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光る君へ 第15回「おごれる者たち」のあらすじと感想

光る君へ 第15回 おごれる者たち
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吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。

「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。

光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。

千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の、秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。

こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第15回「おごれる者たち」では、道隆の独裁が極まり、道長はそれに反発します。

まひろはさわと石山寺に出かけ、そこで思いもよらない人物と出会います。

その人物とは…。

道長は兄の横暴を止めることができるのでしょうか。

目次

前回のあらすじ

自らの衰えを感じ始めた兼家(段田安則さん)は、後継を道隆(井浦新さん)に決め、自分は職を辞すと息子たちに伝えました。

しかしその決定に道兼(玉置玲央さん)は反発。

この家の繁栄は自分あってのことだと食って掛かります。

兼家はそんな道兼に、大それた望みを抱くなど許し難し、と一喝します。

これからも我が家の汚れ仕事を担うか、どこへでも流れていけと突き放したのです。

兼家は、道隆と道長(柄本佑さん)にこれからは父はいないものと思えと言い渡しました。

かねてから兼家を憎んでいた、明子(瀧内久美さん)の呪詛は完成し、兼家はこの世を去りました。

宣孝(佐々木蔵之介さん)から兼家の死を知らされた為時(岸谷五朗さん)は涙を流します。

宣孝は、自身も都を離れ筑前に行くと報告しました。

そうして摂政となった道隆は、息子・伊周(三浦翔平さん)を一足飛びに蔵人頭に大抜擢。

独裁が始まりました。

伊周の嫁選びの為、和歌の会が開かれ、そこでまひろ(吉高由里子さん)とききょう(ファーストサマーウイカさん)は再会します。

ききょうは、まひろが平民の貧しい娘に文字を教えていることに驚きます。

しかしその娘は、父の反対にあい、文字を教わりに来られなくなってしまったのです。

道隆は、入内した娘・定子(高畑充希さん)を中宮にすると宣言。

周囲の意見を無視し、反対を押し切って帝に奏上してしまいました。

道隆の独裁が始まり、道長は己の無力さを嘆きます。

まひろもまた、平民に広く字を教えたいという志を理解されず、肩を落とすのでした。

前回、第14回「星落ちてなお」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは、第15回「おごれる者たち」のあらすじと感想です。

道兼の救済

永祚2(990)年、摂政となった道隆は、公卿たちの反発をものともせず、娘・定子を中宮に立てました。

さらに、道隆は、一条天皇の母・詮子を内裏の外の職の御曹司へと遠ざけました。

宮中にて、仕事に励む道長のもとに公任(町田啓太さん)がやってきました。

突然、道兼が家にやってきて居座っているというのです。

夕餉と酒を出したらそのまま居ついてしまい、以来、出ていかないと訴えます。

それを聞いた道長は、公任の館を訪れました。

そこで酒に酔い自堕落にしている道兼を発見。

迎えに来たと言います。

道兼は帰らない、と言い張りますが、この家の者が困っているから、と道長は説得。

お前も腹の中では笑っているのだろう、と言う道兼。

「俺は父に騙されて、ずっと己を殺して生きてきた、己の志、己の想い、全て封印してきた、そして父にも妻にも子にも捨てられた。これ以上俺にどうするなどと説教するな、俺のことなど忘れろ」と吐き捨てます。

「兄上はもう父上の操り人形ではありません、己の意志で好きになさって良いのです」という道長。

道兼は「ならば聞くが、摂政の首はいかほどか」と言うのです。

自分はすでに死んでいる、とっくの昔に死んでいる、死んだ俺が摂政を殺したとて誰も責められぬ、摂政の首が取れたら未練なく死ねる、浄土に行けずともこの世とおさらばできる、と涙を流すのです。

道長はそんな道兼に、兄上にはこの世で幸せになって欲しい、まだこれからではないか、兄上は変われる、変わって、生き抜いてください、この道長がお支え致します、しっかりなさいませ、父上はもうおられないのですから、と諭したのです。

独裁

正歴4(993)年、あれから2年が立ちました。

摂政・道隆の元、道兼は内大臣に、伊周は道長と並ぶ権大納言に、道綱と公任は参議になっていました。

除目が行われ、参議は皆、首を傾げます。

実資(秋山竜次さん)は、道長を呼び止め、摂政と昵懇の者が66人も昇進したのはどういうことだろう、と問い質します。

摂政の身内ひいきは今に始まった事ではないが、これで明らかに公卿の心は摂政から離れる、えらいことだ、内裏の中が乱れれば世も乱れる、心配だ、と憂いたのです。

為時は、今回の除目でも官職を得られませんでした。

惟規(高杉真宙さん)の大学での成績はどうだったのだろうかと家族で心配していました。

すると惟規が帰ってきて、難関試験に受かったと報告したのです。

明るい話題のなかった為時一家に笑顔が戻りました。

擬文章生になれば、文章生まであと一歩、よくやった、と為時もまひろも惟規を褒め、喜びます。

いと(信川清順さん)はこの日のために取っておいたというとっておきの酒を出し、まひろはお祝いに琵琶を奏でます。

不出来だった弟がこの家の望みの綱となった、男であったら何て、考えてもむなしいだけ、と憂いながら、琵琶を奏でるまひろ。

帝(塩野瑛久さん)は定子の前で笛を奏でていました。

定子はそれに耳を傾けます。

内裏内での摂政の評判は最悪でした。

その評判を聞いた貴子(板谷由夏さん)は、中宮の役目は御子を生むことが第一ながら、昼間は後宮の長として揺るぎなく、ここに集う全ての者の心を惹きつけ、輝かなければなりません、と諭します。

中宮が輝けば、摂政の政も輝く、と貴子は言い聞かせるのでした。

清少納言

ある日、ききょうがまひろを訪ねてきました。

そして、中宮・定子の女房になることが決まったと報告したのです。

貴子から、漢詩も和歌もできる話し相手が欲しいと言われ、声を掛けられたのだというのです。

まひろはききょうの志がかなったことを喜びつつ、自分は一歩も前に進んでいない、と憂います。

ききょうが定子の女房として勤める日がやってきました。

ききょうは定子の美しさに目を奪われます。

そこで清少納言と名付けられました。

素敵な呼び名だと喜ぶききょうに、定子は愉快である、と笑い、これからもよろしく頼む、と笑顔を見せました。

定子のいる登華殿は、帝と若い公卿たちが集まる華やかな場となっていました。

摂政から関白となった道隆は、一条天皇を大人と認めることで、御子を設けることを促しました。

道長は道綱の書付けを見て頭を抱えていました。

道綱を呼び出すと、なぜこれを認めたのだ、と詰問します。

中宮の御在所にこのような莫大な費用を費やすのはいかがなものか、と問い質す道長。

登華殿の莫大な設えをなぜ公の金で賄わなければならないのだ、と言うと、それは関白の命令だからだと道綱は言うのです。

関白に言ってよ、といわれると、道長はそうする、と道隆の所へ行きました。

本日道隆は体調を崩し、参内していませんでした。

それに伊周の弓比べがあるからと言います。

道長は道隆に、中宮からそれに仕える女房に至るまで、煌びやかな装束を何度も誂えるなど、しかも公の金を使うなどいかがなものか、と苦言を呈すのですが、道隆は取り合いません。

そういううるさいことを言わないと思ったから道長を中宮大夫にしたというのです。

そして、話を途中で切り上げると伊周の弓比べを見て行けと促したのです。

行ってみると弓比べは伊周の一人勝ちの様相です。

皆自分に気を使って、本気を出さないのだというのです。

誰も相手にならないから道長に相手をして欲しいという伊周。

道長はやりたくないと言いますが、怖気づかなくてもいいではないか、と挑発されます。

道隆にも促され、道長は弓比べをやる羽目に。

そして適当に伊周を勝たせて帰ろうとするのですが、まだ矢は残っている、と帰らせてもらえません。

伊周は、残り2本はそれぞれ願いを言ってから射るのはどうだろう、と提案します。

そして「我が家から帝が出る」と口にすると矢を放ちました。

的には刺さったものの外側。

道長はしぶしぶ願いを口にして矢を放ちました。

それは伊周と同じ「我が家から帝が出る」というものでした。

道長の放った矢はど真ん中に命中。

次に伊周が言った言葉は「我、関白になる」というものでしたが、矢は的を大きく外れました。

そして道長の番。

道長が矢をつがえ、「我、関白…」と言ったところで道隆から制止の声がかかりました。

道長は、構えを解き、道隆に弓を渡すと「兄上、先ほどの話は改めて」と言うと立ち去りました。

自分が提案したことでしたが、道長に先を行かれた伊周は顔を歪め、道隆もまた、道長に恥をかかされ、表情を歪めました。

その夜、道長は明子のもとで過ごしていました。

明子のお腹には道長の子が宿っており、昼間の伊周とのやり取りを聞いた明子は、本当にそうなるかもしれない、と笑います。

道長は8歳も年下の甥に大人げないことをしてしまったと悔いていました。

そこに左大臣危篤の知らせが入りました。

土御門殿に急ぐ道長。

朦朧とした雅信(益岡徹さん)の手を握ると、婿殿の出世もこれまでだな、不承知と言い続ければよかった、不承知と最後まで嘆きました。

藤原氏全盛の世に、16年の長きに渡って左大臣を務めた源雅信は74歳でこの世を去りました。

石山詣

まひろのもとにさわが尋ねてきました。

擬文章生となり、忙しくなった惟規は不在でした。

官職を得られれば、どこかの姫の所に婿入りするだろう、と悲しむさわ。

さわは、うちに婿入りしてくださいと言えればいいのだけれど、と嘆きます。

さわは父と後妻との間の子が大きくなってきて、自分が邪魔にされていると感じ、憂いていたのです。

そこで気晴らしに石山寺に行こうとまひろを誘います。

為時はそれを許し、まひろはさわと旅に出ることにしました。

これからずっと夫を持たなければ一緒に暮らしませんか、とさわは言います。

年老いても助け合いながら、殿方とのご縁ではなく、自分たちの末永いご縁を願う、と笑い合う2人でした。

当時、石山詣は都の人々の間で流行っていました。

読経が始まったばかりなのに、さわは飽きた、と読経を途中でやめてしまいました。

すると前方からそれを咎めるように視線を送る女人がいたのです。

頭を下げる2人に女人は笑顔を見せました。

それは蜻蛉日記の作者、寧子だったのです。

寧子はまひろとさわを誘い、話を始めました。

そこでまひろは自分が幼い頃から何度も蜻蛉日記を読んでいた、と作者である寧子と会えが喜びを語ります。

幼い頃はわからなかった切ない歌の意味を、今は痛いほどによくわかる、とまひろは道長との逢瀬のことを思い出しました。

寧子は、それでも殿との日々が自分の一生の全てだった、自分は日記を書くことで、己の悲しみを救った、兼家との日々を日記に書きしるし、公にすることで、妾の痛みを癒したのだ、不思議なことに兼家はあの日記が世に広がることを望んだ、兼家の歌を世に出してあげた、それは自分の密かな自負である、そこまでしても自分が妾であることに変わりはないのだけれど。

寧子は、妾は辛いから、できれば高望みせず、嫡歳にしてくれる心優しき殿御を見つけた方がいい、と助言しました。

そこに道綱がやってきました。

日記に出てきた道綱に会えるなんて、来たかいがあった、と喜ぶまひろ。

その笑顔を見て、道綱はまひろに心を奪われました。

しかしさわも道綱に好意を持ったのです。

なかなか寝付けないまひろは、外に出て月を見上げながら、書くことで己の悲しみを救った、という寧子の言葉を反芻していました。

さわたちが休む寝所に道綱が忍んできました。

寝ていたさわをまひろと勘違いし、さわを抱こうとする道綱ですが、それがまひろでなかったと気づくと、間違いであった、と逃げるように出ていこうとします。

それを引き留めたさわは、道綱があれこれと言い訳をして、逃げようとすることで、自分とまひろを間違えたことに気づき、傷つきます。

翌朝、行きとは打って変わってまひろに冷たく当たるさわ。

自分には才気もなく、殿方を惹きつける魅力もない、家にも居場所がなく、もう死んでしまいたい、と走り出してしまいました。

慌てて追いかけるまひろたち。

走り出したさわが突然止まります。

その視線の先には、川の中や川べりに横たわり、死んでいる人々の姿がありました。

疫病が発生していたのです。

次回、第16回「華の影」

石山寺からの帰路、まひろ(吉高由里子)は思いかけず、さわ(野村真純)を傷つけている事を知り落胆する。宮中では、後宮に伊周(三浦翔平)や弟の隆家(竜星涼)らが集い賑わう中、詮子(吉田羊)が現れる。一条天皇(塩野瑛久)らが緊張する中、伊周は…その頃、都で疫病がまん延していた。ある日、たね(竹澤咲子)がまひろを訪ね、悲田院に行った父母が帰って来ないと助けを求める。悲田院でまひろが見たのは…

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト

疫病で倒れる人々を救うため、まひろは奔走するのですが、まひろにも大変なことが起こってしまいます。

まひろの危機に道長は間に合うのでしょうか。

宮中での振る舞いが目に余る関白家の人々に詮子は何を言うのでしょうか。

次回、第16回「華の影」何が起こるのか、不安が募る展開が気になります。

最後に

父に裏切られ、妻や子にも見捨てられた道兼が立ち直りましたね。

道長の真摯な言葉が道兼に届いたのですね。

思えば、ずいぶん悲しい境遇ですよね。

確かに気性の荒い酷い性格の人ではありましたがね。

幼い頃からなんであんなに荒れていたのか、苛立っていたのか、その原因もきっと父にあったのでしょうが。

自分を認めない父に苛立ち、認められている兄を羨み、可愛がられる弟を虐げた。

苛立ちが募ると他人にも容赦なく暴力を振るう残忍さを持っていました。

しかし、汚れ仕事をやらされ、それでもいつかは父に認められる、兄の上に行けると信じて行ってきたこと全てを否定され、切り捨てられました。

自業自得とはいえ、悲しすぎますね。

それでも、まひろの母にした行為は許されることではありません。

愛情を得たかった父の裏切り。

そこで絶望して、すこしは反省できたのでしょうか。

反省はこれからですかね。

とりあえず道長に救ってもらいましたから、反省して更生するのはこれからですよね。

これからの道兼が楽しみです。

役柄とはいえ、道隆一族の横暴さは、傲慢さは鼻に付きましたね。

道隆は人の話を聞かず、身内びいきをし過ぎるし、嫡男・伊周はとにかく挑発的で見ていて苛々してしまいました。

まあ、弓比べで道長に鼻っ柱を折られていましたが。

これからも道長と伊周の争いは続きます。

伊周のこれからの行いが不安でたまりません。

道長の真面目な仕事っぷりは惚れ惚れしますね。

兼家一族を毛嫌いしているだろう実資も道長には一目置いているようでしたし。

これから、その真面目は仕事ぶりで人々の心を掌握していくのでしょうね。

道長のこれからがとても楽しみです。

まひろは、幼い頃から愛読していた蜻蛉日記の作者に会えて喜んでいましたね。

月を見上げて、寧子の言葉を反芻していました。

石山詣に行って、源氏物語の着想を得た、とされていますが、この時だったのでしょうか。

興奮して眠れなかったのでしょうか。

それで助かりましたけどね。

道綱は本当に要らないことをしてくれました。

そのおかげで、姉妹のように仲の良かった2人に亀裂が入ってしまったではないですか。

しかも、適当な言い訳でさわを傷つけて。

本当に許しがたい人です。

さて次回、第16回「華の影」では疫病問題が発生します。

教え子であるたねの訴えを聞いて、悲田院に向かったまひろも体調を崩してしまうのです。

まひろの大ピンチ。

道長はまひろを助けられるのでしょうか。

心を入れ替えた道兼も疫病に立ち向かいます。

これまでの行いを償うためにも頑張ってほしいですね。

次回、第16回「華の影」、見所満載で今から楽しみですね。

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