嵐の松本潤さん主演の2023年大河ドラマ「どうする家康」。
脚本は、稀代のストーリーテラー・古沢良太さんです。
毎週日曜BSプレミアム午後6時~、NHK総合午後8時~、第1回は15分拡大で放送されます。
徳川家康の生涯を新たな視点で描く、スピード感溢れる波乱万丈の戦国エンターテインメント。
こちらでは、大河ドラマ「どうする家康」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。
前回のあらすじ
今川との全面戦争に突入した松平元康(松本潤さん)たちですが、なかなか軍議が進みません。
それと言うのも、駿府に残した妻子を救いたいと元康が考えていたためです。
今川氏真(溝端淳平さん)は、松平家との談判に一切応じず、駿府に攻め込むにしても、鵜殿、飯尾、岡部などの今川の猛将を倒して進まなければなりません。
そんなことをしていたら、駿府の瀬名(有村架純さん)たちの命が脅かされてしまいます。
そんな時、元康の側近・大久保忠世(小手伸也さん)が、奇策を得意としている本多正信(松山ケンイチさん)を推薦しました。
しかし他の側近たちは、素行の悪い正信の登用を反対するのです。
元康の前に連れてこられた本多正信は、服部党を使い、瀬名を盗み出す、と元康にだけ策を伝えました。
服部党は元康の祖父の代から松平家に仕えていた忍びの一族ではありますが、祖父や父が相次いて家臣の裏切りにあったことから信頼を失い、もはや使い物にならないと言われている一族でした。
石川数正(松重豊さん)や、酒井忠次(大森南朋さん)にそう教えられた元康は愕然としました。
本多正信は、服部党の頭首・服部半蔵(山田孝之さん)に瀬名奪還の依頼をしますが、今は忍び働きはしない、と断られてしまいます。
それでも正信の説得で、半蔵は一族を呼び集めたのです。
駿府で、今川の監視が付けられ軟禁されている瀬名たち。
服部党の1人が、侍女に接触し、忍びの者が助けに来るという文を瀬名に届けることに成功しました。
瀬名は、両親にそのことを伝え、一緒に岡崎に行こうと説得します。
母は嫌がりますが、父はここにいても先はない、と瀬名の提案を受け入れます。
夜半、関口家に侵入しようとした服部一党は、待ち構えていた鵜殿長照(野間口徹さん)の襲撃を受け、大打撃を受けてしまいます。
手下に庇われ、逃がされた服部半蔵。
瀬名奪還作戦は、失敗に終わりました。
なぜ鵜殿が瀬名たちの逃亡を知っていたのか、それは、瀬名の母・巴(真矢ミキさん)が鵜殿の妹・田鶴にお別れを言おうと話してしまったからでした。
岡崎に逃亡しようとした関口家は、全員死罪を申し渡され、投獄されてしまいました。
岡崎に戻った本多正信と服部半蔵は、処分は受けるが、もうひと働きしたいと訴え、鵜殿の城・上之郷城を攻めに参加し、どさくさに紛れて鵜殿とその子供たちを攫うと提案したのでした。
前回、第5回「瀬名奪還作戦」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。
それでは、第6回「続・瀬名奪還作戦」のあらすじと感想です。
人質交換作戦
忍びの者を送り込んだものの、あと一歩のところで作戦は失敗。
駿府に軟禁されている関口家は死罪が申し渡されました。
元康は、本多正信と服部半蔵の直談判を受け入れ、人質の運命を託します。
服部の作戦とは、上之郷城攻めに参加し、どさくさに紛れて鵜殿長照と息子たちを生け捕りにし、関口家と人質交換をするという作戦でした。
今川に最も忠義が篤い鵜殿を見殺しにするようならば、もはや今川に味方する者はいない、という正信。
僅かでも望みがあるならばやるべきだろう、と石川数正も同意し、元康は半蔵に命令を下しました。
大鼠亡き後、集まった服部党は、まだ年若く、忍びの経験がない者もいました。
服部党を信頼しないわけではないのですが、本多正信は甲賀の伴与七郎にも同様の依頼をするのでした。
服部党が集まる場所で、手裏剣が苦手な半蔵は明後日の方向に手裏剣を飛ばしてしまいます。
それを見ていた女性が半蔵の手を取り指導。
半蔵の手裏剣は見事的の真ん中に的中しました。
その女性は大鼠の娘・女大鼠(松本まりかさん)でした。
出陣
岡崎城では、元康の母・於大(松嶋菜々子さん)が指揮を執り、握り飯作りを行っています。
出陣の準備で皆が忙しくしている時、榊原小平太(杉野遥亮さん)が初陣をしたいと飛び込んできました。
榊原は、かつて元康が岡崎城に入る時に寺にいた人物です。
岡崎に入る決意を固めた元康に惚れこみ、小姓として仕官していました。
貧乏ゆえに具足が揃えられず、友から譲り受けた具足と足りない分は藁で具足を作って身に着けていました。
榊原は、後衛ではなく、本田忠勝勢に入り、同じ年の忠勝を追い抜きたい、と息巻きます。
そこに於大がやってきて、攻め手の総大将は自分の夫・久松長家(リリー・フランキーさん)に任せて欲しいと訴えます。
そして勝利した暁には上之郷城を久松に与えて欲しいと訴えるのです。
元康が驚き、言葉が出ないうちに、於大は強引に話を進めてしまいます。
永禄5年(1562年)2月、鵜殿長照が守る上之郷城攻めが始まりました。
久松が先陣を務め、上之郷城に攻め込みます。
高い外壁を上るべく、梯子をかけ、堅牢な山城を久松勢は上っていきます。
上から見ていた鵜殿は焦らず、十分に敵を引き付けてからと命を出し、壁に張り付いている寄せ手を効率よく排除していきます。
物陰から見ていた久松は、上から見ていた鵜殿に見つかり、弓で威嚇され、あっさりと手勢に退却命令を出してしまいます。
鵜殿は、今川から受けた恩を忘れ、忠義を捨てた者の末路をよく見ておけ、と2人の息子に言いました。
今川本軍の動き
岡部元信が、牢に捕らわれている関口家を迎えに来ました。
外に出された関口家は氏真の前に引き出され、戦に同行させて元康の前で処刑する、と言い渡されます。
幼い子供たちを歩かせるのは無理、と瀬名たちは食い下がりますが、歩けなくなったら捨てろ、と言われてしまいます。
関口氏純(渡部篤郎さん)は幼い竹千代を抱き上げ、瀬名は亀姫を背負い、歩き始めました。
松平勢本陣で、元康は服部党の知らせを待ちわびていました。
そこに、今川本軍が吉田城に入ったとの知らせが入りました。
本軍には氏真と共に、瀬名たちも同行しているといいます。
本軍が上之郷城に到着したら、元康たちは退かざるを得ません。
チャンスは今宵限り。
服部党
夕刻、鵜殿勢は戦場の見回りを息のあるものたちに止めを刺していきます。
そこに妖艶な衣装を纏った女大鼠が現れました。
女大鼠は鵜殿勢を引き付け、隙を付いて倒し、鵜殿の具足を手に入れると、鵜殿勢として城に潜入します。
女大鼠が合図を送ると、倒れていた兵たちが次々と動き出し、忍び姿を現し、続々と城に侵入してきたのです。
元康は上之郷城を眺め、服部党の合図を待ちわびます。
すると城から火の手が上がりました。
それを見ていた元康は、総掛かりを命じ、上之郷城を挟み撃ちにせよと命じます。
榊原は、本田忠勝が開いた道を「一番乗り」と叫びながら進みます。
勢いはあるものの、力が足りない榊原は、忠勝に庇われながら中へと突き進んでいきます。
その頃、服部党は、本丸に入城。
鵜殿を追い詰めます。
そこに甲賀衆が乱入。
鵜殿長照は、虫けらの手にはかからぬ、と言うと刀を首にあて自害。
甲賀は、鵜殿の子供を探して踵を返します。
女大鼠は、瀕死の鵜殿の目線を追い、息子たちが潜んでいるところを見つけました。
欄干に追い詰められた2人は、捕まらないよう飛び降りますが、服部党が縄を放ち救出しました。
元康のもとに、鵜殿長照の死と子供たちを生け捕りにしたとの知らせが入りました。
自分の策が実行され成功した正信は喜び、これで駿府と談判できる、自分にお任せください、と胸を叩きます。
しかし、それと同時に足を引きずりながら、やりたいのはやまやまなれど、古傷が痛む、と言い訳をして、談判役から逃れようとします。
それを見ていた石川数正は、正信には任せられない、と談判役を買って出ました。
今川との談判
服部半蔵は、服部党に正式に召し抱えられることになったと報告します。
上之郷城が落ちたと知らせが入った氏真は、人質たちを引き出しました。
忍びの者を使っての戦いを卑怯と罵り、もはや情けを掛ける必要はない、と関口家の処刑を断行しようとします。
まずは子供たちから殺せ、という命を聞いた瀬名は歯を食いしばります。
そこに、緊急の鐘が鳴り響きました。
松平勢が城外に現れたという知らせでした。
川の対岸に陣取った元康は、鵜殿の子供たち2人を前面に置き、氏康に示します。
今川本陣には、石川数正が丸腰で乗り込んでいきました。
石川は、元康の書状を渡し、今川にとっても悪い取引ではない、と主張します。
しかし氏真は、薄汚い逆賊との取引には応じるつもりはない、と関口家はもちろん、石川も斬り捨てようとします。
石川は刀を突きつけられながら、忠義の臣である鵜殿の子供たちを見捨てていいのか、今も今川に忠義を尽くす家臣たちはどう思うだろうか、今、刀を振り上げている岡部殿も、と言葉を重ねます。
氏真は、石川が言葉を尽くしても、自分がどれほど元康に目をかけていたか、義元が三河勢に気を配っていたか、と悔し気に叫びます。
石川を斬ることに戸惑っている岡部を押しのけ、氏真は刀を振り上げ、自ら処刑しようとしたのです。
それを諫めたのは、瀬名の母・巴でした。
気持ちを抑えることができず、激昂するところは幼い頃から変わらない、だから、氏真から人が離れていくのだ、と諭します。
氏真は、無礼者めが、というとまず巴から斬ると宣言しました。
巴は満足そうに笑うと、自分と夫はここに残り責めを負うが、娘と孫は助けて欲しい、と嘆願します。
娘と子供2人と、鵜殿の子供たち2人との人質交換に応じて欲しい、と主張したのです。
関口氏純は、前途有望な鵜殿の兄弟を救い、今川を立て直して欲しい、亡き義元公なら必ずそうする、と訴えました。
関口夫妻と石川数正の嘆願により氏真は刀を置きました。
元康は対岸で今川の動きに注視していました。
氏真が現れ、少し後に手を縛られている石川数正と瀬名、その子供たちがやってきました。
瀬名の無事を確認した元康は安堵し、本田忠勝に命じて、鵜殿の子供たちを立たせました。
人質たちは、ゆっくりと川を渡り、それぞれの岸に辿り着きました。
川を挟んでの人質交換は成立しました。
氏真の前で、関口夫妻が自分たちの命を差し出す代わりに、瀬名たちを助けて欲しいと訴えますが、その後ろで瀬名は「嫌です」と必死に両親の決断を止めていました。
しかし母から、「瀬名、強くおなり。我ら女子は大切なものを守るために命を懸けるのです。命をかけるべき時ははいずれ必ず来ます。その時まで、もっともっと強くなるのです」と諭されます。
父からは、笑顔を忘れるでないぞ、と諭され、瀬名は氏真に頭を下げたのでした。
人質交換が終わると、氏真は忌々し気に対岸の元康を睨みつけました。
元康も対岸の氏真をまっすぐに見つめています。
氏真が立ち去る姿を、元康はじっと見つめていました。
次回、第7回「わしの家」
元康(松本潤)は、家康と名を改める。国をまとめたいと願う家康だが、三河内の争いも絶えず、三河統一は遥か先の話。そんな中、民衆の間で一向宗が人気と瀬名(有村架純)から教えられる。家康は宗徒が集まる本證寺に潜入すると、そこには寺内町という巨大な街がつくられ、住職の空誓(市川右團次)は、「民が苦しむのは武士のせいだ」と説いていた。家康は一向宗への対抗を命じるが…。
NHK大河ドラマ「どうする家康」公式サイトより
瀬名奪還作戦、成功しましたね。
これからは三河統一に向けて家康は奔走します。
しかし、三河には厄介な一向宗という存在がいて、家康を苦しめるのです。
家康と一向宗の戦い、一体どうなるのでしょうか。
最後に
人質交換が無事行われて良かったですね!
関口夫妻の嘆願に胸が締め付けられました。
真矢ミキさん演じる巴が凛々しく気高く、目を奪われました。
娘を助けるため、自分を犠牲にすることを厭わない巴の優しさ、強さ、気高さに感動しました。
巴は、脱出計画を漏らしてしまうなど、抜けたところもあるし、元康に対しても散々文句を言っていましたが、娘を守る母の強さが感じられて、胸が熱くなりました。
全てを包み込むような優しい関口氏純もかっこよかったですね。
渡部篤郎さん演じる関口氏純の、静かでありながら強い人柄が本当に素敵でした。
両親を犠牲にして自分と子供たちが生き残ること、瀬名も悲しい決断をしました。
子供のために、瀬名は辛い決断をしたのです。
有村架純さん演じる瀬名の悲しみが伝わり、切なく苦しくなりました。
見所満載だった第6回ですが、忍びたちのシーンはワクワクしましたね。
山田孝之さん演じる、ちょっと気弱な服部半蔵と、肝の据わった女大鼠の松本まりかさんのコンビが面白かったです。
手裏剣指導も面白かったですし、最後に半蔵が殴られるシーンも面白かったですね。
服部党が嫌いだ、と言いながら、絶対の信頼を寄せている半蔵。
淡々とクールに仕事をこなす服部党。
指笛や遠吠えでわらわらと湧いて出てくる服部一党は、見ていてワクワクドキドキしてしまいます。
かっこいいですよね。
これからもどんどん活躍して欲しいです。
対立組織の甲賀が出てきてしまいましたが、半蔵や大鼠はどうするのでしょうか。
伊賀と甲賀の戦いも楽しみですね。
それから、松山ケンイチさん演じる本多正信の軽快な喋りは見ていて本当に気持ちいいですね。
流れるように話すマシンガントーク、でも、大変なことが起こりそうになると、古傷が…、とか言って逃げようとする。
そりゃ信頼されなくなりますよね。
それでも、元康からの命をこなすため頑張るところはかっこよかったです。
頑張ったのは服部党でしたがね。
松重豊さん演じる石川数正もかっこよかったですね。
丸腰で単身乗り込むなんて、まねできないことですよね。
命を賭して、氏真を説得するシーンは本当に素敵でした。
さて、次回第7回「わしの家」で、元康は改名して家康となります。
そして若き家康が苦しめられる一向宗と対峙することになります。
家康三大危機の1つですね。
予告では家康が変装して一向宗徒に紛れ込むのですが、どんなことになるのでしょうか。
次回第7回「わしの家」も見逃せませんね。