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鎌倉殿の13人 第24回「変わらぬ人」のあらすじと感想

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61作目となる2022年大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」。

脚本は、三谷幸喜さん。

主役の北条義時を務めるのは、小栗旬さんです。

毎週日曜(総合)午後8時、(BSプレミアム、BS4K)午後6時、毎週土曜日午後1時5分から再放送が放送中です。

目次

前回のあらすじ

源頼朝(大泉洋さん)の嫡男・万寿(金子大地さん)の初陣となる巻狩りの仕切り役となった北条時政(坂東彌十郎さん)は、北条義時(小栗旬さん)らと共に準備を進めています。

その際、義時から、烏帽子親になった曽我兄弟が謀反を企て、時政を利用していると聞かされ、時政は愕然としました。

曽我兄弟には敵討ちのために、北条の兵を貸すことを約束しています。

時政は義時と相談し、信頼のおける者を潜入させることにしました。

そして始まった巻狩り。

坂東各地から御家人が集まり、腕を競い合うのですが、肝心の万寿が全く獲物を狩ることができません。

義時の嫡男・金剛(坂口健太郎さん)は成長著しく意気揚々と子鹿を仕留めてきました。

巻狩り2日目、弓が苦手な万寿は獲物を取ることができず、金剛はいとも簡単に鳥を射落しました。

万寿の乳母夫である比企能員(佐藤二朗さん)は、時政と義時に動かない鹿を用意するよう依頼します。

呆れながらも金剛が獲った子鹿を加工して動かない鹿を用意した北条親子。

翌3日目、万寿は動かない鹿目掛けて矢を射るのですが失敗。

脇に控えていた八田知家(市原隼人さん)が鹿を射抜き、万寿の手柄と見せかけました。

しかし、万寿はそれが頼朝により仕組まれたことだと気づいていました。

万寿は金剛に、いずれ必ず弓の名手になるのだと、誓ったのでした。

建久4年(1193年)5月28日、事件は起こりました。

頼朝は、比企が連れてきた比奈(堀田真由さん)のもとに忍んで行くのですが、義時に察知され失敗に終わります。

もう義時と女を争う気はない、と激怒した頼朝は1人で自身の宿に戻ります。

豪雨の中、曽我兄弟と北条の兵は曽我兄弟の仇である工藤祐経(坪倉由幸さん)のもとに向かう振りをして、頼朝へと進軍していました。

途中、義時が付けた仁田忠常(高岸宏行さん)により謀反が発覚し、兄・曽我十郎と仁田は戦闘になりました。

弟・曽我五郎は頼朝の寝所を狙いますが、待ち受けていた畠山重忠(中川大志さん)と戦闘になりました。

隙を見て頼朝の寝所に入り、逃げる頼朝を背中から斬った曽我五郎ですが、それは頼朝の身代わりをしていた工藤祐経だったのです。

頼朝死亡説は鎌倉に届き、比企能員に唆された源範頼(迫田孝也さん)は、鎌倉を支えるため、自分が鎌倉殿として采配しようと側近たちに告げたのです。

頼朝の死が確定してない状況でのことに、大江広元(栗原英雄さん)は反対。

三善康信(小林隆さん)は範頼に賛同しました。

時政が烏帽子親となっている曽我五郎の謀反は、北条にとって最大の危機です。

義時は、死んだ工藤が曽我兄弟の仇だったことを逆手に取り、これは謀反に見せかけた敵討ちであったと頼朝に進言します。

自分の治世に謀反などという傷があっては困る頼朝はその案を採用し、曽我兄弟の敵討ちは見事だと褒め称え、しかし、巻狩りを騒がせた罪として、斬首を言い渡したのでした。

こうして、曽我兄弟の敵討ちという形で終わった事件でしたが、事件はそれだけでは終わりませんでした。

頼朝の安否がわからぬうちに、範頼が次期鎌倉殿として振る舞い始めたと聞いた頼朝は、範頼に不信感を持ち、怒りをぶつけるようになったのです。

前回、第23回「狩りと獲物」を見逃した方は、ぜひこちらをどうぞ。

それでは、第24回「変わらぬ人」のあらすじと感想です。

範頼の処罰

富士野から無事に戻った頼朝に安堵する政子。

家族が下がると、頼朝は義時を呼び止め、範頼がしでかしたことを打ち明けます。

その頃、範頼と三善は頼朝の安否を確かめず先走った行動を起こした事を後悔していました。

朝廷に送った使者はすぐに呼び戻したものの、範頼の早まった行動は頼朝が疑うには充分すぎるほど。

頼朝亡き後の鎌倉を支えるため、全ては鎌倉の為だったと言っても信じる頼朝ではありません。

三善が朝廷に送った使者は、梶原景時(中村獅童さん)によって捕らえられ、書状は頼朝の手に渡っていました。

頼朝は、範頼が次期鎌倉殿を狙っての行動だと判断し、範頼を呼ぶよう義時に命じました。

富士の巻狩りで起こった頼朝暗殺未遂。

その余波が鎌倉を揺るがしていました。

野心を見せたものを頼朝は許しません。

範頼は、初めに範頼を焚きつけた比企能員に取り成しを頼もうとするのですが、面会を断られてしまいます。

比企一族には関わりないことを示すため、比企能員は妻・道(堀内敬子さん)に言われるまま病と称して範頼との面会を拒んでいたのです。

そこに義時がやってきました。

義時は頼朝が範頼を呼んでいると告げ、この一件には比企も関わっているのかと問い質すのですが、範頼は全て自分1人でやったことと、比企や三善を庇ったのです。

範頼は起請文を差し出し、謀反の意志がなかったこと、曽我兄弟との関わりもなく、全ては鎌倉のために起こしたことだと釈明します。

しかし、大江は範頼が差し出した起請文に偽りがあると難癖をつけたのです。

起請文には鎌倉殿への忠義を尽くすと書かれており、それは源氏の嫡流の名を捨て、一御家人になるということなのに、署名の箇所には源範頼と書かれていると言うのです。

これは偽りであり、野心がある証拠と言われた範頼は、次第に釈明する気も失せ、「もう、結構にございます」と諦めたのです。

範頼の処罰問題で、安達盛長は比企尼(草笛光子さん)に助けを求めました。

比企尼や安達は、範頼は謀反を起こすような人物ではない、血を分けた兄弟なのだから、と必死に取りなします。

頼朝は、疑われるようなことをした、それだけで罪、と言い募ります。

比企尼は、昔のように優しい心を忘れないで欲しいと訴えるのですが、かつての自分はいない、こうやって自分は生き延びたのだと反論した頼朝。

比企尼は思わず頼朝の頬を打ってしまいました。

範頼は死罪を免れ、伊豆の修善寺への幽閉されることになりました。

修善寺まで護送してきた時政は、ほとぼりが冷めたらまた戻れる、待っていると範頼を慰めました。

今の自分は分不相応なことをしているのでは、伊豆の田舎に戻りたくなる、と言った時政に、範頼は兄を頼む、と頼朝のことを案じる言葉を言い、時政に託すのでした。

曽我事件の関与を疑われた岡崎義実(たかお鷹さん)は出家させられました。

やってきた梶原を見て、自分は殺されるのかと戦く岡崎。

しかし梶原は、命を取るなら出家などさせない、頼朝挙兵にいち早く駆けつけた岡崎への功を頼朝は忘れてはいない、として死罪ではなく、出家させたのでした。

岡崎は鎌倉を去り、こうしてこの事件はひとまず終わりとなったのです。

大姫の思い

義時は比企一族の比奈と暮らし始めていました。

そこを訪れた三浦義村(山本耕史さん)。

義村はもう自分は隠居して、跡目は弟に継がせるのだと言い始めます。

人を疑ってばかりの生活に飽きたというのです。

本気か嘘がわからない義時ですが、もう少し付き合って欲しいと、義村に頼んだのでした。

後白河法皇の崩御により、話が進まずにいた大姫の入内。

頼朝は入内を諦め、京で勢力を伸ばしている一条高能との縁談を画策しました。

京から一条高能がやってきて大姫と過ごすようになったのですが、大姫は許嫁がいると縁談を断ってしまいます。

大姫をなんとかしろと叱責された政子は、大姫を呼び出し、阿野全成(新納慎也さん)の怪しい術を受けさせようとしました。

阿野全成は術により義高を呼び出すといいます。

全成の術により降臨した義高と話した大姫はそれが全成の芝居と気付き、心を閉ざしてしまいました。

大姫は、和田義盛(横田栄司さん)の下にいる巴御前(秋元才加さん)に会いに行きました。

亡き義高のことを聞くためです。

大姫は、最近義高がどんな顔だったのか、どんな声だったのか記憶が薄れてきて、心の中から義高が消えてしまうのが怖いと訴えます。

そして、巴に義高のことを聞かせて欲しいと懇願したのです。

巴は、自分のことを話すと言い、義仲と自分のことを話し始めました。

義仲は尊敬する主であるとともに自分の想い人であったと打ち明けます。

義仲が死んだ時は自分も生きていても仕方がないと思っていたが、和田に出会い、大事に扱ってもらううちに、生きていて良かったと感じるようになったといいます。

巴は、人は変わる、生きている限り前に進まなければならない、と話します。

それに、義仲はそんなことで怒るような人ではない、と笑ったのです。

義高について伝えることなど何もない、という巴。

あれほど慕っていた大姫が忘れかけている義高のことを、自分が覚えているはずがない、と言うのです。

面影が薄らいだということは、それは義高が前へ進めと言っている証。

そう言って巴に諭された大姫は、頼朝が望むように、京へ行き入内する覚悟を決めたのでした。

大姫の入内

建久6年(1195年)3月4日、頼朝は政子・大姫・元服した頼家(万寿)と共に2度目の上洛を果たしました。

後白河法皇亡き後、実権を握ろうとした九条兼実(田中直樹さん)ですが、その前に立ち塞がったのは中納言・土御門通親(関智一さん)。

頼朝は上洛に際し、東大寺の再建に多額の支援を贈り、宋の技匠・陳和卿への対面を望んでいたのですが、陳は頼朝が多くの命を奪った頼朝との対面を拒み、土御門も頼朝など放っておけと言い放ちます。

取りなそうとした九条はそれに従うしかありませんでした。

大姫入内に対し、力を貸すと約束していた丹後局(鈴木京香さん)のもとへ挨拶に行った大姫と政子ですが、丹後局から田舎者と謗られ、そう簡単に入内出来ると思うな、と叱責されてしまいます。

九条兼実の娘も土御門通親の娘も既に入内しており、帝の子を宿していると告げられ、それを知らずにやってきた大姫は、衝撃を受けてしまいます。

丹後局の冷たい態度や痛烈な皮肉に心を壊した大姫は、深夜、寝所を抜け出してしまいました。

政子は大姫を心配し、そもそも入内に無理があった、近頃、頼朝は何かに焦っている、怯えていると義時に訴えます。

その頃、三浦義村はこのまま大姫が入内すれば、ますます北条の力が増し、三浦との格差が広がることを危惧し、父・義澄(佐藤B作さん)に進言するのですが、義澄は呑気な様子。

義村は呆れ、明日が早いと言うと、立ち去ってしまいました。

物陰に隠れ雨を凌いでいた大姫を見つけた義村。

逃げ出した大姫は悪くない、自分の幸せを考えてもいいのだと大姫を慰めます。

雨に打たれ続けた大姫は体調を崩し、倒れてしまいました。

そのため、大姫の入内の話は延期となりました。

鎌倉に戻っても大姫の容態は悪化する一方。

大姫の枕元につきっきりの政子に、大姫は苦しい息の中、自分の好きなように生きていいのか、と尋ねます。

政子がもちろん、と答えると、好きに生きるということは好きに死ねるということ、と生きることを拒絶してしまったのです。

死ねば義高に会える、と生きることを拒んだ体はどんどん衰弱していき、そして大姫は建久8年(1197年)7月、20歳という若さでこの世を去りました。

大姫の亡骸を前にした頼朝は、「儂は諦めんぞ!儂にはまだ成すべき事があるのだ」というと、大姫の妹・三幡の入内を画策し始めたのです。

範頼、暗殺

頼朝は大江広元に、誰かが自分を呪っている、と訴えます。

範頼が自分を呪い、大姫を死に至らしめたのだと考えた頼朝は、梶原を呼び範頼の始末を命じました。

そして、範頼が暮らす修善寺に善児(梶原善さん)が現れ、日々慎ましく生活する範頼を殺害しました。

頼朝は範頼を始末したにも関わらず、このところ熟睡することができません。

天から生かされてきた頼朝は、自分の死が間近に迫っていることに気づいていたのです。

次回、第25回「天が望んだ男」

身に降りかかる不幸が続き、不安にさいなまれる源頼朝(大泉洋)。政子(小池栄子)が心配する中、過剰に助言を求められる全成(新納慎也)は困惑し、実衣(宮澤エマ)と思案する。一方、源頼家(金子大地)に長男・一幡が誕生。比企能員(佐藤二朗)は鎌倉殿の継承に心を躍らせ、比企の台頭を危惧するりく(宮沢りえ)は北条時政(坂東彌十郎)をたきつける。そんなとき、頼家に呼び出された義時(小栗旬)は、三浦義村(山本耕史)から……

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式サイトより

頼朝の死期が迫っているようですね。

これまで、たくさんの身内、御家人を始末してきた頼朝。

頼朝は最後に義時に何を伝えたのでしょうか。

嫡男・頼家にも後継ができ、鎌倉の行く末は安泰かと思われますが、一体どうなってしまうのでしょうか。

多大な犠牲を要した鎌倉幕府は、頼朝という英雄を失い、どうなってしまうのでしょうか。

次回、第25回「天が望んだ男」頼朝と後の鎌倉の行く末が気になりますね。

最後に

源氏嫡流の良心だった迫田孝也さん演じる範頼が暗殺されてしまいました。

殺ったのはやはり善児。

後ろを向いていた隙に老夫婦が音もなく倒れ、間近に迫ってきた善児に恐怖しました。

短刀一本で冷酷に仕事をこなす善児に恐怖しかありません。

善児に刃を向けられた子供はトラウマものですよね。

穏やかで兄のため、鎌倉のために謹厳実直に勤め上げてきたのに、比企の讒言に乗せられたがために暗殺された範頼。

全ての罪を1人で背負う潔さ、かっこよかったです。

大江広元に言いがかりをつけられ、呆然とし、諦めたような表情を浮かべる範頼に涙しました。

修善寺に送っていった時政に、兄のことを頼むなど、理不尽に幽閉されているにも関わらず兄のことを思う優しい範頼に感動しました。

逆に、全ての不幸を呪いのせいにして範頼を不当に暗殺した頼朝には怒りしか感じません。

亡くなった大姫に謝ることもせず、妹を入内させようとするなんて、どこまでも子供を駒にしか考えていない、頼朝の冷徹さとひしひしと感じました。

頼朝も恐ろしいけれど、範頼を執拗に責める大江広元も恐ろしいと感じました。

そういえば、上総介広常殺害も大江広元と相談してたんですものね。

悪いことの影には大江広元あり、なんですね。

恐ろしいです。

南沙良さん演じる可憐な大姫も衰弱し、亡くなってしまいました。

不思議な言動で大人を惑わしていましたが、それも一途に義高を思っての行動だと思えば、哀れでなりません。

巴御前の言葉でせっかく前を向けたのに、鈴木京香さん演じる丹後局に心を折られ、体を壊してしまいました。

確かに、あの丹後局は恐ろしかったですねー。

あの言葉の選び方、田舎者を見下す冷たい態度、確かに心が壊れます。

きちんとへりくだった態度で接していた政子はさすがと感服しましたが、年若い大姫には難しかったことでしょう。

さて、次回第25回「天が望んだ男」では、頼朝がだんだん弱っていくところ、衰退が描かれるような感じですね。

義時に何かを伝えるようですが、一体何を伝えるのか。

坂東武者を頼り、家を再興した頼朝ですが、坂東武者を信じきることができず、身内を頼り、最後には身内すら信じることができなくなっていきました。

頼朝は最後に何を思い、誰に、何を託したのでしょうか。

次回、第25回「天が望んだ男」、楽しみです。

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