嵐の松本潤さん主演の2023年大河ドラマ「どうする家康」。
脚本は、稀代のストーリーテラー・古沢良太さんです。
毎週日曜BSプレミアム午後6時~、NHK総合午後8時~放送されます。
徳川家康の生涯を新たな視点で描く、スピード感溢れる波乱万丈の戦国エンターテインメント。
こちらでは、大河ドラマ「どうする家康」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。
さて、第46回「大阪の陣」では、方広寺の鐘に家康を呪う文字が記されているとして、徳川が豊臣を糾弾します。
徳川と豊臣の仲介役である片桐且元の暗殺未遂事件も起こり、家康は豊臣との対決を決意。
しかしそんな家康の前に真田丸が立ちはだかるのです。
前回のあらすじ
豊臣秀頼(佐久間龍斗さん)は19歳となり、麗しく逞しく成長を遂げていました。
秀頼の成長を受けて、茶々(北川景子さん)は、政権を豊臣に戻す野心を燃やしていました。
大阪城では関ヶ原の戦で牢人となった者たちを匿い、武具、兵糧集めも行い、世間では徳川と豊臣がぶつかるという噂でもちきりです。
これまで10年間、政務をとっていたのは徳川。
家康は豊臣には公家として、徳川の上に立ってもらう計画を立てました。
そして二条城へ招かれた秀頼は、公家として上座についてもらおうとする家康を交わし、家康をうまく誘導して上座に上がらせると、そのまま自身は下座に下り、武家として家康に跪いたのです。
このことは世にすぐに広まり、秀頼を跪かせたとして、民は徳川を非難。
世論は大阪に傾き、牢人は大阪に集まろうとします。
涼やかで柔和な様子で世論を操作する秀頼に対し、家康は警戒を深めます。
慶長17年、家康は来るべき時に備え、大筒を用意させることに。
平気で人を殺せるようになってしまった、自分は死ぬまで戦をし続けなければならないのかと嘆く家康を受け止め、支えたのは、かつての主君・今川氏真(溝端淳平さん)でした。
氏真は、兄として家康の弱音は全部自分が聞いてやる、と慰めたのです。
慶長19年、秀頼は方広寺の大仏再建に着手していました。
大々的に行う開眼供養には、諸国の大名をはじめ、公家、商人に至るまで、上下の区別なく招いていると言います。
これが行われてしまえば、ますます秀頼に力を付けさせてしまうと二代将軍・秀忠(森崎ウィンさん)は恐れています。
弱音を吐く秀忠に、自分の志を継いで欲しいと家康は懇願したのです。
大野治長(玉山鉄二さん)は、これからますます輝きを増す秀頼と70歳を超す家康ならば、家康の死を待てば黙っていても政権は手に入る、と言います。
しかし茶々は、家康が朽ちるのを待つだけでは惜しい、戦って勝ってこそ真の天下、として方広寺の鐘に刻む銘についての相談を受け、文言に細工をすることにしたのです。
その言葉こそ、家康を呪う言葉として、戦いのきっかけになるのです。
前回、第45回「2人のプリンス」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。
それでは、第46回「大阪の陣」のあらすじと感想です。
方広寺の梵鐘
家康は墨がいらない筆のペンシルを使って城の絵を描いていました。
それを使いながら、絵を描くことが好きだった千姫(原菜乃華さん)のことを思い出します。
かつて、秀頼に嫁ぐ前、何かあったら必ず駆けつけると約束したことを思い出していました。
慶長19年(1614年)夏、囲碁を打っていた秀頼と治長は、もうそろそろ徳川が騒ぎ出す頃かもしれない、と話しています。
どう出るだろう、と言う秀頼に治長は、どう出ても我らが望むところ、この時を待っていたと多くの者が秀頼のもとに集まってくると話します。
何の話をしているのかさっぱりわからない千姫は、何のことでしょう、と尋ねます。
すると茶々が、もうすぐ豊臣の世が甦るという話だと笑うのでした。
豊臣の威信をかけて、秀頼が建立した大仏殿。
その梵鐘に刻んだ文字が徳川に多くの波紋を投げかけていました。
「国家安康」という言葉は家康の文字を首と胴に切り分け、「君臣豊楽」という言葉は、豊臣を主君とするよう楽しむとされており、これは明らかに呪詛の言葉。
徳川を憎む者たちはこれに快哉を叫び、豊臣の世を更に望むことだろうと儒学者・林羅山(笑い飯哲夫さん)は言います。
しかし、臨済宗僧侶の金地院崇伝(田山涼成さん)は、それは言いがかり、言葉通り他意はないと豊臣は言うでしょう、と言います。
大御所の名が刻まれていることに気づかないわけがない、と林羅山がいうと崇伝は、あくまで大御所をお祝いする意図で刻みました、と豊臣は言うと言います。
「要するに、これを見逃せば幕府の権威は失墜し、豊臣はますます力を増大させていく、されど処罰すれば、卑劣な言いがかりをつけてきたと見なされ、世を敵にまわす、実に見事な一手」と正信は敵を褒めます。
「腹を括るしかないでしょうな」と正信は言います。
「大人しくしておられれば、豊臣は安泰であろうに」と嘆く阿茶。
「何故こうまでして天下を取り戻そうと」と不思議がる秀忠。
「倒したいんじゃろう、この儂を」と家康は呟いたのです。
加藤清正ら、豊臣恩顧の古参家臣たちは相次いでこの世から去り、今はかろうじて片桐且元(川島潤哉さん)だけが豊臣と徳川の仲を繋いでいました。
徳川の評定の場に呼び出された片桐且元は、全て自分の不手際、鐘は直ぐに鋳つぶすと頭を下げます。
しかし正純は、それだけではない、度重なる徳川への挑発、もはや見過ごすことはできない、と且元を責めます。
正純は、3つの条件を飲むようにと詰め寄ります。
秀頼は大阪を退去し、国替え、もしくは他の大名と同様、江戸に屋敷を持ち参勤、もしくは、茶々を江戸に、人質に差し出してもらう、いずれかを選んでもらう、と正純は言い切りました。
穏便に、という且元に対し、3つの求めのうちいずれかの条件を飲むように説き聞かせよ、と家康は言うのです。
大阪の反応
大阪城にて、報告した且元。
茶々はそんな求めどれ1つ受け入れられるわけはない、と突っぱねます。
これは徳川の謀略である、祝いの言葉を呪いの言葉と言いがかりをつけ、豊臣を潰す企てに他ならない、古狸の悪辣なる仕打ち、断じて許してはならない、と治長は声を張り上げます。
且元は、こうなることをわかっていてあの言葉を刻んだのだろうと治長を責めます。
戦をしてまたこの世を怪しくさせる気か!と怒鳴り付けるのです。
治長は、且元の方こそ家康にしっぽを振って、豊臣を危うくしているだろうと、且元を責め立てます。
且元は秀頼に、これからも引き続き徳川との仲介役をさせて欲しいと懇願。
秀頼は頼りにしていると、言い邸で休むよう促しました。
且元が去ると、治長はあれはもう家康に絡め捕られいる、害しようとする者も現れるだろう、と突き放しました。
それは且元を亡き者にすると言う意味か、戦になるのですね、と千姫は恐れます。
秀頼は、自分はどうしても徳川から政権を取り戻さなければならない、それが正しいこと、分かって欲しいと言います。
秀頼は千姫を安心させるように、其方は安心、と言うのです。
千姫は、秀頼の本心はどうなのかと問いかけました。
本当に戦がしたいのかと、問う千に、秀頼は、自分は豊臣秀頼なのだ、と俯いたのでした。
それぞれの思惑
江戸城にて、もし戦になったとしても、戦力の差を歴然、どうにかなる、と秀忠は言います。
すると江(マイコさん)は、大阪に入る千姫を案じ、秀忠に総大将となるようにと勧めるのです。
千を切り捨てる覚悟はできている、できてはいるけれど…、と俯く江。
着々と戦の準備を整える豊臣は、かつて大軍を指揮した武将たちを集めていました。
関ケ原の生き残り、長曾我部守親や毛利吉政、今は出家した織田常真(信雄)(浜野謙太さん)
もその場所にいました。
徳川を貶める言葉が飛び交い、賑々しく行われる宴に、居た堪れなくなった千姫は席を外し、廊下で涙を流していました。
そこに常信がやってきました。
常信はすれ違い様、「戦は避けましょう。貴方のおじい様には世話になった、やりとうない。儂の最も得意とする兵法をご存じかな?和睦、でござる」と笑ったのです。
「大丈夫、儂と片桐で何とかします」と常信は千姫を慰めたのです。
すると千姫は、且元が治長に暗殺される、と訴えました。
間一髪のところで脱出に成功した且元と常信。
伏見城にて匿われていました。
これで徳川と話せる者はいなくなった、と家康。
これが豊臣の返答、大阪の街は既に牢人たちで埋め尽くされていると言います。
豊臣は10万もの軍勢を集めていました。
家康は、正純に諸大名に大阪攻めの知らせを出せ、大筒の用意もするようにと命じました。
家康の居室に正信がやってきました。
こんな歳になってまだこんな重たいものを着なければならないのか、と嘆く家康に、腰を痛めないようにせねばなりませんな、と答える正信。
正信は、秀忠が総大将として全軍を率いると言っていると伝えます。
しかし本音は千姫を案じてのこと、秀忠に任せてみては、と提案します。
しかし家康は、秀忠は戦を知らない、と却下。
自分たちがいるではないか、という正信に、そうではない、秀忠は戦を知らなくていい、人殺しの術など覚えなくていい、と本音を零しました。
この戦は徳川が汚名を着る戦となる。
信長や秀吉と同じ地獄を背負い、あの世に行く、それが最後の役目だ、と家康は言います。
正信は、ならば私もお供しますか、と立ち上がりました。
こちらは汚れきっているから、と正信は言います。
「嫌な道連れじゃな」と家康が言うと「でしょ?」と正信は言い、2人は笑い合うのでした。
大阪の面々
大阪城に集まった武将たちの前に秀頼、茶々、千姫が姿を現しました。
膝を付いて礼を取る武将たちを見据えながら秀頼は語り始めました。
「豊臣に忠義を尽くしてきた皆皆、苦しく、ひもじく恥辱に耐える日々を送ってきたことだろう、よくぞここに集ってくれた、心より礼を言う」と言います。
総大将・秀頼に治長は名立たる武将たちを紹介していきます。
武将たちは口々に家康を貶める言葉を吐き、千姫はいたたまれず表情を曇らせます。
茶々は、「世を欺いて天下を掠め取った卑しき盗人が言いがかりをつけ、豊臣を潰しに来た。斯様な非道、許されていいものか。其方らは我が息子である、豊臣の子らよ、天下を一統したのは誰ぞ、正しき天下の主は誰ぞ、今この時、徳川家康を打ち滅ぼし、天下を我らの手に取り戻そうぞ!」と憎き家康を打ち倒すせと武将たちを煽るのです。
秀頼も「亡き太閤殿下の夢は、唐にも攻め入り海の果てまで手に入れることであった。余もその夢を受け継ぐ。共に夢を見ようぞ」と檄を飛ばします。
そして茶々は、千にも武将たちを鼓舞するよう命じたのです。
厳しい顔で見守っていた千は、苦しい胸の内を隠しながら、「豊臣のために励んでおくれ」と皆を鼓舞したのでした。
豊臣勢は大いに盛り上がるのですが、千の胸の内は徳川と豊臣の板挟みで苦しくなるばかりでした。
大阪の陣
慶長19年冬、大阪の陣が始まりました。
徳川方の兵は総勢30万に及ぶ大軍勢をもって天下一の城塞都市・大阪に進軍。
対する豊臣は10万。
14年ぶりの大戦、大阪の陣の始まりです。
家康は大阪城の南、一里ほどにある茶臼山に本陣を構えていました。
豊臣方を離れた片桐且元を徳川方に迎え入れていたのです。
家康は片桐に大阪の内の中を教えて欲しいと鼓舞します。
今回の戦が初めてという兵も多いため、渡辺盛綱(木村昴さん)に仕込んでもらっている、と正純は言います。
盛綱は、若い者はどうしようもない、戦を知らないくせに血気盛んで言うことを聞かない、それに礼儀がなっていない、と言うのです。
すると家康は、「お前に言われたら世話はない」と昔盛綱が家康の頭を叩いたことを話しました。
でも家康は許してくれた、と慌てる盛綱に、家康は一度たりとも許したことはない、と言います。
慌てて「ぶっ叩いてください」と跪く盛綱を横から正信が叩きました。
「え?」と驚く盛綱と正信のやり取りを笑いながら見ていた家康は、盛綱のような兵が自分の宝であった、と言います。
そして、盛綱の得た兵法の全て、若い者たちに伝授してやれ、と鼓舞しました。
軍議にて、家康はこの戦は自分が采配すると宣言。
秀忠は自分に従え、と命じます。
「この戦の責めは全て儂が負う、各々陣へ」と檄を飛ばしました。
大阪城を中心に、各地で局地戦が始まりました。
その全てにおいて、数で勝る徳川勢が勝利を収めていきます。
しかし、豊臣が話し合いに応じることはありませんでした。
大阪城の秀頼は、この大阪城は堅牢で、籠城すれば落ちることはない、と皆に言い聞かせます。
茶々も、家康の兵は泰平を貪ってきたが、豊臣の兵たちはこの日のために鍛錬を続けてきた虎、負けるわけはない、と言うのです。
本陣の家康のもとに、前田勢合わせて数千が討ち取られたとの報告が入りました。
今は亡き真田昌幸の次男・信繁(日向亘さん)が築いた真田丸によって徳川勢の数はずいぶん減らされてしまいました。
真田の猛攻に、豊臣方は沸き立ちます。
家康は再三和議を申し入れているが、応じることはない、と治長は声を挙げます。
我らは戦い続ける、家康に死が訪れるその日まで、と決意を新たにします。
その言葉を聞いた千姫の表情は曇るばかりです。
家康は、戦を長引かせないために大筒を使うと決めました。
反対する秀忠に、家康は秀頼を狙う、と宣言。
戦が長引けば、より多くの者が死ぬ、これが僅かな犠牲で終わらせる術だ、主君たるもの、身内を守るために多くの者を死なせてはならない、と言い聞かせます。
そして、家康は大阪城本丸に向けて大筒を発射しました。
届かないと思っていた大筒は、大阪城にしっかりと届き、大阪城の中は阿鼻叫喚、兵たちも女たちも泣き叫び逃げ惑います。
本陣の秀忠は、その凄まじい威力、あまりの惨状に、「父上、やめてください、父上、やめろ、こんなのは戦ではない。父上、もうやめろ!」と泣きながら訴えます。
それを受け止めながら「これが戦じゃ、この世で最も愚かで、醜い…人の所業じゃ」と涙を零し、吐き捨てたのです。
大阪城の屋根が崩れ、激しい崩落が起こりました。
恐怖に身を竦ませ動けなくなっていた千姫を見た茶々は、千姫に駆け寄り覆いかぶさりました。
千姫が身を起こした時には、茶々は負傷し気を失っていました。
その下にいた人々は全て屋根の残骸に押し潰されていたのです。
千姫は、その惨状に絶叫し「義母上、義母上」と何度も叫んだのです。
次回、第47回「乱世の亡霊」
家康(松本潤)の大筒による攻撃で難攻不落の大阪城は崩壊。茶々(北川景子)の妹・初(鈴木杏)と阿茶(松本若菜)が話し合い、秀頼(佐久間龍斗)が大阪に留まることと引き換えに、城の堀祖埋めることで和議が成立する。だが乱世を望む荒武者たちは全国から大阪城に集まり続け、豊臣を滅ぼすまで平穏は訪れないと、家康は再び大阪城に兵を進める。そんな中、初と江(マイコ)は、姉・茶々を止められるのは家康だけだと訴える。
NHK大河ドラマ「どうする家康」公式サイト
大筒の使用により、形勢は徳川に大きく傾き、和議が成立しました。
しかし、戦を求める者たちは大阪に集まり、またもや不穏な気配が。
豊臣がある限り、平穏は訪れないと悟った家康は、もう一度大阪を攻めると決めたのです。
家康を責める声を苦しい思いで聞いていた千姫ですが、大筒の攻撃を受けたことで、家康に対し恨み、憎しみの感情を持ってしまいます。
千姫の豹変に驚きましたが、恐怖体験とそれを庇ってくれた茶々への思いで変化したのでしょうね。
次回、第47回「乱世の亡霊」、平和を渇望する家康の思いは豊臣に届かないのでしょうか。
最後に
とうとう大阪の陣が始まってしまいました。
どうしても戦を避けたかった家康ですが、豊臣方は徳川を挑発、戦に発展してしまいました。
豊臣と徳川の板挟みになって、家康の悪口を言われるたびに顔が曇る千姫が可哀そうでしたね。
千姫にとって家康は優しい大好きなおじい様ですものね、周りの人々全てから憎まれているように感じて、哀しくなってしまうでしょう。
それでも気丈に豊臣を鼓舞する言葉を発した千姫、健気でしたね。
それを気遣うように見る秀頼の姿も微笑ましかったです。
しかし秀頼は、秀吉の影響を受けすぎですね。
唐入り、その先まで夢を見ようなんて、朝鮮出兵の真実を誰も教えてくれなかったのでしょうか。
戦を知らない世代が、大きな夢を見る、恐ろしいことです。
あの出兵の凄惨な事実が伝わらず、まだ戦を続けようとする若い世代には危うさを感じます。
家康たち、あの時代を知る人々が何としても平和な戦のない世を作ろうと必死になっているのに、なぜそれが届かないのでしょうか。
残念です。
それにしても、北川景子さん演じる茶々の迫力は凄いですね。
兵たちを鼓舞するあの姿は本当に凄い。
天下を一統したのは誰ぞ!正しき天下の主は誰ぞ!というコール&レスポンスは素晴らしかったです。
あれでは煽られてしまいますよね。
素晴らしいカリスマ性だと感じました。
久しぶりに登場した人々もいましたね。
渡辺守綱と織田信雄。
相変わらず小物のように、豊臣方でも調子のいいことを言っていた信雄。
堀を掘って手柄を立てた榊原康政だったのに、なんで信雄の手柄のようになっているんだか。
ちょっと憤ってしまいましたけど、その後、千姫に大丈夫、何とかする、と言っていた姿はかっこよかったです。
千姫と同じ気持ちを持っていたことがわかり、千姫には救いだったのでしょうね。
片桐且元暗殺計画を知っていながらどうにもできず苦しんでいた千姫が縋ることができたことに安心しました。
それから木村昴さん演じる渡辺盛綱。
公式ホームページを見ると、家臣団の殆どが亡くなっていて、哀しくなっていたのですが、渡辺盛綱は生きていました。
昔からの家臣は残るところ松山ケンイチさん演じる本多正信と渡辺盛綱のみ。
2人の掛け合いが妙にほっこりとして、凄く和みました。
あの頃は、もっとたくさんの突っ込み役がいたのに、今は正信だけになってしまいました。
ずいぶんたくさんの時間が流れたのですね。
さて、大阪の陣が始まり、苦悩しつつ家康は戦を進めていきます。
これからの時代を担う秀忠には戦の仕方など知らなくていい、自分が責めを負う、と言った苦し気な表情、秀忠にやめろと詰め寄られながら、それを受け止め、戦の醜さを語る家康の表情に胸が苦しくなりました。
また、それを見守る正信の姿にも、なんとも言えない苦しい気持ちがわいてきました。
徳川では、戦の苦しさ、非道さ、惨さ、醜さ、あらゆることが伝わっているのに、なぜ豊臣ではそれが伝わっていないのでしょうか。
戦無き世を作りたいと願う家康の思いは、どうしたら豊臣に届くのでしょうか。
しかし、家康が放った大筒により、平和を願っていた千姫の気持ちも変わってしまいました。
凄惨な経験をしたからこそ、それをやった家康が許せないのでしょう。
そうやって憎しみは連鎖していくのだと、教えられた気がします。
どこかで断ち切るべきなのでしょうが、戦無き世とは、本当に難しいものですね。
さて、大坂冬の陣は終わりましたが、まだ夏の陣が残っていますね。
一応の和議は結ばれましたが、まだまだ不穏な気配は残っています。
次回、第47回「乱世の亡霊」では、家康は乱世の亡霊を引き連れて滅ぼうとするようですね。
この世の穢れ、妄執など全て自分が引き受けて、綺麗な次世代を秀忠に託すわけですね。
戦無き世を作るという夢は、叶うのでしょうか。
後2回、絶対に見逃せませんね。