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西郷どん 第8回「不吉な嫁」のネタバレとあらすじと感想。

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毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年2月25日、第8回「不吉な嫁」が放送されました。

前回、西郷吉之助(鈴木亮平さん)は、伊集院直五郎(北見敏之さん)の娘、須賀(橋本愛さん)と結婚しましたが、入れ替わるように父、吉兵衛(風間杜夫さん)と母、満佐(松坂慶子さん)が亡くなりました。

新しい年を迎えた西郷家。皆でお墓参りして「今年こそ良か年になりますように。」祖母のきみ(水野久美さん)が言うと、「私がおっで、良か年にはならんち。」須賀がふてくされたように言います。

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嫁に来てから立て続けに人が亡くなった事で須賀は、「不吉な嫁」と近所で呼ばれていました。吉之助は全力で否定し、須賀を慰めるのでした。

今回の話は、二人の夫婦関係と吉之助の出世が鍵となります。

前回の第7回「背中の母」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第8回「不吉な嫁」のあらすじと感想です。

目次

江戸同行に指名される

須賀は煎餅布団を庭先で叩き、嫁入り道具のふかふかの布団は既に売っていました。「こげな大所帯じゃし、食べるものだけで銭が飛んでいくようじゃ。」と言葉自体はきついですが、貧乏が苦になっている様子ではなく、すっかり西郷家に馴染んでいました。

「ほんのこて、苦労をかけてすんもはん。」ちょうど吉之助が帰って来て、須賀の言葉に謝ります。早く帰って来てもゆっくり話せる余裕もなく、きみと琴(桜庭ななみさん)に川で晩御飯にする鰻を取りに行くよう頼まれる吉之助です。

そこへ大久保正助(瑛太さん)が、「謹慎を解かれ、記録所書役助に戻れることに。」と報告にやって来ます。喜びに沸く西郷家と大久保家。3年間辛抱した甲斐がありました。

やっとですね!

ひと月後の、嘉永6年6月3日。ペリー率いるアメリカの艦隊が、幕府に開国を求め、浦賀に現れました。

島津斉彬(渡辺謙さん)は、参勤交代の帰路の尾道で、その知らせを聞きました。琉球からの情報を手に入れていた斉彬は、船の様子など詳細を見てきたかのように語ります。山田為久(徳井優さん)はただ驚くのでした。

急ぎ薩摩に戻った斉彬は、反射炉を造る為のレンガ造り、長崎と江戸に90の兵を送って沿岸の防御を強固にする事を、矢継ぎ早に指示を出しました。

斉彬は、アメリカと戦にならないよう沿岸の警備を固め、もし開国となり、いち早く兵を出す事ができれば、薩摩が新しい政の一翼を担うことが出来る。と考えていました。

斉彬は、赤山の弟の桂久武 (井戸田潤さん)を通じて、なんと!吉之助に江戸に同行するよう指示しました。斉彬は黒船来航の件で、老中首座の阿部正弘(藤木直人さん)に江戸に呼ばれていたのでした。斉彬直々のご指名に吉之助は喜んで受け入れます。

自宅に戻って、家族に江戸行きの話をすると、皆大喜びです。しかし須賀だけは「支度金に30両かかる。」と現実的な話を持ち出し、反対します。「江戸に行ったら、いつ帰って来らるっとでございもすか?いつ帰ってくっかわからん旦那さぁを、借金まみれの家で待つなど、私は御免被りもす。」と言い放つのでした。

「貧乏は歯痒いか!」きみは悔しがります。他の皆も黙り込んでしまうのでした。

確かに結婚したばかりの人といきなり何年も離れるなんて考えられません。借金の事はともかく、誰に嫁いだのか分からなくなります。私なら江戸まで一緒に付いていきたいです。

須賀さんの気持ちはよく分かります。

夜、正助にも江戸行きの話をする吉之助。お金がかかるし、家族の為に諦めようとする吉之助に、正助は激怒して殴ってしまいます。

大声で言い争っていたので家族が起きてきて止めに入ります。

「旦那さぁは、私の為に江戸行きを諦めてくれたとでございもす。夫婦の事に他人に口を挟まんでもらいたか!」と正助を吉之助から払いのけて須賀が言い放ちます。

須賀の言葉にますます激高して「こげな嫁のいいなりにないおって!」正助が怒りを露にすると、今度は正助の言葉にそれまで黙って殴られていた吉之助が「人の女房の悪口を言うな!」と怒り、正助を殴り付けました。

二人は激しく殴り合います。その姿に須賀は茫然と立ち尽くすのでした。

篤姫との約束

於一(北川景子さん)は斉彬の養女となり、篤姫と名前を改めていました。篤姫は、指宿から鶴丸城への道中の警護に、吉之助を指名してきました。

桂久武は、「殿に篤姫様にと、おいは人気があっとじゃのう。」と吉之助をからかいました。

モテモテの吉之助です。

吉之助は、鶴丸城に篤姫を送る途中で休憩を取っていると、呼び出しがかかります。言われた通りに砂浜を行くと、篤姫が立っていました。

「そなたに礼を言いとうて呼び立てもした。」という篤姫に、思い当たる節のない吉之助。

「御前相撲で賭けに勝たなかったら、私はここにおらんかった。私はそなたのおかげでお殿様の娘になり、薩摩ともお別れをする事にないもした。」という篤姫にどういう事か聞く吉之助。

「お城に上がり、またすぐに江戸へ行きもす。江戸でお役に立てるかどうか、分かいもはん。

まっこて今和泉家に生まれた私が、江戸に行き、お殿様の為に働く事が出来るなど、信じられもはん。西郷、次は江戸で会おう。お殿様を思いっきり投げ飛ばしたそなたを、放っておくはずがなか。そげな男は、こん薩摩に西郷一人じゃ。西郷、共にお殿様の為に尽くそうぞ。」

篤姫はそう言うと、微笑みが消え、強いまなざしに変わりました。

吉之助は返事をして深々と頭を下げました。

これは期待がかかっていますね!のちのち江戸城無血開城を成し遂げる二人です。二人だけじゃないですけど…。けれど斉彬という存在が強く二人を結び付けているという伏線がこのシーンで表されたんですかね?

だいぶ先の話ですが…。

江戸行きへのカンパ

吉二郎(渡部豪太さん)に琴、熊吉(塚地武雅さん)は、正助に江戸行きを諦めないよう、説得してもらえないかと頼みに大久保家を訪ねていました。大げんかをしても考えを曲げなかった吉之助の態度に、「巻き込まないでくれ。」と断る正助です。

なんとか吉之助が江戸に行けないかと、西郷家の人たちは内職を増やしたり、物を売りに行ったり、必死にお金を集めていました。

吉兵衛が作っていた焼酎も売りに出す事にしました。まだ幼い信吾(佐藤和太さん)と小兵衛(齋藤絢永さん)までお金を作ると言って、外へ飛び出していきました。

大久保家の女性達も、正助が謹慎中に世話になったお礼だと言って、内職を手伝いに来ました。「無駄です。こげな事をしても、何の役にも立ちもはん。里へ帰らせてもらいもす。」と須賀は家から出て行ってしまいました。

家族の皆が、吉之助の為にお金の工面に動いているのをずっと見てきた須賀は、隣の家の人まで協力し出した所で、孤独が限界となったのでしょう。

西郷家の人の姿に心を打たれ、正助は村田新八(堀井新太さん)と有馬新七(増田修一朗さん)、郷中仲間声をかけ、吉之助を江戸に送る為のお金集めを頼みます。二人は喜んで引き受けてくれました。

正助は、西郷家がお金を借りている豪商、板垣与三次(岡本富士太さん)の屋敷を訪ね、30両貸して欲しいと頼み込みましたが「西郷家に貸しているお金を返してから。というのが筋。」と一度は断られます。

「吉之助にではなく、おいに貸して欲しい。」と吉之助と同じように土間に下りて土下座して、借金を被るつもりだという正助。

板垣は心を動かされ、「大久保様の友を思うお心。よう分かいもした。」と5両も餞別として出してくれました。

「大久保様と同じく、私も何だか、西郷吉之助様が好きでございもす。」と嬉しそうに言う板垣に何度もお礼を言い、正助はお金を受け取りました。

西郷家の皆で集めたお金は9両でした。30両には程遠く、ため息をつきます。そこへ信吾と小兵衛が正助を連れて帰ってきました。

信吾と小兵衛は、タニシを売ったり、用聞きなどで稼いだお金を差し出します。正助も郷中仲間で集めた6両と、板垣が餞別にくれた5両を出しました。

西郷家の皆は深々と頭を下げ、礼を言います。

合わせて20両になりました。これだけあれば江戸へ行けます。

須賀の決断

吉之助が帰ってくると、家には誰もおらず、「話がある。」と正助だけが奥から出てきました。

正助が吉之助の目の前に20両を差し出し「江戸へ行けもんそ。」と言いますが、吉之助は「もらえん。」と断ります。

しかし正助は、家族の皆と郷中の者たちで必死に作ったお金だから受け取ってもらわないと困ると凄みます。お金の重みを知る吉之助。

吉之助が答えに困っていると、吉之助が子供の時からずっと大事に持っていた「Cangoxima」と書かれた紙を正助が渡します。手が震える吉之助。

「斉彬様と一緒に江戸へ行け!」正助は大きな声で言いますが、すぐ表情が緩んで「おいにもう一発殴られたかとか?」と笑います。

「正助どんと殴り合いは二度と御免じゃ。」吉之助は礼を言い、江戸へ行くと言いました。

隠れていた家族が、奥から出てきて泣きながら喜びます。

そこへ須賀が、父の伊集院直五郎と二人で西郷家に来ました。吉之助が「留守の間に何か辛い事でもあったか?」と須賀に聞きます。

直五郎は吉之助に謝ります。「須賀と離縁してくれ。おいは、おはんに惚れて須賀を嫁にやったが、こいはおはんの嫁にはふさわしくなか未熟者じゃ!」吉之助は「この貧しい大所帯でいたずら盛りの弟の世話も精一杯やってくれている。」と否定します。

「須賀は、おはんの嫁にはなったどん、こん家の子守になったわけではないと言うとじゃ。おまけに貧乏は嫌いじゃち、わがままを言う。おはんが江戸に行くなら家に戻る、つまり離縁したいと言う。」直五郎は自分の娘ながら、わがままだと呆れていると言います。

須賀も「わがままで悪うございもした。」と詫びますが、吉之助の顔を見ません。

「わがまま娘の事は忘れて、心おきなく江戸へ行ってくいやんせ。こいは餞別じゃ。」直五郎はお金を差し出します。

受け取ろうとしない吉之助に「手切れ金でございもす。受け取ってたもんせ。」と須賀が言います。「手切れ金なんて下品な事…!」直五郎は叱ります。

「これで綺麗さっぱり夫婦の縁を切りもんそ。江戸でん、どこでん行って、勝手に出世してたもんせ。あぁ、清々した!短い間でございもしたどん、お世話にないもした。そいでは。」須賀は棒読みのように言うと、立ち上がって去っていきました。

二人はお金を置いて出て行ってしまいました。

吉之助は少し茫然とし、置いていかれたお金を見つめて須賀の真意に気付き、後を追いましたが、諦め、後ろ姿に礼を言うのでした。

帰り道、直五郎は須賀に「これで本当に良かったのか?吉之助さぁは薩摩一の婿じゃち。おはんには、あん男の良さが分からんじゃったか?」と聞きます。

須賀は立ち止まり、「私はあげな優しか男は見たこっがございもはん。優しくて、温かくて…。」と答えると直五郎は不思議がります。

須賀は、「優し過ぎるから一緒にいたら江戸に行くなと言ってしまう。あん人の優しさは、自分の身を捨てて相手の気持ちになってしまう。こげにひねくれた私の気持ちも分かってくれて、もう十分でございもす。」と答えます。

直五郎は、手切れ金と一緒に江戸に行かせてやったんだと理解します。

「日本一の婿をこっちから離縁してやった。」須賀そう言うと大きな声を上げて泣くのでした。

須賀が泣く傍らで父が見守る、それを更に満月が二人を見守っている…というキレイな演出で、須賀の悲しい気持ちをよく表していました。

切ないですね。なかなか帰って来ない旦那さんは人気者で、帰って来てもいつも家族や隣人がたくさん話しかけてきてゆっくり話も出来ない。

しかも何年かかるか分からない江戸へ行くと言う。辛いですね。

実家からお金を工面しようにも、正当な理由が見つからず「手切れ金」だなんて、なんて不器用なんでしょうか。

ドラマではこのタイミングの離縁ですが、実際は吉之助が江戸に行っている間に、西郷家の借金が重なり、実家を売る事にまでなってしまったので、見るに見かねて実家が連れ戻したらしいです。

だから須賀から別れを切り出した、という事ではなかったそうです。

「貧しさは恥ではない。」って嫁いできた時に須賀は言ってましたもんね!満佐と吉之助だけが聞いていたので、家族は本当に須賀が、貧乏が嫌だから里に帰ったと誤解したままなんでしょうね。

だとしたら誤解を解いてあげたいです!かわいそうじゃないですか!

不愛想な人はここで誤解されたままなのが悔しいですね!

昨年の「おんな城主 直虎」での、市川海老蔵さん演じる織田信長がそうでした。

吉之助、江戸へ!

安政元年、1月21日。ついに吉之助が江戸に発つ日が来ました。

見送りをする西郷家と大久保家、郷中の仲間たち。吉之助は「みんながいてくれてほんのこてよかった。おいは幸せ者じゃ。」と礼を言います。

吉二郎は「家の事はおいがきっちり守りもす。」と言うと、吉之助は「こいからはおはんを弟と思わん。兄と思うで。頼んだど。」と後の事を頼みます。

信吾と小兵衛も「畑仕事に精を出しもす!」と誓います。この二人も小さいから守っていかないとダメだなんて思っていましたけど、今回しっかりお金を稼いでお兄ちゃんを助けてて、すごいなと思いました。吉之助の方が守られています。

有馬と新八と正助には文を送ると吉之助が言うと、「文など待たん。おいもすぐに後を追いかけもす。」正助は言うのでした。

吉之助は旅立ちました。

次回は第9回「江戸のヒー様」です。

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ついに江戸編ですね!

前回と今回は悲しい別れでしたが、次回からはガラッと変わりそうです!


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