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鎌倉殿の13人 第7回「敵か、あるいは」のあらすじと感想

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61作目となる2022年大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」。

脚本は、三谷幸喜さん。

主役の北条義時を務めるのは、小栗旬さんです。

毎週日曜(総合)午後8時、(BSプレミアム、BS4K)午後6時、毎週土曜日午後1時5分から再放送が放送中です。

目次

前回のあらすじ

石橋山の戦いに破れた源頼朝(大泉洋さん)一党は、山中の洞穴に潜んでいました。

大庭景親(國村隼さん)配下の兵が山狩りをして頼朝の行方を探していました。

大庭に仕える梶原景時(中村獅童さん)も、山狩りに参加。

藪の奥に潜む頼朝を発見した景時ですが、しばし頼朝と見つめ合うと、そのまま見逃し、他を探そうと兵を引き剥がして立ち去りました。

頼朝は、自分を助けた梶原景時の名を胸に刻んだのでした。

頼朝の援軍を求めて、甲斐にいった北条時政(坂東彌十郎さん)と義時(小栗旬さん)。

甲斐源氏の棟梁・武田信義(八嶋智人さん)は、自分こそが源氏の嫡流と主張し、頼朝がそれを認めるなら援軍を出すと言いました。

それを認める頼朝ではないと交渉は決裂。

北条父子は頼朝のもとへと急ぐのでした。

石橋山近くの浜に戻ったものの、大庭の見張りが多く、頼朝の隠れる場所までなかなかたどり着きません。

すると浜に三浦義村(山本耕史さん)が船で助けにやってきていました。

義時は、石橋山の戦いで合流するはずだった三浦党がなぜ合流しなかったのかと詰ります。

義村は、雨で河を渡れなかったことや、戻る途中、畠山重忠(中村大志さん)一行と戦闘になった経緯を語りました。

義村から安房に集結しようと提案された義時は、頼朝を連れてくると山中に入りました。

頼朝の居場所に無事に到着し、三浦の提案に乗り安房に行こうとするのですが、北条に戻ったはずの兄・宗時が戻っていないことを知り、義時は胸騒ぎを覚えました。

浜で頼朝を待っていた義村たちですが、大庭兵に見つかり、逃走。

義時が頼朝を伴って浜に着いた時には、船は出航した後だったのです。

随行していた土肥実平(阿南健治さん)に促され、真鶴に向かった頼朝一行は、土肥の用意した船を夜通し漕ぎ続け、房総半島へと到着しました。

安房国の安西景益(猪野学さん)の館に迎えられた頼朝たち。

そこには源氏に味方する兵が集結していました。

しかしそこにも宗時の姿がありません。

北条父子は、周囲に宗時に行方を尋ねるのですが、誰も知らないというのです。

そこに、三浦義澄(佐藤B作さん)が戻ってきました。

大庭の命を受けた畠山重忠が三浦の衣笠城を攻撃し、戦っていたのです。

しかし、衣笠城は落ち、義澄の父・義明が討死。

源氏方は、頼朝の意思は関係なく、平家の横暴を許しておけないと、立ち上がると息巻きました。

そこに、仁田忠常(高岸宏行さん)やってきました。

戦況を伊豆山権現に報告後、北条別館に戻った仁田は、残っていた観音像を持って、安房にやってきたといいます。

宗時が取りに行ったはずの観音像が北条にあった、義時は宗時の身に何かあったと悟りました。

父に報告した義時は、時政からこれからは義時が宗時の意志を継ぎ、北条を引っ張るのだと励まされたのでした。

宗時が届けるはずだった観音像を頼朝に手渡した義時。

戦の敗北が堪えた頼朝は、もう戦はしない、と宣言します。

しかし義時の、頼朝がいなくても自分たちは戦を続ける、という強い意志を察した頼朝は、考えを改め、源氏の世を作るという強い決意を見せたのでした。

次なる手として、頼朝は千葉常胤と上総広常(佐藤浩市さん)に援軍を求める書状を出しました。

しかし、上総はその書状を読まずに握りつぶしたのでした。

前回、第6回「悪い知らせ」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは第7回「敵か、あるいは」のあらすじと感想です。

福原にて

福原に幽閉される後白河法皇(西田敏行さん)に対面した平清盛(松平健さん)は、頼朝が挙兵し、坂東の地で政を行っていたと話します。

しかし、頼朝は大庭勢と戦い討死したと報告しました。

どこぞの誰かに唆されたのか、と頼朝挙兵を促した後白河法皇に清盛は釘を指したのです。

しかしその後、清盛は平知盛(小泉孝太郎さん)から、頼朝は生きて安房にいるとの報告を受けました。

生かしてはおけないと激高した清盛は、すぐに追悼せよ、必ず首を取れ、と厳命を下したのでした。

その頃、頼朝の命をうけた和田頼盛と義時は、上総広常に加勢を求めるべく、急いでいました。

再起した頼朝ですが、目指す鎌倉は遠く兵は少ない、助けを求めて義時が向かったのは坂東屈指の大物、上総介広常の館でした。

上総広常

上総広常の館に到着し、面会したものの、広常はなぜ頼朝が来ないのか、と不快感を顕にします。

自分は素直な男で、頼朝に付いたらどんな得があるのか教えろ、と命じてきます。

言葉に詰まる義時。

広常は、自分に助力を求めるものは頼朝だけではない、と先程まで梶原景時が来ていたことを話しました。

先日、大庭勢を追い払ったため、味方に引き入れようという大庭の策略のためです。

自分はまだどちらに付くかは決めていないが、はっきりしていることは、自分が付いた方が勝つ、と言うのです。

広常は、これ以降は双方で話し合え、と先に来ていた梶原景時と義時たちを対面させました。

双方、刀に手をかけ、一触即発かと思われましたが、何とか抑え、広常の前に集まりました。

景時は、清盛の力で広常が望む官職に付ける、と言います。

和田頼盛は、奪った領地を好きなだけ与える、と言います。

義時はこれに反対しますが、義盛は自分が頼朝を説得する、と言い募ります。

しかし広常は、領地には困っていない、と手応えはよくありません。

そこで義時は「はっきり言って、我らに付いても得はないかもしれません」と話しだしました。

「しかし我らは坂東武者のために立ち上がりました。平家に気に入られた者だけが栄える世を改め、坂東武者のための世を作りたい」と主張したのです。

そのために力を貸して欲しいと懇願する義時に、それは頼朝を利用するということか、と広常は言います。

頼朝は利用する値打ちがある男なのか、と尋ねる広常。

義時は、「佐殿は天に守られて何度も命を拾っています。その運の良さに惹かれ、多くの武者が集まってきています。佐殿は、担ぐに足る人物です」と言い切ったのです。

広常は返事を保留とし、双方に帰るよう命じました。

帰り際、騎馬で去ろうとする景時に近寄った義時は、石橋山で頼朝を助けたことに感謝を告げました。

なぜ助けたのか問いかけると、景時は、あの時、頼朝は大庭の目と鼻の先に居たと言います。

しかし、景時の他誰も頼朝に気づきませんでした。

頼朝は天に守られいると感じたといいます。

殺しては神罰が当たると思ったため、見逃した、と答えたのです。

義時は、そんな景時を源氏方に誘うのですが、景時は苦笑します。

そして、「刀は斬り手によって名刀にもなるが、なまくらにもなる、決めるは斬り手の腕次第」というと立ち去りました。

その頃、頼朝の下には千葉常胤(岡本信人さん)が加勢するとの報告が届きました。

しかし、上総からの連絡は未だありません。

頼朝は焦るのでした。

近くの寺に宿泊し、上総の返事を待つ義時と義盛。

損得で動く男が、欲しい物全てを手に入れたら後はどうすればいいか、と義時は思案していました。

交渉には心で当たれ、と助言する義盛。

結構、心で当たったんだけど、と義時は不思議がります。

翌日、義時たちが広常を訪れても門前払い。

なかなか交渉は続きません。

その頃、頼朝のもとには千葉常胤が加勢するとの連絡が入ってきていました。

その千葉常胤は、上総のもとを訪れ、上総も頼朝に加われと誘いました。

頼朝に付いても清盛に潰されては元も子もない、と懐疑的な上総ですが、千葉常胤は「戦ってこそ武士」と意欲を示します。

上総広常の返事を待ちきれない頼朝は、痺れを切らし北上を始めました。

大庭景親のもとに、平清盛からの追討軍が送られてくるとの知らせが入りました。

しかし景親は、追討軍到着前に頼朝を討つ、と長狭常伴(黒澤光司さん)に頼朝に夜討ちをかけるよう命じました。

伊東での八重

八重は父・伊東祐親(浅野和之さん)のもとに行くと、厳しい表情で千鶴丸に立派な墓を建てて貰ったことに感謝を述べました。

千鶴丸の最後の様子が知りたい、と詰め寄った八重。

兄・祐清(竹財輝之助さん)が八重を嗜めるのですが、親として千鶴丸の最後が知りたい、と引きません。

祐親が命じ、善児が実行したと知った八重は、祐親と決別、伊東を去ろうとします。

しかし、八重が頼朝に情報を漏らさないよう、幽閉されてしまったのです。

伊豆山権現にて

伊豆山権現に匿われていた政子(小池栄子さん)のもとに、仁田忠常が訪れ、頼朝からの文を手渡しました。

頼朝がもはやこの世にいないと思い、尼になる決意を固めていた政子ですが、頼朝の無事を知り、喜び泣き崩れたのでした。

そこに、頼朝の腹違いの弟だという阿野全成(新納慎也さん)が現れました。

全成は忠常と連れ立ってやってきたのです。

頼朝の挙兵を知り、伊豆で合流しようとやってきたのだといいます。

そこに僧兵が現れ、政子を伊東に連れて行こうとします。

全成が時間稼ぎをする間、政子たちに逃げろ、と告げるのですが、全成の技は不発、結局忠常が敵と戦っている隙に、政子たちは逃げたのでした。

民家に隠れる頼朝

上総の返事を待ちきれず、北上した頼朝一行は、民家を宿としていました。

早く鎌倉に行きたい、と口にした頼朝ですが、外で掃除をしていた女性を見初め、民家で上総の返事を待つことにしました。

頼朝は、上総は当てにできない、と言い、時政にもう一度甲斐に行き武田に援軍を頼むよう命じました。

その夜、頼朝は見初めた女性・亀(江口のりこさん)を召し出しました。

義時は何度も上総を訪ね、頼朝への助力を頼みます。

しつこい、と言いながらも、自分は嫌いではない、と招き入れた広常。

上総の力は広く知れ渡り、奥州の藤原秀衡とも親交があると言います。

上総は、頼朝を担いで坂東を取り戻すというのは、悪くはないが、それだけで腰を上げる訳にはいかない、と返事を渋ります。

義時は、自分は兄に導かれ戦を始めたが、本来は米蔵で木簡の整理をしている方が性にあっていた、と語ります。

しかし兄は石橋山の戦いで亡くなり、自分が兄の意志を継ぎ、漸くわかった、と語るのです。

平家全盛のこの世をひっくり返し、新しい坂東を作る、愉快だとは思いませんか、と問いかけました。

義時の言葉に揺れながら、この戦に絶対勝てると誓えるか?と問いかけた広常。

義時は「誓えます」と即答しました。

そして、「ご自分でおっしゃったではありませんか、上総殿が加わってくだされば必ず勝てる、と」そう笑ったのです。

そこに、長狭常伴が頼朝の宿を襲うとの知らせが入りました。

義時が動こうとすると、上総は引き止め、自分と一緒に様子を見ろ、と命じたのです。

頼朝は天に守られている、ならば今度も助かるのではないか、と言うのです。

頼朝の危機

その夜、頼朝は亀を寝所に引き入れるため、護衛を下がらせました。

亀と夜を過ごしていた頼朝の宿に、亀の夫が乗り込んでくるとの知らせが入りました。

頼朝たちは急いで物陰に隠れて様子を伺います。

頼朝たちを探す亀の夫・権三(竹内まなぶさん)。

そこに長狭常伴が攻めてきたのです。

長狭軍と戦闘になる権三たち。

それを頼朝たちは物陰で息を潜めて見ていました。

頼朝の無事を確認した三浦義村は、長狭を討ち取るため刀を抜きました。

翌朝、頼朝が助かった、との知らせを受けました。

参陣

頼朝のもとには千葉常胤が参陣していました。

千葉の加勢に喜ぶ頼朝は、皆にしたと同じように、千葉の肩を抱き「これからは父と思う」と感謝を告げたのです。

そこに義時が「上総広常が参陣する、和田とこちらに向かっている」と報告しました。

なかなか到着しない上総を迎えに来た義時。

上総は途中で兵を止め、日向ぼっこをしていたのです。

上総は義時に自身の2万の兵を見せました。

「戦の支度は整っている、これがどういうことかわかるか?頼朝は太刀を突きつけられている、喉元にな」というと、立ち上がりました。

頼朝の前に座し、挨拶をする上総広常。

しかし頼朝は厳しい顔で「帰れ!」と一喝しました。

「遅参する者など戦場では役に立たない、お前の2万の軍勢を見た。敵に回ればこれほど恐ろしいことはない。しかし、だからどうした。礼儀を知らぬ者と天下草創の志を同じにはできない。焦らして己の値打ちを釣り上げようというのか、笑わせるな。さっさと帰れ!一戦を所望なら受けてたとう」と頼朝は言い切ったのです。

すると広常はしばらく言葉を失い、遅参の謝罪をし頭を下げました。

そして「田舎者ゆえの無礼な振る舞いとお許し下さい。これより上総介広常、身命を賭して佐殿に仕える所存」と宣言したのです。

頼朝は広常を許し、上総は頼朝軍に加わったのでした。

義時は移動する上総を追いかけました。

義時に声をかけられた上総は、「よくぞ申した」と頼朝に伝えよ、と言います。

棟梁の器にあらずと思えばその場で首を討ち取り、平家に差し出す気であった、と打ち明けたのでした。

広常は、「なかなかの男よの、源頼朝」と評しました。

その頃、奥州平泉にて、藤原秀衡のもとで過ごしていた頼朝の弟・九郎義経(菅田将暉さん)も頼朝のもとへ駆けつけようとしていました。

秀衡は義経の旅立ちを見守り、時が来たら我兵も送ろう、と約束したのでした。

そして義経は、鎌倉へ向かって出発したのです。

次回、第8回「いざ、鎌倉」

挙兵した源頼朝(大泉洋)を討つため、追討軍を送る平清盛(松平健)。後白河法皇(西田敏行)は地図を広げ、丹後局(鈴木京香)らと戦況を占う。一方、奥州をたった源義経(菅田将暉)は、兄・頼朝との対面を夢見て歩みを進めていた。そのころ坂東では、上総広常(佐藤浩市)らを加え勢いを増す頼朝が、鎌倉を目指して進軍。頼朝の命を受けた北条義時(小栗旬)は、武田信義(八嶋智人)を味方に引き入れるため、再び甲斐へと向かう……

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式サイトより

上総を加えて大軍となった頼朝軍ですが、平家に対抗するためにはまだ援軍が足りません。

先行している父・時政と合流し武田を味方にするべく義時は奔走します。

頼朝を常に追い詰めていた大庭に焦りが見えてきましたね。

頼朝の勢いはどこまで拡大するのでしょうか。

駆けつけてくる義経の動向も気になりますね。

次回、第8回「いざ、鎌倉」。

教科書にも載っていたこの有名な言葉が表題となりました。

どんな展開になるのか、楽しみです。

最後に

今回は、佐藤浩市さん演じる上総広常がキーマンでした。

どっちに付くのか、豪胆でありながら慎重にどちらに付けば得かを探っていました。

自分が付いた方が勝つ、だなんて自信満々な様子がかっこよかったですね。

焦らして自分の価値を上げようとする、とか、頼朝に見抜かれ頭を下げるシーンは見ごたえがありました。

珍しく凛々しい頼朝と対峙するシーンは素晴らしかったです。

それにしても頼朝は、本当に運がいいんですね。

亀の夫が乗り込んできて逃げたら、敵の襲撃とは。

運がいいにも程がある気がします。

史実では、三浦義澄が長狭の襲撃を察知し返り討ちにした、となっています。

本当に、大泉洋さん演じる頼朝は、なんでそんなに人望があるでしょうか。

やっぱり血筋ですかね。

たまに、とても凛々しくなるのですが、その後すぐにハッタリだったことがわかり、なんとも言えず…。

コミカルで和んでいいんですけどね。

コミカルといえば、頼朝の異母弟の全成。

かっこよく印を結んだはいいけれど、何がしたかったのでしょうか。

次回からの出番がとても気になりますね。

そして、兄の意志を継ぎ、坂東武者のために世を作ると決意した義時は強いですね、気持ちが。

淡々と諦めずに説得に励む義時。

心で、本音で広常に向き合うシーンはワクワクとしました。

広常が義時に絆されていく過程がつぶさに見られて面白かったです。

さて、次回は待望の義経も鎌倉目指してやってきます。

頼朝の進撃も続きます。

頼朝を苦しめていた大庭景親はどうなるのか、伊東はどうなるのか、見所が満載ですね。

次回、第8回「いざ、鎌倉」、来週も楽しみです。

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