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鎌倉殿の13人 第4回「矢のゆくえ」のあらすじと感想

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61作目となる2022年大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」。

脚本は、三谷幸喜さん。

主役の北条義時を務めるのは、小栗旬さんです。

毎週日曜(総合)午後8時、(BSプレミアム、BS4K)午後6時、毎週土曜日午後1時5分から再放送が放送中です。

目次

前回のあらすじ

治承3年(1179年)11月、平清盛(松平健さん)がクーデターを起こし、後白河法皇(西田敏行さん)を幽閉しました。

自身の孫である安徳天皇を即位させるためです。

その時、安徳天皇はわずか1歳3か月でした。

伊豆の北条家では源頼朝(大泉洋さん)と北条家の長女・政子(小池栄子さん)の間に大姫が生まれていました。

治承4年、日照りが続き、人々は飢饉の不安に怯えていました。

ある日、頼朝のところに、後白河法皇の御子・以仁王(木村昴さん)からの挙兵を促す勅書が届きました。

以仁王の後ろ盾として、清盛の信頼が厚い、源氏の長老・源頼政(品川徹さん)が付きました。

しかし、頼朝は頼政では人はついてこない、と判断し、自分は挙兵に加わらないと決めました。

頼朝は、北条家の次男・義時(小栗旬さん)に、挙兵はしないと告げました。

そして、自分の手で平清盛を討たなければ意味がない、と本音を吐露します。

義時は、そんな頼朝に、自分は戦にも政にも興味はない、と突き放すのでした。

後日、頼朝宛に文が届きました。

都も混乱しているらしく、22日に書かれた文と26日に書かれた文が同時に届きました。

22日には以仁王が予定を早めて挙兵したと書かれており、26日の文には反乱は鎮圧さされ、頼政は自害、以仁王も落命したと書かれてありました。

頼政が亡くなったことで、平時忠が新しい国主となりました。

大番役の役目を終えて、坂東に戻ってきた大場景親(國村隼さん)は、ますます平家が栄える、と早々に頼朝と縁を切った伊東祐親(浅野和之さん)に笑いかけました。

同意する祐親ですが、頼朝と縁を結んだ北条家は自分の娘を縁付かせています。

孫にあたる宗時(片岡愛之助さん)や義時を心配し、北条家にやってきて、早く頼朝と縁を切り、政子を新しい国主に差し出し、北条家を守れと助言しました。

一度頼朝を受け入れると決めたからには放り出すわけには行かないと決めた北条時政(坂東彌十郎さん)ですが、波風を起こしたいわけではない、と新しい目代に挨拶に行くことにしました。

飢饉を見越して瑞々しい野菜を携えて行ったものの、面会に出てきたのは目代ではなく、目代後見の堤信遠(吉見一豊さん)でした。

堤は、時政が差し出した野菜を蹴り踏み潰し、潰れた野菜を時政の顔に押し付けて侮辱しました。

時政と義時は屈辱に耐え、持ってきた野菜を持ち帰りました。

ある夜、頼朝の夢枕に後白河法皇が立ちました。

平家を倒せ、と訴える後白河法皇にうなされ飛び起きた頼朝。

後日、都から平家が残党刈りをしているから逃げろという知らせが届きました。

宗時は今こそと挙兵を促すのですが、頼朝は取り合いません。

しかし妻・政子は頼朝の本心を見抜いていました。

政子に、戦の勝算を聞かれた義時は、従兄弟である三浦義村(山本耕史さん)に相談しました。

義村の試算を聞いた義時は、国衙に捨てられていた木簡を調べれば、民の数や兵力を計算できると気づきました。

ある日、時政は訪ねてきた三浦義澄(佐藤B作さん)から、後白河法皇からの密旨を受け取りました。

偽物と思いながら、頼朝の側仕えに渡した時政。

その後、頼朝は政子に背中を押され、義時の試算と後白河法皇の密旨に力を得て、挙兵を決断したのでした。

前回、第3回「挙兵は慎重に」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは、第4回「矢のゆくえ」のあらすじと感想です。

挙兵の日

頼朝は、挙兵の日を易で8月17日と決めました。

その日は三嶋明神の祭りにあたります。

祭りの日なら守りが手薄になると三浦義村や和田義盛(横田栄司さん)は喜びます。

まずは目代・山木兼隆を討って、関東挙兵の狼煙をあげようと宗時は気勢をあげます。

義時は、同時に北条を侮辱した堤も一緒に討ち取りたいと意見しました。

時を同じくして三浦勢も挙兵します。

一団となった後は、相模に道を作り、坂東中から兵を集めます。

その後は鎌倉を本拠にしようと話し合います。

鎌倉は、頼朝の父・義朝が本拠としていた地です。

源氏の名のもとに坂東武者が集うのにふさわしい、と頼朝も納得しました。

宿敵平家を倒し、後白河法皇を救い出せ…。それは、踏み出せば二度と戻れない長く苦しい旅の始まりでした。

挙兵の日を17日と決めたのは、時政の後妻・りく(宮沢りえさん)の謀でした。

慎重な頼朝が挙兵を取りやめるのを危惧したからです。

集まらない兵

8月16日、現在、集まった兵力は、北条が9、仁田が4、工藤5、合わせて18です。

頼朝は不安に駆られるのですが、義時は明日までに何とかすると請負いました

300と聞いていた頼朝は、不安にかられるのですが、宗時たちは、佐々木も山内もまだ来ていない、初めはこれくらいだ、と慌てません。

戦に勝てば、そのうち人は集まってくると話しています。

義時は、明日までに300は難しくても200は集めると宣言、宗時と手分けして協力してくれる一族を探します。

出かけようとする義時を、対岸を眺めていた政子が呼び止めました。

対岸からは八重がこちらをずっと眺めています。

八重に笑顔を向けながら、政子は、八重と頼朝がどうにかなったら自分は何をするかわからない、と宣言するのでした。

八重は義時を呼び止めました。

義時を自分の家に連れて行くと、なんだか酷く慌ただしいが戦でもするのかと尋ねてきます。

義時はとぼけるのですが、八重は、自分は頼朝の元妻、頼朝が不利になるような真似をしない、と断言。

義時は、仮の話として戦が始まったらすぐ逃げられるよう準備した方がいいと助言するのでした。

立ち去ろうとする義時に、「大願成就、川の向こうからお祈りしています、と佐殿に伝えて」と声をかけたのでした。

奔走する義時

北条の者は、些か戦を軽く見ているのではないかと頼朝は立腹します。

政子は、確かに父も兄も呑気で、そのような傾向にある、と答えます。

しかし、弟の義時は違うという政子。

ピリピリする頼朝を落ち着かせようと、政子は大姫と遊ぶことを提案します。

一緒に庭に出たものの、頼朝は苛々した様子。

頼朝は、今は正念場故、許して欲しいというと、しばらく離れて暮らすことを提案しました。

政子が何か手伝えることはないかと聞いても、「ない」と余裕のない様子です。

北条にやってきた土肥実平(阿南健治さん)と対面した義時は、土肥が頼朝挙兵に懐疑的になっていることを知りました。

宗時は土肥は頼朝の味方になってくれるはずと言っていた、と義時は伝えるのですが、土肥は宗時は調子のいいことばかり言ってそのようなことは言っていない、と激高します。

頼朝が平家に勝ったとして、所領は安堵されるのか、そもそも頼朝は信用できるのか、と詰め寄ってきます。

対面から戻った義時は頼朝に、力になってくれる豪族に頭を下げて欲しいと懇願しました。

しかし頼朝は、源氏の棟梁たる自分が、こんな田舎の豪族に頭を下げるなどできない、と突っぱねます。

義時は、冷たい表情を浮かべると、頼朝に近づき、「そのお考え、1日も早くお捨てになられた方がよろしいかと存じます」と詰め寄ってきました。

確かに我々は坂東の田舎者ですが、しかしながら今はその坂東の田舎者が力を合わせなければならぬ時です。彼らあっての佐殿、それをお忘れなきよう、と諭したのです。

義時の言葉に考えを改めた頼朝は、控えていた土肥実平のもとに行くと、来訪を感謝し、その手を取ると、自分が頼りにしているのは土肥だけだと訴えたのです。

感激した土肥は、味方することを約束したのです。

「嘘も誠心誠意付けば誠になる」と義時に言って聞かせた頼朝。

義時は、岡崎義実(たかお鷹さん)も来ている、と告げると、頼朝は「岡崎の誰?」と言いながら土肥と同じように、訪問を感謝し、助力を訴えたのでした。

頼朝の側近・安達盛長(野添義弘さん)が頼朝の乳兄弟にあたる山内首藤経俊(山口馬木也さん)に援軍を頼みに行くのですが、山内は流人の頼朝が平清盛に敵うはずがない、此度の挙兵は富士の山に犬の糞がケンカを売っているようなもの、わしは糞にたかるハエにはならん、と援軍を拒否。

武士の情けとして大庭景親には知らせずにおいてやる、と言うと、安達を追い出したのです。

乳兄弟であった山内の拒絶に、頼朝は深く傷つくのですが、頼朝の祖父・為義の娘婿である佐々木秀吉(康すおんさん)が加勢に現れました。

佐々木の訪れに喜んだものの、加勢に来るのは4兄弟のみと知り、頼朝は不安になります。

八重の動き

伊東の八重は、義時から聞いた情報を、父・祐親に密告していました。

祐親は「でかした!」と喜びます。

八重は、頼朝が負けた場合、どうなるのかと尋ねてみました。

もちろん死罪、と言われると、自分のせいで死罪となるのは目覚めが悪い、どこか別の場所に流罪にならないのか、と聞いてみます。

兄の祐清も八重に同意し、祐親は、挙兵が未然に防げれば、と答えました。

頼朝の夢枕に後白河法皇が立ちました。

頼朝の頬を二度三度と打ちながら、挙兵はどうなっていると尋ねます。

挙兵するならしっかりやれ、と頼朝に喝を入れる後白河法皇。

またもや頼朝は自分の悲鳴で目を覚ましました。

毎晩これでは辛い、と項垂れました。

8月17日~察知される挙兵

8月17日、伊東は頼朝挙兵の話を大庭景親に報告しました。

俄かには信じられない話に大庭が驚いていると、そこに山内もやってきて、頼朝が挙兵すると報告しました。

自分も誘われたが断った、という山内に、大庭は、頼朝はいつどこを狙うつもりかと尋ねてきます。

山内は答えられず、大庭に下げられてしまいました。

しかし大庭は、その情報から頼朝は兵集めに苦戦しているのではと考えました。

祭りの準備を進めている三嶋明神で、宗時と祐清は会いました。

噂は聞いている、戦うのは気が重い、という助清に「三浦も和田もこちらについた」と宗時は言うのでした。

義母と娘

念仏を唱えて仏に祈る日々を送っていた政子を、りくは、呼び出しました。

敵の家族も神仏に祈っている、神仏はどちらの味方をすればいいのか、そんなことは無駄だから仏に祈るのは辞めなさい、と言うのです。

政子は、ならば何をしていればいいのか、と聞き返すと、佐殿に何もするなと言われたならしなければいい、戦は男がするもの、女はその先のことを考えればいい、と戦後、時政が作ってくれるという館の見取り図を見て、思いを馳せているというのです。

政子はそんな、りくに笑顔を見せ、心をなごませたのでした。

8月17日~山木の所在

安達は目代・山木の家人を捉え、祭りの日には館の警備が手薄になると知りました。

しかし、その日山木がどこにいるのかがわかりません。

杜撰な計画に頼朝は眉を潜めます。

義時は、頼朝は計画を仕切りなおしたいと考えている、と集まった人々に伝えるのですが、計画は既に伊東に知られている、と宗時は言います。

挙兵を遅らせるにも、18日は頼朝が一切の殺生を控えている日で、19日では遅すぎます。

どうにもならない状況に、頼朝は「取りやめだ!」と叫んだのでした。

義時は、対岸の八重を訪ね、祭りの日に山木がどこにいるのか調べて欲しいと頼んだのです。

父を裏切れというのか、という八重に義時は「八重さんは我らの味方と思っている」と答えたのです。

八重は、祐親に頼朝の挙兵のことを伝えたと話しました。

頼朝を殺されてもいいのか、と聞く義時に、八重は「命は取らないと父が約束した」と答えます。

義時は「甘い!爺様はそんな人じゃない」と八重の甘さを指摘します。

これ以上は何を言っても無駄、と義時は立ち去ろうとするのですが、八重の「北条も愚かな、佐殿の口車に乗せられて無謀な戦を始めるとは」という言葉に振り返り、八重に詰め寄りました。

「坂東の地は平家に与する者たちの思うがまま。飢饉が起これば多くの民が死にます。だから我らは立つのです」と言い放ちました。

その言葉に八重は揺れました。

皆が集まる中、義時は八重に情報を漏らしたことを詫びました。

自分の浅知恵だったと頭を下げる義時の頬を宗時は打ちました。

そんな中、佐々木の4兄弟が到着しました。

川向こうから北条を眺める八重に、夫の江間次郎が声をかけました。

「三嶋明神に行ってみませんか?」

八重は「祭りで父にばったりとか」と答えます。

江間は「伊東殿は行かれないです。ああいった場はお好きではないので」と言うのです。

八重は躊躇いがちに「あの方は?目代の」と聞きます。

すると江間は「山木様は昨日落馬して、足を痛めて館に居られます」と答えたのです、

「表で待ってます」と江間が立ち去ると、八重は白い布を結んだ矢を対岸の北条館に向けて放ったのでした。

対岸から撃ち込まれた矢を受け取った頼朝は、それが八重からの矢だと気づきました。

白い布は、今夜会いたい、という意味でした。

山木は館にいる、と確信を得た頼朝は、挙兵を決行すると決めたのです。

挙兵決行

祭りを避けてこっそり行こう、と時政が言うと、頼朝は「堂々と大通りを行け」と命じました。

「一同、都におわす院の思し召しである、山木が首、見事上げて参れ!」と檄を飛ばしました。

治承4年8月17日深夜、北条宗時率いる頼朝の軍勢は、北条館を出発しました。

堤の館に到着しましたが、堤まで館にいるという確証はありません。

そのことを告げる義時に、宗時は「目代が行かないのに後見が祭りに行くわけないだろう」と安心させます。

義時の恐れを感じた宗時は、怖いのか、と尋ねます。

義時が頷くと、自分も怖い、と笑うのです。

父の時政も加わって、少し緊張が解けたのです。

その時、一同が持ち場に付いたと知らせが来ました。

佐々木恒高(江澤大樹さん)が放った1本の矢、この瞬間、4年7か月に及ぶ源平合戦が始まったのでした。

次回、第5回「兄との約束」

闇夜にまぎれ、堤館と山木館を立て続けに襲撃した源頼朝(大泉洋)の一党。見事に首級を挙げて勝利した頼朝は、北条義時(小栗旬)の知恵も借り、坂東での政まつりごとの第一歩として土地の分配を始める。だが、これを知った平家方が激怒。相模では、奉行を務める大庭景親(國村隼)が梶原景時(中村獅童)ら三千の兵を率いて出陣。伊豆でも、頼朝討伐に燃える伊東祐親(浅野和之)が動き出す。これに対する頼朝は全軍を率いて鎌倉を目指すが……

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式サイトより

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式サイトより

とうとう源平合戦が始まりましたね。

なかなか煮え切らない頼朝でしたが、檄を飛ばすところなどはさすがの迫力でしたね。

予想していた兵力よりはだいぶ少ない兵でしたが、見事山木を討ち果たします。

坂東の政も始めるのですが、それを知った平家方の激しい反撃にあいます。

来週は、義時の兄、宗時に悲劇が起こってしまいます。

源氏再興を目指し、平家を倒そうと1人頑張ってきた宗時。

前向きでひたむきで、憎めない宗時は一体どうなってしまうのでしょうか。

来週の展開が気になりますね。

最後に

なかなか兵が集まらない展開にハラハラしましたね。

結局全員で24人。

これはなんとも心許ない。

失敗できない頼朝としては、不安になる気持ちも分かります。

伊東に計画を知られているからには後にも引けず、この辺の展開がドキドキでした。

煮え切らない頼朝でしたが、堂々と行け!と檄を飛ばすシーンはかっこよかったです。

今回は、新垣結衣さん演じる八重が大活躍でしたね。

政子を敵視し、頼朝は幸せではない、と言い切ったり、自分は頼朝の元妻だから、頼朝に不利なことはしない、など、頼朝にまだ心を残している様子がよくわかりましたが、挙兵のことは伊東に伝えてしまいました。

頼朝をまだ思っていても、伊東も大事、ということですね。

最後には情報を知らせてくれて、安心しました。

今まであまり声を聞いたことがなかった八重の夫役の芹澤興人さんの美声に驚きました。

ものすごく渋くて素敵な声です。

やっぱり場を和ませたり引き締めたりするのは坂東彌十郎さん演じる北条時政ですね。

妻・りくとのシーンも和やかですが、親子で緊張を解し合うところなど、良いシーンでしたね。

坂東武者の素朴で誠実なところがよく伝わってきます。

それから、主役の小栗旬さん演じる北条義時が、ようやく感情を見せてきました。

淡々と仕事をし、様々な人々に振り回されていても、あまり感情を表に出さなかった義時が、堤への恨みと挙兵する理由の時に感情を顕にしたシーンは新鮮でした。

これからもっと感情が揺れる義時を見られるのでしょうか。

楽しみですね。

来週は、源平合戦の初戦です。

これから平家方・伊東家とも戦をしなければなりません。

仲のいい祐清などもいますし、なんといってもお祖父さんと戦わねばならないのは辛いですね。

しかし、世を変えるため、頼朝一党は立ち上がりました。

戦だから、皆命を掛けて戦っていると分かっていても、やはり登場人物の死は悲しくなります。

次週、誰よりも源氏再興を望んだ北条宗時に悲劇が起こります。

義時は兄とどんな約束をするのでしょうか、何を託されるのでしょうか。

次回、第5回「兄との約束」片岡愛之助さんの戦いに注目ですね。

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