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青天を衝け 第28回「篤太夫と八百万の神」のあらすじと感想とネタバレ

駿府城公園
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2021年大河ドラマ「青天を衝け」は、NHK総合にて毎週日曜夜8時から、BSP、BS4Kにて毎週日曜午後6時から、毎週土曜日午後1時5分から再放送が放送中です。

目次

前回のあらすじ

明治元年年末、江戸は東京と名を変えたものの、かつての繁栄が嘘のように寂れていました。

その一方で、かつて徳川家康(北大路欣也さん)の隠居場であった幕府直轄領だった駿府藩には、行き場を失った幕臣とその家族たち10万もの人々が流れて来ました。

しかし、今の徳川の石高はかつての10分の1。

駿府にきても多くの者は仕官できず先の見込みもなく、食うや食わずの生活を送っていたのです。

そんな中、渋沢篤太夫(栄一)(吉沢亮さん)は、駿府藩中老の大久保一翁(木場勝己さん)に勘定組頭に任命されました。

それは、篤太夫が、かつて暗殺された平岡円四郎の二の舞になってしまうのを危惧した徳川慶喜(草彅剛さん)の配慮でした。

しかし篤太夫は、駿府で禄を頂くことなく穏やかに暮らしたい、とそのお役目を断ったのです。

駿府藩の勘定方は、パリ使節団の勘定係だった篤太夫の功績を高く評価しており、傾きかけた駿府藩を立て直して欲しいと、懇願してきました。

駿府藩が新政府が発行した太政官札に頼っていると知った篤太夫は、それは借金だと断定し、財政立て直しに力を尽くすことにしました。

篤太夫は、旧幕臣や駿府の商人を集め、コンパニーを作ると説明しました。

それは、パリでエラールに教えてもらった合本の仕組みを利用したものでした。

武士は商人と共に働くことに納得せず、商人も武士との仕事に難色を示します。

初めの会合で理解は得られなかったものの、篤太夫は何度も説明を重ね、とうとう商法会所の設立にこぎつけたのです。

しかし、金を回したくても今は正金がありません。

篤太夫は東京に出向き、三井の番頭・三野村利左衛門(イッセー尾形さん)に面会を申込み、

三井が発行した太政官札を正金にして欲しいと依頼。

三野村は篤太夫をチラチラ観察しながら、額面より2割も少ない額を、これが相場、と言って渡しました。

三野村に煙に巻かれてしまった篤太夫ですが、駿府の特産物を作るために必要な肥料を買う元手にはなったと、気持ちを切り替えました。

そして訪れた肥料の店で、篤太夫は偶然、薩摩藩の五代才助(ディーン・フジオカさん)に出会いました。

しかし、篤太夫がそうと気がついたのは、五代が立ち去った後でした。

駿府で暮らすことになった篤太夫は、妻子を駿府に呼ぶことにしました。

血洗島の千代(橋本愛さん)とうたは、義両親に感謝を告げ、市郎右衛門(小林薫さん)とゑい(和久井映見さん)も、千代の長年の務めに労い感謝を伝えたのでした。

とうとう、商法会所が始動しました。

武士は、仕事場に刀を持ち込もうとするのですが、篤太夫は断固としてそれを許しません。

そして、武士と商人の両方に、これからは武士も商人も互いに良いところを認め合い、力を合わせて共に働くのだと力説したのです。

それに反応したのは、商人の萩原四郎兵衛(田中要次さん)でした。

萩原は篤太夫の考えに賛同し、これからは藩を担うという矜持を持って協力すると宣言。

武士からも、一橋家家臣だった川村惠十郎(波岡一喜さん)が進み出て、刀を篤太夫に預けると、商人に仕事の教えを願ったのでした。

こうして篤太夫が手がけた商法会所は軌道により順調に利益を得るようになったのでした。

その頃、函館では幕府軍の敗色が濃厚になっていました。

敗北を悟った土方歳三(町田啓太さん)は、自分の髪と写真を小姓に持たせて逃がし、自分は潔く散ろうと決意を固めたのです。

自分も一緒に、と言った渋沢成一郎(喜作)(高良健吾さん)には、篤太夫が言った言葉を伝え、お前は生きろ、と成一郎を逃がしたのでした。

この数日後、五稜郭は開城となり、全ての徳川の戦いは終わりました。

その頃、築地の大隈邸では、大隈重信(大倉孝二さん)や伊藤博文(山崎育三郎さん)、五代才助らが集まっていました。

大隈はフランス政府からパリ滞在における払戻金についての書状が届いたことを教え、そこに記された渋沢の名に目を留めました。

渋沢は、パリ滞在中の会計係として滞在費のやりくりをし、そこで4万両の利を得たとあります。

さらに、駿府にいる渋沢は、商人と手を組んで利を稼いでいるという噂もあります。

新政府の役人たちは、渋沢篤太夫の商才に驚愕したのでした。

前回、第27回「篤太夫、駿府で励む」を見逃した方は、ぜひこちらをどうぞ。

それでは、第28回「篤太夫と八百万の神」のあらすじと感想です。

新政府からの召喚状

駿府で商法会所を設立し、新しい商いに精を出し、新しい道を歩き始めた篤太夫。

篤太夫の商才は新政府の大隈重信たちの目に留まりました。

明治2年(1869年)夏、全国の藩が所有していた土地と人民(籍)を朝廷に返還する版籍奉還が行われました。

駿府藩は静岡藩と名を変えることになりました。

この頃、慶喜はようやく謹慎を解かれ1年半振りに自由の身となりました。

慶喜の正室である美香君(川栄李奈さん)は、慶喜のいる静岡で暮らすことになりました。

静岡に行くことに不安を感じる美香君に一橋家で一緒に過ごしていた徳信院(美村里江さん)が背中を押します。

「どうかお命を大事に、お健やかに、とお伝えくだされ」と言葉を託し、美香君を送り出したのでした。

ある日、大久保一翁に呼ばれた篤太夫は、新政府から召喚状が届いたと知らされました。

どうやら、篤太夫に新政府に出仕するよう求めてきたようです。

その話を聞いた篤太夫は、自分は慶喜が居る静岡に骨を埋める覚悟があり、なんで今更憎き新政府に出仕しなければならないのか、藩の方から断って頂きたい、と断固拒否の姿勢です。

踵を返す篤太夫に大久保は、慶喜は新政府からの召喚状であれば受けるべきだと言っていたと伝えました。

その夜、篤太夫の家にパリで共に過ごした田辺太一(山中聡さん)、杉浦愛蔵(志尊淳さん)、向山一履(岡森諦さん)が集まり、篤太夫召喚について話し合っていました。

新政府には、政を支える6つの柱があり、その懐を整えているのが大蔵省、と向山は教えます。

今、大蔵省の頭は宇和島の伊達様、その下に佐賀の大隈と長州の伊藤がいると言います。

実務を取り仕切っているのは大隈と伊藤です。

篤太夫は、藩から断れば藩に迷惑がかかるが、直に行ってきちんと道理を通せば断れぬことはあるまい、と東京に赴くことに決めました。

千代に心配されますが、篤太夫は「この口でしっかり断ってくる」と断言し、旅立ったのでした。

東京へ

その途中、箱根で篤太夫は懐かしい人物に出会いました。

それは、一橋に仕える猪飼勝三郎(遠山俊也さん)でした。

猪飼は、美香君に同行し、静岡に向かっていたのでした。

明治となり、江戸城は皇城と名を変え、新政府の拠点となっていました。

篤太夫を案内する伊藤は、篤太夫に細々と説明しながらこれからは大蔵省の大隈の下で働く事になると説明。

新政府に反感を抱く篤太夫は、フランスでは御一新のために多く学べなかったと語り、かつて自分は異人館を焼き討ちにしようと計画をしていたと声高に打ち明けます。

新政府に相応しくないと言われると考えての言葉ですが、伊藤は興奮し、自分は品川の異人館を焼き討ちにしたと打ち明けました。

英国の異人館を焼いたくせに、英国に留学したという伊藤。

篤太夫は疑問の目を向けるのですが、伊藤は気にした様子はありません。

その中で、公家の三条実美(金井勇太さん)を見かけ驚きます。

毒気を抜かれた篤太夫は、大隈との面会を求めますが、伊藤に「手ごわいぞー」とにやりと笑みを向けられたのです。

大隈重信の説得

そして、大隈邸に案内されました。

剣呑な雰囲気を纏う篤太夫を見た大隈は、妻に叩かれ促され、及び腰になりながら面会の席につきました。

篤太夫は、本題の前に1つお伺いしたい、と大隈邸にいた馬について尋ねました。

それは、ナポレオン皇帝が先の将軍に当てて贈った馬だったのですが、なぜここにいるのか、と質問したのです。

大隈は「あー」と目を泳がせながら、皇城に繋がれたままだったから、高官である自分が貰った、ととぼけます。

そんな大隈に不審な目を向けながら、篤太夫は、「先程、太政官にて民部・大蔵省租税司の正という職を仰せ付けられましたが、早速辞任致したく、こちらに参りました」と切り出しました。

「某には静岡に務めがございます。また、大蔵省とやらに1人の知人もおらず租税司の職とても何1つ知らぬ。お門違いでございましょう。また本音を申せば、先の上様から卑怯にも政を奪った薩長の新政府に、どうして元幕臣の某が務めることができましょう。武士の情けとしてそのあたりの人の真心も重々ご理解いただきたい」

と怒涛のように断りの言葉をぶつけます。

それを聞いていた伊藤と大隈の妻・綾子(朝倉あきさん)は、大隈に負けない減らず口だと笑い合います。

大隈は、君は某は少しも知らない、と言っていたけれど、自分が何を知っていると思うのだ、それこそお門違い、自分も何も知らない、と言い募ったのです。

全くもって新しいことをやろうとしているのに、そのやり方を知っているものは1人もいない、知らないから辞めるというのなら、皆が辞めなければならない、皆が辞めてしまったらこの国はどうなる?誰かがやれねばならない。

新政府においては全てが新規に種のまき直しなのである、と宣言したのです。

その言葉に篤太夫が噛み付きます。

そんな有様で御一新をしたのか。自分は静岡で新政府は何をしているのだと不信に思っていた。太政官札にしろ税にしろ、少しも定まらず民は振り回され、天子様の世になっても何ひとつもいいことがない。誠に国のためを思うのならば、新政府とやらは徳川を切るべきではなかった。天子様のこと、世界の知識を第一に持ち得た徳川と諸侯が一体となり政をするべきだった。上様にはそのお覚悟があった。だから、政を返したんだ!にも関わらず薩摩や長州が徳川憎しと戦を…と畳み掛ける篤太夫。

しかし、大隈が「さもありなん、さもありなん、さもありなん!」と大声で篤太夫の言葉を遮ると、それに関しては自分の預かり知らぬことである、と言ったのです。

大隈は、御一新は、薩長と岩倉が勝手にやったことで、長崎にいた自分はすごく驚いたのだと告白します。

戦は自分の預かり知らぬところ、とにもかくにもいろいろあって、王政は復古した、それはめでたい、と大隈は言います。

佐賀で学んだ自分は、とにかく今の世をぶっ壊さなければと思っていた。

しかし、崩れたら崩れたままではいけない、さらに先に進んで、新しい国家を作らなければならない。

「君は、新しき世を作りたいと思ったことはないのか?」

大隈はそう問いかけました。

御一新は終わっていはいない、国を1つにまとめるのはこれからだ。法律、軍事、教育、我ら大蔵省において貨幣の制度、税の取立て、通信度量の単位の制定や制度もまだまだ。

全ての古い因習を打破し、知識を海外に求め、西洋にも負けない新しい制度を作らなければならない。

そのためには外国の事情に通じた優秀な者を一刻も早く政府に網羅し、それぞれ非常に懸命な努力でもって、協力しなければならないのである。

すなわち、日本中から八百万の神を集めるのも同じ。

日本を想う神々が寄り集まって、これからいかに新しい国を作ろうかと思案する。

君もその一人。八百万の神、一柱だ。

「我こそはこの国のためにこれをやってやろうという事はないか?皆で骨ば折り、新しか国ば作ろうではないか。おいは渋沢君に今日にでも一柱として日本を作る場に立って欲しいのであーる」と熱く語る大隈。

篤太夫の胸は熱くなり、口は止まっていました。

慶喜からの最後の命

静岡に戻った篤太夫は、大隈に言い負かされたと悔しげに語ります。

荷物をまとめて一家で東京に来いと言われた、と告げる篤太夫。

どうしてこうなる、自分の道は行き止まりばかり、命をかけた焼き討ち計画は中止に終わり、倒幕を目指して一橋に仕官し幕臣となり、己の道を見つけたと思ったら御一新で主を無くし、ようやく安住の地を見つけたと思ったらこれか、と愚痴る篤太夫ですが、千代は優しく諭しました。

お蚕様みたいに何度も脱皮して生き残ってくれた、と篤太夫を慰めました。

篤太夫は、千代に喜作は生きて東京の牢に投獄されていると伝えます。

自分もあの時、日本にいれば同じ目にあっていてもおかしくはなかった、と言います。

あいつはもうひとりの自分だ、というのでした。

篤太夫は慶喜に面会し、新政府の混乱ぶりを話します。

自分の見立てでは新政府は長くもたない、第1に人材がいない、草莽の成り上がりが威張っているばかり、新政府とは名ばかりで御一新は始まってもいない、と訴えます。

新政府が倒れるまで静岡で力を蓄えるべき、と訴える篤太夫。

慶喜は、篤太夫に外では気をつけろ、と忠告します。

今静岡には岩倉の密偵が入り込み、徳川が謀反を企てないように見張っているというのです。

篤太夫のように威勢のいいことをいう人物は狙わると忠告したのです。

そして、自分にはもうそのつもりはない、という慶喜。

「そなたもとやかく言わず、東京に行ったらどうだ」と促します。

篤太夫は、何を他人事のように言っているのだと反論します。

上様こそ新政府の中心になるべきだった、と言い募る篤太夫。

慶喜は篤太夫の本音を見切っていました。

「行きたいと思っているのだろう。日本のため、その腕を振るいたいと。ならば私のことは忘れろ。私は御台を呼び寄せ心穏やかに過ごしている。これが最後の命だ。渋沢、この先は日本のために尽くせ」と慶喜は告げたのです。

篤太夫は涙ぐみながら平伏し、その命を受けたのでした。

そして、士分になった時に平岡円四郎から授かった名を返し元の名に戻したい、と告げます。

元の名はなんという、と問われた篤太夫は「渋沢、栄一」と申します。と答えたのです。

慶喜は、かつて篤太夫が馬の後から追いかけてきて嘆願した時の事を思い出し、「そんな名であったかな」と微笑みました。

「渋沢栄一、大儀であった。息災を祈る」そう言って、栄一を送り出したのでした。

その夜、栄一は杉浦に頭を下げ、謝罪しました。

新政府に勤める事を報告し「上様のためにも、捕まっている成一郎たちのためにも、徳川をぶっ潰した奴らに、お前たちだけではできなかっただろうと、徳川があってよかったと、徳川無しには日本は守れなかったと思い知らせてやりてえんだ」と思いを告げます。

杉浦は目に涙を滲ませながら「見せてやれ、幕臣の意地を。どこにいても、僕は渋沢の友だ!」と熱い抱擁を交わしたのでした。

栄一が商法会所で皆に後を託していると、平岡が不安を吐露します。

しかし、川村が立ち上がり、ここはもう静岡藩の手を離れた立派なコンパニーだ、と宣言。

商人の萩原も賛同し、これからも自分たちが静岡を盛り上げる、と力強く頷き合うのです。

それを見て、栄一は安心して後を託したのでした。

美香君、到着

静岡に美香君が到着しました。

久しぶりに会う慶喜の顔は、こんな感じだったのかと、不思議がります。

京からフォトを送っただろうという慶喜に、美香君は、それは一橋の邸を追い出された際に置いてきた、と告げます。

直ぐに天璋院や静寛院宮が住むことになったから、捨てられたのでしょう、と言うのです。

そして慶喜の側に来ると慶喜の頬に手を当て、「よく、よく生きていてくださいました」と涙を流したのでした。

美香君は、天璋院や静寛院宮から慶喜に腹を切るように伝えろと言われ続けていましたが、美香君は何としても慶喜の子を得て育てたいと考えていたのです。

自分は絶対に御前の子を残し、立派に育ててみせる、と強い決意を持って静岡にやってきたのでした。

新政府で

そして栄一は新政府に出仕することになりました。

まずは城内を一周して、様々なところを見て回り、そして大隈を見つけ声をかけました。

会議中のところに乱入した栄一を見て驚いた大隈ですが、栄一はそれに気づかず、「本日より出仕し、江戸城を、いえ、皇城をぐるりと周り、政を具に観察しておりましたが、これはダメでございます。あまりに何もできていない、無茶苦茶だ。城にいるものは確かに励んでおります。しかし、目の前のことをこなすことに精一杯で、東照大権現様のようにこの先、5年、10年、100年先の日本がどうなるか考えて励んでいる者が1人もいない。このままでは新政府はあっという間に破綻します」

ここで、大久保や岩倉から誰だ、と誰何された栄一は、

「一橋に仕えておりました、渋沢栄一と申します」と頭を下げました。

それを聞いていた松永春嶽(要潤さん)は驚き立ち上がりました。

そして「誠に新しい国を作るなら、高所から何をどうすべきか、きちんと道筋を立てて考えなければなりません。そのためにも民部大蔵省に新しき一柱が必要と考えます。未来を見通す優秀な人材を集め、順序よく次々と国の中身を改めていく一柱。いうならば、すなわち「改正掛」でございます」と提言したのです。

そこに伊藤が飛び込んできました。

「ここにいたのか渋沢」と駆け寄ると、栄一に、「ここは大蔵省ではないぞ」と告げたのです。栄一は真っ青になり「大変失礼いたしました」と土下座し、慌てて立ち去ったのでした。

明治2年11月、渋沢篤太夫改め、渋沢栄一は明治新政府に出仕しました。

次回、第29回「栄一、改正する」

明治政府に出仕した栄一は、各省の垣根を超えた特命チーム“改正掛”を立ち上げ、杉浦 譲や前島 密を静岡から呼び寄せる。改正掛は、租税の改正、貨幣や郵便制度の確立など、新たな国づくりのためまい進するが、旧幕臣の活躍を快く思わない一派との対立が生まれてしまう。そんな中、栄一は、久しぶりに惇忠と再会する。惇忠は、新政府に平九郎を殺された傷を抱えていた。栄一は、ひそかに温めていた提案を惇忠に切り出す。

大河ドラマ「青天を衝け」公式サイトより

とうとう栄一が新政府に勤めることになりました。

まだまだ安定しない新政府を立て直すことに力を尽くす栄一は、静岡から杉浦や前島を呼んで職務に邁進します。

こういうことには人一倍頑張る栄一の活躍に期待大ですね。

そして久しぶりに惇忠が登場します。

栄一や惇忠が得意とする養蚕についての新たな試みが始まります。

投獄されている喜作の命運も気になるところ。

次回、第29回「栄一、改正する」は、頑張る栄一の働きに注目したいですね。

最後に

今回は、クスっと笑ってしまうところが満載な回でしたね。

大倉孝二さん演じる大隈重信と、吉沢亮さん演じる渋沢篤太夫が言い争いをするところは本当に見応えがありました。

初めから敵対心をむき出しにして、怒涛のように新政府批判を語り、辞任しようとする篤太夫と、自分のせいじゃない、ときっぱり断言する大隈重信。

なんでしょうね、すごく憎めない愛すべきキャラクターになっていました。

「であーる」と高らかに宣言し、しかもエコーまでかかって。

戦争したのは自分のせいじゃないし、自分だって驚いているけど、新しい国は誰かが作らなければならない、その熱い思いはよくよく伝わりました。

お喋りな篤太夫の口も止まりましたし、その瞳は驚きと感動、好奇心に溢れていましたものね。

素晴らしい説得だったと思います。

また、ちょっと離れたところで茶々を入れる伊藤と大隈の妻もいい味出してました。

絶妙でしたね。

この3人は、最後でもコントみたいなことをして笑わせてくれました。

政府首脳陣の前で政府批判をぶちまける栄一と、懸命に止めようとする大隈のオロオロとする姿が面白かったですし、「ここは大蔵省じゃないぞ」とこっそり言う伊藤も面白かったです。

真っ青になった栄一を見て、「え?間違えて言ってたの?」とこちらが驚いてしまいました。

その後、わちゃわちゃと逃げるように立ち去る3人の姿は、もはやコメディ、コントでしたね。

今後も、賑やかな3人のシーンが見られると思うと、この先が楽しみになりますね。

そしてしんみりしたのは慶喜との別れのシーンです。

大隈に言い負かされ、新政府に行きたい気持ちを隠しながら慶喜に報告する栄一。

そんな栄一の気持ちを慶喜はしっかり見抜いていました。

主従の絆が感じられるいいシーンでした。

最後の命が、日本のために尽くせ、だなんて、誰にも理解されませんでしたが、慶喜は本当に日本のことを考えていたのですね。

慶喜の優しい表情、語り口、見ていてとても切なく美しいシーンだったと思います。

喜作の消息が分かったのは嬉しかったですね。

しかし、投獄されていつ打ち首になるかわからない危険な状況です。

喜作はもはや覚悟を決めているようですが、どうやって救出されるのでしょうか。

そのへんも気になるところですね。

さて、次回、第29回「栄一、改正する」では旧幕臣が意地を見せ、日本のために力を尽くします。

旧幕臣の目線で見ていた私にとっては爽快な展開になるのでしょうか。

来週も見どころ満載で、目が離せませんね。



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