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光る君へ 第16回「華の影」のあらすじと感想

光る君へ 第16回 華の影
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吉高由里子さん主演、大石静さん脚本の2024年大河ドラマ、「光る君へ」。

「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の作者・紫式部の波乱の生涯を描く物語です。

光源氏のモデルの1人と言われる藤原道長を柄本佑さんが演じます。

千年を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた紫式部の、秘めた思いと一途な思いを胸に懸命に世を生きた女性の物語。

こちらでは、大河ドラマ「光る君へ」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第16回「華の影」では、都に疫病が流行り、たねを助けに行ったまひろがピンチに陥ります。

道長は倒れたまひろを助けられるのでしょうか。

宮中では、驕れる伊周の前に詮子が現れ、一条天皇をはじめ集まった者たちの間に緊張が走ります。

一体何が起こるのでしょうか。

目次

前回のあらすじ

父に見捨てられ、捨て鉢になった道兼(玉置玲央さん)は、公任(町田啓太さん)の邸に転がり込み、酒浸りの自堕落な日々を過ごしていました。

それを聞いた道長(柄本佑さん)は道兼を迎えに行き、自分が道兼を支えると宣言。

道兼を支配していた父はもういないのだと諭したのです。

正歴4(993年)年、あれから2年が過ぎました。

摂政となった道隆(井浦新さん)は、身内びいきの除目を行い、多くの公卿から反感を買います。

そんな中、為時(岸谷五朗さん)はまたもや官職を得られません。

家中が暗くなる中、まひろ(吉高由里子さん)の弟・惟規(高杉真宙さん)は難関試験を突破。擬文章生となりました。

惟規の成長を喜ぶまひろですが、自分が男であったらと憂うのです。

道隆一族の内裏での評判はすこぶる悪く、それを察した貴子(板谷由夏さん)は、定子(高畑充希さん)に中宮としての教養を付けさせようと、ききょう(ファーストサマーウイカさん)を定子付きの女房にすることにしました。

ききょうは定子から清少納言と名付けられたのです。

道隆の公私混同に気づいた道長は、道隆に話を聞くために東三条殿を訪れます。

しかし道隆は道長の進言を一蹴。

嫡男・伊周(三浦翔平さん)の弓比べに参加しろと言ってきます。

適当に相手をして帰るつもりの道長でしたが、伊周に挑発され、伊周の鼻をへし折ってしまいました。

ある日、さわ(野村真純さん)に誘われ、石山詣でに出かけたまひろ。

そこで蜻蛉日記の作者である寧子(財前直見さん)に出会い、感銘を受けます。

寧子と共に来ていた道綱(上地雄輔さん)は、まひろに一目惚れ。

夜這いをかけますが、そこに居たのはさわ。

間違えたことに気づいた道綱は這う這うの体で逃げ出します。

道綱に好意を抱いていたさわは傷つき、翌日からまひろに冷たく当たるように。

まひろの問いかけを振り切った駆けだした先には大量の死体。

疫病が流行り始めてきたのです。

前回、第15回「おごれる者たち」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは、第16回「華の影」のあらすじと感想です。

いらない子、さわの怒り

憤るさわに訳を聞いてみると、蜻蛉日記の話の時、自分をのけ者にした、道綱も欲しがったのはまひろ。

まひろは自分の味方だと思って信じていたけれど、自分はどうでもいい存在なのだ、と泣きわめきます。

自分は家ではどうでもいい子で、石山寺ではどうでもいい女だった、私なんか生きている甲斐もない、どうでもいい子なんです、これ以上私を惨めにさせないでください、放っておいて、そう言ってさわは泣きながら駆けて行ってしまいました。

まひろは、意図せずさわを傷つけていたのだと知り、衝撃を受けます。

家に戻ったまひろは、寧子の「私は日記を書くことで己の悲しみを救いました」という言葉を思い出し、墨を磨り始めました。

中関白家

正歴5(994年)年。

定子のいる登華殿は華やかさを増し、若き公達たちを積極的に招いていました。

弟・隆家(竜星涼さん)も加わり、中関白家は帝との親密さをことさらに見せつけました。

行成(渡辺大知さん)は一条天皇に古今和歌集の写しを贈り、大層喜ばれます。

斉信(金田哲さん)は中宮・定子に越前からの鏡を贈ります。

今日は何をして遊ぶ、と問われた一条天皇は、定子に任せる、と言います。

すると定子は、清少納言に香炉峰の雪はどうなっているか、と尋ねます。

少納言は御簾を、と声をかけ、集まった人々にどうぞ近くに、と促しました。

するとそこには一面の雪景色。

皆で庭に積もった雪景色を楽しみます。

香炉峰の雪、とは白楽天の詩の中の一節にありました。

香炉峰の雪は簾を掲げてみる、とあるのです。

自分の問いかけに見事に応えた清少納言を定子は見事だと褒めたのでした。

定子は皆で雪遊びをしようと庭に降りて雪山を作り始めます。

そのうち、雪投げが始まりました。

楽しそうに遊ぶ皆を隆家は中から眺めていました。

ききょうに行かないのかと問われても、何が面白いのかわからない、と失笑したのです。

その騒ぎを見た道長は、顔を顰め、今日はやめる、と引き返していきました。

その後、公任たちは3人で酒を酌み交わしていました。

公任は、伊周の装いが不敬だったと憤ります。

公任たちは帝の御前にでるので正装でしたが、伊周だけは違っていたのです。

帝が許しているのでどうしようもないが、と不満を言い合います。

公任は、関白家は皆自信満々で鼻に付く、と吐き捨てたのでした。

一方、道長の家では彰子を入内させようなどと思わないでくださいと倫子(黒木華さん)が道長に頼んでいました。

道長は、案ずるな、この子に帝の后は務まらない、と言います。

倫子はそれはわからない、今はぼんやりしているがそのうち化けるかもしれない、というのです。

道長はこのままでいい、このまま苦労なく過ごして欲しい、と願います。

倫子は、道長のように心の優しい人に育ちますように、と彰子の頭をなでるのでした。

今の後宮

一条天皇の笛と定子の琴に合わせて舞う伊周。

伊周は隆家にも舞うようにと強要します。

自分は、と断った隆家ですが、伊周から命じられ仕方なく立ち上がります。

そして隆家は伊周も誘い謡い舞い始めました。

そこに詮子(吉田羊さん)がやってきました。

邪魔をしたようだ、と帰ろうとした詮子を道隆は引き留めます。

伊周は詮子を席に案内しました。

円融院の死後、詮子は史上初の女院の称号を与えられていました。

詮子が騒々しいあの舞は何か、と尋ねると帝は言葉を失い、俯きました。

すると伊周は帝と定子の後宮は、詮子がいた頃の後宮とは違う、と言い出したのです。

「ここでは誰もが楽器を奏で、誰もが歌い、舞う。お上との間の垣根を取り払い、誰もが語らうことができる、これこそがお上がお望みになる後宮の姿でございます。どうか女院様にもそのことをお判りいただきたく、お願い申し上げまする」と礼をしました。

それに合わせて、定子も一緒に礼をしたのです。

職場で道綱は関白家であったことを道長に話していました。

後宮とはこうあるべきだと説教する伊周に、周囲の者たちは凍り付いたと言います。

道綱は思い出したかのように、石山詣でいい女に会ったといいました。

名はまひろ。

しかし忍んで行ってみたもののその友で間違えてしまった、という道綱。

まひろと聞いて顔色を変えた道長ですが、間違えたと聞き、安堵の息を漏らしました。

石山詣以来、疎遠になってしまったさわにまひろは文を送り続けていました。

乙丸に頼むと、文を返すような人のことなど忘れればいいのに、と言われてしまいます。

それでもまひろはさわに文を送り続けました。

放火騒ぎ

定子と一条天皇が夜を過ごしていると、弘徽殿で放火との知らせが入りました。

先日は後涼殿、次は弘徽殿。

今度は清涼殿だろうか、と貴子は不安がります。

道隆は、警護を増やしたから安心しろと言いますが、皆の顔色は冴えません。

伊周は、内裏の中に火付け人がいるのか、帝か中宮を狙う人物がいるのだろうか、と訝しみます。

貴子は、中関白家に恨みを持つ者の犯行かもしれない、と怯えています。

そこで隆家が女院かもしれない、と言い出しました。

昨日のことで酷く怒っていたから、というのです。

狼狽える貴子に、妬まれて結構ではないか、と隆家は笑いました。

父も姉も皆に妬まれるほどになったのだから、というのです。

そうでなければ父に恨みを持つ者の犯行、大勢いるでしょう、と隆家は笑います。

その言葉に道隆は笑い出しました。

光が強ければ影は濃くなるというもの、恨みの数だけ私たちが輝いているということだ、私たちが暗い顔を磨れば相手の思うつぼ、動じないのが肝心、と言ったのです。

疫病

中関白家の栄華が極まるこの頃、巷では疫病が流行り、公卿達はその対策をすべきだと道隆に提言しましたが、道隆はそれを無視し続けたのです。

安倍晴明(ユースケ・サンタマリアさん)は従者に門を閉めろ、誰も外に出るな、誰も中に入れるな、と命じます。

今宵、疫神が通る、都は大変なことになる、と予言しました。

晴明の予言通り、都に疫病が流行り、外には大量の死体が溢れていました。

一条天皇は、疫病の流行りを憂い、道隆に問いかけますが、そんな汚らわしいことは帝が知るべきことではない、と教えません。

疫病は下々の者がなる病で我らには関係がない、というのです。

帝は、病に苦しむ民を放っておいていいはずがない、と食い下がります。

帝は、唐の貞観政要によれば、唐が滅んだのは民を疎かにし、徳による政をしなかったせいであると書いてある、余はそのようになりたくはない、忠臣としての道隆の働きを信じている、と訴えます。

道隆は、あれこれ心配せず一日も早く御子を設けろ、それこそが国家安寧の源だと訴えたのです。

疫病の嵐に晒される都をよそに、道隆は息子の伊周を内大臣にしました。

伊周と対面した道兼。

道兼は伊周に疫病についてどう思っているかと尋ねます。

伊周は、それについては父が対策を講じている、と答えます。

それに貧しい者がかかる病だから自分たちは心配ない、というのです。

そんな考えでは内大臣が務まるとは思えない、と道兼は言うのですが、伊周は笑いながら、このまま何もしないのも悪くない、と答えたのでした。

悲田院

まひろの家にたねがやってきました。

昨夜から父と母が帰って来ないというのです。

薬を貰いに悲田院に行ったまま帰って来ない両親。

まひろはたねを伴って悲田院に向かいました。

そこには疫病に苦しむ人々で溢れかえり、異臭が漂っていました。

呆然として周囲を見回すまひろ。

たねは横たわる父母を見つけますが、両親は既に事切れていました。

両親に泣いて縋るたね。

放免に無理矢理引きはがされ、たねの両親は運び出されて行きました。

放免に投げられたたねをまひろは受け止めます。

たねは熱を出しぐったりとしてしまいました。

まひろは必死にたねを看病するのですが、それも虚しくたねは息を引き取りました。

運び出されるたねを見送ったまひろは、そこに残る人々の看病を始めました。

道長は道隆に直談判し、疫病の対策を講じて欲しいというのですが道隆は疫病は自然に収まる、と取り合いません。

それよりも相次ぐ放火の方が一大事、帝と中宮を狙った者であれば、中宮大夫の道長こそどうするつもりだ、役目不行き届きと言いたいところだが、今回は見逃そう、下がれ、と言い放ちました。

関白と話しても無駄なので自分で悲田院を見に行く、と言った道長を止め、道兼は自分が行くと言いました。

汚れ仕事は自分の役目だというのです。

そして道兼は悲田院へと向かいました。

道兼に止められた道長ですが、自分は死ぬ気がしない、と道兼と合流し悲田院に入りました。

その頃、悲田院でまひろは必死に病人の看病をしていました。

ずっと看病をしていたまひろも咳を始めます。

乙丸が止めるのも聞かず、まひろは病人の看病を続けていました。

悲田院に1人残る医師に現状を聞いた道兼。

医師は、これまで何度も申し出たけれど、内裏は何もしてくれない、と嘆きます。

その酷い惨状に道兼も道長も言葉を失いました。

道長はその場を離れ、病人たちの部屋を見て回ります。

そこで朦朧としているまひろとぶつかりました。

ぐったりとしたまひろを発見した道長は、まひろを馬に乗せ為時の家に連れ帰りました。

そして、自ら看病をすると申し出たのです。

為時は、大納言である道長にそんなことはさせられないというのですが、道長は為時を一喝し、自分のことはいい、と為時たちを下がらせたのです。

道長はまひろの汗をぬぐい、熱を冷ますよう濡れた布をまひろの首筋にあて熱を冷まします。

魘されるまひろに、なぜあの場所にいた、生まれてきた意味は見つかったのか、行くな、戻ってこい、と声をかけ続けます。

そして夜が明けました。

まひろの熱は下がり始め、呼吸も穏やかになっていました。

まひろの手を握った道長は安堵の息を漏らします。

そこに為時がやってきました。

一晩中ご看病くださってありがとうございました、と感謝の言葉を述べます。

しかし、大納言である道長には朝廷での役目もあるだろう、これ以降は自分たちでまひろの看病を行うから、どうぞお帰りください、と促したのです。

分かりました、と言った道長は、まひろに大事に致せ、と声をかけ帰っていきました。

朝、戻ってきた道長を迎えた倫子は、複雑な表情を浮かべました。

倫子は、昨夜道長がいたところでは明子の所ではない気がする、自分ではなく、明子でもなく、道長の心にはもう1人の誰かがいる、というのです。

その頃、道長の声を聞いたような気がしたまひろが目を覚ましました。

次回、第17回「うつろい」

一命をとりとめたまひろ(吉高由里子)。乙丸(矢部太郎)から道長(柄本佑)が夜通し看病してくれたことを知らされる。道長は民を救うべく疫病患者を収容する小屋を建てようとしていた。その頃、道隆(井浦新)は体調を崩し衰弱し始める。定子(高畑充希)は兄・伊周(三浦翔平)が関白に準ずる職につけるよう一条天皇(塩野瑛久)に働きかける。対する詮子(吉田羊)は…。そんな中、意外な人物がまひろを訪ねてくる。

NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイト

関白に見切りをつけた道長が疫病問題に取り掛かります。

その頃、道隆が体調を崩し、後継問題が起こるのです。

次期関白を誰にするのか、定子と詮子が画策を始めます。

どちらに軍配が上がるのでしょうか。

最後に

疫病に倒れる人々をよそに栄華を極める関白家の人々が鼻に付きましたね。

公任の言う通り、自信満々な様に苛つきました。

貧乏人がかかる病って、なんて酷い言い方なんでしょう。

こんな言い方、考え方では公卿たちから嫌われるのは当たり前ですよね。

兼家も何よりも家の存続、繁栄を考えていましたが、道隆ほど自分勝手ではなかったような気がしますよね。

もう少し民のことを考えていたような…、考えていたかな?

それでも道隆ほどあからさまではなかったような気がします。

自分の家の事しか考えていないのでは、誰もついてきませんよね。

早くそれに気づいて欲しいと思います。

兼家の息子でありながら、道長はずいぶんと民寄りの優しい気質に生まれましたよね。

栄華を望まず、このままでいいと言える道長と倫子。

このままでいて欲しいですが、2人の娘・彰子はいずれ入内することになるのですよね。

倫子の予言通り、結構すごく化けることになります。

楽しみですね。

道兼の変化にも驚きました。

道長の励ましのおかげでしょうか、呪縛が解けた道兼は見違えるようでした。

せっかくかっこよく汚れ仕事を請け負ったのに、道長が追ってきてしまったのでは意味がないではないですか。

まあ、追ってこなければまひろと再会できなかったのですがね。

それにしても素晴らしいタイミングで現れましたね。

身分も何も関係なく、まひろの大事に必死になる道長、素敵でしたね。

必死に帰って来いという所、心に沁みました。

せっかくだから、目が覚めるまで居たかったでしょうに、為時に促されて帰っていきましたね。

本当に2人はすれ違ってばかり、切なくなってしまいました。

さて、次回第17回「うつろい」では、とうとう道隆が倒れ、関白家の隆盛に陰りが見えてきます。

これまで道隆のいいように、帝から遠ざけられていた詮子の反撃が始まります。

朝廷内はどうなってしまうのでしょう。

次回、第17回「うつろい」、楽しみですね。

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