MENU

鎌倉殿の13人 第40「罠と罠」のあらすじと感想

  • URLをコピーしました!

61作目となる2022年大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」。

脚本は、三谷幸喜さん。

主役の北条義時を務めるのは、小栗旬さんです。

毎週日曜(総合)午後8時、(BSプレミアム、BS4K)午後6時、毎週土曜日午後1時5分から再放送が放送中です。

こちらでは大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のネタバレあらすじと感想をお届けします。

目次

前回のあらすじ

父親である北条時政を伊豆に流し、北条義時(小栗旬さん)は、政治の中心となりました。

今回のお話は、承元2年から建暦元年に至る4年間、この鎌倉で起こる様々な出来事を1日に凝縮しています。

天然痘を患っていた源実朝(柿澤勇人さん)が政務に復帰しました。

しかし、政は北条義時が取り仕切り、実朝に口を挟む隙を与えません。

自分はいてもいなくても同じなのではないかと気落ちする実朝を、北条義時の息子・泰時(坂口健太郎さん)は慰めます。

そんな泰時に実朝は自作の和歌を渡し、返歌が欲しいと言います。

和歌に馴染みのない泰時は困惑しました。

義時は、御家人の力を削ぐために政の仕組みを変えようとしていました。

大江広元(栗原英雄さん)は、北条が目立つことを危惧します。

ある日、実朝の所に、和田義盛(横田栄司さん)がやってきて、上総介にして欲しいと訴えました。

周囲が、和田に上総介になって欲しいというというのです。

和田に信頼を置いている実朝はその願いを了承し、母・政子(小池栄子さん)に相談しました。

しかし政子は、私情を挟んではいけないと実朝を諭します。

その様子を見ていた八田知家(市原隼人さん)は、北条に対して御家人が不満を持っていると訴えたのです。

驚いた政子は、義時に確認するのですが、義時は亡き兄・宗時の「坂東の御家人の頂点に北条が立つ」という意志を継ごうとしていました。

義時は泰時の従者に諱と氏を与え、御家人にすると約束します。

しかし義時の頼みを実朝は受け入れず、和田の上総介就任を認めなかったのも、守護に任期を定めたのも御家人に勝手を許さないと決めたからではないかと、義時に反論したのです。

すると義時はあっさりと引き下がり、自分は役目を降りると宣言したのです。

今義時に抜けられては政に支障が出てしまいます。

実朝は義時の訴えを受け入れるしかありませんでした。

義時は、自分に逆らわずただ見守っていろと実朝を脅します。

御家人の北条への不満も高まりつつあります。

古株の御家人を蔑ろにし始めた北条を痛烈に非難し、和田を中心とした御家人たちは、北条を倒そうと躍起になるのでした。

建暦元年(1211年9月、頼家の次男・善哉は公暁と名を改め、仏門に入るため京のお寺に修行に行くことになりました。

公暁が戻るのは6年後。

その時、鎌倉最大の悲劇が起こるのです。

前回、第39回「穏やかな一日」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは第40回「罠と罠」のあらすじと感想です。

内裏の修復

建暦2年(1212年)、後鳥羽上皇(尾上松也さん)は、閑院内裏の修復をしようと考えていました。

藤原兼子(シルビア・グラブさん)は、それを鎌倉に任せてみてはどうかと提案しました。

実朝は喜んで引き受けるでしょうが、坂東武者にとっては大きな負担がかかります。

このところ、鎌倉で好き勝手にしている北条義時を良く思わない上皇は、義時にお灸をすえてやろうとほくそ笑むのでした。

義時は事実上の指導者として、将軍・実朝さえ圧倒していました。

その決意の固さは、怯えの裏返しなのでしょうか。

後鳥羽上皇の命は鎌倉に伝えられ、内裏の修復を鎌倉が行うことに不満を持つ御家人たちが和田館に集まっていました。

和田義盛はそれを抑えようとするのですが、御家人たちの不満は高まります。

意見を求められた八田知家(市原隼人さん)は、割り振られた仕事はこなすが、それは坂東に限ったこと、と宣言し、御家人たちも同意し盛り上がります。

義時は、不満を持つ御家人たちが和田のもとに集まり、旗頭のようになっていることを危惧していました。

泉親衡の乱

建暦3年(1213年)2月、泉親衡の乱が起きました。

しかし、義時も大江広元もその名を知りませんでした。

御所を襲って義時を狙うという反乱ですが、これに参加した者の中に、和田義盛の一族が含まれていると報告がありました。

和田義盛は、手をついて謝る息子たちに詳しい話を聞いていました。

甥の和田胤長は、所領に戻る途中、いきなり現れた泉親衡に声を掛けられ、いかに北条がここまで汚い手を使ってここまで上り詰めたか、延々と聞かされ、気が付いた時には企てに参加することになっていたのだと弁明します。

息子たちは胤長に誘われ、泉の話を聞きに行っただけなのだと弁明しました。

大江広元は、泉親衡について調査しましたが、何も発見できず、京が何らかの形で関係しているのではないかと義時に言います。

鎌倉の政を北条が動かしていることが気に入らないので、御家人を焚きつけて、鎌倉を揺さぶろうとしているのではないかと大江は推測していました。

泉親衡は、いきなり現れ、皆を焚きつけていつの間にか消えていました。

この泉親衡の正体は、上皇の命を受けた源仲章(生田斗真さん)でした。

和田は義時の前で平伏すると、2度と息子たちにこんなことはさせないと助命嘆願をします。

和田の必死の頼みに、義時は折れ、和田の息子たちは赦免すると約束しました。

しかし、皆を誘い中心的存在だった甥の和田胤長だけは処罰すると宣言。

あいつも助けてやってくれ、と懇願する和田に、命だけは助けるがそれなりの罰は与える、と言うと、義時は立ち去りました。

義時の思惑

この問題に悩む義時に、大江は「あの時を思い出しますな」と声を掛けます。

あの時とは、上総介広常が殺された時のことです。

和田は鎌倉の御家人の最長老。

御家人たちの信頼も厚い人物です。

「最も頼りになるのが最も恐ろしい。消えてもらう…か」と義時は呟きました。

和田義盛は、甥の赦免を諦めていませんでした。

和田一族98人を引き連れて、御所にやってくると、胤長の赦免を訴えたのです。

文官たちは、ここで沙汰を変えてしまっては力に屈したことになる、息子を許しただけでなぜ満足しないのかと憤ります。

義時は考えがあると文官を宥めました。

一族が座る前に後ろ手に縛られ、引き出された胤長。

北条時房(瀬戸康史さん)は、胤長は陸奥の国に流罪となったと宣言します。

決定に不服な義盛は、実朝に合わせて欲しいと訴えますが、時房はそれを許さず、この場から帰れと言い渡しました。

実朝と千世

その頃、実朝は政子、実衣(宮澤エマさん)、千世(加藤小夏さん)と共に大根葉の処理をしていました。

初めてで戸惑う千世に、丁寧に教える実朝。

仲睦まじい様子に政子は目を細めます。

実朝は、近々2人で花を見に行く予定だと政子に報告していました。

2人が立ち去った後、政子、実衣、のえ(菊地凛子さん)は作業を続けていました。

跡継ぎがなかなかできないのに、実朝は側室を持たないのかとのえは言います。

政子は、千世は上皇の従妹であるため、実朝が気を使っているのだと答えました。

するとのえは、鎌倉殿には源氏の血筋でないとなれないのかと聞いてきました。

義時には立派な息子がたくさんいるから、義時の息子が鎌倉殿になってもいいのではないかと主張するのです。

そんな野心たっぷりなのえに、義母・りくを思い出すと政子は実衣に耳打ちをしました。

和田の屈辱、三浦の提案

甥の処罰を受け入れられない和田は、三浦義村に相談しました。

すると三浦は、北条を倒して自分たちで鎌倉を作るのはどうかと唆してきたのです。

「御家人の不満が高まっている。和田義盛が立てば多くの者が付いてくる。御所に攻め入って鎌倉殿をお救いし、小四郎の首を取る。北条ばかりが得をするこんな世の中を俺たちが変えるんだ」と和田を焚きつけたのでした。

そこに、胤長の娘の様態が悪いとの知らせが入りました。

病がちだった胤長の娘は、父に会うことできぬまま、この世を去りました。

小さな悲劇が和田義盛の背中を押したのです。

一方、北条泰時は、父のやり方に抗議していました。

なぜここまで和田を追い詰めなければならないのか、このままでは戦になってしまうと猛反発です。

義時は、自分が生きている間はいいけれど、これから次の世代になった時、和田は必ず北条の前に立ちふさがる、だから、今のうちに排除しようとしていると説得します。

義時が泰時のためにやっていると知った泰時。

しかし納得できず「私は誰とも敵を作らず安寧の世を作ります」と宣言。

「父上は間違っている」と叫んだ泰時は、義時に謹慎を命じられました。

そこに三浦義村がやってきました。

「あと一押しだ。髭の親父は必ず挙兵するぞ」と言った三浦。

三浦は義時の命を受け、和田をけしかけていたのです。

三浦義村の弟・胤義(岸田タツヤさん)は、和田と北条、どちらにも付こうとする義村のやり方を非難します。

しかし義村は、そうやって生き延びてきたのだ、と自分のやり方を貫こうとします。

謹慎を命じられた泰時ですが、和田との戦回避を願い、政子に訴えました。

しかしそこに義時が現れ、強制的に帰らされてしまいます。

政子は義時に、和田の弁護をします。

和田は武芸に優れているが、利に聡い方ではない、この先北条に立ち塞がることはない、と義時を説得するのですが、義時は納得しません。

和田自身は利に聡くなくても、和田は周りに担ぎ上げられてしまうのだと危惧するのです。

その為、和田は滅ぼさなければならないと主張する義時。

政に関わるな、と義時が告げると、政子は激昂しました。

義時が政子を政に引っ張り出してきたのではないか、1人で勝手なことをしない、と政子は義時を叱責します。

久しぶりに姉に怒られた義時は笑い、政子の言う通り、これ以上和田をけしかけることはしないと約束して、その場を去りました。

三浦の動き

しかしそれは口先だけのこと。

大江の元に行くと、和田を焚きつけるいい手を思いついた、と言ったのです。

政子も、義時の言葉を信用していませんでした。

口ではもうしないと約束しても、義時はまだ諦めていないと政子は見抜き、三浦に相談しました。

政子は三浦に戦になったらどちらに付くのか、と問い質します。

もちろん北条。義時とは幼い頃からの絆がある、と宣言する三浦ですが、政子はそんな三浦を信用せず、もう1度同じ質問を繰り返します。

三浦は、ここで違う答えを言うバカはいない、と笑います。

政子は、三浦が北条に付けば、和田は孤立し、戦を諦めるかもしれない、と言い、三浦に北条について欲しいと頼んだのです。

「見返りは」という三浦に、政子は宿老の座を用意する、と約束したのでした。

義時の挑発

実朝は千世と共に寺を詣で、庭に咲く美しい花たちを見ていました。

そこの天幕に、千世に会わせたい人物がいると実朝は誘います。

天幕の中には歩き巫女(大竹しのぶさん)がいました。

歩き巫女は、実朝と千世を見ると、「仲は良い。お互い相手を敬っておられる」と言い当てます。

夢を見た、と言った歩き巫女は、これから大きな戦が起こり、鎌倉が火の海になる、たくさんの血が流れる、大勢の人が死ぬ、由比が浜に髭面が並ぶ、と予言します。

実朝は驚きます。

そこに、急ぎ御所に戻ってもらいたいとの伝令が入りました。

義時は、和田胤長の屋敷を没収しました。

罪を犯した者の屋敷は、通常、同族に引き渡されるはずでした。

実朝は、義盛が起こるのは当たり前ではないかと義時を責めます。

しかし義時は、狙い通りだというのです。

「戦には大義名分が必要です。向こうが兵をあげれば謀反です。我らはその鎮圧のために兵を出せます。以後、外に出られては困ります。いつものようにここでごゆるりとお過ごしください」と実朝に指示を出したのです。

義盛を助けたい実朝は政子に相談しました。

義盛と話をしたいという実朝に、政子は策を授けました。

その方法とは、北条家が何度もしている女装でした。

和田義盛に女装させ、御所に呼び出した実朝。

実朝は義盛に挙兵してはならない、と訴えます。

しかし義盛は、「ここまでコケにされては武士の名折れ、もう後には引けません」と言うことを聞きません。

実朝は義盛の手を取ると、いつまでも側にいてくれ、と訴えました。

「小四郎も鎌倉を思ってのこと。2度と行き過ぎたまねをしないよう私が目を光らせておく。また旨い獅子汁を食わせてくれ。和田義盛は鎌倉一の忠臣だ。それを私は一番よくわかっている」

義盛は実朝の言葉に頷き、矛を収めることにしたのです。

実朝は、政子、義時、義盛を一堂に集めました。

そして、「北条と和田、手を取り合ってこその鎌倉。私に免じて此度は矛を収めてくれんか」と訴えます。

義時は、戦わずに済むのならこれ以上のことはない、と納得しました。

ことが収まったと安心した実朝は、義盛を双六に誘います。

そして2人は席を立ちました。

政子は立ち上がろうとした義時を呼び止め、まだ、諦めていないだろうと指摘します。

そして、「戦をせずに鎌倉を栄えさせてみよ」と義時に命じたのでした。

「姉上は甘すぎる」と呟く義時。

政子は「何に怯えているのです。こんなやり方でなくても皆をまとめていけるはず。そうせねばならぬのです」と義時に訴えかけました。

和田義盛は義時が廊下に出てくるのを待っていました。

和田は、昔から残っている御家人は少なくなったと呟きます。

「今の鎌倉殿は賢いし度胸もあるし、何よりもここが温かい。ようやく俺たちは望みの鎌倉殿を手に入れたのかもしれない。政はお前に任せるよ。力がいる時は俺に言え。御家人であろうと西の者であろうと鎌倉の敵は俺が討ち取る。これからも支えあっていこうぜ、な、小四郎」

義時は、よろしくお願いします、と答え、満足そうに笑った和田は実朝が待っていると立ち去りました。

和田の乱

その頃、義盛の帰りが遅いと、和田一族が戦支度をしていきり立っていました。

北条に諮られたのではないか、御所に討ち入るべきではないかと意見が飛び交います。

加勢に来ていた三浦は、八田や長沼宗政(清水伸さん)に、戦が始まったら三浦は北条に寝返る、と宣言し、この企ては失敗に終わると言い放ちました。

これからも鎌倉で生きていたければ、和田に加勢してはならない、と言う三浦。

八田と長沼は、三浦に付くことを決意します。

和田一族は、三浦達に助力を求めたいと言い、三浦達も応じます。

すると奥から巴が出てきて、三浦達に和田を裏切らないと起請文を書けと迫ります。

三浦は、信じてもらえないならば我らは引き上げる、と拒否するのですが、刀を突きつけられ、渋々起請文を書きました。

義時はトウ(山本千尋さん)に、和田館にいる三浦に引き上げるよう伝えろと命じました。

しかし和田勢は、大江広元の館を襲って広元を人質に取り、御所を襲う作戦を立て、出陣した後でした。

三浦たちも巴により誓いを立てさせられた後で、もう和田を裏切れないことになっていました。

建暦3年5月2日、鎌倉最大の激戦である和田合戦の始まりでした。

次回、第41回「義盛、お前に罪はない」

鎌倉を守るために大江広元(栗原英雄)とも共謀し、反北条の旗頭となった和田義盛(横田栄司)の転落をもくろむ義時(小栗旬)。戦を回避するべく源実朝(柿澤勇人)と政子(小池栄子)が奔走する中、三浦義村(山本耕史)、八田知家(市原隼人)ら有力御家人は、義盛の陣営に集い情勢を見定めていた。そんな中、父・義盛の安否を心配する朝比奈義秀(栄信)らが打倒北条を目指して決起。一方、失意に暮れる泰時(坂口健太郎)は……

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式サイトより

鎌倉最大の激戦、和田合戦がとうとう始まってしまいました。

戦回避を望む実朝と政子ですが、その願いは届きません。

寝返る予定だった三浦義村は起請文の制約により、身動きが取れません。

義盛の帰りが遅いとして始まってしまった戦。

せっかく収束しかけたのに、和田一族の気の短さが災いとなりました。

次回、第41回「義盛、お前に罪はない」、優しく大らかで愛されキャラだった和田義盛の退場、寂しいけれどしっかりと見届けたいと思います。

最後に

小栗旬さん演じる北条義時と、横田栄司さん演じる和田義盛がとうとう対決となってしまいました。

明るく大らか、憎めないキャラクターで、誰からも信頼され愛される和田義盛の退場です。

柿澤勇人さん演じる源実朝が必死になって義盛を守ろうとしていました。

純粋に鎌倉殿である実朝を慕い、鎌倉を守ろうとする和田義盛と、策を巡らせ、北条の世を築こうとする義時の争いは、手に汗握りました。

周到に策を巡らせ、戦の大義名分を作っていく義時と大江広元。

しかし、和田義盛を守りたい実朝や政子は情に訴え、義時の説得にかかります。

実朝の顔を立てることにして、ようやく終息したかに見えたのに、和田一族の勘違いにより、戦は始まってしまいました。

残念でなりませんね。

和田一族に冷静な人はいないのかと思ってしまいました。

それから、北条と和田を行ったり来たり裏で暗躍する山本耕史さん演じる三浦義村に恐ろしさを感じました。

そういえば、三浦義村はいつもそうやって義時を陰で支えていましたね。

本心から義時を支えようとしているのか、三浦の保身のためにしているのか、北条を倒すというのは本心ではないのか、三浦の動向が気になってしまいます。

この和田合戦でも、起請文のおかげで身動きが取れなくなっていますが、さて、三浦義村はどう動くのでしょうか。

それから、菊地凛子さん演じるのえの腹黒さが前面に押し出されてきましたね。

のえは義時の死後、兄と共に事を図るのですが、政子によって阻止されています。

のえの野心は止まらないようですね。

さて、次回第41回「義盛、お前に罪はない」では、和田合戦について描かれます。

鎌倉最大の戦と言われる和田合戦。

愛すべきキャラの和田義盛の退場を目に焼き付けようと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次