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どうする家康 第12回「氏真」のあらすじと感想

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嵐の松本潤さん主演の2023年大河ドラマ「どうする家康」。

脚本は、稀代のストーリーテラー・古沢良太さんです。

毎週日曜BSプレミアム午後6時~、NHK総合午後8時~放送されます。

徳川家康の生涯を新たな視点で描く、スピード感溢れる波乱万丈の戦国エンターテインメント。

こちらでは、大河ドラマ「どうする家康」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第12回の見所は、松本潤さん演じる家康と、溝端淳平さん演じる氏真の直接対決ですね。武田信玄の駿河侵攻により、駿府を捨てざるを得なかった氏真は、徳川領に近い掛川城に落ち延びます。

そこで、家康と直接対決が行われるのです。

今川を慕い、敵となった今でも今川への思いを残す家康が、兄弟同然に一緒に育った氏真とどのように対峙するのか、兄弟同然に育ったからこそ、家康の裏切りを許せない氏真の心情など、見どころ満載ですね。

目次

前回のあらすじ

三河を平定し、正式に三河の国守に任じられることになった松平家康(松本潤さん)。

官位を持つために源氏の血筋が必要ということで、家系図をひっくり返し、なんとか源氏の末流であると判明し、源氏の流れを汲むという徳川へと改名。

家康は従五位下・徳川三河守藤原家康朝臣となりました。

三河の守となった事で、近隣の城主たちとの戦を回避したいと考える家康たちでした。

ある日、織田信長(岡田准一さん)から、足利義昭を奉じて上洛すると告げられました。

信長は武田信玄(阿部寛さん)も今川氏真を見限り、駿河に侵攻してくると家康に教えます。

家康に今川領を信玄に渡すな、信玄と談判しろ、と命じたのです。

武田と今川と北条は同盟を結んでいたはずです。

それを勝手に破棄して今川領を狙う信玄に、家康は怒り、びしっと言ってやる、と息巻いていました。

そうして信濃と三河の国境にて談判が行われることになりましたが、急遽、信玄が来ないと知らされ、怒った家康は自分も出ない、家臣に談判は任せる、と寺を飛び出しました。

信玄との対面が無くなり、ホッとしていたのもつかの間、森で出会った僧が信玄だと気づいた家康は、信玄の迫力に気圧され、談判する余裕もなく、その言葉にただ頷くしかできませんでした。

そうして、双方が駿河に侵攻し、お互い切り取った領地を自分のものとする、と密約が交わされました。

信玄に攻め込まれる前に、遠江の引間城を三河領にしたい家康。

瀬名(有村架純さん)は引間城城主で親友・田鶴(関水渚さん)に、家康側に付くよう文を出しますが、田鶴は頷きません。

僅か数日で駿府を落とした武田軍の強さを目の当たりにした徳川勢は、一刻も早く引間城を手に入れなければなりません。

夜明けを待って総掛かりを行うことが決定されました。

籠城かと思われた引間城の門が開き、鎧姿の田鶴率いる軍勢の攻撃が始まりました。

突撃してきた田鶴を、徳川方の鉄砲が撃ち抜き、田鶴はそのまま絶命。

今川を裏切った夫や家康をどうしても許せなかった田鶴は、今川が隆盛の頃に戻そうと家康に戦を仕掛けてきたのです。

瀬名に会いたい、と願う田鶴の願いは叶うことなく、瀬名にあてた手紙も、瀬名に届くことなく、城と共に燃え尽きたのでした。

前回、第11回「信玄との密約」を見逃した方は、ぜひこちらをどうぞ。

それでは、第12回「氏真」のあらすじと感想です。

氏真の逃亡

駿府が落ちたとの知らせを受けた徳川軍は呆然とします。

蹂躙される駿府。

武田と徳川双方から攻められ、栄華を極めた今川も終わりの時を迎えようとしていました。

自軍の将が、武田に寝返ったと知った氏真は、最後まで残った岡部元信に怒りをぶつけます。

皆、余を捨てるのかと嘆く氏真。

岡部は氏真に自害を促します。

信玄が来る前に、腹を召されなされ、と義元(野村萬斎さん)から賜った脇差を渡しました。

刃を首にあてようとした氏真は、「其方に将としての才はない」と義元に言われたことを思い出し、刃を首から離しました。

駿府・今川館に入り、氏真の姿を探す信玄。

信玄は氏真を見つけ出し、首を刎ねるようにと家臣たちに命じます。

一方、引間城から遠江侵攻を進めていた徳川勢。

家臣たちはやる気に満ち、一気に掛川城まで侵攻したいと意気を上げていましたが、家康は、氏真がどこに逃げたのか気にしていました。

氏真の妻は北条の姫、氏真が北条にでも逃げ込んだら手出しができない、家臣たちは言います。

未だ今川への思いが消えない家康は、口では氏真を討ち取ると言いながら、複雑な思いを抱いていることは、昔からよく知る家臣たちには筒抜けでした。

氏真の行方を気にする家康のために、酒井忠次(大森南朋さん)は、服部半蔵(山田孝之さん)に氏真の行方を捜させていました。

その頃、氏真は少ない供を連れ、山道を駆けていました。

妻の糸(志田未来さん)が遅れがちなことに苛立ちを募らせます。

14年前、家康との鍛錬に常に勝ち続けていた氏真。

自分には才がない、と家康は氏真に負け続けていたのです。

氏真はその頃から瀬名に思いを寄せていました。

義元に掛け合っても、私欲は控えよ、と北条の姫と縁づけられてしまったのです。

足が悪い糸を、氏真は最初から疎んじていました。

根を詰め過ぎないように、という糸の気遣いも氏真は冷たくあしらいます。

それでも糸は、そんな氏真を案じるのでした。

掛川城

次はいよいよ掛川城に攻め込もうと徳川勢は士気を高めます。

そこに、服部半蔵が氏真の行方を探ってきました。

氏真は掛川城に入っていたのです。

そこに武田から文が届きました。

早急に氏真を討ち取り首を届けよ、さもなくば武田が取る、と通達してきたのです。

家康は、掛川城への侵攻を決めました。

古くから家康と氏真の関係を知る鳥居元忠(音尾琢真さん)や平岩親吉(岡部大さん)は、気丈に振舞う家康に心配そうに見ていました。

掛川城で氏真は采配を振るっていました。

糸が氏真に、北条が受け入れる、と訴えても、氏真は「逃げるなどありえん」と一蹴します。

一方、掛川への進軍に迷いを見せる家康に、家臣たちはこれまで氏真がしてきた仕打ちを思い出してください、と懇願します。

氏真は、家康たちを最前線で置き去りにし、駿府に残る三河衆を惨殺しました。

瀬名を我が物にしようとし、その両親も殺したのです。

それらを思い出した家康は、掛川を10日で落とす、なんとしても氏真の首級を上げろ、と声を上げました。

しかし、氏真は思いのほか手強く、掛川城攻めは4か月に及んでいました。

なぜそこまで戦う、と家康は疑問を口にしました。

かつて、瀬名を娶るために、家康と勝負をし、敗北した時、これまでの勝利は氏真の面目を慮った家康の配慮だったと知り、氏真はこれまでにない屈辱を味わいました。

勝ちを譲られていたと知った氏真は、怒りの矛先を誰にも向けられず、今まで以上に激しい鍛錬を行い、深夜、巻き藁にその怒りをぶつけていました。

眠れぬ氏真を心配した義元は、氏真を諭します。

家康は幼い頃から人質として人の顔色を見るように育ってきた。

氏真に諂っていたわけではない、ただ嫌われぬよう振舞っていただけ、許してやれ、そして、これまで以上に家康を大事にしろ、と諭したのでした。

桶狭間合戦の出陣前、戦支度をする義元に、氏真は自分が戦に行くと進言します。

家康は大高城に兵糧を入れるという大役を任されたのに、なぜ自分に戦を任せてくれないのか、自分はそんなに頼りないか、と直談判したのです。

それに、義元は「ならばありていに言おう、そなたに将としての才はない」と告げたのでした。

あの時、父の言葉に衝撃を受けた氏真は、今、形相を変え、徳川勢に対峙していました。

4か月たっても掛川を落とせない家康に武田勢は呆れます。

信玄は、遠江のどこかが手薄になっているはず、どこかをつついてみよ、と命じました。

信濃と遠江の間に陣を張り、今にも攻め込もうとして家康に圧力をかけます。

家康は武田の動きに動揺し、掛川攻めに焦りを覚えていました。

どうしても敵の守りを破れない徳川勢。

徳川勢に弓を向ける氏真の隙を付いて、本多忠勝(山田裕貴さん)は氏真に槍を投げつけ、傷をつけることに成功しました。

氏真は、明日総掛かりで討って出る、と糸に告げます。

女たちを纏めて抜け穴から城を出て、北条に身を寄せるようにと命じたのです。

氏真はここで討死する覚悟を決めたのでした。

糸は氏真を諫めようと手を伸ばすのですが、その手が氏真に届く前に「早く出よ」と拒絶されてしまったのです。

榊原康政(杉野遥亮さん)の兵が抜け穴を見つけ、それを見張らせていたところ、女たちが出てきて、捕らえたと報告が入りました。

捕らえた者たちは、氏真が逃がした糸たちでした。

対決

氏真が辞世の句を詠み終えた時、突然、鳥居元忠、平岩親吉が氏真の側仕えを斬り倒しました。

その後に現れた家康に、氏真は槍を投げ渡します。

一騎打ちを望んでいるようです。

2人で槍を交わし、家康は一撃で氏真を倒します。

即座に脇差を抜き、自害しようとする氏真を家康は止めました。

家康は、死んでほしくない、今でも兄と思っているからと体で氏真を止めたのです。

しかし、あざ笑っているくせに、と家康の言葉を信じません。

なおも自害しようとする氏真。

父も儂を認めなかった、誰も自分のことを認めていない、と叫ぶ氏真。

そこに「違います、御父上の真の思いは違います」と糸の叫び声が割って入ったのです。

糸は桶狭間合戦前の言葉の続きを聞いていたのです。

義元は氏真に将としての才はない、と言いました。

しかしそれには続きがあるというのです。

「己を鍛え上げることを惜しまぬ者は、いずれ必ず天賦の才あるもの者を凌ぐ。そして、才を秘めたる家康様と手を取りあい、今川を益々栄えさせる姿が目に浮かぶと」と義元が言っていたと訴えたのです。

義元は「あれは天賦の才はない。それは明白じゃ。じゃが余は知っておるぞ。あれが夜明けからは夜半まで武芸に学問に誰よりも励んでいることを。あの気持ちを持ち続けるならば大丈夫じゃ。己を鍛え上げることを惜しまぬ者は、いずれ必ず天賦の才ある者を凌ぐ。きっと良い将になろう。家臣にも恵まれておる。特に次郎三郎は大きく化けると余は見ておる。目に浮かぶようじゃ。5年、10年先、氏真と次郎三郎が手を取り合って、この領国を益々栄えさせていく様がな。楽しみじゃな」

糸はそのことを氏真に直に伝えて欲しいと義元に懇願していました。

義元はこの戦から戻ったら必ず伝えると糸に約束したのですが、そのまま帰らぬ人となったのでした。

糸は訴えます。

義元はずっと氏真を見守っていた、認めていたのだと。

家康も泣きながら氏真に訴えます。

本当はずっと氏真に仕えていたかった、義元の思いに背くことになり申し訳なかった、と頭を下げたのです。

糸は「もう十分でございます。そこから降りましょう。降りて楽になりましょう」と氏真の腕にそっと手を掛けました。

その言葉を聞いた氏真は刀を放り出し、家康に言いました。

「家康よ、余は妻と共に北条殿に身を寄せたい。力添え願う」と。

自分は何一つ成し遂げることはできなかったが、妻一人を幸せにすることならできるかもしれない、そういった氏真に家康は頷いたのです。

氏真は足の悪い糸を気遣いながら歩きだしました。

家康は自分も氏真にように生きたい、と訴えるのですが、氏真は穏やかな笑みを浮かべながら「それはならん、そなたはまだ降りるな、そこでまだまだ苦しめ」と言ったのでした。

家康は、かつて織田の人質から今川の人質となった時のことを思い出していました。

織田での辛い日々から解放され、本当の兄のように優しく接してくれた氏真のことを、家康は本当に慕っていたのです。

武田の怒り

しかし、氏真を助けた家康に武田は怒り狂ったのです。

武田との約定を破り、北条と手を結ぶとは、明らかな裏切り行為であると怒り心頭です。

武田から家康のもとに怒りの文が届きました。

信玄が攻めてくるかもしれない、酒井が詫びの使者に立つ、というのを家康は止めました。

北条と手を組めば、今なら武田を挟み撃ちにできる、と忠勝は言います。

判断は、家康に委ねられました。

次回、第13回「家康、都へゆく」

家康(松本潤)は、徳川領となった遠江の情勢も不安定な中、信長(岡田准一)の後ろ盾で将軍となった足利義昭(古田新太)の命令で京へ向かうことになる。そこで義昭の家臣・明智光秀(酒向芳)や商人・茶屋四郎次郎(中村勘九郎)、市(北川景子)の夫・浅井長政(大貫勇輔)らと出会う。やがて義昭に謁見した家康は、将軍の器とは思えないその愚かな振る舞いに戸惑う。なぜ義昭を擁立したのか、そこには信長のある思惑があった。

NHK大河ドラマ「どうする家康」公式サイトより

武田の怒りを買ってしまった家康ですが、何とかしのぎ、次は京へと向かうことになります。

京ではたくさんの人々と出会うことになります。

懐かしい市との再会もあり、家康を支えた茶屋四郎次郎との出会いもあります。

とても将軍とは思えない器の義昭にも謁見し、信長の真の狙いを知ることになります。

信長の真の狙いとは。

次回、第13回「家康、都へゆく」も見どころ満載ですね。

最後に

今回は、氏真と糸の夫婦の関係に涙が込み上げてきましたね。

瀬名を望みながらも、嫡男として北条の姫を娶らなければならなかった氏真。

不本意な結婚を強いられた氏真は、妻の糸に冷たい態度で接していました。

逃げる際には「足手まとい」と、文句を言っていましたね。

糸が懸命に氏真に訴えても、氏真は聞く耳を持たず、怒鳴り散らす始末。

志田未来さん演じる糸が、懸命に手を伸ばしても後少しの所で届かず、歯がゆい思いで一杯でした。

あんなに冷たくされても一途に氏真を慕う糸の切ない表情に釘付けにされました。

氏真の身を案じ、疎まれても必死で付いていく健気な糸。

一方の氏真は、糸に優しくされればされるほど頑なになっていましたね。

尊敬する父・義元に認められている家康に激しい嫉妬と怒りをぶつけていました。

今までの勝利は全て家康が手加減していたからだったと知った氏真の屈辱は相当なものだったでしょうね。

これまで、弟のように可愛がっていた家康に対する怒りと憎しみ。

氏真だって遊んでいたわけではなく、誰よりも必死に武芸にも学問にも取り組んでいたのに、天賦の才の違いにより、その差を見せつけられてしまったのです。

それは想像を絶するほど悔しく、人を信じられなくさせる体験だったでしょうね。

家康に悪気はなかったとしても、氏真にとって強いトラウマになった事でしょう。

溝端淳平さん演じる氏真の熱く激しく、一方でとても繊細な演技に引き込まれました。

この夫婦のすれ違いがとても切なく悲しく、最後まで分かり合えないまま終わってしまうのかと思ったら、最後に魅せてくれましたね。

氏真の心を救ったのは、今まで疎んじていた糸でした。

糸が伝える義元の言葉、糸の真摯な思いが強く伝わり、頑なだった氏真の心もようやく解けたのです。

いつもずっと震えるように伸ばしていた糸の手が、ようやく氏真に届いた時、2人の心が繋がったようで、本当に嬉しかったです。

野村萬斎さん演じる今川義元。

これもまた見応えがありました。

覇道ではなく王道を説く義元。

威厳があり、高潔であり、家康が心酔するのもよくわかります。

人質としてやってきた家康にもしっかりとした教育を施し、嫡男・氏真のこともしっかりと見守っていました。

残念なのは、それが氏真に伝わっていなかったことですね。

今回、糸のおかげで蟠りが解けましたが、生きている間に伝わっていれば、氏真も家臣に見限られることなく歴史が変わっていたかもしれませんね。

松本潤さん演じる家康が、この回は少し力強くなったような気がしました。

氏真逃亡に内心ほっとしていたのもつかの間、氏真は掛川城に入り、徹底抗戦の構えです。

氏真の必死の抵抗に家康も戸惑っていましたね。

最後に一花咲かせたかった氏真と、氏真を死なせたくなった家康。

家康は氏真との対決によって、肝が据わったのでしょうか。

武田の怒りを買うとわかっても、氏真を守ることを優先しました。

詫びの使者に立つ、と酒井が言った時も、即座に「いらん」と答えていました。

その後どうするかも、いつものように右往左往するでもなく、思案していました。

なんだか家康が急に成長したように思えましたね。

さて、次回第13回「家康、都へゆく」で家康は上洛します。

京の都で様々の人と出会い、義昭を奉じた信長の真意を知ることになります。

これから家康、それから信長は戦が続くことになり、さらに大変苦戦することになります。

少し成長した家康が、これらの困難にどのように立ち向かうのか、楽しみですね。

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