MENU

光る君へ 第12回「思いの果て」のあらすじと感想

光る君へ 第12回 思いの果て
  • URLをコピーしました!

吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。

「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。

光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。

千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。

こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

思いがすれ違い、道長は源倫子との縁談を進め始め、一方、まひろは、為時失職により生計を立てるために、婿を取ることを提案されます。

せっかく通じ合った2人はこのまま決別してしまうのでしょうか。

目次

前回のあらすじ

花山天皇退位により、内裏の人事は大幅に刷新され、為時(岸谷五朗さん)は職を失いました。

兼家(段田安則さん)に逆らい、花山天皇側に付いた為時は、次の除目での任官は絶望的となっていました。

僅か7歳の帝の摂政となったのは兼家。

政は兼家の思いのまま。

突然の花山天皇退位について、右大臣家が何かしていると勘づく人は多いものの、表立って何か言う人は誰もいませんでした。

これまで、長年仕えてきた為時に対し、兼家の仕打ちはあまりに酷いと感じたまひろは、兼家に直談判するのですが、兼家に叱責され、自分の目が黒いうちは為時が職を得ることはないと突きつけられてしまいました。

為時に収入がなくても、まひろが婿を取ればいい、裕福な貴族の妾になればいい、と宣孝(佐々木蔵之介さん)に勧められるのです。

新帝の即位式に用意される高御座に生首が置かれるという事件が起こりました。

内匠司たちの悲鳴で駆けつけた道長(柄本佑さん)は、冷静に対処し、何事もなかったかのように、儀式を執り行ったのです。

右大臣家に騙された花山院(本郷奏多さん)は、播磨国書写山に旅立っていきました。

東三条殿では、道隆(井浦新さん)の子供たちの披露目をする宴が開かれていました。

そこに自分は呼ばれていないと道兼(玉置玲央さん)が乱入してきましたが、父に宥められ、道兼にもいずれ兄を抜き栄華の道があると諭されたのです。

従者を通して、まひろを呼び出した道長。

まひろに妻になって欲しいと訴えますが、北の方にしてくれるのかというまひろに苦戦します。

北の方にはできないが妾になって欲しい、自分の心の中ではまひろが一番だと訴えたのですが、まひろはそんなの耐えられないと拒絶。

遠い国への誘いも拒絶され、都で偉くなれと言われ、北の方にしろ、妾は嫌だというまひろに激怒した道長は、勝手なことばかり言うな、と憤るとまひろに背を向けたのです。

そして家に戻った道長は、父に願いがあると訴え出たのでした。

前回、第11回「まどう心」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは、第12回「思いの果て」のあらすじと感想です。

なつめの娘

為時の妾・なつめ(藤倉みのりさん)が得度し、最後の時を迎えようとしていました。

なつめは、最後に娘に会いたい、と願います。

まひろを呼んだ為時は、なつめの別れた夫の所に住んでいるというなつめの娘を迎えに行ってほしいと頼んだのでした。

まひろが娘・さわ(野村麻純さん)を連れて家の戻ると、なつめは虫の息。

さわに一目会え、為時に愛しまれたなつめは穏やかにこの世を去りました。

ある日、なつめの娘・さわがまひろを訪ねてきました。

喪が明け、為時は漢学の指南に出かけ、家のことはまひろが一手に引き受けています。

御見苦しいところをお見せして、と恐縮するまひろに、さわは素晴らしい、と言い募ります。

さわは、父から女は何もするなと言われ、何もできない、かといって父は今の母の子供ばかり可愛がる、まひろのようにいろいろやりたいと訴え、まひろの手伝いを申し出るのです。

家の掃除をしたり、野菜の収穫をしたり、琵琶を教えたりしてまひろも楽しくなつめと過ごすのです。

ある日、書物の整理をしていた時、まひろは歌が上手で書物をたくさん読んで、殿方からたくさん文を貰うのでしょうね、とさわは呟きました。

まひろは、手紙など1人にしかもらったことはない、と打ち明け道長のことを思い出しました。

その様子からさわはまひろの思い人は背が高くてシュッとした人、と推測し、まひろを困惑させるのです。

まひろの婿探し

宣孝は、まひろの婿について閃いたとやってきました。

左中将の藤原実資(秋山竜次さん)はどうかと言うのです。

昨年、北の方が亡くなったため、ちょうどいいというのです。

実資は名高い知恵者だからまひろの賢さに惹かれるかもしれない、と宣孝は言います。

為時よりも学識があり、何より権勢に媚びない、筋の通った人柄と父も太鼓判を押します。

学識があり、人望があり、何より財がある、まひろの婿に願ってもない方、と宣孝は主張するのです。

その頃、実資は赤痢にかかっていました。

見舞いに行った宣孝は、赤痢で弱った実資を見て、あれはだめだ、半分死んでいる、次を探そう、とまひろに言うのでした。

まひろはもうやめて欲しいと宣孝に訴えるのですが、まひろ1人の問題ではない、甘えるな、と怒られるのです。

まひろは、見知らぬ人の北の方になる、と考え、道長に言われたことを思い出していました。

ならばどうすればいいのだ、と思い悩みます。

道綱(上地雄輔さん)は昇進させてもらったけれど、どこに行っても相手にされない、と道長に零します。

道長より11歳も年上ですが自分はうつけだからな、と口にする道綱。

東三条殿に行ったと言ったら母は怒るだろうかと言う道綱。

兼家は今もまだ自分の母の所に通っているが知ってたか、と道綱は言います。

道綱は、道長にとっては嫌なことを言ってしまったと謝り、自分にも妾はいる、自分なりに大事にしているが、妾側から見れば全然足りないのだ、というのです。

それは母・寧子の考えなのか、と道長は尋ねますが、母は何も言わなくても見ていればわかる、嫡妻は一緒に暮らしているけれど、妾はいつ来るかわからない男を待ち続けている。

男は精一杯大事にしているが、妾はいつも辛い、と道綱は言うのです。

それを聞いて、道長はまひろに言った言葉を考えました。

ならば、どうすればいいのだ、と考えたのです。

道長の婿入り先

一方、兼家は源雅信(益岡徹さん)を呼び出し、道長を左大臣家の婿にして頂きたいと強引に訴えます。

雅信は娘の気持ちを聞いてからと及び腰ですが、兼家は強引に話を進めようとするのです。

左大臣家の学びの会にて、まひろはなぜ下女を辞めさせたのかと聞かれ、どうどうと父が官職を失ったから、と言い、下女の仕事も楽しいものだ、と主張しました。

倫子(黒木華さん)は、ならば自分も床の模様を見てみようと、と場を取り成しました。

帰り際、まひろは倫子に助けて頂きありがとうございます、と礼を言い、倫子はまひろさんこそ、堂々としていてお見事でした、とまた学びの会へと誘ったのでした。

兼家は、道長を左大臣家に送り込みました。

左大臣は「素早いのう、摂政様は」と言い、道長の人となりを見定めます。

御簾ごしにそれを見ていた倫子。

道長が帰った後、倫子は父に自分は道長を慕っている、夫にするなら道長、それが叶わなければ自分は生涯猫しか愛でない、と訴えます。

父はその心に絆され、道長との縁組を進めると約束しました。

家に戻った道長は、詮子から倫子とは会えたのか、好みなのかと問い質します。

好みなど特にない、と言った道長に、詮子はとっておきの美女を紹介する、と源高明の一の姫・明子と対面させようとしたのです。

醍醐天皇の孫君、と詮子はいたく乗り気になっています。

妻にする気分でよく見るのだ、と道長を誘うのです。

そして詮子は、明子との対面の場のすぐ横に道長を控えさせ、明子の様子を道長に見せました。

明子が道長との対面を了承し、御簾を上げさせたのですが、道長がいた場所はもぬけの殻になっていたのでした。

明子の兄・源俊賢(本田大輔さん)は、道長との縁談はいいではないか、と乗り気ですが、明子自身はこの身などどうでもいい、道長に嫁げば、憎き兼家の髪の毛一本でも手に入れ、呪詛するのだと息巻き、兼家への憎しみを顕にしました。

太政大臣家の学びの会では、道長がやる気を見せていました。

いつもやる気がない道長がやる気を見せたことで、公任(町田啓太さん)は焦り始めます。

摂政家が全てを意のままにしようとする証、と父に訴えたのですが、父は自分はもう内裏に出仕するのをやめる、飾りものの太政大臣では恥を晒しているようなもの、もはやこれまでと心を決めた、と言うのです。

父がいなければ、自分の立場はますます弱くなってしまうと訴える公任に、父は、摂政家の道兼の懐に入っておくのが良い、と助言しました。

先の天皇譲位の一件では、道兼が要となっていました。

摂政も道兼を頼りにしているように見える、道兼を逸らすな、と父は命じたのでした。

庚申待ちの夜、道長からの文を受け取ったまひろは、いつもの廃屋に急ぎました。

まひろは、妾でもいい、道長以外の人の妻にはなれない、と道長の妾になると伝えようとしていました。

しかし、そこで聞かされたのは、左大臣家の倫子の婿になると決まったという報告でした。

それを聞いたまひろは自分の気持ちを伝えることができず、倫子は大らかで素晴らしい姫だから幸せになって欲しいと祝いの言葉を述べました。

しかし道長は、幸せとは思わない、けれど地位を得て、まひろの望む世を作るべく、精いっぱい務めようと誓っている、と言う道長。

本心ではまひろに妾でもいいと言って欲しいと願っていました。

しかしまひろは、道長とは辿る道が違う、自分は自分らしく自分が生まれてきた意味を探す、と宣言し、去っていきました。

まひろに拒絶された道長は、その足で倫子の元へ行きました。

文もなく突然訪れた道長に、母も倫子も驚きますが、母の判断で、道長は倫子の元へと通されました。

倫子の部屋に入った道長に、倫子はずっと会いたかった、と抱き付きます。

道長はそんな倫子を抱きしめたのでした。

失意の中、家に戻ったまひろ。

弟とさわに酒を勧められ、それを飲みながら涙を流したのでした。

次回、第13回「進むべき道」

4年が過ぎ、道隆(井浦新)の娘・定子(高畑充希)が、元服してわずか20日後の一条天皇(柊木陽太)に入内する。道隆たち中関白家が絶頂期を迎え、兼家(段田安則)の後継争いが始まろうとしていた。一方、為時(岸谷五朗)は官職を得られず、貧しい暮らしが続くまひろ(吉高由里子)。ある日、さわ(野村麻純)と出かけた市で揉め事に巻き込まれる。文字が読めずに騙された親子を助けようとするまひろだったが…

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト

道長との決別から4年。

中関白家は絶頂期を迎えていました。

しかしまひろたちの暮らしは相変わらず貧しいまま。

ある日、市へと出かけたまひろは文字が読めずに騙された親子を助けるため、奔走するのです。

最後に

とうとう決別の時を迎えてしまいましたね。

話す順番が逆だったらどうだったのでしょうか。

妾になると承諾してから道長の婿入り先を聞いたら、まひろは納得したのでしょうか。

しなかったでしょうね。

あれだけ親しくしていた姫ですし、倫子の想い人への思いも聞いてしまっていましたから。

結局、2人が一緒になることはなかったのでしょう。

しかし、切ない展開でしたね。

平安時代、一夫多妻制で、男性が妾を持つことは珍しくありませんでした。

だから、出世の道具として身分の高い嫡妻を求め、本当に愛する人は妾、ということも珍しくなかった時代でしたから、道長も軽々しく妾になって欲しいと言ったのかもしれませんが、図らずも道綱の言葉により、妾は辛いものなのだと知ることができました。

それでも、まひろが目指す世を作るためには、どうしても権力は必要なわけで、道長は左大臣家に婿入りを決めたのですよね。

例え、まひろが妾になることを承諾したとしても、親戚でもあるまひろが、大事にしている倫子が慕う道長の妾だと左大臣家が知ったら、まひろの立場は苦しいものになるでしょう。

どちらにしても、非常に辛かったことでしょうね。

為時の妾・なつめの娘が登場してきました。

まひろにとっては初めての友人になるのですかね。

とても楽しそうにしていて、見ていてほっこりしました。

もしや間者?と一瞬考えてしまいましたが、ただのいい友人なのですね。

ホッとしました。

やる気のなかった道長がやる気を見せただけで、公任が驚いていましたね。

今までどれだけやる気がなかったのか、それを見て焦り始める公任に驚きました。

しかし、父は道隆ではなく道兼に付くように命じていました。

本当にその判断でいいのでしょうかね。

確かに道兼は花山天皇退位の一件の要ではありましたが、だからこそ、道兼を表舞台で昇進させるとは思いませんよね。

汚いことをさせる要員と言っていたわけですからね。

さて、頼忠の判断はどう出るのでしょうか。

宣孝がかなり必死にまひろの婿を探そうとしていますが、果たしていい婿は見つかるでしょうか。

実資の所は面白かったですね。

春画?とは言わないのですかね?

五節の舞の絵姿が文に忍ばされていて、かなり喜んでいましたが。

さて次回、第13回「進むべき道」では、2人の別れから4年後が描かれます。

相変わらず困窮しているまひろの暮らし。

道長は倫子との間に娘も誕生しているようですね。

道長はまひろの願いを叶えるため、政に精を出し、まひろは自分の進むべき道を探します。

次回、第13回「進むべき道」、決別後の2人がどのように描かれるのか、楽しみですね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次