、傾いてなどいない、なんの障りもないと告げます。

この頃体調も悪い、と訴える道長に、ならば彰子を中宮にしろ、と提案したのです。

太皇太后が身罷ったから、皇后を皇太后に祀り上げれば、皇后の座は空く、そこに定子を入れ、彰子が中宮になれば、皆がひれ伏すだろう、と言ったのです。

1人の帝に2人の后などありえない、と苛立つ道長に、晴明はやってしまえばいいのです、と断言しました。

国家安寧のために、道長は彰子を差し出した、一帝二后は彰子の力をより強めるだろう、道長の体調も回復するだろうと晴明は断言したのでした。

その夜、まひろに子が生まれました。

愛娘の顔を見て、まひろも笑顔になるのでした。

次回、第28回「一帝二后」

年の暮れ、まひろ(吉高由里子)は道長(柄本佑)との子を出産。宣孝(佐々木蔵之介)は子を賢子と名付け、約束通り我が子として育て始める。一方、道長は入内させた娘の彰子(見上愛)を中宮にし、定子(高畑充希)と后を二人にする「一帝二后」を、国家安寧のためにもくろんでいた。詮子(吉田羊)や行成(渡辺大知)が一条天皇(塩野瑛久)の説得にあたるが、当の彰子が一条天皇の心を捉えられる気配はなく…

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト

道長との子を出産したまひろ。

子は宣孝との子として育てられます。

一方の道長は、彰子の出世を画策、しかし、彰子は…。

母への恨みをぶちまけた一条天皇の定子への執着は激しく、母の顔を立てるためだけに彰子に会うという、彰子にとって非常に辛い日々になります。

未だ感情をあらわにしない彰子のことが気になりますね。

最後に

昼ドラのような展開にかなり驚かされました。

前回、石山寺に道長が現れた時、まあそうなるだろうとは思いましたが、まさか道長の子まで産んでしまうとは。

しかも、宣孝がそれを享受し、この子が福を呼んでくれると喜ぶとは。

宣孝の懐の大きさに驚きました。

そして、宣孝の死亡フラグにも戦慄が走りました。

睡眠時無呼吸症候群の様子が描かれていましたよね。

なんだか不吉な気がしてとても不安になりました。

実際、宣孝は1001年には亡くなっているので、もうそろそろではありますが、佐々木蔵之介さん演じる宣孝は、この物語の癒しでもあったのですごく不安です。

それから、帝がこれまでの不満を詮子にぶつけたところは驚きでしたね。

これまで詮子の操り人形で、詮子から逃れたくて定子にのめり込んだなど、詮子にとってはショックが大きすぎて、あまりにも可哀そうで胸が詰まりました。

父からは政治の駒にされ、父の横暴な政治のせいで夫に嫌われ、蔑ろにされ続けた詮子。

しかし子を愛しみ必死に育てていたつもりなのに、子にも嫌われ、詮子から逃れたくて定子に逃げたと言われてしまいました。

これほどまでに酷い仕打ちがあるでしょうか。

もともと詮子は気が強く、父によく似ていたようですが、父のように悪どいことは良しとせず、清廉潔白に生きていたように思います。

伊周を追い落とす時に罠にかけたような気はしますが、もともとは朗らかで楽しい人のように思えました。

しかし、夫にも子にも嫌われ、なんと寂しいことになってしまったのでしょう。

詮子の気持ちを思うと、泣けてきます。

一方で、幼い甘えたい時期に厳しく躾けられたため、甘やかしてくれる定子に救いを求めたくなる帝の気持ちもわかります。

純粋な気持ちもわかるのですが、周囲が悪すぎました。

定子もまた政の駒にされ、父や兄の都合のいいように帝を操った悪女のように思われてしまいました。

自分の想いとは裏腹に、政の道具にされ続けた女性たちの悲しい姿に、今回は胸が詰まりました。

次回、第28回「一帝二后」では、国家安寧を願う道長と安倍晴明の奇策が始まります。

道長は行成の論理武装を味方に付け、帝と公卿たちに臨みます。

一体どういう展開になるのでしょうか。

そして、まひろの産んだ賢子は。

まひろは道長に貴方の子だと告げるのでしょうか。

どうなってしまうのでしょうね。

次回、第28回「一帝二后」、目が離せませんね。

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