MENU

どうする家康 第27回「安土城の決闘」のあらすじと感想

  • URLをコピーしました!

嵐の松本潤さん主演の2023年大河ドラマ「どうする家康」。

脚本は、稀代のストーリーテラー・古沢良太さんです。

毎週日曜BSプレミアム午後6時~、NHK総合午後8時~放送されます。

徳川家康の生涯を新たな視点で描く、スピード感溢れる波乱万丈の戦国エンターテインメント。

こちらでは、大河ドラマ「どうする家康」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第27回「安土城の決闘」では、安土に招待された徳川家康(松本潤さん)が、並々ならぬ決意を秘めて、織田信長(岡田准一さん)に対峙します。

本能寺の変に繋がるエピソードが満載のこの回、一体何が起こるのでしょうか。

目次

前回のあらすじ

遠江・高天神城が降伏を申し出てきても、家康は「信長の命」として頑として降伏を認めず、皆殺しを命じました。

戦う意志のない兵たちに刃を向けることに戸惑う徳川家臣団ですが、家康は非情に皆殺しを命じました。

変わってしまった家康に対し、本多忠勝(山田裕貴さん)や榊原康政(杉野遥亮さん)は反発しますが、古参の側近たちは家康を庇います。

天正10年2月、織田・徳川連合軍は武田勝頼(眞栄田郷敦さん)を討つため、甲斐に侵攻を開始しました。

多くの武将が寝返り、もはや勝頼の命運は風前の灯。

家康は、酒井忠次(大森南朋さん)、大久保忠世(小手伸也さん)、井伊直政(板垣李光人さん)、そして於愛(広瀬アリスさん)を呼び、特別な役目を申し付け、自身は甲斐へと向かいました。

甲斐に入った家康は、武田信玄・勝頼の居城にて、側近であった穴山梅雪(田辺誠一さん)と対峙。

穴山は徳川家臣団に加わることになりました。

40人ほどの手勢になりながら最期まで戦い抜いた武田勝頼は、信長の嫡男・信忠に討ち取られました。

戦勝祝いの席で、家康は信長を接待したいと申し出て了承を得ました。

信長が安土へ戻るまでの道のりで、信長を酒とごちそうと様々な趣向で楽しませます。

信長を楽しませるため、自ら海老すくいを披露した家康。

信長は大層喜び、旅程の最後には、今度は家康をもてなすから、安土に来いと誘います。

家臣総出の信長の接待は大成功に終わりました。

その後、家康の本心を明かして欲しいと言う家臣たちの要望に家康は「頃合い」だ、として本心に野望を打ち明けたのでした。

前回26回「ぶらり富士遊覧」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは第27回「安土城の決闘」のあらすじと感想です。

家康の決意

信長は不穏な気配を感じて目覚めます。

鳥の鳴き声、天井の物音、天井から滴り落ちる滝のような水、そして突然部屋に入ってきた覆面の武士。

信長は覆面の武士に腹を刺され、重傷を負いながら覆面をはぐところで目覚めました。

ついに宿敵武田を滅ぼし、信長の富士遊覧のもてなしを成功させた徳川家康。

その返礼に、安土城の祝いの宴に招かれる栄誉を授かりました。

しかし、家康の本心は信長の殺害、そして天下です。

家康はその真意を家臣たちに伝えました。

どうやるという問いに家康は、安土ではやらない、と言います。

近々信長は京に移るはず。

今の京は信長の庭。

すっかり穏やかになり敵への備えは手薄。

既に、服部半蔵(山田孝之さん)率いる服部党と伊賀から逃れてきた伊賀者たちを京に潜入させていると言います。

家康は、近頃信長が定宿にしているという本能寺。

茶屋四郎次郎(中村勘九郎さん)の屋敷はすぐそばにあるため、様々な支度をさせている、と言います。

本能寺にて信長の殺害を決行すると宣言。

家臣たちは、信長を討てば混乱するだろう、と言いますが、信長の配下の将たちが黙っていないだろうと危惧します。

しかし石川数正(松重豊さん)が「いや、おらん」と答えました。

羽柴秀吉(ムロツヨシさん)は毛利攻め、柴田勝家は北国にかかりきりです。

力のある将はどこかに出かけていて、すぐには駆けつけることはできません。

唯一厄介なのは饗応役の明智光秀(酒向芳さん)ですが、家康は明智を遠ざける手立ては考えてある、と言います。

家康は立ち上がると「異論反論一切許さん、従えぬ者はこの場で斬る。儂はもう誰の指図を受けん」と刀を抜きました。

「誰にも儂の大切なものを奪わせはせぬ」と宣言したのです。

家臣たちの決意

家臣たちは、このまま家康を安土に向かわせていいのだろうか、と危惧します。

井伊直政は、家康と共に天下を取ろう、と立ち上がりますが、榊原はそれを不安視しています。

信長を討ってしまったらまた乱世に逆戻り、それを治め、天下を取るのは容易くない、と言うのです。

鳥居は、信長に家康が殺されてしまうのではと心配します。

石川は家康の安土行きを止めようとしますが、酒井がそれを止めました。

瀬名と信康を失った家康は心が壊れてしまった、この3年、家康は信長を討つことだけを希望に生きてきたのだと訴えます。

それを止めるのは、家康から生きる意味を取り上げるのと同じ。

家康に委ねよう、そして最後は、自分たちが家康を守ろう、と酒井は家臣たちを説得したのでした。

旅立つ前、家康は於愛に狼と兎、どちらが強いか、と問いかけました。

初めは狼が強いに決まっている、と答えた於愛ですが、狼は実際に見たことがないが、兎は小さい頃可愛がっていた、兎の方が数が多いのだから、案外兎の方が逞しいのではないか、と言ったのです。

家康は、自分が瀬名に贈った木彫りの兎を見つめ、大事そうに袋に入れると、覚悟を決めたように立ち上がりました。

安土城の宴

そして、天正10年5月、家康は信長の招きに応じ安土へと向かいました。

饗応役の明智は、間もなく徳川一行が到着すると信長に報告。

準備は万端、抜かりはない、と言い、家康の膳に入れるための毒も用意したと報告します。

「お望みとあらば」と明智は笑いかけました。

壮大、豪華な城に徳川家臣は目を見張ります。

豪華な食事に舌鼓を打つ家康ですが、出された鯉料理を口に運ぼうとすると戸惑うような仕草をしたのです。

どうしたのかと問われた家康。

贅沢な料理に馴染みがないので、と無理矢理口にしようとした家康を信長が止めました。

家臣たちもそれに倣い鯉料理に箸を付けません。

饗応役の明智は、臭うはずがない、徳川殿は高貴な料理に馴染みがないのだ、と言い募るのですが、信長は膳をひっくり返し激怒、明智の言い訳を許しません。

明智のもとに向かうと明智を酷く打ち据えます。

明智は「私は何も細工は。上様のお申し付け通り、私は何も」と言い募るのですが、信長は更に激しく激高し、「出てけ!」と叫ぶと膳を下げさせました。

信長は明智を饗応役から解任、羽柴秀吉の毛利攻めの手伝いを命じたのです。

別室に戻った家康は、これで明智は遠ざけた、と言います。

そこに明智が謝罪したいと部屋を訪れました。

「我が不手際により、大変なご無礼を。お詫びのしようもございません。しかるべき始末をしたうえで腹を召す所存」と頭を下げます。

家康はこの陽気で傷んでいたのでしょう、お気になさるな、と言いますが、明智は家康を睨みつけるように、「上様はしくじりを決して許さぬお方。よくご存じのはず。私はもう終わりました。上様が徳川様と2人だけで語り合いたいとのことでございます」と言うと家康を見据え立ち去りました。

信長のもとに向かおうとする家康に、酒井は何かあったらすぐ駆けつける、と進言しますが、家康は来なくていい、と言い放ちました。

信長の思い

信長は、本当に臭ったのか、と家康に問い質します。

家康は明智の処分はほどほどに、と訴えました。

信長は、しくじりは許さん、と言いますが、家康は厳しすぎます、と答えます。

仕えない奴は斬り捨てる、という信長に、家康は自分の所には使えないものが多いけれどそうはできない、と答えるのです。

家康の家臣は家康のことを「ともがき」のように扱う、甘く見られれば足元を掬われる、と信長。

しかし家康は「それならそれでしょうがない」と笑うのです。

かつて鳥居忠吉(イッセー尾形さん)に言われた言葉を信長に伝えます。

「かつて、古い家臣に言われました。信じなければ信じてもらえない。それで裏切られるならそれまでの器だったのだと。上様、貴方は何でも1人でお出来になる。常人ではござらん。まさに乱世を鎮めるために…遣わされたお人かもしれません。しかし、私は違います。1人では何もできぬ。これまで生き延びてこられたのは、周りの助けがあった故。上様。京へ入られるのでございましょう。一足先に行ってお待ちしております。上様と穏やかになった京を堪能しとうございます。では、今宵はこの辺で」と家康は言いました。

信長は平伏する家康に近づくと、「京で待ち伏せて俺を討つつもりか、図星か?やめておけ、お前には無理だ、白兎」と言います。

家康の頬をピタピタと叩き、信長はなおも言い募ります。

「腹の内を見せなくなったな、謝って欲しいか?謝って欲しいか?妻と子供を殺して済まなかったと謝って欲しいか?」と言います。

しかし「謝らんぞ、下らん」と言い放つ信長に、これまで感情を抑えていた家康は感情を爆発させました。

「妻と息子の死を下らんと言うのか」と激昂する家康に、自分はそんな感情はとうに捨てた、と信長は言います。

家康が自分は信長とは違う、捨てられはせん、と叫ぶと「だからお前に俺の代わりは無理なんじゃ」と言うのです。

「人を殺めるということは、その痛み、苦しみ、恨みを全てこの身に受け止めるということじゃ。10人殺せば10の痛み、100人殺せば100の痛み、万殺せば万の痛みじゃ」

信長は自分の刀を凝視し、俺はどれだけ殺した、どれだけ、殺した、と涙を流します。

刀を抜くと「この報いは必ず受けるであろう、俺は誰かに殺される。誰よりも無残にな」

空に向かって刀を振り下ろすと「だが、俺は覚悟ができている。お前はどうじゃ。お前にはできて、せいぜい俺を支えることくらいじゃ。これからなんじゃ。大変なのはこれからなんじゃ。戦無き世の政は乱世を鎮めるよりはるかに困難だろう。この国のあり姿のためにはやらねばならぬことが多すぎる。恨め。憎んでもいい。だから、俺の側で俺を支えろ」と信長は懇願したのです。

呆然とした家康は、激昂したのちに静かに語るようになった信長に「私には、貴方のまねはできぬ。したいとも思わん。儂は儂のやり方で、世を治める。確かに儂は弱い。だが、弱ければこそできることがあると、儂は信じる」と言い放ちました。

信長の側に近づき、耳元で「行き詰っておるのはお主ではないのか。弱き兎が、狼を食らうんじゃ」と宣言したのです。

「ならやればいい。俺は僅かな手勢を率いて京に向かう。本当にお前が俺の代わりをやる覚悟があるなら俺を討て。待っててやるぞ。やってみろ」そう、信長は穏やかに笑顔を見せたのです。

家康は何も言わずに立ち去りました。

家康が去った後、信長は幼い頃の自分を思い出していました。

何度も何度も手習いをやり直しさせられる12歳の信長。

父の織田信秀(藤岡弘、さん)から「誰よりも強く賢くなれ、お主の周りは全て敵ぞ。誰もがこの首を狙っている、身内も家臣も誰も信じるな、信じられるのは己1人。それがお主の道じゃ」と言い聞かされて信長は育っていたのです。

京に到着

本能寺近くの家に入った家康。

そこには、服部半蔵が全ての手配を整え、待っていました。

本能寺周辺には信長に恨みを持つ伊賀者を配置。

武器は茶屋四郎次郎の協力でふんだんに用意してありました。

茶屋の店の者が本能寺に出入りしていることから、見取り図まで用意してありました。

備中・高松にて、毛利攻めが長引く羽柴秀吉と秀長(佐藤隆太さん)は、これ以上手こずると殿に叱られてしまう、とぼやいていました。

もうそろそろいなくなって欲しいなあ、というぼやきに秀長が驚きます。

しかし秀吉は、自分はやらない、と言います。

やった者は馬鹿を見る、と呟いた秀吉に、秀長は「徳川殿なら…」と言うのです。

秀吉は、秀長に引き返す用意だけはしておくように、と命じました。

待機する家康に、信長が安土を出立したとの報告が入りました。

手勢は僅か100。

これならやれる、儂はやって見せる、儂が天下を取る、と家康は決意を固めたのです。

そして天正10年6月2日、本能寺から炎が立ち上りました。

民は徳川が織田を討った、と口々に噂をしています。

信長の首を持った家康が逃げており、家康の首を取ったら褒美が出る、と民たちは噂するのでした。

次回、第28回「本能寺の変」

信長(岡田准一)が本能寺に入ったという知らせを受け、家康(松本潤)は堺へ向かう。堺の商人たちと手を結び、家康は信長を討ったあとの体制も盤石に整えていた。だが、そこにお市(北川景子)が現れる。市から、あることを聞かされ、家康は戸惑う。信長を討つなら今夜しかない――家康は、一世一代の決断を迫られる。そして迎えた夜明け、本能寺は何者かの襲撃を受け、炎に包まれ…。

NHK大河ドラマ「どうする家康」公式サイト

本能寺の変が起こりました。

並々ならぬ決意を持っていた家康ですが、お市の言葉に迷いが生じます。

そうこうしているうちに本能寺は何者かに襲撃されたと言います。

家康にも危機が迫っています、家康はどのようにしてこのピンチを逃れるのでしょうか。

次回、第28回「本能寺の変」、信長の最期、しっかり見届けようと思います。

最後に

たくさんの見所があった回でしたね。

松本潤さん演じる家康が並々ならぬ決意を語るシーンや、それを受け止めた家臣団がそれぞれの意見を出し、家康を支えていこうと決める家臣団の団結のシーン。

酒向芳さん演じる明智光秀が全ての用意を整え、更に、家康暗殺のための毒まで用意し、信長の指示を待っているというシーン。

中でも緊張感が凄かったのは饗応のシーンですよね。

鯉が臭うと家康が演技し、徳川家臣団も家康に習い、次々に箸を置くシーン。

完璧に整えたはずの膳に、ケチを付けられ、明智光秀が動揺し、信長に打ち据えられながら、信長に言われた通り、なんの細工もしていない、と口走ったシーンは見ていて緊張しました。

家康が鯉を口に運べず、いやいや口にしようと演技し、家臣たちが一斉に箸を置くところは家臣団の息がぴったりで驚きました。

驚いたのは光秀の方だったでしょうけれど。

高飛車だった光秀が信長に打ち据えられ退場するシーンは、さすがに少し気の毒でした。

家康が光秀を排除するための演技だったのですからね。

信長にしてみれば、光秀と交わした密約をばらされたようで激高したのでしょうけれどね。光秀が激昂する信長に出て行けと追放されるシーンは本当に目が離せませんでした。

さらに、家康と信長が2人で対じするシーンも凄かったですね。

常に追い詰める側だった信長が弱みを見せ、家康に傍にいて欲しいと懇願していました。

これまで、絶対的な強者だった信長が初めて見せた弱さを見た家康は、同情することなく、自分は自分のやり方を貫くと宣言しました。

信長は、これまで長くに渡って同盟を結び、同じ道を歩み続けてきた家康の成長と、道が違えたことを感じると、家康に自分を討て、と口にしたのです。

2人のやり取りは見ていてとてもハラハラしました。

瀬名たちがなくなってから腹の内を見せようとしなくなった家康から本心を引き出そうと信長は家康を挑発していましたね。

妻子のことで煽るだけ煽り、自分が負の感情全て受け止めるから支えて欲しいと家康に懇願する信長。

信長の陰りに気づいた家康は、信長を突き放しました。

2人の決別のシーンは、見ていて圧巻でした。

怒りに任せて感情を爆発させた家康と、その感情を引き出した信長。

2人の本心がぶつかり合うところが本当に凄かったです。

2人の感情の揺れ動きが手に取るようにわかりました。

不気味だったのは備中の毛利攻めをしているムロツヨシさん演じる秀吉の存在でした。

さすが秀吉は先見の明があるというか、信長が本能寺へ行くことの危険性も千載一遇のチャンスを掴もうとする反乱分子の存在も把握して、自分が迅速に動けるよう手配するなど、秀吉こそ常人ではないと感心させられるシーンでした。

次回、第28回「本能寺の変」では、信長への恨みを爆発させた光秀がついに行動を起こします。

そのきっかけとなった家康を深く恨み、命を狙うことになりますが、はたして家康は逃げきれるのでしょうか。

信長を討つ、という決意を固めていた家康でしたが、光秀に先を越され本能寺の変は起こってしまいました。

心を固めていた家康は、一体どうなってしまうのでしょうか。

有名な史実がどのように描かれるのか、とても楽しみです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次