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どうする家康 第8回「三河一揆でどうする!」のあらすじと感想

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嵐の松本潤さん主演の2023年大河ドラマ「どうする家康」。

脚本は、稀代のストーリーテラー・古沢良太さんです。

毎週日曜BSプレミアム午後6時~、NHK総合午後8時~放送されます。

徳川家康の生涯を新たな視点で描く、スピード感溢れる波乱万丈の戦国エンターテインメント。

こちらでは、大河ドラマ「どうする家康」のあらすじ、ネタバレ、感想をお届けします。

さて、第8回「三河一揆でどうする!」では、家康最大の試練と言われる一向一揆が始まってしまいます。

なかなか手ごわい一向宗には、意外な人物が軍師として参戦していました。

果たしてその軍師とは…?

目次

前回のあらすじ

無事、駿府から妻子を取り戻した松平元康(松本潤さん)が次に目指すのは三河平定です。

元康の「元」の字は、今川義元から取られているため、織田信長(岡田准一さん)から縁起が悪いと言われた元康は「家康」と改名することに。

ある日突然、織田信長から鷹狩の誘いを受けて行ってみると、三河領の不穏分子を信長の手勢が捕らえているところでした。

信長や木下藤吉郎(ムロツヨシさん)から、謀反の動きを教えられた家康は、慌てて排除に向かいます。

不穏分子の排除はできましたが、この3年間は戦続きで民の暮らしは苦しくなるばかり。

三河の税収を増やすためにどうすればいいのか、家康は本多正信(松山ケンイチさん)の意見を聞くことにしました。

正信は信長から金を借りて、今川から領土を切り取ったら返済すればいい、と提案しますが、信長が恐ろしい家康は頷くことができませんでした。

ある日、侍女たちから一向宗の寺に行こうと誘われた瀬名(有村架純さん)。

家康に相談すると、家康はそれを許しません。

一向宗の寺が裕福なのは、城に年貢を納めていないからです。

話していてそれに気づいた家康は、一向宗の寺にお忍びで行こうと考えました。

榊原康政(杉野遥亮さん)と本田忠勝(山田裕貴さん)をお供に、貧しい百姓のふりをして本證寺に入った家康。

寺の中は、毎日店が並び、人々は生き生きと商いをし、歌って踊って暮らしています。

そこは城下よりも賑わっていました。

本證寺の住職・空誓(市川右團次さん)の法話は人を引き付ける力を持ち、人々は聞き入っています。

空誓は、この世が悪いのは戦ばかりする武家のせいだと訴えます。

この寺の中は安全で食料もたくさんある、皆で助け合って生きていこう、と言う空誓に人々は熱狂しました。

家康は空誓に話があると、巫女の千代(古川琴音さん)に頼みました。

空誓に、なぜ城に年貢を納めないのかと聞いた家康。

空誓はその務めはないから、と不入の権があることを告げます。

家康は、武家だって戦をしたくてしているわけではない、民を、国を豊かにするために戦っているのだ、と訴えます。

戦がだめだというなら、どうすればいいのか、と問いかけても空誓は生きている世界が違う、と答えてはくれません。

城に戻った家康は、一向宗の寺に役人を差し向け、無理矢理年貢を取り立てました。

一向宗徒は反発し、取り立てられた米を奪い返し、抗議に行った役人に斬りかかりました。

空誓は、殿様が盗人のようなことをするのか、と怒り、家康を仏敵と見なしたのです。

1か月後、家康最大の試練、三河一向一揆の戦いの火ぶたが切って落とされたのでした。

前回、第7回「わしの家」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

それでは第8回「三河一揆でどうする!」のあらすじと感想です。

義元の問い

家康は論語を読み、政を学んでいました。

今川義元(野村萬斎さん)から励んでいることを褒められ、家康は喜びます。

義元は、戯れに1つの問いを出しました。

「この国の主は誰か?」

家康は、「もちろん、太守様でございます」と答えますが、義元は「否」と否定します。

「この国の主でもあり、この天下の主でもある」と義元はヒントを出します。

家康は、「京の将軍様、天守様でございます」と答えますが、義元は深いため息をついたのです。

「この天下の主はな…」と言いかけた義元。

そこで家康の意識が浮かび上がりました。

家康は黄色い布を巻いた集団に取り囲まれ槍や鎌を向けられていました。

軍議

長引く戦で財政難に苦しむ家康は、守護不入の元で財を成す一向宗寺院に対し、これまで誰もできなかった年貢の徴収を実行しました。

それに反発した一向宗徒は年貢を取り返し、再度取り立てに来た役人を斬りつけました。

1人は死亡、もう1人も負傷しています。

家康は寺に対し、下手人を差し出せ、さもなくば軍勢を率いて討ち入る、と激昂します。

本證寺住職・空誓は、集まった一向宗徒に向けて、ここは助けを求めてくる者を救う場所、それを踏みにじる者はたとえ殿であっても御仏の敵、仏敵と訴えます。

自分たちの敵は自分たちで振り払うのだ、と徹底抗戦の構えです。

一向宗の寺に門徒が集まり、戦支度をしていると側近たちは家康に詰め寄ります。

自分たちに黙ってなぜ一向宗に手を出したのかと家康を問い詰めるのです。

側近たちに言えば、必ず反対するから、と言う家康。

酒井忠次(大森南朋さん)は、今すぐ軍勢を率いて暴動を鎮圧するしかない、と家康と側近たちの言い争いに割って入りました。

傍で聞いていた瀬名は、お寺と争うことに不安を感じていました。

鳥居忠吉(イッセー尾形さん)は、家康が三河の主であることを示さなければならない、と説明します。

瀬名は、家臣たちが寺側に付くのではないかと案じますが、その通りになってしまいました。

側近たちが止めても、何人もの家臣たちが寺へと走ってしまったのです。

酒井たちは、一向宗の寺に攻め入る計画を立てるのですが、家来に一向宗の門徒が多い夏目広次(甲本雅裕さん)は、家来に矢を射かけることになる、と本證寺攻めに戸惑いを見せます。本多家の家来も、寺に付いたものが数多くいると、本多忠真(波岡一喜さん)も本證寺攻めに乗り気ではありません。

本多正信にも声がかかりますが、足の具合が良くない、と言い訳をします。

戦う気がないなら出ていけ、と言われた正信は「無念」と言うと、すたすた歩いて出て行ってしまいました。

大久保忠世(小手伸也さん)の家来は一向宗徒は少ないのですが、寺を攻めることは嫌がっている、と寺攻めを嫌がります。

なかなか決まらない軍議に、家康は苛立ちます。

「お前たちは儂の家臣だろう!」と家康は怒りを顕にするのです。

石川数正(松重豊さん)は、これはやらねばならぬこと、と寺に走った者たちは不忠者として躊躇わず成敗しなければならない、さもなくば面倒なことになる、と主張しました。

本證寺との戦い

こうして、家康と本證寺との全面戦争が始まりました。

本證寺に攻め入ると、宗徒たちは鉄砲や矢、石礫で激しい抵抗を見せます。

夏目が攻め入ると、寺に付いた家来たちに出会ってしまいました。

夏目は戸惑い、家来たちも夏目を見て一旦は引くのですが、思い直したように斬りかかってきます。

抵抗する勢力は、農民や女子供ですが、彼らの攻撃は凄まじく、鎮圧には程遠いようでした。

家康は鎮圧できない家臣たちに苛立ちをぶつけるのですが、家臣たちは寺は堅牢で手強いと反論します。

本田忠勝は、彼らは死を恐れておらず、極楽に行けると死に物狂いで戦いに挑んくる、手柄や俸禄のために戦っている兵とはわけが違う、と言います。

夏目は、空誓は家康の首が取りたいわけではない、領土を切り取りたいわけでもない、ただ、これまで通り、寺々の不入の権を守りたいだけ、どうか、分かってもらえないだろうか、と伏して訴えました。

本證寺で夏目に斬りかかってきた家来たちは、夏目家への忠義と信心に揺れ、己の刃で死を選んでいたのです。

それを目の当たりにした夏目の、心からの訴えでした。

しかし石川は、今となってはそれはできない、と否定します。

今兵を退けば、家康が空誓に屈したことになってしまう、そうなれば家康が三河を束ねていくことままならない、と言うのです。

夏目は伏したまま泣き崩れました。

その夜、家康は、寺に潜入した時のことを考えていました。

どうしたら戦をせずに済むのか教えて欲しいと空誓に言った家康。

空誓は、知らん、と一蹴しました。

生きている世界が違う、苦しみを与える側と救う側だ、と突き放されたのです。

瀬名は、家康に寺と戦うことはよくない、家康が空誓に謝れば済む話ではないか、と言うのですが、寺は役人を殺したのだ、この国の主は自分だ、と家康は瀬名を退けました。

裏切り

寺の中では、空誓が皆を鼓舞していました。

阿弥陀様は常にここにいる、皆を見守っている、必ず救ってくれる、極楽浄土に連れて行ってくれる、ここには良い軍師が付いている、必ず勝てる、と言います。

本證寺には、吉良義昭(矢島健一さん)と松平昌久(角田晃広さん)が入っていました。

敵は門徒のみならず、吉良、大草松平に呼応して、上野の酒井忠尚、八ツ面の荒川義弘、桜井の松平家次など、家康に反旗を翻すものが次々と現れ、三河は血で血を洗う泥沼の内戦状態になっていました。

なぜ皆自分を裏切るのか、自分はこんなに一所懸命なのに、と家康は愚痴ります。

家康は服部半蔵(山田孝之さん)を呼び、家臣たちを見張らせることに。

瀬名は、そんなに懐疑的にならなくても、近しい家臣たちは皆変わらず家康を支えているではないかと諫めるのですが、家康は聞きません。

榊原のところに吉良からの誘いが来ました。

本多忠勝の所にも同様の誘いが来ていました。

多くの家臣が一向宗徒である夏目は迷い、家康との狭間で苦しんでいました。

そこに、千代がやってきて、吉良からの誘いを渡します。

夏目が今守るべきものは何か、と問いかけた千代。

夏目は死んでいった家臣たちを思い、裏切りを決意しました。

離反を呼びかける吉良の文が城下にばらまかれていました。

多くの家臣たちがそれを受け取り、迷っていました。

狼狽える家康に、酒井は残った家臣たちを纏めるのが寛容、と示唆します。

服部党、潜入

夏目離反の報を届けに来た服部党に、石川はある命を出しました。

本證寺に潜り、空誓と軍師を亡き者にせよ、という命でした。

首尾よく本證寺へと入った半蔵と女大鼠(松本まりかさん)。

女大鼠が空誓の背中に矢を射かけようと機会を窺っていた時、軍師が現れました。

半蔵は女大鼠を止め、軍師を見極めようと目を凝らします。

軍師は藁で顔を隠すようにしていました。

本證寺を攻めている大久保から援軍の要請がありました。

自分が行けば、心を変えるかもしれない、と家康は出陣すると言います。

家康への忠義を全て無くしたわけではないから、戻ってくる者もあるかもしれないが、家康と知って狙ってくる者もいるかもしれません。

心配する家臣たちに、三河の主は自分だ、と家康は出陣を決めました。

北側ならば手薄、と言われ家康は北側に攻め入ることに。

しかしそれは、罠でした。

長吉(田村健太郎さん)に言われた通り、北側に潜入すると、敵勢は雲の子を散らすように逃げていきます。

金陀美具足を身に着けた家康は家臣と共に慎重に歩を進めていました。

しばらく進むと、長吉の息が荒くなってきました。

長吉は目印の黄色い布を見ると、そのまま逃げ出してしまいました。

その直後、上方から家康を狙撃する者が。

鉄砲の弾は家康の兜に当たり、家康は気を失いました。

義元の問いかけ

気を失った家康は、義元の夢を見ました。

この国の主は誰か、という問いかけです。

家康は天守様、と答えますが、義元は「否」と叫び、天下の主は「民」である、と教えたのです。

義元は、民が汗水たらして得た米と銭で、我らは生きている、我らは民に生かされている、と家康を諭します。

「民に見放された時こそ、我らは死ぬのじゃ」

その言葉で家康は目が覚めました。

倒れ込む家康のもとに、念仏を唱えながら宗徒たちが迫ります。

手に手に武器を持ち、家康を囲み狙う宗徒たち。

宗徒たちは家康に刃を振り下ろしました。

あわやと言う時、家康に覆い被さり守る兵がありました。

それは家康を罠にはめた長吉だったのです。

家康を庇って宗徒に刺された長吉。

死の間際、長吉は家康に謝りました。

長吉は熱心な一向宗徒で、家康と仏の間で苦しんでいたのです。

気を付けなされ、裏切り者は、近しい家臣にもいる、と言うと、長吉はこと切れました。

長吉の言葉を聞いた家康は、近しい家臣でさえ信用することができなくなってしまいました。

瀬名を連れて、側近たちから身を隠した家康。

そこに、服部半蔵が報告にやってきました。

「やったのか」と家康は問います。

空誓の軍師に阻まれた、と報告した半蔵は、敵の軍師は本多正信、と告げたのでした。

次回、第9回「守るべきもの」

身近な家臣さえ信じられなくなり、引きこもる家康(松本潤)を、鳥居忠吉(イッセー尾形)が訪ねてくる。たとえ裏切られても信じきるか、疑いがある者を切り捨てるか、二つに一つ。そう問われた家康は、ある決意を固める。激戦の末、家康はついに一向宗側の軍師と対峙し…。

NHK大河ドラマ「どうする家康」公式サイトより

軍師が本多正信と判明しました。

身を挺して家康を守った長吉の言葉により、近しい家臣でさえ信じられなくなった家康に、鳥居忠吉が淡々と厳しい言葉を投げかけます。

果たして、家康はどうするのでしょうか。

次回、第9回「守るべきもの」、三河一向一揆の勝者が決まります。

見逃せませんね。

最後に

家康最大の試練と言われる三河一向一揆が始まってしまいました。

次々と家臣たちが寺側へと行ってしまい、家康は苦しくなってきましたね。

松本潤さん演じる家康は、今回もずいぶん悩み苦しんでいました。

しかしそれ以上に家臣たちも忠義と信心の間で迷い、苦しんでいましたね。

夏目家の戦いは見ていて苦しくなりました。

これまで共に戦ってきた家来たちを切り捨てなければならない苦しみと、主に斬りかからなければならない家来たちの悲しみ。

主に刃を向けられず、信徒たちは自死を選びました。

それを目の当たりにした夏目広次の苦しみ、悲しみは見ていてとても切なく苦しいものがありました。

千代の言葉に揺らぐのもわかります。

家康家臣団の揺らぎに比べ、一向宗の纏まりが対照的でした。

市川右團次さん演じる空誓の言葉、表情、仕草、全てが信徒たちを引き付け纏め上げていました。

家臣を信用できず揺らぐ家康と対照的でしたね。

側近に相談せずに行ったことの代償は非常に大きかったです。

それでも家康を支えようとした側近でさえも家康は信用できなくなってしまいました。

若く未熟な家康は、意識を変え、覚悟を決めることができるのでしょうか。

家康の成長が待ち遠しいです。

服部党が登場しました。

山田孝之さん演じる服部半蔵が出てくると、場面がとても和みます。

忍びではない、と何度告げても忍び働きを求められる半蔵。

その困った表情が場を和ませ、忍び働きのシーンではキリッとした表情で見事に緊張感を醸し出しています。

山田孝之さんの目の演技に見惚れてしまいました。

服部党の仲間たちも流石でした。

さて、空誓の軍師として判明したのは松山ケンイチさん演じる本多正信でした。

いつも軽快にふざけているような正信ですが、家康を狙撃したシーンは恐ろしかったですね。

主である家康に狙いを定めた正信の真剣な眼差しに、驚きました。

家康を罠に嵌めておきながら家康を一向宗徒から守った田村健太郎さん演じる土屋長吉重治のシーンは涙が出てきました。

信心と忠義に揺れて一度は裏切ったものの、家康を守るために身を挺した長吉。

悲しく、切ないシーンでした。

そうそう、久しぶりに野村萬斎さん演じる今川義元が登場してくれました。

家康にとって、今川義元がどれほど支えだったのか、よくわかりますね。

野村萬斎さん演じる今川義元は、物凄い人格者のように見えて、家康が慕うのもわかるような気がしますね。

さて次回、第9回「守るべきもの」で、三河一揆の勝者が決まります。

家康は空誓の軍師と対峙して何を語るのでしょうか。

松本潤さん演じる家康と、松山ケンイチさん演じる本多正信との対決が待ち遠しいですね。

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